0, 基本事項

現在36歳の男性サラリーマンです。

私が、TOEICを受験したのは2012年7月。同年2月から勉強に取り組みましたので、約半年ほど勉強をしたことになります。
仕事で英語を使うことはまったくなかったのですが、勉強の成果もあり880点を取ることができました。

それまでに取得した英語系資格は、高校時代に取得した英検2級だけだったので、もう15,6年ぶりに勉強に取り組んだわけです。

主に使用したテキストは、
イ・フクフン「解きまくれ!リスニングドリルPart1&2、Part3&4」
イ・フクフン「解きまくれ!リーディングドリルPart5&6、Part7」
辞書的に、石黒昭博「総合英語Forest 6th ed」を用意し、さらに NHKラジオ講座「ラジオ英会話」を聴きました。

1,なぜTOEICで高得点を狙おうと思ったのですか?

TOEICを受験する動機は人それぞれだと思います。

しかし、社会人で受験される方のなかには、おそらく「仕事の昇進条件であること」や「資格手当」が動機であるという方が、結構いらっしゃるのではないでしょうか?

私も、例にもれず「仕事の昇進のため」でした。

具体的には「海外勤務」のためです。

当時勤務していた会社では、海外勤務希望者向けの説明会を開いたり、短期海外派遣制度があったりと、積極的に社員の海外進出を後押しする雰囲気がありました。

そうした説明会に足を運ぶと、同じ希望を持つ人たちに出会うため、刺激を受けることができます。

説明会前の私は、「いつか行ければ・・・」という漠然とした希望を持っているだけでしたが、周囲の人たちと話すうちに、火が付きました。

社会人として日々の業務に忙殺されていると、いわゆる自分磨きのための「時間がない」ということを耳にしたり、口にしたりすることはありませんか?

でも、それは、結局「時間がない」のではなくて、「時間を作ろうとしない」ことではないでしょうか。このことは、よく時間の使い方に関するハウツーでは指摘されていますが、そのときの私は、このことを初めて理解したのです。

その場で知り合ったある方は、働いている場所こそ違えど、私と同じ業務を担当していました。当時の私の担当業務は、日中ほとんどを取引先訪問に使うものでした。

したがって、必然的に車での移動時間が多くなります。合計すれば1時間は優にありました。車中で一人の私は、漫然とCDやFM、テレビ音声を流したりしていましたが、その人は、英語雑誌のCDを流しているというではありませんか。

「こりゃ、負けたな」と思わざるを得ませんでした。

こうした出会いにより、私も「海外勤務」に向けて気合が入り、ライバルに負けないように、「来年、手を挙げよう」とまず目標達成期限を区切りました。

すると海外勤務応募にはTOEICの点数証明が必須(800点以上)、かつ、点数に応じて報奨金も支給されたので、TOEIC受験を決意し、後者の観点から、極力「高得点」をとると決意したのです。

ここで、私自身への自戒も込めて、受験を考える皆さんに一言申し上げるとすれば、点数目標は、強気かつ具体的に設定すべきです。さらに、それを社内で上司に伝えたり、同僚に向けて宣言したりすると、より良いと思います。

私の場合、私のような社員が部内にいることが、マネジメント上もプラスに見られるということで、部長にも励まさました。

こうして、とにかく高得点、最低でも800点を目指すということにしたのでした。

2,当初の計画ではいつぐらいまでに、何点ぐらい取る予定でしたか?

勤務先での点数証明書の提出は、年末が期限でした。

だから、成績通知にかかる期間を考えると、10月までには目標スコアをクリアする必要がありました。

ところで、勤務先の風土は、仕事に向かう姿勢として、「完璧を求めながら、期限ギリギリになって片づける」よりも「早く片づけて、上司・先輩のフィードバックを得る」ほうを評価するものでした。また、それが成果に結びつく場面を経験していました。

そこで、今振り返れば当たり前ですが、「一発勝負は危険である」と判断、数回受験をすることにしました。

ではいつか?

説明会に参加したのは2月です。そこで、当初計画としては、3か月後の5月にとりあえず受験をしようと決め、目標点数は当然800点以上としました。

ただ、仕事と決定的に違う点が一つあります。

それは「自分を知らない」ということです。
そうです、果たして自分がどれくらいの得点力を持つのか、全く分からなかったということです。

これをもってして、「無謀」というべきなのでしょう。

3,最もやってて効果があったものを教えてください。またどうやって勉強しましたか?

TOEICは、ご存知のようにリーディングセクションと、リスニングセクションに分かれます。そこで、受験決意からすぐに、各セクション用の問題集を、通販ではなく、書店で購入しました。

ここで、教材選びに関して、思うことを記します。

最近は、教材レビューに困ることはありません。いくらでも、ウェブの世界には転がっています。でも、きちんと取り組むべきものは、やはり手に取ってみて、自分の直感に照らして判断したほうがいいと思うのです。

「解説が豊富なものがいいのか?」

「二色刷りのものがいいのか?」

各人の判断ポイントは様々でしょうし、さらには紙質やページを開きっぱなしにした時の具合など、手に取らねばわかりません。当面付き合うなら、人の噂だけでなく、相手の姿かたちを見てからにしようということです。

さて、私が購入した物は、イ・フクフン「解きまくれ!リスニングドリルPart1&2、Part3&4」、「解きまくれ!リーディングドリルPart5&6、Part7」の計4冊です。

試験勉強一般に関しては、「量より質」か、「質より量」か、が問われます。 しかしながら、最初に取り組むときは、「質より量」の一択です。

なぜか?
 
まず、「質」は判断できない、もしくはTOEIC対策を謳う以上、質は同質化しているというべきでしょう。そのうえで、量をこなさないと、「慣れ」が生じないからです。

そこで、問題数が多く、やたらと日本語解説が多くない上記4冊にしたのです。

効果という点では、バッチリだったと思います。

では、どうやって勉強したか?

この点に関しては、速習です。解けない問題に記しをつけ、未知の単語はマーカーを引いていきます。そして、単語の意味を覚えるのに、最初は辞書を引かず、解答の訳を覚えるようにしました。

しかし、これが厄介でした。

というのも、TOEICでは、やれ「昇進パーティー開催日時のお知らせ」とか「景気回復のおかげで、売り上げが急に伸びた」、「上司から新興市場の調査を命じられた」など、当然のごとく、ビジネスシーンを意識した単語・表現ばかり出てきて、面白くありません。

常用するイメージが全くわかずに、飽きてしまうのです。

そのため、勉強を始めてから、このままでは「絶対に800点はない」と不安になっていたこと、また、折しも都合悪く受験日に休日出勤が必要になり、当初目標の5月受験を断念しました。

そこで、もう一度、テキストをページで細かく区切り、毎日の日課として取り組む方針を立てました。すなわち時間を決めて勉強するのではなく、課題をこなす方針をとりました。そう、時間を作り出すことにしたのです。

しかも、全セクションをちょこっとずつ取り組むようにして、飽きを防止するようにしました。

そうすると、同じ単語も頻出するし、「こういう時は、こう言うのね」というストックが増えていったというわけです。こうして、単語の意味を把握できるようになると、接頭語・接尾語をふまえて、語彙が豊富になっていくことを実感しました。

「こんなんで、880取れるわけないじゃん」という声に答えておきます。

私に有利な点があったとすれば、英文法の理解がそれなりにあったこと、したがって、長文読解も単語の意味把握に困ることはあっても、文意の理解に困ることは、さほどなかったということです。

それでも、正誤判断には苦戦しました。カギとなる単語がわからないことがあったからです。このことは、リスニングセクションでもある程度は有利に作用したと思います。

最初は、おそらく6、7割の出来でしたが、結局、リーディングは3回、リスニングは1.5回見渡して、7月に受験しました。

4,最も効果がなかったものはなんですか?

幸いなことに、効果がなかったものはありませんでした。

それに近いものを唯一挙げるとすれば、すぐ放り出したTOEIC試験用の単語帳です。

例文なし、英語・日本語の表記のもので、語彙数は滅茶苦茶ありましたが、全く相性が合いませんでした。むしろ、語彙増強に最終的に貢献したのは、辞書の例文です。

最初は辞書を引きませんでしたが、2周目から、多義性を確認するために引くようにし、例文の一つをマーカーで引いて音読しました。こうしていくと、前後の単語も目に付くし、マーカーで埋まると、勉強した感が出てきて、自信がついてきます。

こういうアナログな感覚を持てる紙の辞書は、まだまだ捨てたものではありません。

5,TOEICのスコアをとってどう変わりましたか?

結局、当初目標であった勤務先での「海外勤務」に応募は出来たものの夢は叶わず、報奨金をもらっただけでした。挙句の果てに、今は転職もしてしまい、そして、相変わらず英語を使う環境にはありません。
 
したがって、TOEIC受験は、1回きりで、点数とビジネス英語の実力が一致しない悪しき見本と言えます。

でも、今思うと、嘘偽りのない本気、すなわち、自分の切実な願いを反映させた勉強に取り組むことで、30過ぎても能力開発は可能であると認識したこと、そして自信を得たことが、現在にまで影響する、プライスレスな価値となりました。

今日に至るまで、折に触れて英字新聞や洋書を手に取っています。それにより、試験以降も、間違いなく英語力は向上してきたとの、ささやかな自負があります。

仕事のシーンでいえば、調べるときに海外サイトの検索が増え、情報入手の可能性が増しました。自らの視野の広がりを感じます。つまるところ、TOEICのスコアは、国際社会に目を向けさせる人間に変えてくれたということです。

6,今後は英語をどう活かして行きたいですか?

目前に英語を用いる必要性はないので、活かすというよりは、触れあっていく他ありません。 現在でも、洋書や英字新聞に目を通したり、ポッドキャストで海外放送に触れたりしています。

なぜ続けているかというと、「世界には色々あるなあ」という雑学レベルの知識を得たり、日本では全く報道されないけれど世界的には大問題の出来事があったりと、知ることが面白いわけです。。

ただ、唯一出来ないことが英会話です。したがって、映画を字幕なしで見ることは、まだまだ厳しいことが残念でなりません。

何度か英会話講座にも通いましたが、どれも続ける気になりませんでした。どうにも面白くないわけです。この点は後述します。

ところで、最近の報道によれば、たとえ生来的環境でもってしてのバイリンガルでなく、後天的にバイリンガルになる、もしくは近づくことは、脳の衰えを防ぐことができるといいます。

こんなこともあって、英語に触れることは、健康のためにも続けていくつもりです。
 

7,スカイプ英会話はTOEICにどのぐらい役に立つと思いますか?

私は、利用したことはありませんが、スカイプ英会話がTOEICに役立つかどうかは、その取組姿勢によると思います。

私が、英会話講座を辞めた理由というのは、自らの勉強・経験不足に起因しますが、模範解答を思い出すようなプレッシャーを拭い去れなかったということです。

すなわち、話すときは、覚えている表現を「あれ、なんて言うのかな?」と思い出そうとするばかりで、結局、「言いたいこと」ではなく、「言えること」のキャッチボールになってしまうのです。

こんな感じなので、英会話は、結局どちらか一方が相手のレベルに合わせることとなり、さらには間延びしてしまいます。用いる語彙も、語法もレベルが下がり、TOEICの想定するビジネスシーンや日常生活からの乖離が著しく、あまり意味がないと感じることがほとんどでした。

もちろん、発音矯正が主たる目的とすれば、模範解答付きなのでしょうけど、そうでないなら、特定のシーンをあらかじめ想定し、語彙や語法、とりわけ句動詞なんかを徹底的に調べ、気持ちが、半分ネイティブくらいの意気込みでやるべきだと思います。

逆に言えば、私はこういう準備をすることなく、漫然と英会話講座に通っていたために効果がなかったと考えています。

したがって、「言いたいことを言う準備をしましたか?」と聞かれたときに、「イエス」なら効果があり、「ノー」ならあまり効果がない、あってもTOEICのスコアとは関係ないということです。

楽しい旅行英会話なら格別、TOEICの点数につなげるという観点から、今後の自戒の意味も込めて、思うことを書いてみました。

8,最後に、これから勉強する方へのアドバイスやメッセージをお願いします。

これまで何度か使っているので、注意深く読んでくださった方はお分かりかもしれませんが、私は、「面白い」と思わないとダメなタイプです。 仕事にも時折顔を見せる悪癖です。

でも、「自分はこのやり方で正しいんだ。」と今までの人生の経験に照らして思っています。

「思い出」を一つ挙げてください、といわれたとき、何が上がるか?

ほぼ100%の割合で、そこには「嬉しかった」、「楽しかった」、「悔しかった」などの感情を伴なっています。

「思い出」というものは、過去の出来事のようでいて、自分の感情の記憶でもあるんですよね。

だから、学校で教わる数学の公式、歴史の年号、元素記号なんかは、客観的事実だけを平板に教えるために、通常忘れやすいのであって、小説・マンガ以外の、関心のない活字を漠然と読んでも、忘れるのが普通です。

予備校やスクールの先生というのは、表情や身振りでもって「面白く」、「楽しく」したり、「これは誰も解けない」といって「安心」させてくれるから、成績が上がるわけです。

ということは、気持ちに正直に勉強に取り組んでいかれることは、TOEIC勉強を続ける上でとても重要(記憶にとどめて置くという意味でも)

社会人のみなさんは、「面白い仕事なんてものはない。仕事を面白いと思える人間がいるだけだ。」というような言葉を聞いたことがありませんか?

TOEICも同様に面白く思えるよう、気持ちに働きかけてみて勉強してもらえたらと思います。

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