性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち
参照元:10 Filipino women entrepreneurs who smashed the glass ceiling

こちらの記事は海外サイトを翻訳し、編集したものです。詳細は下部で。

フィリピンは女性にとって住みやすい国です。

世界経済フォーラムによる2014年の世界男女格差レポートでは、男女が平等な国ランキングで9位(Manila Bulletin)に入っています。また、マスターカードによる女性の社会進出度調査でも、企業における女性管理職の人数が男性100名に対して50名を超えたのはアジア太平洋地域でニュージーランドとフィリピンの2か国のみです。

「より多くの女性を管理職に据えている企業は、そうでない企業よりも業績がよい、つまり男性ばかりの管理職チームは憂慮すべき事態です」、とマスターカードのアジア太平洋地域スポークスマンであるジョーゼット・タン(Georgette Tan)はロイター通信に話しています。「こうした企業は、才能あふれた女性を管理職に置くことが持続的経済成長と改革に必要であるということをわかり始めたのです」。

ここでは、多くの女性に影響を与えた10人のフィリピン人女性起業家をご紹介していきます。彼女たちは改革へと道を切り開き、不動産、メディア、eコマース、フィンテックや観光業といった分野で活躍しています。

Zipmatch、チョー・パレデス(Chow Paredes)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

チョー・パレデスは弁護士一家に生まれました(外部へ)が、彼女は弁護士の道には進まず不動産の認定ブローカーの道を選びました。様々なデベロッパーにコンドミニアムの営業を何年も続けた後、パレデスは2013年に起業家になる決意を固め、Zipmatch社を共同創設しました。同社は不動産物件の販売・賃貸を行っており、フィリピンを代表する不動産会社のひとつとなっています。

Zipmatchで彼女は、手抜きや顧客サービス軽視といった悪しき習慣を取り除き、ビジネスに専門性を与えることによりブローカーたちに権限を与えています。彼女のチームはブローカーの負担になっている業務をできるだけ引き受け、さらに有益な情報を提供することにより、ブローカーが顧客サービスに専念できるようサポートしているのです。

Rappler、マリア・レッサ(Maria Ressa)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

ジャーナリズムで遅れを取っていると思われがちなアジアでも、大きな一歩を踏み出しているベンチャー企業がいくつかあり、そのうちの一つがマリア・レッサによって創設された独立ソーシャルニュース機関Rapplerです。

レッサは、CNNに20年ほど勤務した後、フィリピン最大のメディア複合企業ABS-CBNのニュース・時事部門へ転職、ジャーナリストとして成功を収めました。

Rapplerは調査レポートや動画とクラウドソーシングニュースを融合させ、一大コミュニティを築き上げたソーシャルメディアを利用してリーチを拡大しています。また、市民参加の場としても機能しており、同サイト内のMove.phは、汚職問題や気候変動、飢餓といった長年にわたる問題を議論する場になっています。さらに、ジャーナリズム特有のビジネスモデルと彼らの理想のバランスをうまく取り、顧客に対してネイティブ・アドバータイジング、ソーシャルメディアの活用、データの提供などを行っています。

Rags2Riches、リース・フェルナンデス-ルイーズ(Reese Fernandez-Ruiz)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

リース・フェルナンデス-ルイーズ率いるベンチャー企業Rags2Richesは2007年から、フィリピンの貧困コミュニティに暮らす女性たちが、自身で織ったファッショングッズやアクセサリーで生計を立てる支援をしています。

今年、彼女はフォーブス紙による(外部)30歳以下の社会企業家30名の中にも選出され、彼女は「自身の才能と信念をより良い世界のために発信するエリート集団」に属すると評価しています。

Rags2Riches社は、廃棄された布、有機物、現地の生地などから作られるアクセサリーを、オンラインまたは小売店で販売しています。同社はこれまで、フィリピン最大のゴミ捨て場に住む多数の女性含め900名におよぶ人たちを訓練してきました。それまで彼女らは手作業での製造を強いられ、マーケットへのアクセスを制限する仲買人の餌食となっていたのです。

GrabTaxi Philippines、ナターシャ・バティスタ(Natasha Bautista)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

バティスタがクアラルンプールでモデル(外部)として活動していた時、現在フィリピンでGrab Taxiとして知られるマレーシアのMyTeksi社のスタッフと出会いました。その後彼女はタクシー配車モバイルアプリの会社にインターンとして入社し、一年も経たないうちにGrab Taxiフィリピンの支社長代理となったのです。

Grab Taxiがフィリピンで成功したのはひとえに、バティスタがマーケットを熟知していたことに他なりません。

業界での巨大組織、ウーバー社(Uber)に立ち向かうためのGrab Taxi高級サービスGrabCar、そのブレインとなるのがバティスタです。バティスタはGrabCarのオリエンテーションやトレーニングまで自身でこなす、現場型のリーダーであると言えます。

Peekawoo、ヴェレニス・バラス(Valenice Balace)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

2013年に開業してからデートサイトPeekawooは、会員を数千人にまで増やし、iOSやアンドロイドのアプリをリリース、3名の投資家からファンドを募り、さらにはBBC、Googleビジネスグループやウォールストリートジャーナルへの露出によって国際的な注目を集めてきました。

ここまでくるとは共同創設者であるヴェレニス・バレスも想像だにせず、特にTinderやSkoutといった異性愛者向けのデートアプリが台頭する中を生き延びてくることができたことはなおさらです。そういったデートアプリの多くがナンパ目的であるのに対し、Peekawooは伝統を重んじる、しかしそれでいて楽しくデートしたい若い女性にも人気があります。

Tech in Asiaのインタビューで以前バラスは、Peekawooは女性が多い職場だから発展してきたと語っています。「だから私たちはこのビジネスを始めたのです。私たち自身がお客様と同じで、慣習にとらわれる保守的なアジア人女性にとってデートとはどのようなものかを理解しているから、お客様のこともよくわかるのです。そこには感情的な責任感があります。これが他社になくて私たちにあるものです」。

SALt、アイーサ・ミヘノ(Aisa Mijeno)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

ミヘノは2008年までIT業界で働きましたが、ボランティアに従事したいという希望から退職しました。彼女はNGOであるグリーンピース・フィリピン入会し、郊外で貧困にあえぐ人たちの住環境を見てきました。

その中で彼女は、電力供給もなく暮らす何百万人ものフィリピン人にとって生活がどんなに厳しいものかを目の当たりにしてきたのです。暗くなった時点で生活は停止し、夜はただ寝るためだけのものなのです。彼らの家に灯りをともすには木を切って火を起こすか、最寄りの町まで歩いてランプ用の燃料を買いに行かなければなりません。

このような経験から彼女はベンチャー企業SALt(Sustainable Alternative Lighting:維持可能代替照明)を立ち上げました。フィリピンの起業支援団体、アイデアスペース基金からの援助を受け、ミヘノは電力も電池も、燃料も必要のない、水と塩だけで作動するランプを開発しました。ミヘノのチームは一帯の貧困家庭にこのランプを届けることにしています。

VMoney、ゾス・サントス(Zos Santos)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

ゾス・サントスと彼女の夫ラルフは、売る側と買う側がデジタル的にお金にアクセスし、受け渡しができるフィンテック企業、VMoneyを共同創設しました。

VMoneyの手数料は銀行やPayPalのような支払いサービス、もしくはウエスタン・ユニオンの振り込みといった従来のサービスよりも安価なため、フィリピンの中流階級層にはぴったりだと彼ら夫婦は胸を張ります。このサービスは銀行口座を持たない人たちにも提供されています。

サントス夫婦はまたVMoneyでの取引には透明性があるので、国内の贈賄や詐欺を減少する方法でもあると考えています。ユーザーは、アカウントを保持している限りいつでも詳細な取引履歴を見ることができます。

ZAP、アンジェリーク・ウィ(Angelique Uy)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

得するベンチャー企業ZAPは、フィリピン国内の消費者に割引やキャッシュバックのサービスを提供しています。ZAPユーザーは提携している店舗での消費に対してポイントが与えられ、これらのポイントは後日の買い物で使用することができます。

この会社を共同創設するまでアンジェリーク・ウィは、企業に対してポロモーショングッズを販売するアメリカのeコマースサイト会社に勤めていました。その頃を思い出し彼女は、フィリピンのeーコマース業界は「事実上存在していなかった」と話します。

「そこでデータをもとにウエブサイトを最適化することに興味を覚え、これが実はZAPを始めたいと思ったきっかけになりました。オンライン上の規範をオフラインの世界に適用できるからです」、と彼女は教えてくれました。

ZAPの成長、そして消費者と店舗両者に提案できる価値の立証は、この先も続いていく挑戦と言えます。ウィとチームはサービスの妥当性を維持し、十分なリソースを割いてこれらの懸念に立ち向かっています。
ウィにとって、チャレンジを乗り越える正しい考え方を持つということが最も重要だと言います。「自分ができると思うこととできないと思うこと、それがあなたを制限する唯一のものです」。

FlipTrip、エイプリル・クエンカ(April Cuenca)

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

エイプリル・クエンカの人生は旅行ばかりでした。Flip Tripの共同創設者である彼女は、若い頃からフィリピン中を旅し、バックパッカー、ツアーガイド、ツアーコーディネーターを経験し、またトラベルショーの物流・手配の管理経験もあります。

フィリピンを旅していて起こる典型的な問題は、目的地、特にそれが遠隔地である場合に情報を得ることが難しいという点です。「Flip Tripは旅行者と目的地の現地住民を直接つなげることにより、旅行をもっと容易にするためのものです。行きたいところを見つけて、ツアーアクティビティや宿泊地、交通手段などを選び、それを一度で予約することができます」とクエンカは説明してくれました。

また、ウエブについて経験のない現地住民に、シンプルな予約管理システムを使ってリアルタイムで予約を管理するトレーニングも行っています。予約が簡単なだけでなく、Flip Tripは収入の多くを観光客に頼っているコミュニティの生活改善にも一役買っているのです。

Au Soriano, PinoyTravel、オウ・ソリアーノ

性別による見えない壁を打ち破った10人のフィリピン人女性起業家たち

オウ・ソリアーノの頭にひらめきが走ったのは、2012年のホーリー・ウィークのある日、マニラのバス停で乗客がスマートフォンやタブレットを手にしたままバスの座席を取り合っているのを見た時でした。

その経験を基に彼女は、フィリピンで最初のオンライン地方バス予約システムであり、アイデアスペース基金が援助したベンチャーの第一弾グループに入っていたPinoyTravelを立ち上げました。

PinoyTravelはフィリピンの悪評高いバス業界を現代化させるのに役立つ、嬉しい改革でした。ソリアーノはこの会社を創設する前の20年間、テレコミュニケーション業界で働いており、インターネットの普及と様々な機器の使用がどんどん進む中、未来はデジタル化するとわかっていたのです。

同社はバス会社にデジタル時代の到来を告げ、バスでの移動をよりスマートなものへ変化させました。「効率が必要です。バスターミナルは、空港のように席を予約した人だけが来る場所であるべきです」と彼女は語ってくれました。

参照元:10 Filipino women entrepreneurs who smashed the glass ceiling

翻訳者:nina

【まとめ】セブ島にある有名・評判な語学学校の一覧表

当サイトに不定期で寄稿しているゲストライターさんの記事です。

様々な職業や経験を持ち合わせた方から寄稿頂いているので、ぜひチェックしてみてください。

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