国内328社に聞く「現地でこんなことを体験してきた人を採用したい」ランキング!

私は仕事柄、しばしば留学をする人達から、「帰国後の就活のためには、現地でどんなことを経験しておくと良いでしょうか?」という質問が多く寄せられます。

これは、多くの留学生の関心事でもありますので、今回はこのテーマについて触れたいと思います。(前回の記事はこちら:現地インターンシップやボランティアで心がけるべき鉄則!なぜ面接官に「それがどうしたの?」と言われてしまうのか。

これから述べる内容は、私が実態調査委員会のメンバーの一人として関わっていた調査報告書である「海外就業体験が若年者の職業能力開発・キャリア形成に及ぼす影響に関する調査研究」(平成26年度厚生労働省委託 JAOS海外留学協議会調べ )をもとに解説するものです。

下記のランキングは、国内328社に質問し回答のあった「現地でこんなことを体験してきた人を採用したいランキング」です。

1位・語学の習得       70.3%
      
2位・専門スキルの習得   69.5%

3位・就業(働く経験)   63.5%

4位・多国籍の人との交流 54.0%

5位・ボランティア活動   32.9%

では、順を追って解説してきます。

語学の習得 70.3%

まずは、海外留学生に対しての質問なので、当然留学中には語学力の習得は不可欠なため、説明する人はないと思います。帝国データバンクの統計によると、今や中小企業の25%は海外進出をしているというデータがあるほどです。

グローバル化に進んでいる日本では、大企業のみならず、中小企業も益々海外進出しているわけですが当然と言えるでしょう。

専門スキルの習得   69.5%

第2位は、専門スキルの習得です。これは特に社会人留学の方には言えることですが、企業では即戦力が求められます。

つまり、貿易実務や語学の教授法など他、帰国後にすぐに海外で身に付けた専門スキルを生かしてもらえる人材は魅力的です。また何らかの組織に入り、専門スキル習得の際にそこで構築した人間関係も企業にとっては魅力的のようです。

就業(働く経験)   63.5%

3位は就業(働く経験)です。これはインターンシップであっても、アルバイトであっても海外の職場で働いた経験があるということは、現地のスタッフと円滑なコミュニケーションをはかり、共通の目的に向かって業務を遂行していかねばなりません。

当然その際には周囲との関係も構築していかなければいけません。海外の企業に入って仕事をするということは簡単なことではありません。海外の企業で仕事経験がある留学生は、それらを経験してきた人達ですから、外国人との間であっても業務を遂行できる人材として期待されるわけです。

多国籍の人との交流 54.0%

4位は多国籍の人との交流です。
これからは益々グローバルな世の中になっていきます。
新興国をはじめとする海外市場の活発化により海外進出する日本企業も増え、その一方、国内では労働力人口の減少などから、多くの外国の方の手を借りなければならず、今後益々外国の方が国内に入ってこざるを得ない状況から、グローバルな環境に対応できる人、活躍できる人材が求められます。

経済産業省のグローバル人材需要量の将来推計値によると、2012年1月時点で約168万人だったグローバル人材が、たった5年後には、2.4倍にあたる約411万人に増えるという試算もあるほどです。

つまり、今後は文化や価値観の異なる人達と良好な関係を構築できる人材が求められるわけです。その意味でも多国籍の人との交流ができる人は企業にとって必要だと考えられるのでしょう。

ボランティア活動   32.9%

5位はボランティア活動です。
ボランティアに活動する人の特徴としては、貢献意識の強い人が言えると思います。
企業は権利主張をする人よりも、貢献意識が強い人を求めています。また、そもそもボランティア活動をする人は、人から強制されて仕方なくやっているのではなく、自分が進んで参加している方がほとんどと言えるでしょう。

つまり、ボランティア活動に参加する人たちの傾向として、人から言われたことをするタイプではなく、自ら物事を判断し、自分から動ける人、行動できる人です。

「貢献意識が強く」、しかも「自ら動ける人」というのはまさに企業が求める人材と一致しますよね。

いかがでしょうか?上記のランキングからわかることは、企業が採用したい人は、決して留学中に「奇をてらう経験をした人」や「優秀な人」ではなく、突き詰めていうと、「自社や自社の業務に役立ちそうな体験、貢献してくれそうな体験をしてきた人」を採りたいと考えている点です。

もちろん、厳密に言えば、企業が求める人物は業種や職種、企業の社風等によってもマチマチですが、上記は多くの企業が共通して「こんな体験をした人を採用したい!」と考えている要素だと考えていただければと思います。

今回の内容が、留学中のプランニング立案の一助として参考になればと思いご紹介しました。

次回は、「留学後に就職が決まらない人達の共通する点とは。」です。お楽しみに!

海外留学キャリアコンサルタント
本橋 幸夫

12回に渡る本橋氏のコラムまとめ

第一回:帰国後の就活でうまくいった海外留学生の知られざる共通点
第二回:企業が海外留学生に何を期待しているか
第三回:海外留学生に対する企業の3つの視点、企業からのイメージ
第四回:社会人の適切な留学期間は存在するのか?
第五回:計画倒れにならない留学プランニング3つのコツ
第六回:フィリピン留学が欧米留学に勝てるポイント!
第七回:現地インターンシップやボランティアで心がけるべき鉄則!
第八回:国内328社に聞く「現地でこんなことを体験してきた人を採用したい」
第九回:海外留学後に就職が決まらない人達の4つの共通点
第十回:帰国後の就活で「こんなはずじゃなかった!」にならないために
第十一回:『隠れた求人の探し方と裏ワザ』
最終回:留学帰国者で就活が上手くいく人、いかない人

【まとめ】セブ島にある有名・評判な語学学校の一覧表

海外留学キャリアコンサルタント

有限会社あうとりがー代表取締役
●米国 CCE,Inc. 認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
●国家資格 2級 キャリア・コンサルティング技能士
●総合旅行業務取扱管理者

大学卒業後、ファイナンス会社入社。その後渡米し、帰国後、スイスに本部を持つ、世界最大級の国際教育機関の日本支社に11年間勤務。2003年に独立し、留学コンサルティング会社、有限会社あうとりがーを設立。現在、留学およびキャリアの両面から留学生を支援している。国内初の留学・キャリアコンサルタントとして活動中。

これまで 留学生支援を開始以来、23年間で、のべ10,000 名を超える留学生に接し、留学希望者や留学生帰国者対象に留学・キャリア講演をはじめ、キャリア・コンサルティング・就職支援を行なう。

著書
留学キャリア・コンサルタントが教える留学帰国者の就活』(本の泉社)
海外で英語をモノにする人、できない人』電子書籍(マイナビ)
語学留学指南』(ナカニシヤ出版)
『語学留学を10倍成功させる秘訣』(小冊子)
HP:http://ryugaku-career.com/

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