留学後に就職が決まらない人達の4つの共通点。

これまで数多くの留学生のキャリア相談を受けてきて、なかなか就職先が決まらない人達がいます。彼等にヒヤリングをしていると、ほぼ同様の傾向があることが分りました。

そこで今回は、就職が決まらない人達の4つの共通点について述べたいと思います。

1. 仕事で外国語を使うことにこだわる

これは留学経験者ですから、気持ちも分かるし、ある意味仕方ないことかもしれません。しかし、就職先が決まらなければ、これまでの留学の苦労さえも生かせないのは勿体ないですよね。

私がこのような人達にお勧めしている方法は、語学力を使う仕事と、使わない仕事の二つの方向から就活をすることです。

外国語を使うことを諦めろといっているのではありません。第二回目のコラムでも述べましたが、その理由は、今は海外進出する企業は急速に増えているからです。今語学を使うシーンの無い会社であっても、いつ使う状況になるか本当に分かりません。そんな時代なのです。

もしそのような会社であれば、少しでも語学力があるだけでもたいへん会社から重宝される可能性が高くなります。あるいは、その企業に入社後、語学力を使う機会がいつまで経ってもないのであれば、自分から企業に市場拡大のためにも海外進出をするよう提案してみてもいいでしょう。つまり、自分で仕事を創り出す醍醐味を味わえるかもしれません。

いずれにしても語学力というのは、あくまでも仕事をする上での目的ではなく、手段でしかありません。語学力を使う企業にアプローチして、なかなか内定がでないときには、少し視野を広げて、敢えて語学力を使わない企業にもアプローチしてみてください。

2. 自己主張型になってしまう。

海外生活をすると、日常生活で些細なことから自分の意見を求められ、ときには自己主張しないと相手に理解してもらえないため、自分の意見や権利などを主張することが多々あるはずです。

つまり、自分の主義主張を発言慣れしているわけです。決してそれ自体が悪いのではないのですが、外資系企業ならともかく、やはり、日本の企業の面接の場で、主義主張を発言することは控えたほうが無難でしょう。

そうでなくても留学生をステレオタイプに観る面接官はいます。「留学生は生意気だ」「海外かぶれで権利主張ばかりする」と。もちろん、そのように観る人達だけではなく、そもそも日本の企業はあまり権利主張や主義主張は好まれない傾向があります。

ですから、面接の場では、「自己主張の姿勢」ではなく、あくまでも「貢献的な姿勢」で対応することをお勧めしています。

3. 自分の留学で獲得できた成果・成長が曖昧

これはかなり多いタイプなのですが、せっかくの海外生活で獲得できた、「強み」や「成長」を自覚していないまま就活に臨むタイプです。

これができていないと自信を持って就活することができません。帰国後の就活の前に必ず海外生活で獲得した留学の成果の棚卸をしてください。棚卸しとは、海外生活で獲得できた、「強み」や「成長」を振り返りきちんと言語化することです。

面接官が留学生に対してよく聞く質問の一つは「海外でどんな力が身に付きましたか?」です。

自分で海外生活の振返りができていなければ、この手の質問にはまともに答えられるわけがないのです。答えられなければ、面接官に当然「海外には遊びに行っただけか」とレッテルを貼られるでしょう。

帰国後には留学生活で得た「強み」や「成長」を必ず棚卸するようにしてくださいね。

4. 自己PRがずれている

これは応募書類の書き方についてです。要するに履歴書や職務経歴書等です。

その中で自己PRを書く欄がありますが、その自己PRの書き方が間違っている人が意外と多いのが実情です。一番多い間違いというのは、一方的に自分がアピールしたい強みの要素のみを書いている、ことです。

ここまで読んで、

「あれ?自己PRは自分の強みの要素をアピールすることがどうして間違いなんだろう?」

と思った人もいるかもしれませんね。

もちろん、自己PRですから、自分の中の強みの要素をアピールすることに間違いはないのですが、それを自分がアピールしたい点だけを書いているのか?あるいは、企業が欲しい人物像の中で、自分の強みの要素と一致している部分をアピールしているか、の違いです。

自己PRの書き方が間違っている人というのは前者です。前者の場合、自分の強みではあっても、企業の求める要素と合致しないかぎりは、たとえその要素が優れたものであっても、その企業にとっては全く魅力に思われないのです。

さらに、ここで大切な事実を述べましょう。

『企業は優秀な人を採用したいのではなく、自社に合っている人を採用したい』

この事実は是非押さえておいてくださいね。
この事実を知れば、就活で自己PRをする際には、いかに前者ではなく、後者でアピールすることが大切だと分かりますよね。

以上が、なかなか就職先が決まらない留学生の共通する点です。ここでは簡単な対策法も述べていますので、是非参考にしてもらえばと思います。

次回は、帰国後の就活で「こんなはずじゃなかった!」にならないためのアドバイスです。お楽しみに!

海外留学キャリアコンサルタント
本橋 幸夫

12回に渡る本橋氏のコラムまとめ

第一回:帰国後の就活でうまくいった海外留学生の知られざる共通点
第二回:企業が海外留学生に何を期待しているか
第三回:海外留学生に対する企業の3つの視点、企業からのイメージ
第四回:社会人の適切な留学期間は存在するのか?
第五回:計画倒れにならない留学プランニング3つのコツ
第六回:フィリピン留学が欧米留学に勝てるポイント!
第七回:現地インターンシップやボランティアで心がけるべき鉄則!
第八回:国内328社に聞く「現地でこんなことを体験してきた人を採用したい」
第九回:海外留学後に就職が決まらない人達の4つの共通点
第十回:帰国後の就活で「こんなはずじゃなかった!」にならないために
第十一回:『隠れた求人の探し方と裏ワザ』
最終回:留学帰国者で就活が上手くいく人、いかない人

【まとめ】セブ島にある有名・評判な語学学校の一覧表

海外留学キャリアコンサルタント

有限会社あうとりがー代表取締役
●米国 CCE,Inc. 認定 GCDF-Japan キャリアカウンセラー
●国家資格 2級 キャリア・コンサルティング技能士
●総合旅行業務取扱管理者

大学卒業後、ファイナンス会社入社。その後渡米し、帰国後、スイスに本部を持つ、世界最大級の国際教育機関の日本支社に11年間勤務。2003年に独立し、留学コンサルティング会社、有限会社あうとりがーを設立。現在、留学およびキャリアの両面から留学生を支援している。国内初の留学・キャリアコンサルタントとして活動中。

これまで 留学生支援を開始以来、23年間で、のべ10,000 名を超える留学生に接し、留学希望者や留学生帰国者対象に留学・キャリア講演をはじめ、キャリア・コンサルティング・就職支援を行なう。

著書
留学キャリア・コンサルタントが教える留学帰国者の就活』(本の泉社)
海外で英語をモノにする人、できない人』電子書籍(マイナビ)
語学留学指南』(ナカニシヤ出版)
『語学留学を10倍成功させる秘訣』(小冊子)
HP:http://ryugaku-career.com/

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