フィリピンセブ島語学学校「MBA」

第一回の投稿ではMBAを立ち上げたきっかけを書いたので、第二回は「実体験から感じた問題点。それを踏まえた学校構想」について書いていきたいと思います。

社会人専門校にした理由について

学校構想を説明する前に、まずなぜ社会人専門校にしたのか?という点ですが、実は社会人専門校にしようというアイデアは、フィリピン留学を経験した上で考えたものではなく、留学先を決める段階で既にヒントを得ていたのです。

私自身は前職を辞めるタイミングで経営学修士(MBA)を取るために大学に行くか、もしくは語学学校に行くかについて悩んだ経験がありました。

前者の方では当然に基礎的学力が必要かつ、海外の大学であれば相応の語学力が求められます。また期間は約2年程度と長く、費用も数百万~1千万となかなかの高額。そこにはビジネスプロフェッショナル達が集い、得られる経験も計り知れないものの、実際行くとなるとかなり高いハードルがありました。

一方で語学学校は、基礎的学力も必要なく、費用も安く、期間も自由。この2つの選択肢は大袈裟に言えば対極に位置していて、どちらも当時の私の状況からは「帯に短し襷に長し」という印象を受けました。

そうした経験がきっかけに着想を得て、既存の語学学校に経営学修士(MBA)の「ビジネス要素」と「社会人専門」というエッセンスを加えることで、語学学校でありながら社会人ニーズに対応出来るのでは?と考えて誕生したのがセブ島語学学校MBAなのです。

経営学修士(MBA)と語学学校が結婚して生まれた子供だと考えるとコンセプトが良く理解できると思います。

ちなみに余談ですが、このMBA(Master of Business English Academy)という呼称にしたのは最終的には経営学修士(MBA)に近づきたいという意思も込めてこの名前にしました。よく混同されたりするのでデメリットもありますが、今のところ気に入っているので変える気はありませんね(笑)

実体験から感じた運営改善ポイント【その①】

話しを本論に戻します。フィリピン留学に大きな可能性を感じた一方で、ユーザー目線で見た時に多くの改善点を見つけました。

今回その全てを挙げることは出来ませんが、学校作りの中核となった3つのポイントに絞って説明したいと思います。

1つ目のポイントは『目的が違う生徒が混在している』という点でした。

語学学校に来る生徒の目的は英語力を伸ばす以外にあるの?と思われる方もいるかもしれませんが、少し細かく分析して見ると変わってきます。

特に顕著なのが大学生と社会人。
大きくいうと大学生の目的の中心は「就職のため」だと感じました。当然ですが目の前に控えている就職競争を勝ち抜く手段としてTOEIC等に代表されるテストの結果が求められているからこそ、それを勉強するためにフィリピン留学に来ているのです。

一方、社会人の方々のニーズを聞いていると、テストの点数を取るというよりも、「実践でいかに使える事が出来るかを迫られている」というものでした。

実際当時の自分も同様で、テストの点数というよりも海外で活躍できるだけの実践的な語学力を手に入れたいと思い留学を決めました。

テストの点数を取ることは英語力を証明する手段であり、それを最終目的にするのには違和感があったのかもしれません。

このような両者がいるのにも関わらず大学生と社会人が全く同じカリキュラムを受けている。そしてそのカリキュラムは、生徒の大多数を占める大学生に向けて作られたものであることが、当時の私には少々不満だったポイントでした。

こういった実体験も踏まえて、冒頭に説明した社会人専門の学校構想は高いニーズがあるのではないかと確信したのでした。

実体験から感じた運営改善ポイント【その②】

2つ目のポイントは『教科書に添った授業しか提供できないこと』です。

留学開始から数週間が過ぎた頃から、何かだんだんとやる気が無くなってしまう経験をしました。先生は一生懸命やってくれているけど、なぜだかモチベーションが上がらない。授業に出るのが辛い。その原因を探ったところ、その元凶の一つは教科書通りにしか進まない授業にあるのではないかと考えたのです。

そこで私は教師に「今日は教科書を使わずに、フィリピン経済について議論がしたい」と伝えました。自分自身が興味のある内容に自分なりにカスタマイズしていこうと考えたのです。しかし、そこで教師から言われたのが衝撃的でした。

「授業内容は毎日報告しないといけない。教科書の進捗が遅れていたら評価に影響する。だから教科書を進めないといけない。」

こういった理由で結局自分が望んだ内容は実現してもらえなかったのです。

教科書を使うのはあくまでも生徒の英語力を伸ばすための手段であり、目的にはなり得ません。
学校側は「教科書に沿う事を管理するのではなく、英語力が計画通り伸びているかどうかを注意深く管理しなければならないのではないか」と強く憤りを覚えたのでした。

思い返してみると自分が学生時代、良い教師ほど教科書通りの授業ではなく、アイデアにあふれた授業を行い、実力が乏しい教師ほど教科書が手放せず、機械的に進むような授業は内容が頭に入ってこなかった経験を思い出したのでした。

生徒のニーズをくみ取り、あの手この手を使って生徒の英語力を効率的に向上させていくために、「特定の教科書に頼った授業は行わない」と決めたのでした。

現在のMBAの評判が作られている最大の要因は、この決断があったからだと思います。

ただし、言うは易し行うは難し。この実現過程には並々ならぬ努力と数々のトライ&エラーがありましたが、それについてはまた違うエントリーで書きたいと思います。

実体験から感じた運営改善ポイント【その③】

3つ目のポイントは『責任の所在が不明確』という点です。

フィリピン留学の最大の利点は安い費用で数多くのマンツーマン授業が受けられるという点は言うまでもありません。

1日6コマを超える授業をコマ数と同じだけの先生が入れ替わり立ち代わりで実施しています。これは素晴らしいのですが、ふと「果たして誰が私の英語力に責任を持ってくれているのだろうか?」と思う瞬間がありました。

それぞれの先生はそれぞれ担当分野の授業を進め方をするのですが、その内容が授業間で重複したり、また自分が要望したいことがあると全員の先生にそれぞれ伝えないといけません。

先生はあくまで各授業に責任を持っているのですが、肝心の「私の英語力」に対する責任者が不在だったのです。

これでは折角の授業も効率が悪くなる一方なので、誰かが司令塔(プロジェクトマネージャー)として全体の調整役を担ってくれないかなぁと思いながら授業を受けていたのでした。

こういった問題意識から、MBAではコアティーチャー(担任)制度というものを作ったのです(この点についても今後のエントリーで)。

以上、今回は学校構想におけるアウトライン部分について簡単に説明しましたが、これ以外にも数十に及ぶ細かい改善取組を経て現在の運営を行っております。

こういった観点はおそらく私達自身が英語業界の専門的な立場ではなく、いち顧客目線から学校構想をスタートしたからこそ固定概念を持たず進んで来れたのです。

MBA代表
渡辺 和喜(わたなべ かずき)

【まとめ】セブ島にある有名・評判な語学学校の一覧表

オトナ留学「MBA」の代表
1984年福岡県生まれ
大学在学中にウエディングプロデュース会社を設立、代表取締役に就任。
2006年から地方特化型投資銀行にて投資ファンドの運営担当者として大型投資案件を担当。同社の経営戦略コンサルタントとして、数十社の経営支援、経営者育成、M&Aサービスに従事。支援先の取締役も数社歴任。

同社退職後、セブ島に渡り、3か月間韓国系の語学学校に通いながらフィリピンでの事業構想を立案。2012年11月にユナイテッド・リグロース社を設立し、取締役COOに就任。

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