フィリピンセブ島語学学校「MBA」

今回は、4年前にセブ島語学留学を開始して以降、現地で見てきた語学学校トレンドの変遷について、実際に経験した話や聞いた話を基に書いていこうと思います。

なぜ今のような語学学校が出来ているのかについて、少しでも理解が深まれば幸いです。

韓国が開拓した語学学校ビジネス(創生期)

「なんでフィリピンはこんなに韓国人(留学生)が多いのですか?」

実際にセブ島に来てみると街中に韓国人が多くいることにびっくりされる方も多いと思います。フィリピン観光省(2014年度)によれば韓国人の観光客数は年間116万人で、フィリピン全体の観光客数の実に4分の1にあたります。一方で日本人は43万人程度。

韓国人にとってのセブ島は、日本人にとっての「ハワイ」のような存在と考えると理解が深まります。

このように韓国人にとって身近なフィリピン。フィリピン人の英語力と基礎的物価の安さに目を付け韓国資本による語学学校が登場するのは自然な流れだったのです。

ご存知の通り韓国は超学歴社会であり、特に国家を挙げた英語力強化の本気度は日本のはるか上をいくでしょう。大手財閥系企業ではTOEIC900点を超えていなければ応募すら出来ないのは有名な話で、韓国の大学生にとって英語力向上は必然の課題となっています。

その解決策として「フィリピン留学」が大流行したのです。

大学に入学後、多くの学生は1~2年間休学をし、まずフィリピンで基礎的勉強をみっちり行い、その後欧米に留学をする。このような流れの中でフィリピンの韓国系語学学校は雨後の竹の子のように登場したのでした。

ちなみに、韓国系の学校で「スパルタ」「外出制限(門限)」「ペナルティー」など何かと制限が多いのは、留学費用を捻出する親からの強い要望によるものなのです。

このように韓国人学生のニーズに合わせて市場が形成されてきた中で、少しずつですが感度の高い日本人留学生も増えていきました。そして日系学校の進出が始まります。

日系進出による日韓戦のスタート(成長期)

ちょうど私自身が留学した4年前頃は、今思い返せば韓国系語学学校の最盛期でした。当時留学エージェントを通して留学した私は、そもそも日系語学学校があることすら知らなかったくらいです。

まさに野球やサッカーではありませんが、「日韓戦」がスタートしたのがこの頃です。この背景には、フィリピン留学を体験した日本人が体験したサービスに問題点がいくつもあったからだと思います。

・韓国人ように作られたテキスト(韓国の名前や地名が頻出して日本人に馴染みが無い)
・韓国語の案内しかない掲示板
・毎食激辛の料理
・衛生的に問題のある住環境

この頃のフィリピン留学はとにかく「安い」というのが売りでした。従って韓国系の学校は「いかに安く提供できるか?」という価格競争に陥っていたように思います。

このマーケットに変化が出てきた理由、それは間違いなく日本人留学生の急増にあります。サービスに対して世界一厳しいと言われる日本人が増えてきたことで、日本人留学生の意見を徐々に無視できなくなってきた韓国系学校。その変化に対応出来なかった学校の多くは生徒を集めることが難しくなり姿を消すことになります。

そのシェア奪って行ったのが、日系学校でした。

私たちセブ島語学学校MBAが進出したのは、まさにこの時期。時代は群雄割拠。ただ学校を開校すれば生徒が集まる時代が終わり、何か尖った特長を持たなければならない差別化時代の幕開けとなったのです。

日系増加による差別化の時代へ(変革期:現在)

現在、フィリピン留学の認知度の高まりに比例して日本人の留学者数が増加している一方で、韓国人留学生はピーク時に比べて減少してきています。

減少の背景には韓国経済の低迷(による教育予算の削減)が大きいと言われていますが、それに加えて日系学校の大幅な増加。韓国系学校は一時期に比べると苦しい経営を強いられています。

これまで日本人留学生受け入れに積極的ではなかった学校も急に積極的に受け入れを開始したりと動きもありますが、そういう学校は要注意だと思います。急に経営が変わったり、突然閉校のリスクもあると思います。実際に私が通った韓国系語学学校は2年前に経営が変わり、そして先日他校と統合となりました(涙)

このような市場動向を踏まえると、フィリピン留学が「安さ」から「コストパフォーマンス」の時代に代わってきていると感じています。コストパフォーマンスが高い状態とは、価格に対して価値(質)が上回っていることを指します。

日本人留学生の増加に伴い、安さだけの指標から質の指標が加わった事で、各語学学校はそれぞれに得意分野を作ってその特定領域でNo.1を目指しているのです。

「この指とまれ!」と指を立てられるかどうか、ということです。日本人の利用が進めば進むほど、この傾向はますます強くなっていくのではないかと考えています。

日韓戦の戦況でいえば、かなり日本勢が優勢になってきたという感覚でしょうか。

2年前から続く急激な円安により、フィリピン留学はもはや昔のように圧倒的に安い留学先ではなくなりました。

注目を浴びているフィリピン留学ですが、現場感覚では正念場を迎えているというのが学校経営者の共通理解ではないかと思います。

英語学習の質を追求し生徒に選ばれる学校作りを愚直に続けていくことで、他の留学先よりも魅力的な学校がたくさん出来ていく。留学先としてメジャー入りするには学校側のより一層の努力が求められそうです。

MBA
代表 渡辺和喜

【まとめ】セブ島にある有名・評判な語学学校の一覧表

オトナ留学「MBA」の代表
1984年福岡県生まれ
大学在学中にウエディングプロデュース会社を設立、代表取締役に就任。
2006年から地方特化型投資銀行にて投資ファンドの運営担当者として大型投資案件を担当。同社の経営戦略コンサルタントとして、数十社の経営支援、経営者育成、M&Aサービスに従事。支援先の取締役も数社歴任。

同社退職後、セブ島に渡り、3か月間韓国系の語学学校に通いながらフィリピンでの事業構想を立案。2012年11月にユナイテッド・リグロース社を設立し、取締役COOに就任。

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