マナビジン 英語を使う仕事 英語を使う仕事【外資系医薬企業3/10】管理職になって見えたもの

英語を使う仕事【外資系医薬企業3/10】管理職になって見えたもの

みなさんこんにちは、STです。前回、前々回と私のプロフィールや仕事での英語の関わり方など、具体例と共にお届けしました。興味を持っていただけましたか?

この度は3回目の寄稿として、コミュニケーションを大切にしてゆくとどういったメリットがあるか、また、逆にコミュニケーションを大切にしないとどういったデメリットがあるかを中心にお伝えします。

コミュニケーションをないがしろにすると組織に悪影響

私は医薬分野の企業におりましたが、外資系の会社にも様々な分野があります。

そしてその会社には人事、営業、財務、経理、研究という部門があります。その中でも私がいた供給部門は地味ではありますが、一番海外との関わりが深い部門のように感じられます。

営業は主に国内のお客さんが相手、人事・財務・経理は社内の人が相手、研究は自分のテーマに従ってですが、供給部門は海外からの輸入、海外への輸出、また国内での部門間の調整弁になっているため、様々な国の人と関わり、英語を使うことが多いものです。

この部門にいた社員たちはみな、素晴らしい人たちでした。上司もとても印象的な女性上司、同僚たちもみな、印象深い人たちでした。私が関わった印象的な人たちについては次回お話ししたいと思いますが、今回はコミュニケーションを通じてステージが上がってゆく点についてお話しします。

これは英語に関わらず日本語でもなのですが、ぶっきらぼうな人がいたり、コミュニケーションが正確でない人がいると、ミスが生じて組織を乱してしまいます。

例えば新しいシステムを導入するときは、組織が一丸となって新システム導入に向かわなければなりません。その時に必要なデータの取得を放置した挙句、それを黙っていた、というような例がありました。

まだできていないので、いついつまでに仕上げます、の一言があればまだ良かったのに、放置してしまった結果、導入スケジュールを見直させる結果になりました。これはコミュニケーションさえ取れていれば、予定を組み換えれば良いだけの話しだったのです。

コミュニケーションが悪いと、組織全体の士気が落ちてしまうのです。先ほどの放置は、回って来た英文の指示書の意味を理解できていなかった、ということも考えられますので、やはり社内言語である英語の学習というのは大切なものと言えます。

コミュニケーションを通じて自分のステージが上がっていると実感する


私が国内のメーカーで輸出入、生産スケジュールの作成をやっていた時期は、それだけやっていればよかったのです。それが私の職務でしたし、役割でした。最初に勤めた会社がバブル崩壊の煽りで私がいた半導体事業部を閉鎖し、若かった私は医薬企業に挑戦して採用されたのは最初の回にお話ししたかと思います。

不景気の煽りで職場の空気感は悪く、新人だった私に嫌がらせなどもありましたが、それでも海外法人のデビーさんとのやり取りが楽しかったので出社に苦痛は感じませんでした。

欧米の会社の人とやり取りしていると、独身女性でも立派な家を買っていることが少なくはなく、日本との違いを感じました。

そんな日々を過ごしていましたが、私がいた半導体事業部門の採算が合わなくなって閉鎖され、私は別の会社へと行くことになりました。

すると今度は人間関係はガラリと変わってしまいます。新しい仕事のパートナーたちを紹介され、彼らとまた一から信頼関係を築き上げなければなりません。そして仕事も新しい仕事を覚えなければなりません。それは大変なことです。いきなり別の分野の会社に一人で放り込まれるわけですから、慣れるのには3年かかったと言ってもよいでしょう。

しかし、「ようやく会社に慣れたな」と感じる頃には自分のステージが上がっていると感じられました。それも自分でそう思うというよりは、前回お話ししたように仕事のパートナーの入籍や子供の成長、仕事のパートナーの昇進などで、「彼らと同じ日々を共にし、自分も成長したな」と感じさせられたものです。

いつまでも現場にはいられない

新卒で勤めた会社でデビーさんというカウンターパート(仕事上のパートナー)と日々やり取りをし、信頼関係を築き上げていた私は、これがずっと続けばいいと思っていました。既にバブルは崩壊していたとはいえ、まさか事業部が閉鎖されるとは思っていなかったので、実際にこの日々が続くのだろう、と漠然と考えていました。

それが先ほど述べたように外資系医薬企業に転職することになりました。その会社でも、最初はいわゆる「現場」で海外との生産スケジュールの調整や通常業務についていたのですが、外資系では何かと物事が早く進み、いつまでもは続きませんでした。

やがて主任の職位が与えられ、国内の製薬メーカーとの折衝の業務などにもつくようになりました。相変わらず海外のカウンターパートの人たちとは良好にやっていましたが、職場に慣れ、年齢が上がるとともに私の職位も上がったのです。

そして、例えば新システムを導入する、というようなイベントがあると、私が名指しされてプロジェクトリーダーを務めるようなシーンも出始めました。外資系の会社で新システムを導入するというのは必ず海外拠点との折衝が必要です。すでに海外拠点のパートナーたちと良好な関係を築いていた私が指名されたのでした。

しかし、実際にリーダーということになると、最初は重荷になりました。誰だってそうだと思います。日本の現場からは「今までのシステムじゃダメなのか? なぜ新しいシステムを導入しなければならない?」といった質問も来ますし、医薬品は製品ごとに製造単位、例えばこのお薬は一度の生産で13万錠、このお薬は一度の生産で3万シリンジ、など細かく分かれているので、実際にシステムの導入は負担になるのです。

この時救ってくれたのも、英語を通して普段からやり取りしている人脈でした。彼らとは信頼関係があったので、日本からの質問にもきちんと答えてもらえましたし、日本からのリクエストに応じてシステムを一部変更してもらうこともできました。

私がそうだったように、人は一生、同じ仕事をし続けることはできません。人生のステージごとに仕事も変わり、いつまでも現場ではいられない点、覚悟を決めておいてくださいね。

上のステージに行くとより洗練された英語が求められる

上のステージに行くとより洗練された英語が求められる
そして、上のステージに行けば行くほど、より洗練された英語力が求められます。それは言葉だけではなく、会話の内容もです。上のステージに行けば関わる人たちも変わってきますので、ライフスタイル、趣味など変わってきます。いつまでもちょっとしたジョークでごまかされる相手ではなくなってきます。

こんなことがありました。私がマネージャー(日本企業での課長職)職についていたときのことです、アメリカでの私のパートナーにあたるシニア・マネージャー(日本企業では部長職)と、そしてアメリカから来た一団の若い社員とで中国に視察に行ったことがあります。

仕事が終わり夜になると若い社員たちに「繁華街に行くんだけど、君たちもくる?」と聞かれました。するとシニア・マネージャーが「それは上品な(decent)な場所かな?」と彼らに質問し、彼らが口を濁すとシニア・マネージャーは行かないと言いました。

きっと、立場が上がると更に上の職位の人たちからの目もあるでしょうし、海外出張先とはいえみだりに行動できないのだと思いました。

また、上品な(decent)といった単語で牽制するような洗練された英語が求められるのだと痛感しました。

管理職になって見えたもの

私は最終的にマネージャー職までの職位を得、その後会社が早期退職を募集した際に家の事情などと重なったので退職することになりました。

マネージャーくらいでも、外資系ではかなりの能力が求められます。日本企業が管理職に求めるものとはまた別の種類の要件を求めているように感じました。年功序列が通用しない外資系では、急に40歳の女性が部長職としてやってきて、それまで現場で頑張っていた部長以下の職位の人たち、特に男性陣が戸惑うことがあります。

よく日本企業は組織的だと言われますが、外資は外資で別の意味で洗練された組織を持ちます。

外資系の方がより柔軟でないと生き残れないように感じました。柔、剛を制す、と言いますが、柔軟性は大きな武器となります。

話しは前回と重なるのですが、柔軟性を身に付けるためには色々な背景を持った人たちとのつながりが必要ですし、早い段階で英語を学習して様々な価値観を知っておくのは決して損にはならないはずです。

私は、最終的にはマネージャーで早期退職したので、管理職になって見えたものはこれくらいですが、外資系の会社には印象的な社員がたくさんいて、みな英語が堪能でした。

次回では、私が外資系で出会った印象的な人たちについてご紹介したいと思います。

ゲストライター
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