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英語を使う仕事【外資系医薬企業9/10】番外編:マリアさんをスウェーデンから東京に迎えた二日間

みなさんこんにちは、STです。これまで私の寄稿では外資系の医薬分野の会社で働いた時の概要や、英語を学習することで自分にプライドを持てるようになる、というお話しをしてきました。

今回は私が外国人と実際に対面で接して仕事をした時の経験をお話ししたいと思います。

私が30歳の時の話です。スウェーデン本社で私のカウンターパート(やり取り相手)を務めてくれていたマリアさんというスウェーデン人女性で、当時Supervisor(日本での主任)を務めていた私より一つ職位の高いManager(日本では課長)を務めていた方が来日した時の話です。

彼女がとある製品を日本に供給するためにとても熱心に働いてくれたので、彼女の上司がご褒美に観光旅行も兼ねて彼女を東京出張に派遣することになりました。その時、カウンターパートだった私が彼女の世話をすることになりました。

常日頃から彼女は日本の市場に対してとても配慮してくれていたので、私は彼女と会うのを楽しみにしていましたし、彼女からスウェーデンの話しが聞けると楽しいだろうなと思っていました。

普段やり取りしていたマリアさんの印象とのギャップ

待ち合わせは彼女が宿泊している新宿のホテルのロビーでした。普段彼女とはメールや電話で雑談を交わしていたので、漠然とした人柄は思い描いていました。以前の寄稿にあったように私は彼女と季節の話をしたりして信頼関係を築いていました。

ちなみに私たちはメールではそういった話しをするのですが、電話の場合は用件が至急の場合が多いのと、周りの同僚にあまり聞かれたくなくて、メールでよく雑談していました。といっても、マリアさんはManager職なのでスウェーデンでは当たり前だそうですが、デスクは個室です。

マリアさんは金髪に青い目は予想通りでしたが、髪の毛が耳くらいまでのおかっぱのような割とショートの髪型で、洗い晒しの白いコットンのシャツを着てジーンズを履いていました。身長は私と同じくらいの170センチ前後で、スウェーデン人らしく身長が高かったです。

とても活発でフランクな女性で、思っていた以上に快活に話す方でした。彼女はイギリスに留学して英語を身につけたそうです。スウェーデン人は大抵の方は、英語が話せます。

メールの文面からは日本市場への製品の供給に情熱を燃やしている様子がうかがえたので、思っていたよりも快活な方で少し驚きました。また、以前の寄稿で触れた通り、ご主人をいろいろな呼び名で呼んでみたり、子供のことを話したり、フレンドリーな方でした。

改めて文化が違うのだと思い知らされた東京観光案内

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私は外国人はやはり浅草寺など見せたら喜ぶだろうなと思って、マリアさんを台東区に連れて行きました。彼女は隅田川の河川敷にテントを張って暮らしているホームレスを見て、「What are they doing there?」と彼らがレジャーか何か楽しいことをしているかのように聞くのです。

「ホームレスだよ」と私がいうと、「スウェーデンでは考えられない」と愕然としていました。スウェーデンは福祉国家ですからホームレスはいないのだそうです。

そして浅草寺に連れて行っても「みんなここで何やっているの?」と不思議そう。話してわかってきたのですが、スウェーデンには宗教がなく、信じるのは基本的に自分を信じるので、お寺にいってお参りするということがよく理解できないようでした。

私が隅田川の川下りの船に乗せてあげると、彼女は「私が見たかったのはこういう東京なの。実際に街がどんなか、こういう景色を見たかったの」と喜んでいたので一安心しました。異文化を知ることができたのはとても楽しかったです。

外国人は日本をこう思っているだろうなと思っていたら…

次にマリアさんが日本のデジタルカメラを見たいというので、お約束通り秋葉原に連れて行ってあげました。私は外国人は当時の日本の最新テクノロジーに憧れているのだろうと信じていましたし、実際にそれは間違いではありませんでした。

マリアさんは秋葉原の建物のガス管がビルの外に取り付けられていることに驚きました。冬に寒いという理由もありますが、スウェーデンでは建物の内部や地下にガス管や水道管が配管されているそうです。

マリアさんと話していて、人々の意識や国の制度等、日本よりもスウェーデンの方が先進国だということがわかりました。しかし、スウェーデンでは人口が少なく刺激も少ないらしいので、東京のようにワクワクする街に彼らは憧れるんだそうです。

ですから、私が「きっと外国人は日本を先進のテクノロジー国だと思っているんだろうな」という予想は少し裏切られ、彼女は路上で売っているポケモンのぬいぐるみを子供達のお土産に買い、そして原宿で安いけれどポップな洋服を買っていました。

残念ながら、デジタルカメラは電圧の関係でスウェーデンでは使えなかったので買えませんでした。

マリアさんがどれだけ日本市場を考えてくれていたかわかったプレゼンテーション

翌日は会社でマリアさんと仕事をしました。彼女はスウェーデンの製品の供給体制についてプレゼンテーションをしてくれたのですが、日本の市場に供給するために、時には他の国に少し待ってもらっているのだという内容を話してくれました。

これには理由があり、その製品は日本では単価が高かったので日本市場を優先する方が会社の戦略にかなっていたからですが、それでも彼女は特別に日本のことを考えてくれているのだということが伝わるプレゼンテーションでした。

そして、その製品担当のマーケティング部門の方との打ち合わせをしたり、工場を視察したり、彼女は日本がなぜ急ぎでこの製品を必要としているのか、そういったことを調査していました。

彼女の方から見ても、日本の実際の状況がわかれば急ぎで依頼されてもうんざりすることもないでしょうし、ただ事務的に製品を供給するだけの日々ではなく、こういったコミュニケーションがあるとお互いに気持ちよく仕事ができるのだと実感しました。

私自身もマリアさんが他の社員には話さなかったスウェーデンの話や会社の内情を聞くことができて、改めて英語を勉強しておいて役に立ったと実感しました。

伝えきれなかった包丁のお金の出元

彼女がスウェーデンに帰国する時の話です。私は部長に「マリアさんに何か日本のものを経費でプレゼントする予算を取ってあるから、あまり大盤振る舞いしてはダメだけど、何か買ってあげて」と言われていたのです。

彼女には予算を取ってあるという話しはせず、「何か欲しいものあったら見に行かない?」とだけ私は言いました。するとマリアさんは日本の包丁(Japanese knife)を見たいと言ったのです。

私は最初に「Japanese knife」と聞いた時にはピンと来ず、「日本になんかナイフがあったっけ?」と思ったのですが、彼女に聞いてみると「料理に使うナイフ」と言ったので包丁だとようやく理解できました。

さらに話しを聞いてみると、日本の包丁の品質が良いことがスウェーデンで評判になっていて、当時、日本の包丁で調理するのがちょっとした流行になっていたのだそうです。さらに調味料も日本の醤油が流行していて、お魚料理など醤油で味付けするらしいのですが、醤油はスウェーデンで買えるからいいとのことでした。

早速、包丁店に行ってみました。彼女が気に入った包丁は8千円くらいの包丁で、部長の口ぶりからしてもう少し高いものでも良さそうでしたが、彼女が「これ買う」というので私は彼女の包丁を受け取って、「私が払います」と言いました。

すると彼女はギョッとした顔をして「That’s embarassing」と言いました。直訳すると「それは恥ずかしい」とか「困惑する」と訳せるかと思いますが、彼女からしてみたら同僚のようなカウンターパートにお金を出してもらうのは恥ずかしかったのでしょうか。

そこで私が「部長から費用を預かっている」と上手に言えればよかったのですが、露骨に「経費だから心配しないで」とも言いづらく、どう言っていいかわからないままOK、OKとだけ言いながら私がお金を払ってしまったのです。

あの時の私にもう少し英語力があって、スマートに伝えられたらなあと今でも私こそ「Embarassing」な気持ちです。

次回寄稿に登場する、私がManager職についた時に直属の上司だったアメリカ人などはやはり洗練されているというか、上手でした。彼が出張中の食費を払ってくれたのでお礼を言うと、「Do you know where the money comes from?」(お金がどこから来ているか知ってるのかい?)と含み笑いをしました。

次回は私が1週間アメリカに出張に行った時のエピソードをお話しできたらと思います。

ゲストライター
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様々な職業や経験を持ち合わせた方から寄稿頂いているので、ぜひチェックしてみてください。

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