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飛行機でウイルス感染するリスクは何%か?最新情報に基づく機内での新型コロナウイルス予防法

機内での感染経路やリスク、換気状況、席の選び方(通路側か窓側か)、予防対策まで

この記事は、2020年3月4日公開です。
最新の機内・空港での新型コロナウイルス対策ついてはこちらをご覧ください。
飛行機と空港で新型コロナウイルス感染を防ぐ15のリスク対策

この記事では飛行機でウイルスに感染するリスクがどの程度か、どんな予防をすればリスクを限りなくゼロに近づける事ができるのかをご紹介します。
読んで頂く事で、海外旅行だけでなく、国内旅行や出張時の飛行機移動の安全性がわかるはずです。

日本国内では小中高が休校となり、各種イベントが中止されるなど、新型コロナウイルスの感染拡大に備えた自粛ムードが一気に広がっています。

こうした政府の方針やマスコミによる新型コロナウイルスの恐怖感をあおるかのような報道に対して、「過剰反応だ」と批判する識者もいます。

中国の武漢から端を発した新型コロナウイルスは、人類の接する初めてのウイルスであっただけに不明なことが多く、様々な憶測を生みましたが、世界各地で症例の分析が行われたことにより、今日ではおおよそ、その正体が判明しています。

たとえ新型コロナウイルスに感染したとしても、その8割は症状がまったく出ないか、風邪を引いた程度で完治に至ることがわかっています。

報道では新型コロナウイルスに感染して亡くなった方、あるいは重篤(じゅうとく)に陥った患者ばかりが取り上げられるため、どうしても怖いイメージを抱きがちですが、毎年流行るインフルエンザと比べてみると、現在の国内の対応は新型ウイルスを「過剰に恐れすぎている」と指摘する声があることにも納得できます。

国立感染症研究所によれば、昨年インフルエンザに感染した人は1100万人以上です。そのうち3000人以上が死亡しています。

対して、3月3日時点の新型コロナウイルスの感染者数は274人、そのうち5人が死亡しています。

冷静に比べてみると、新型コロナウイルスよりもインフルエンザの方が、よほど怖いことがわかります。

新型コロナウイルスはパンデミックに発展する可能性があるだけに、あなどってはいけないものの、必要以上に恐れることなく、冷静に正しくリスク管理を行いたいものです。

それでも、このような時期だけにフィリピン留学のために飛行機に乗って渡航することを、ためらう方もいるかもしれません。

機内では空飛ぶ鉄の箱ともいえる密閉された空間のなかに数時間閉じ込められるだけに、「感染症が流行している今、果たして大丈夫なのか」と不安を募らせがちです。

機内に新型コロナウイルスの感染者がいた場合、自分も感染してしまうリスクを思わずにはいられません。

では実際どの程度リスクがあるのでしょうか?

結論からいえば、「感染者が搭乗している、かつ飛行機が200人の満席という前提条件で、1便につき0.7人、(0.35%の確率)」というデータがあります。
ただし、これは感染対策をしていないデータであることに注意してください。

万が一感染者が搭乗しても、その便で一人も感染しない可能性の方が高いという上記のデータに加え、マスクをして、手洗いやアルコール消毒をきちんと行えば更にリスクを減らすことが出来るということです。

飛行機に乗ることがバスや電車に乗るよりも「ことさら危険だ」と感じているならば、それは間違っています。少なくとも飛行機によるフライトは、クルーズ船の旅や満員電車に乗り合わせるよりも、はるかに安全です。

なぜそう言えるのか?

機内でウイルス感染するリスクが案外低い理由を、以下で5つご紹介します。


*今回確認したソース元は記事の下部にすべて記載しましたので、記事中はほぼ省略させて頂きます。また、情報は主に3月3日までに調べた時点での最新情報であることをご了承ください。

1.フィリピン留学は安全なのか

その前に、フィリピン留学の安全性について紹介しておきます。

この記事を読みながら、今の時期にフィリピン留学に行くこと自体を不安に思っている方もいると思われます。

結論から言えば、新型コロナウイルスの感染リスクに関して、フィリピンは日本よりもはるかに安全です。そのことは、今日までの感染者数を比べてみても明らかです。

3月3日時点での感染者数は日本の274人(クルーズ船での感染者は除く)に対して、フィリピンではわずか3人に留まっています。感染者数が大きく異なるのは、フィリピンと日本の水際対策に大きな差があったためです。

関連リンク:世界の新型コロナウイルス感染者数リアルタイム統計データ(外部リンク)

フィリピンでは初動から厳しい水際対策を徹底することで、中国から新型ウイルス感染者の入国を防ぐことに成功しました。ところが日本は水際対策に出遅れ、なおかつ規制も緩やかだったため、多くの感染者の入国を許してしまいました。

現在の感染者数の差は、今後の感染の広がり具合に大きく影響してきます。

残念ながら現在は日本にいる方が、フィリピンに滞在しているよりも余程リスクの高い状況になっています。
「家に籠もればリスクはほぼない」・・・それは確かにその通りなのですが、実際に家から一歩も出ることなく生活できる人はほとんどいません。

ですから、家に籠もっていた方が飛行機に乗るよりもリスクが低いという「目先のリスク」にとらわれるよりも、総合的なリスクを比較したうえで滞在先そのものを変えた方が、賢明な選択といえるかもしれません。

実際に既に非感染地域に避難している、一部の金銭的に余裕のある方々もいらっしゃいますね。

とはいってもも「飛行機での移動は危ないのではないか?」という方もいらっしゃると思います。今回はそういった方のために機内での実際の感染リスクを検証したデータをご紹介いたします。

2.新型コロナウイルスはどのように広がるのか


機内でのウイルス感染のリスクを知るために、新型コロナウイルスがどのようにして感染を広げていくのかを整理しておきましょう。戦う前に敵の正体を知ることは極めて大切です。

ただし、新型コロナウイルスは人類が初めて接する未知のウイルスだけに、まだ誰もその正体のすべてをつかんでいません。武漢封鎖から一ヶ月が過ぎ、ようやく実態が見えてきましたが、今後、情報が書き換えられる可能性もあります。

とりあえず、今日までにわかっていることを中心にまとめてみます。

なお、感染の経路について最近話題になっている「エアロゾル感染」について不安に思っている方も多いことでしょう。結論から先に記せば「エアロゾル感染」と「空気感染」とは全く別物です。

エアロゾル感染を空気感染と同じ意味にとらえる報道が一部でなされていますが、完全に間違っています。エアロゾル感染については、後ほど詳しく紹介します。

通常、ウイルスがヒトからヒトへ感染する際には、主として3つの経路が考えられます。

主な感染経路
・空気感染
・(エアロゾル感染)
・接触感染
・飛沫感染

このうち新型コロナウイルスに当てはまる感染経路は、接触感染と飛沫感染の2つのみです。空気感染はしない、と考えられています。
ソース:厚生労働省:新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解

接触感染とは

「接触感染」とは手やドアノブ・便器などの物品に接触することにより感染することを指します。具体的には感染者がくしゃみや咳などをすることで唾液や鼻水などの体液が飛沫(ひまつ=しぶきのこと)となって飛び散り、周りの物に付着します。周囲の人がそれに触るとウイルスが手に付着します。ウイルスの付着した手で口や鼻を触ることで、粘膜から感染することになります。

飛沫感染とは

次に「飛沫感染」ですが、感染者がくしゃみや咳などをすることで唾液や鼻水などが飛沫となって飛び散る際に含まれているウイルスを、周囲の人が口や鼻などから直接吸い込むことで感染することを指します。

空気感染とは

最後に「空気感染」ですが、感染者がくしゃみや咳などをすることで生じた飛沫から水分が蒸発し、フワフワと空気中に漂っているウイルスを吸い込むことで感染することを言います。

空気感染する場合は感染者と同じ空間にいるだけで危険です。空気の流れによっては、感染者から遠く離れていても感染する可能性があります。

ですが、新型コロナウイルスは「空気感染」しないことがわかっています。なぜなら新型コロナウイルスのみが空気中に飛び出しても、すぐに死滅してしまうからです。

新型コロナウイルスは空気中では基本的に、感染者の唾液や鼻水などの飛沫のなかでしか生きられない、ということです。

飛沫は水分を含んでいるために重さがあり、体内から放出された後、すぐに地面に落ちてしまいます。飛沫の届く距離は、感染者から半径およそ6フィート(1.8メートル)と考えられています。

ですから、新型コロナウイルスに感染している人がいても、約2メートルほど離れてさえいれば飛沫感染のリスクは理論上ゼロになります。

エアロゾル感染とは

では、最近よく耳にする「エアロゾル感染」とはなんでしょうか?

強いていえば「エアロゾル感染」は、「飛沫感染」と「空気感染」の中間に位置する感染経路と捉えるとよいでしょう。

具体的にはウイルスを含む液体が霧やガスのような状態で空中に広がり、これを吸引することによって感染することを言います。

あくまで「ウイルスを含む液体が霧やガスのような状態で空中に広がる」状態を指すため、空気中にウイルスの微粒子が漂う「空気感染」とは、まったく意味が異なります。

ちなみに新型コロナウイルスが「エアロゾル感染」するとの情報が出回っているのは、中国の衛生当局が「閉鎖された環境で長時間、高濃度のウイルスの粒子を吸った場合、エアロゾル感染する可能性がある」と発表したことに基づいています。

ですが、この中国側の発表は単に「エアロゾル感染する可能性」に触れただけであって、エアロゾル感染が実際に確認されたわけではありません。現時点で、エアロゾル感染したと確定した感染者は、世界でまだ一人もいません。

仮にエアロゾル感染することが本当であったとしても、恐れる必要はありません。なぜなら日常生活において「ウイルスを含む液体が霧やガスのような状態で空中に広がる」ような状態は、想定しにくいからです。

たとえば閉鎖された環境において、ウイルスの入った液体を空気洗浄機に入れて長時間ミストとして放出するような状態ですが、通常では考えられません。

電車や飛行機などの乗り物の中、オフィスの中など「通常の生活空間ではエアロゾル感染は起こり得ない」ということです。

専門家によると、「エアロゾル感染は医療現場で患者に気管内挿管を行うときなど、極めて特殊な環境だけに発生する」とのことです。

ですから「エアロゾル感染」については、医療従事者ではない一般人が想定する必要はないといえるでしょう。

結論として、新型コロナウイルスに感染しないためには「接触感染と飛沫感染を防ぐ対策を施せばよい」、ということになります。

3.機内でウイルス感染が発生しにくい5つの理由

新型コロナウイルスの感染の広がる仕組みがわかったところで、機内では思ったよりもウイルス感染がしにくい5つの理由について紹介します。

その1.3分〜5分間に1回空気がすべて入れ替わっている

バスや電車・飛行機・船などの交通機関は、どれも密閉された空間だけに、換気が不十分で内部の空気が淀んでいるイメージを拭えません。ことに電車内にこもる悪臭に悩まされた経験を持つ人は多いことでしょう。

しかし、飛行機とその他の交通機関の換気状況には大きな違いがあります。実はフライト中の機内の換気は十分に行われており、オフィスやデパートよりもはるかに快適に保たれている、と言ったら驚くでしょうか?

でも、本当のことです。実は飛行機は、機内の空気を1時間におよそ12.5回も完全に入れ替えています。つまり5分間に1回は、空気がすべて入れ替わっていることになります(早ければ3分に1回)。

対して地上に建つビルの中のオフィスやデパートの換気は、1時間に1~2.5回とされています。30分か1時間に1回程度の換気しかしていない、ということです。

これらの比較から、機内の換気は一般のオフィスやデパートよりも徹底されていることがわかります。

実は飛行機は機内の空気の50%を機外へ排出し、残りの50%の空気を機内で循環させています。空気を排出した分、新たな空気が外から取り込まれます。

外気の取り込みはエンジンを通して行われます。その際、空気は高温にて圧縮されるため、極めてクリーンな状態です。

燃焼前のきれいな空気が取り出され、エアコンユニットで適温に調整された後に機内を循環する仕組みになっています。

さらに空気が循環する際には、1時間に20~30回、「HEPA」と呼ばれる高性能フィルターを必ず通ります。「HEPA」は病院の集中治療室や手術室、ハイテク産業の工場内のクリーンルームなどに使われている優れものです。

バクテリアや菌類、ウイルスといった微粒子状物質の99.9%を除去する性能を持っています。

つまり、機内は空気が淀んでいて不潔どころか、病院の手術室並みの清浄度を保っていることになります。

この空間内の空気の清浄さこそが、飛行機とバスや電車・クルーズ船との大きな違いです。

philippines-airline2020-1 フィリピン航空コロナウイルス フィルター
フィリピン航空のコロナウイルス対策の動画:フィルターによってコロナウイルスを含めたウイルスが、循環する事を防いでいるという解説

もし万が一にも機内に感染者がいたとしても、感染者の放出する飛沫のすべてを「HEPA」がたちまち除去してくれます。したがって機内を循環する空気に感染者の飛沫が含まれている可能性は、ほぼありません。

機内は電車やバス、オフィスやデパート、映画館やコンサートホールなどに比べて、はるかに清浄な空気に満たされており、病原菌が生存しにくい環境が保たれているのです。

日常の生活空間のどこよりも、機内はウイルス感染しにくい安全な場所といえそうです。

その2.感染者との接触が10分以内なら、感染リスクはほぼない

感染者と2メートルの距離をおけば感染リスクを避けられることを先に紹介しましたが、ウイルス感染の鍵を握るのは「距離」だけではありません。もうひとつ重要な要素として「時間」があります。

感染対策の世界的権威として知られるエミリー・ランドン氏によると、「感染者から半径1.8メートル(6フィート)以内に10分以上留まった場合、ウイルスへの暴露と定義」しています。

「暴露」とは「ウイルスにさらされる」という意味です。

つまり、裏を返せば感染者の半径1.8メートル(6フィート)以内に近づいたとしても、10分以内であれば感染のリスクは、ほぼありえないということです。距離と時間の2つの条件が満たされることで、はじめて感染リスクが生じます。

ですから新型コロナウイルスの感染を防ぐためには、他者との接触時間を10分以内に抑える必要があります。

では、機内はどうでしょうか?

フライト中、乗客全員が一度も座席を離れない、なんてことはありえません。トイレに立つ人もいれば、頭上の棚から荷物を下ろす人もいます。通路を行き来する人は、かなりいます。

そのため機内に感染者がいた場合、感染者が自分の2メートル以内に近づくリスクが生じます。

しかし、その場合でも実際に感染するリスクはゼロに近いほどありません。

なぜなら、接触する時間が短いからです。機内を移動する乗客が10分以上、同じ場所に留まるとは想定しにくいものがあります。

機内での人の移動に伴う感染リスクは無視できるほど低い、ということです。

つまり、機内において感染リスクが生じるのは、感染者のすぐ近くに座席があるときです。

その3.感染者から座席が1メートル以上離れていれば、まず感染しない

飛行機の座席
世界保健機構(WHO)は感染者の座席の前後2列分、つまり感染者の列を含めて合計5列の座席までに、一定の感染リスクがあるとしています。いわゆる「2列以内の法則」です。

この法則が本当に正しいかをたしかめるために、エモリー大学のハーツバーグ氏とワイス氏らが率いる「フライヘルシー研究チーム」が、実際にアメリカ国内便10便に搭乗することで機内での人の接触を観察し、機内での感染リスクを数値化しています。

その研究結果は2018年に学術誌「米国科学アカデミー紀要(PNAS)」に発表されました。

それによると、感染者の座る席から1m以上の範囲に直接伝染する可能性は低いことが、はっきりと示されています。

つまり、機内で一定の感染リスクが生じるのは、「2列以内の法則」よりもさらに狭い範囲となる「感染者の座る席から1m以内」に限定されたことになります。

裏を返せば、機内に感染者がいたとしても、感染者から半径1m以上離れている座席に座る乗客が感染するリスクは、ほぼありえないということです。

では、運悪く感染者の1m以内に座席がある場合、どの程度の感染リスクがあるのでしょうか?

「フライヘルシー研究チーム」の論文によると、「飛行機1便につき、感染する乗客は0.7人」としています。

つまり、乗客200人ほどを乗せた中距離便1便に、もし感染者がいた場合、平均して0.7人に感染するリスクが生じる、ということです。

「0.7人(確率でいえば0.35%)」という値から受けるイメージは微妙ですが、要するにほとんどの場合「機内に感染者がいたとしても結果的には一人も感染しない」ことを意味しています。

感染者から1m以内の座席に当たってしまうか否かは純粋に運に基づきます。ですが、たとえ1m以内の座席に当たってしまったとしても、実際に感染する可能性はゼロに近いことを研究データは示しています。

さらにいえば、座席は運頼みですが、0.7人という感染リスクをさらに限りなくゼロに近づけるための対策を徹底するかどうかは、個人の選択の問題です。

新型コロナウイルスに感染しないための対策を施すことで、感染リスクを確実に引き下げることができます。

その4.手を清潔に保てば、感染リスクは最小限


機内では換気が十分に行われ、常に除菌された空気が循環していることから、マスクさえ正しく装着していれば、感染者が咳やくしゃみをすることで飛び出した飛沫を直接吸引するリスクは、ほとんどありません。

警戒すべきは接触感染です。接触感染では、感染者の体内から飛び出した飛沫が付着した物を触ることでウイルスが手に移り、その手で顔を触れることによって鼻や口、目などを通して感染します。感染のほとんどは手を介在して行われます。

ですから、接触感染を防ぐうえで最も重要なことは、手を清潔に保つことです。

フィリピンセブ島でコロナウイルス対策!マスクはあるか?7
手をウイルスの付着から守るためには、小まめに石鹸で洗うことが最も有効です。もっとも機内では頻繁に手洗いに立つことは無理なため、手指消毒用アルコールを用いるのがベストです。

新型コロナウイルスはアルコールに弱いことがわかっています。スプレー形式でもウェットティッシュタイプでも構いません。アルコールを含んだ消毒薬を用いて手指を常に清潔に保つことで、感染リスクを大幅に引き下げられます。

世界保健機関(WHO)やアメリカ疾病予防管理センター(CDC)、厚生労働省も、石鹸や手指消毒用のアルコール液などを用いた手洗いを最重要の予防対策として位置づけています。

ただ手を洗うだけで新型コロナウイルスの感染を防ぐうえで絶大な力を発揮すると聞くと、「たったそれだけのことで!」と疑問に思う方もいることでしょう。

その疑問を解消するために、米マサチューセッツ工科大学の研究チームが、人の移動に伴う世界的な伝染病の広がり方と空港での手洗いの関連について研究した結果を紹介します。

2019年12月に学術雑誌「リスク・アナリシス」に公開された情報です。それによると、「より多くの旅行者が空港で手洗いをすることで、パンデミック(大流行)のリスクを24%から69%抑制できる」としています。

研究によれば、空港の利用客全体のなかで常に手を清潔な状態に保っている人の割合は、わずか20%程度に留まっています。

この割合があと10%改善され30%に達したならば、伝染病が世界的にもたらす影響を24%軽減できるそうです。さらに、空港利用客全体の半分以上に当たる60%の人が手を清潔な状態に保つことで、69%抑制できると公表されています。

全世界の空港は無理でも、伝染病の感染拡大の起点になりやすい世界を代表するハブ空港10ケ所で手洗いする人が増えるだけでも、パンデミックのリスクは37%も軽減できるとされています。

具体的な数値に表すことによって、手を洗うことがどれだけ感染の拡大防止に役立つのかを訴える内容となっています。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐための対策は、「手洗い」に始まり「手洗い」に終わるといってよいでしょう。

機内において、たとえ感染者が隣に座っていたとしても、石鹸や手指消毒用のアルコール液などを用いた手洗いを徹底することで、感染リスクを限りなくゼロに近い値に減らすことができます。

つまり座席がどうあれ、自分自身が手を清潔に保つように気を付けてさえいれば、機内での感染リスクはほぼなくせる、ということです。

その5.航空会社が威信をかけて対策

今回の新型コロナウイルスの感染拡大により、各交通機関は経営的に大打撃を受けています。バスであれ、電車であれ、飛行機であれ、感染リスクを減らすことで客足を確保しようと懸命に取り組んでいます。

なかでも最も危機感を抱き、新型コロナウイルス対策に本腰を入れて取り組んでいるのは航空会社です。

なぜなら、電車やバスは日常生活のうえで否応なしに利用する必要があるため、一定の乗員を確保できますが、飛行機は通常、日常生活とはリンクしないため、乗客がゼロに近くなるリスクに常にさらされているからです。

もし、どこかの航空会社の責に帰す理由により、機内にて新型コロナウイルスの感染者が出たとなれば、その航空会社の威信は地に落ちることになります。そうなれば、世間の関心が新型コロナウイルスに集中している今、最悪、会社の存続さえ危ぶまれます。

だからこそ、航空会社はどこも全力でウイルス対策に当たっています。対応は各航空会社ごとに異なりますが、平時では考えられないほど、慎重かつ丁寧に機内の消毒などにあたっていることは想像に難くありません。

機内を清潔に保つこと、客室乗務員のマスク着用はもちろん健康管理に万全を尽くすこと等々、感染リスクを抑えるためにできうる限りの対策を施しています。

たまに日本の公共機関のほうが安全だとお考えになる方もいますが、よく考えてみるとバス、電車、新幹線は不特定多数の人が入れ代わり立ち代わり乗るにもかかわらず、アルコール消毒やトイレ清掃の頻度は飛行機未満です(1時間〜2時間に1回もないのではないでしょうか)。

そこから考えても飛行機の中はバスや電車より、はるかにウイルス感染しにくい環境に保たれています。

4.まとめ:機内の感染リスクは何%か?

感染リスクのまとめ

1,空気感染 → 原則リスクなし

2,エアロゾル感染 → 原則リスクなし(あくまで可能性を指摘されているだけで、感染者は認められていない)

3,飛沫感染のリスク → リスクあり。ただし、マスクをしていれば飛沫を直接吸引するリスクはほぼない。

4,接触感染のリスク → リスクあり。手からの感染が一番可能性が高いため、アルコール除菌が効果的。

——調査結果———

・たとえ感染者がいたとしても、座席が感染者から1m以上離れてさえいれば、感染のリスクはゼロに近い(接触感染しかリスクがないため)。
・運悪く、感染者から1m以内の座席に当たってしまったとしても、感染するリスクは(感染者が搭乗している+200名満席の前提で)、平均して200人乗りの1便あたり、0.7人(0.35%)
・マスクや手洗い、アルコール除菌などを行っていればその数値も更に下げることが可能。

3月3日時点で、日本国内で新型コロナウイルスに感染している人の数は274人です。
まだ検査を受けていない感染者も相当数いると思われますが、それでもインフルエンザの感染者と比べれば、ごく少数に限られます。

つまり、よくよく考えてみると、1億数千人のうち200人ないし300人の感染者と同じ飛行機に乗り合わせる確率は、きわめて低いことがわかります。感染者が乗り合わせていない確率の方が、比較にならないほど高いことは間違いありません。
更に、200人ほどの乗客(満席の場合)のうち、感染者から1m以内の座席を引き当てる確率も、相当低いといえます。

たとえ感染者が同じ機内にいたとしても上記の通り、確率的にはほとんどの場合、一人も感染者が出ないことになります。

ここまで、機内で感染するリスクがどれだけ低いかについて書いてきましたが、感染するリスクがゼロだと言いたいわけではありません
電車やバスに比べれば飛行機は濃厚接触も少なく感染リスクは低いですが、自宅から一歩も出ずにテレワークしている方に比べればもちろん高いです。

結局のところ、機内においても、どこにいようとも、小まめに「手洗い」をすることこそが、新型コロナウイルスの感染を防ぐ最も効果的な対策です。

感染リスクは機内ばかりでなく、不特定多数の人が集まる空港内においても生じます。ですが、基本は変わりません。「手洗い」を徹底することで、空港内での感染リスクを最小限に抑えることができます。

というわけで、この記事では機内のウイルス感染リスクと、その可能性を限りなくゼロに近づける方法をお伝えさせていただきました。
この記事が海外に行くかどうか、国内であっても飛行機に乗るかどうかの判断基準の一つになれば幸いです。

そういえばこの数日間、学校が休校になってから親子留学の問い合わせと実際の留学が増えているようです。

なお、「手洗い」が最も重要ですが、それ以外にも感染を防ぐ様々な対策があります。

具体的な対策については「機内と空港で新型コロナウイルスの感染を防ぐ15の対策」にまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

参照元リスト

厚生労働省|新型コロナウイルス感染症対策の基本方針の具体化に向けた見解
JAL|新型コロナウイルス肺炎の発生に関する対応について(2020年3月3日更新)
ANA|新型コロナウイルスによる肺炎に伴う対応について
フィリピン航空|2019年新型コロナウィルス感染症(COVID-19)
PRESIDENT Online|新型コロナには効果の薄いマスクを、なぜ人々は必死で求めるのか
PRESIDENT Online|新型コロナウイルスで「やってはいけない」5つのNG行動
BuzzFeed News|新型コロナ「エアロゾル感染を確認。要するに空気感染」は誤り。ネットで不安と誤解が拡散
NHK NEWS WEB|新型ウイルス 中国保健当局「エアロゾル」感染の可能性指摘
lifehacker|ウイルス感染拡大は重要な空港10カ所の対策で約37%遅らせられる|研究結果
lifehacker|現時点でコロナウィルスについて知るべき4つのこと
NHK NEWS WEB|消毒用アルコール ひと文字違いが命取り
朝日新聞デジタル|新型肺炎、コンビニのマスクで防げる? 専門家に聞いた
Yahooニュース|新型コロナウイルス「最適な消毒薬は?」「安全な使い方は」「入手困難どうすれば?」薬剤師に聞きました
FNN PRIME|【新型コロナ感染対策】満員電車なら?エレベーターなら?どこに乗る? “感染リスクの低い場所”を徹底検証
NHK NEWS WEB|新型ウイルス マスクの予防効果ある? ない?
PRESIDENT Online|日本人は”新型コロナで旅行離れ”の深刻さを分かっていない
Jbpress Premium|“新型肺炎でよみがえる福島第一原発事故の悪夢、過剰反応によるパニックが日本経済を破壊する”
JAPAN AIRLINES|新型コロナウイルス肺炎の発生に関する対応について(2020年2月27日更新)
首相官邸|新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~
エンタメジャパン|コロナ危険で電車乗りたくない!電車移動や電車通勤の対策に空いてる時間や場所は?
マニアな航空資料館|飛行機の機内の空気はキレイなの大丈夫?:実は手術室並だった!
WIRED|飛行機で病気に感染したくなければ、「通路側の席」は避けるべし──その理由を専門家が生物学的に解明
ナショジオニュース|機内でのウイルス感染が心配 安全な席はどこ?
琉球新報|新型ウイルスと「空の旅」 機内での注意点は
lifehacker|機内でインフルエンザに感染しないための方法
lifehacker|飛行機で清潔に過ごすための3つの心得
Bloomberg|航空機内のウイルス予防にマスク無用、手洗いを-IATA医療顧問
ニューズウィーク日本版|世界のハブ空港で手洗いする人が増えるだけで、パンデミックリスクが軽減できる:シミュレーション結果
COURRiER JAPON|空港で、便座よりもはるかに雑菌が多いのは…

斉藤 淳
斉藤 淳
セブ島留学マナビジンの編集長

2012年に初めてセブ島に4ヶ月留学。
フィリピン留学を通じて「英語が伝わる楽しさ」をより多くの方に体験してもらいたいと思い、2013年にこのサイトを立ち上げました。

以降、複数の語学学校に留学。確かな情報を提供するために、現在はセブ島に半月以上住み、出来る限り学校に訪問したり、オーナーと話をする機会を作っています。

英語留学前の方はもちろんの事、留学中の方、留学後の方にも役に立てる情報の提供を目指しています。

留学経験はフィリピン、ハワイ、オーストラリア。

株式会社レミニス 代表
フィリピン英語学校協会 会長
セブ日本人会 理事

ご質問、ご意見、ご要望がありましたら、私の記事にコメントもしくは、メールを頂ければご返信致します(問い合わせフォームからもご連絡頂けます)。
私、斉藤個人へのメールはこちら:jun@reminisce.jp

あなたのセブ島留学が、人生で最高の留学体験になることを願っています。

2 コメント

  1. 記事ありがとうございました。
    ただインフルエンザより死亡率より低いというのは手厚い医療を受けられた初期よりも現状越えてしまっていると思うのですがこちら間違った情報の流布にならないでしょうか?
    一人一人の行動が将来の何百何千もの死を左右する大切な時期です。安易な判断で大丈夫という表現は殺人行為に加担してるのと同じように感じました。
    こちら過去の記事とはいえ、seoで上位表示されるので安易に油断を誘うようなフレーズは修正した方が良いと考えます。

    • ご指摘ありがとうございます。
      過去の記事となりますため、現在では事情が異なっているかと思います。
      修正させていただきます。

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