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新型コロナの影響#03 仕事は外国人含めた英語研修事業。研修業界の展望をインタビュー

このシリーズではwithコロナの今、「英語を使う仕事」をする方へ働いている業界の新型コロナにおける影響や、取り組みと業界の未来、そして何より今後のキャリアをどう見据えているのかについてインタビュー形式で伺いました。

この業種の特徴と未来が見え、今後のキャリアを考えるきっかけになるはずです。

新型コロナの影響と取り組み

男性54歳、英語研修事業に関わっている方へインタビュー

1. 自身のお仕事を具体的に教えて下さい

業界としては情報産業(情報サービス業)に属しますが、業務内容としては主として研修事業を営んでいます。

具体的な仕事内容としては各種研修計画の立案と参加者募集、および研修実施に関わる事務処理全般ということになろうかと思います。

私の担当業務について言えば、研修テーマを定めてフィージビリティーを評価し、提案の形にまとめて認可されれば出演者交渉、リソース確保、宣伝募集、会場準備、資料配布、経理処理に至るまでプロジェクト形式で処理して行くという仕事の流れです。

会社の研修は法人と個人の双方を参加対象としているのですが、この中には来日した外国人グループを対象とした研修案件がいくつかあり、その場合には日常的に英語でのコミュニケーションが求められることになります。

この英語研修は実際に私が担当する案件の1つであり、先に述べたような業務の流れの上に海外の担当機関と連携を取りながら英語を媒介として仕事を進めていくプロセスがさらに加わります。その意味で英語と非常に関りが深い仕事をしています。

2. 新型コロナは業界にどのように影響を受けましたか?

ここ数か月の間、非常に大きな影響がありました。

私共の会社で実施する研修事業全体に対しても極めて大きなインパクトがあり、特に今年度に入ってからは事前に予定されていた案件がほぼ全面的にキャンセルされる事態となっています。

キャンセルに関して言えば、規定に従って違約金を請求しようと思えばできるケースもあるのですが、社会的な要請に従う主旨からすると現実的にはなかなか難しく、実際に回収できたケースはほぼ皆無です。

事前に想定した事業予算が全く成り立たない、危機的状況を迎えていると言っても過言ではありません。

今年度になってから新たにウェブ上で実施する研修を立ち上げる努力をしていますが、準備にかなりの時間と手間がかかり、成果を上げるまでに至っていないと言うのが正直な所です。

また、外国人向けの研修案件に関してはさらに制約が厳しく、そもそも顧客が来日すらできない状況が続いています。今年に入ってから現在に至るまで、外国人向け研修は実績ゼロという惨状です。

こうした現状について業界内で話し合うような動きがあるかどうか定かでありませんが、多かれ少なかれ業界全体が似たような状況にあることは想像に難くないところです。

なにしろイベント自体が成立しないのですから根本的に対策のしようがありません。また、これは担当者の心象でしかないかもしれませんが、クライアントとなる企業サイドはそもそも社員を出社・出張させる事自体に後ろ向きであり、各社の業績不振との相乗効果で研修への不参加を決める例が多いように思われます。

下手をすれば今年度一杯、同様の状況が続くのではないかと懸念を抱いています。

3. コロナ禍での勤める会社の対応

通常のやり方での研修事業がほぼ絶望的である現状をかんがみ、会社全体としても非常な危機感を持って対策にのぞんでいます。

ただ2点ほど問題があります。

第1に、ウェブ主体の研修事業を成立させるためには必要なリソースの形態が全く変わってくること。

現在は非常時として臨時に立ち上げたコロナ対策の延長線上で業務を実施していますが、これが長引けば恒常的にITリソースや人員配置の見直しを行なう必要が生じることになるでしょう。

中でも問題となるのは、コロナ終息後にこの体制をどう維持するのかという点です。今後も引き続きITを中心としたリモート研修方式を採用するのであれば、従来型研修方式との住み分けやリソース配分・人員配置をどうするのか、早期に意思決定を迫られるのは間違いありません。

私どもの会社は決して世間で言う大企業ではなく、人員を二重に投資するという戦略は基本的に考えられないのです。

第2に、仮に研修業務のIT移行が円滑に進んだとしても、これに対して従来通りの料金設定が可能かどうかということ。一般的に法人相手の研修料金には相応の相場があり、これが事業規模を判断するひとつの基準にもなっているのですが、各企業様でリモート研修に対して同じ負担を認めて頂けるのか、内容次第とは言え今後の大きな課題ではないかと考えます。

4. ウィズコロナにおける業界の展望を教えて下さい

業界全体として、従来のように一か所に大人数を集めて行なう集合研修のような手法が、本当にこれからも通用するのかどうかというのは極めて重大な検討課題だと思います。

経済評論家等の中には、「コロナウイルスで経済インフラが棄損するわけではない。ポストコロナの影響などありえない」と言い切る向きもあるようですが、これは物事をエコノミックな観点でしか見ることができない人の歪んだ見解だと言わざるを得ません。

とはいえ、人は自分の裁量、自社の裁量だけでは得られない知識・見解を対価を払ってでも獲得したいと考えるものですし、世の中の研修事業も全てこの故に成り立つ仕事であることに違いありません。

つまり情報へのニーズ自体が変わらず存続するのは間違いないでしょう。したがってこれ迄述べたような、新たなリソース・人員再配置を伴う研修事業全体の形態変化、「パラダイムシフト」のようなことを考えて初めて業界の存続が可能になるのだと思います。

なお、これは狭く研修事業のみに限った話ではありません。広く考えればすべての教育事業に同じように成り立つ課題であると言えます。

塾、予備校のみならず、大学、専門学校から高校、小中学校の公教育に至るまで、およそ人が集まって何かを学ぶ局面において全てのケースにあてはまる課題だと言う事です。

端的に言えばこれは「必要な時以外に教師・講師はいらない」という事でもあります。

ポジティブに考えればこれが日本中で何千万、世界中で何十億もの人間に関わる一大変革の幕開けになると言えるのかもしれません。もっとも日本の教育界の体質が一朝一夕に変わるとは到底思えないのですが。

5. コロナ禍でのご自身の将来への取り組み方を教えて下さい

大言壮語を吐いてしまいましたが、自分自身の仕事に置き換えて考えると、基本的には同様の心構えを持たざるを得ないだろうと考えています。

クライアントに参加して頂けなければ業務が成り立たないわけですから、今更ながらではありますが、まず動画編集を駆使して研修を組み立てるスキームを再構築しなければならないでしょう。

無論、現時点でもある程度のウェブ対応は行なっていますが、今後はプレゼンからプロモーションに至るまで全てを動画配信でカバーしなければならないものと覚悟を決めています。

次に英語対応についてですが、これについても大きな課題があります。対人対応の範囲であれば、仮に英語が不得意な講師がいたとしても(言葉は悪いですが)資料や実物の助けを借りて何とかすることもできるのですが、これがリモート動画となると下手な細工もできません。

つまり、ウェブ中心で英語研修を実施するためには、英語プレゼン能力の相当な強化が求められるのですが、これがハンドリングできる事業者はそうはおらず、また仮に存在したとしても相当な手間と経費の増加が予想されます。

担当者としては大変頭の痛いところです。

現在社内で様々な検討を行なっており、その内容についてはここで明かすことができないのですが、もし大幅な経費増が避けられないのであれば、英語研修を事業として成立させるかどうかというところまで踏み込んだ判断が求められることになるかもしれないと危惧しています。

マナビジン編集部
マナビジン編集部
マナビジン編集部チームでは「英語が伝わる楽しさをより多くの方へ」をモットーに日々情報発信を行っています。

私達は自分たちが経験してきた「フィリピン留学」「セブ島生活」「英語学習」を通じて、新しい楽しみをあなたにご提案したいと思います。

引き続きお楽しみに!

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