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新型コロナの影響#02 外資系法律事務所15年の弁護士秘書が考えるコロナ禍の働き方

このシリーズではwithコロナの今、「英語を使う仕事」をする方へ働いている業界の新型コロナにおける影響や、取り組みと業界の未来、そして何より今後のキャリアをどう見据えているのかについてインタビュー形式で伺いました。

この業種の特徴と未来が見え、今後のキャリアを考えるきっかけになるはずです。

外資系法律事務所の新型コロナにおける影響とは?

女性40歳、外資系法律事務所職員(パラリーガル)の方へインタビュー

1. 自身のお仕事を具体的に教えて下さい

私が所属しているのは、法律(弁護士)業界で、私自身の仕事はパラリーガル(弁護士秘書)です。

主に、英文書を翻訳したり、また逆に日本語の法律文書や書類を英訳し、海外弁護士や海外クライアントへ送付したり、英語で電話対応をすることが職務です。

また、勤務先が外資系事務所であるため、英語で行われる会議に出席することもあります。さらに、本部の人間はほぼネイティブですので、そういった方々とのコミュニケーションの機会も多々ございます。私自身、英語が決して流暢であるというわけではありませんが、狭い世界で専門的な英語に触れながら日々働いております。

会話としての英語というよりも、調べ物をしたりといった文書としての英語に接する機会の方が多いかもしれません。

2. 新型コロナは業界にどのように影響を受けましたか?

私自身もクライアントとの打ち合わせで密室で向かい合うことが多かったり、上司である弁護士は常に裁判所や役所や病院(医療事件などの関係で)を行き来しているため、いつどこでコロナに感染するかわからないといった不安を抱えています。

なお、私どもの事務所を訪れる依頼者が抱えているのは、金銭や家族などといった「我慢したらどうにかなるような種類」の問題ではないため、そこまで仕事数に影響が出ているといった実感はありません。

もちろん、そうは言っても実際のところ、新規の依頼や顧問先が増加しているといった感覚も今のところないのが現状です。

刑務所内や病院などでクラスターが発生する事態が後を立たない状況を鑑み、弁護士らもかなり配慮を徹底しており、神経質になっているのが見て取れます。

弁護士会での講習会などもほとんどが中止と相成り、基本Zoomなどオンライン会議システムをいち早く導入することで対応しています。

ほかにも、テレビ電話による法律相談を行なうなど、市民サービスをストップさせてはならないといった業界全体の声が反映されるシーンを多く垣間見ることができました。

きっと、英語を使ってお仕事されている方の中には、もっと厳しい業界にお勤めの方も少なくないでしょうが、そういった意味においては、法曹界はまだ救われていると言ってしまっても過言ではないように思います。

3. コロナ禍での勤める会社の対応

4月からはリモートワークが実施されることとなり、職員が代わる代わる出勤する形に相成りました。

その後も、時差出勤を行うなどの対策が実施されていますが、やはり対面せねばならないことが少なくない業界であり、皆ピリピリしつつも今までと同じように仕事をしています。

事務所内にも、新たにアクリル板を設置したり、向かい合わないようなデスク配置にしたり、事務所の窓を開放し、換気を行った上で、手洗いやうがい、アルコール消毒の徹底を意識していますが、それだけでは防ぎようがないといった懸念は払拭できておらず、それは職員全員の暗黙の了解となっている気がします。

あとは可能な限り、メールや電話でのやり取りをするよう、ホームページなどで促したことが功を奏し、直接訪問してくる方よりも間接的なアポイントを入れる方が増えたことは、会社の対応として正しかったのではないかと思っております。

ほかにも、職員に対してマスクを配布し、来訪者に対してもマスク着用を求め、お持ちでない方に対しては付与するといったサービスも開始いたしました。

会社の方針としては、今後もリモートワークを継続しながら、必要最低限の人員だけを出勤するようにすることで、事業を継続していくようです。

もちろん、私もこれには賛成ですが、どうしてもリモートワークではできないことがあったり、職場から持ち出すことのできない資料なども多いので、少々仕事がしにくいことがネックとなっています。

4. ウィズコロナにおける業界の展望を教えて下さい

こればかりは何とも言えませんが、高齢者や健康を害しておられる方、それと外国人の方との対面などには十分注意を払っていかねばならないと思っています。

つまり、今後、法律事務所はそういった方を中心に依頼を受けることが増えることは間違いありませんので、そういった方々の安全を最優先に考えていくべきだと感じているところです。

業界全体の展望としては、経済的に破綻してしまう方や商売がうまくいかなくなる方、それにコロナによるトラブルなどの案件が多くなる傾向が予測されていることもあり、あまり尻すぼみになったり、弱体化するような悲観的な考えはないように見受けられます。

ウィズコロナによって、それでも法曹界は少しずつ変わりはじめています。もともと古めかしいアナログな人の多い業界であったので、そこに風穴を開けるようにして新しい流れが出来てきているというのが実感です。

具体的には、遠隔でできることは遠隔で、直接対峙しなくてはならない場合を除いて、できるだけスマートにやり取りをするといった兆しが見えてきています。

最近でも、まだ昔かたぎで頭の固い弁護士は存在し、そういった弁護士が相手方代理人であったり、弁護団の一員であったりしようものなら、なかなか首を縦に振ってくれないことが多かったのですが、こんなことになってしまったということで、背に腹は代えられないから致し方ないと、こちらの無理を極力受け入れてくださる先生も増えてきました。その点では、仕事がやりやすくなったメリットはありました。

5. コロナ禍でのご自身の将来への取り組み方を教えて下さい。

私は今の事務所に務め出してから早15年となりますが、こういった事態に陥ったことは今まで一度もなく、正直、将来の展望や先行きが見えない気持ちでいっぱいです。

ですが、そうであったからと言って、どの業界も何かしらのダメージを受けていることは言うまでもないことは承知しています。個人的には、リモートワークにもっと慣れて、なるべく自宅で仕事がしやすいように自分なりにモチベーションを上げていくことが先決ではないかと思う次第です。

特に、メールに添付することであっても、細心の注意を払わねばならない、個人情報や絶対に外に漏れてはいけないデータも少なくありませんので、そういったところでミスを引き起こさないよう気を引き締める必要があると感じています。

また、もしもの話ではありますが、事務所が規模を縮小し、人員削減などのリストラ措置を行うといった決定をした場合、どうしようかと思い悩んでいます。それでも、必要としてもらえるのであれば、多少お給料が下がったとしても、私個人としては残りたい意志がありますが、辞めてもらいたいと言われることがあれば、もうどうしようもないというのが本音です。

全ては想像の域を出ませんが、そうなったら、今回リモートワークという新しい働き方をするようになったこともあり、在宅でできるお仕事に転職してもいいかとも思ったりします。

ただ、私がそうしたところで、家族は家族の生活があるわけで、今後も誰がいつどこでコロナに感染してしまうかわからないので、なかなかどの道を選択するのが得策であるかといった判断をする決定打がないといったところです。

なるべく早く収束してほしいですが、ワクチンが開発されるまでまだ少し時間がかかるでしょうから、とにかく可能な限り、選択肢を残しながら、慎ましく、なるべく密になるような場所や機会を避けながら、今の生活をつづけていければ及第点だと言ってもいいような気がしています。

なぜなら、何かにあらためて取り組むというよりかは、ただ自分を向上させる意欲と現状を維持したその先に待っているのが、私が思い描いている私自身の将来だと思っているからです。

ゲストライター
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当サイトに不定期で寄稿しているゲストライターさんの記事です。

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