マナビジン 英語を使う仕事 新型コロナの影響#08 仕事はIT業界の法務「英語力のいっそうの向上が欠かせない...

新型コロナの影響#08 仕事はIT業界の法務「英語力のいっそうの向上が欠かせないと感じた」

男性39歳、法務職の方へインタビュー

このシリーズではwithコロナの今「英語を使う仕事」をする方へ、ご自身が働いている業界の新型コロナにおける影響、会社の取り組み、業界の未来、そして何よりその渦中で今後のキャリアをどう見据えているのか、についてインタビュー形式で伺いました。

インタビューを受けて頂いた方の考察が含まれているため、同業種の方はもちろん、異業種でもお役に立つはずです。

新型コロナの影響と取り組み

1. 自身のお仕事を具体的に教えて下さい

私の会社が所属している業界は、広い意味ではIT業界です。具体的には、近年はアプリ開発などのWEBサービスに力を入れています。

私の仕事は海外を含めた取引先との契約書締結作業(日本語と英文での契約書作成から、取引先の事業部門や法務部スタッフと電話やメールでの条文に関する交渉まで)をメインにしています。さらに、知的財産管理もおこなっています。

2. 新型コロナは業界にどのように影響を受けましたか?

1月下旬から影響を受け、中国国内の取引先企業は在宅勤務を政府から命じられ、商取引がストップしてしまいました。このため、中国に出張することさえ困難となり、2月に入ると中国からの売上高は減少し、2月下旬になると売上高は0円となりました。

しかし、3月下旬に入ると中国国内における完全在宅勤務は解除され、電話やメール、ZOOMを用いた打ち合わせができるようになり商談をすることが可能となっています。

日本国内では、4月に入ると日本国内で緊急事態宣言が出されたため、4月と5月の2ヶ月間は、日本国内の営業部門や開発部門の社員が完全在宅勤務へ移行し、国内でのビジネス上の新規開拓営業は不可能となりました。売上高の計上は既存顧客頼みという状況が生まれました。

また、アメリカやヨーロッパへ出張することもできず、私の会社の現地法人や取引先企業の社員も完全在宅勤務となったため、海外での新規開拓営業も不可能な状況に追い込まれました。売上高は既存顧客頼みとなったのでした。

6月になると、アメリカやヨーロッパ、日本などでビジネス再起動の動きが顕在化しましたが、ビジネス活動は活発とはなっておらず、売上高は前年同期比では5%減少で推移しています。

3. コロナ禍での勤める会社の対応

1月下旬から影響を受けました。まず最初に、中国現地法人の社員は在宅勤務を命じられました。そして中国からの出国を禁じられました。そのため、日本の本社の社員が適宜、中国現地法人の社員に電話連絡し、メンタル面で強いストレスを受けたり将来を悲観することのないように激励し続けました。

日本国内では、3月までは通常勤務が続いていました。全社員が会社に出勤し、アメリカやヨーロッパの海外現地法人の社員もオフィスに出勤していました。また、日本国内やヨーロッパやアメリカの取引先企業の社員も出勤していました。

しかし、4月に入ると日本国内で緊急事態宣言が発出されたため、4月と5月の2ヶ月間は、日本国内の社員はほぼ全員が完全在宅勤務へ移行しました。在宅勤務については、社長名で全社員向けに社内通達を出し、在宅勤務を命じるという形式をとりました。

ただし、コロナ禍において売上高減少を予見した社長の指揮により、私の会社で勤務していた派遣社員は、派遣契約満了と同時に会社を去っていきました。人件費削減が目的です。

なお、この2ヶ月間においても、有給休暇を取得したい社員や、親族が亡くなったため慶弔休暇を取得したいと申請してきた社員には、会社は承認を与える対応をとりました。会社の制度運用面では、何も変更を加えることはしませんでした。

4月中旬には、社長名で全社員向けに社内通達が出されています。内容は、外出時はマスクを着用し、帰宅したら手を洗い、うがいをすることという内容でした。さらに、外食を控えるようにとの強い要請も出されました。飛沫感染の被害を防ぐことが目的です。

そして、5月下旬に緊急事態宣言が解除されると、6月に入って完全在宅勤務も解除されました。私自身も週に2日は出社するようになり、残り週に3日は継続して在宅勤務となっています。システムエンジニアや営業部門の社員は週に2日から3日は出社するようになり、現在に至っています。

7月に入って新型コロナウイルスの感染流行の第2波がやってきましたが、マスクをしたり飲み会に行かないなどの予防策を励行すれば、新型コロナウイルスに感染する確率はかなり低いことが明白となってきため、第2波がきたときは全面在宅勤務の対応はとっていません。

4. ウィズコロナにおける業界の展望を教えて下さい

私の会社が事業展開しているソフトウェア開発やスマートフォンにおけるアプリ開発ビジネスにおいては、業容拡大のチャンスが到来していると認識しています。

ひとことで言えば、時代の変化が業容拡大のチャンスということです。

具体的には現在、政府が自動的に新型コロナウイルスに感染した人と濃厚接触したか否かを感知できるアプリを開発し、スマートフォンやiPhoneにアプリをダウンロードすることを推奨していますが、民間においても同様のアプリ開発が進むと考えられます。

そして、一般的には政府が構築するシステムやアプリよりも、民間が開発するシステムやアプリのほうが精度が高く、しかもシステムバグが少ないことからビジネスチャンスが生まれていると考えます。

また、在宅勤務という新たな分野が生まれたと考えています。ウィズコロナ社会においては、在宅勤務制度は定着化すると想定されるため、ZOOMの機能を深化させたり、さまざまな機能を追加した新ミーティングシステムの開発競争が激化すると想定しています。

さらには、会社運営においては、稟議システムを円滑に稼働することが必要不可欠です。このため在宅勤務用にセキュリティを強化した稟議システムを開発したり、印鑑を押さなくても契約締結できる電子契約システムの開発競争が激化すると想定できます。他には、出退勤管理システムや経費精算システムも在宅勤務用に新たに開発されると予想できます。

とくに経費精算システムは、経理部の社員が自宅のパソコンからネットバンキングシステムを使って、社員の給与口座に経費を送金するわけにはいかないため、電子マネーで代替させるシステムなどが開発されると予想します。

在宅勤務というカテゴリーにおいて、システム開発が新たな段階に入ったと考えます。そのため私の会社が属するIT業界やWEBサービス業界は、売上高と利益が増加していくと予想します。

なお、システム開発やアプリ開発という点では、在宅勤務での業務が可能であるため、システムエンジニアの在宅勤務は増加傾向となると予想できます。そのため、東京都心での本社オフィスの面積を削減していく傾向が増えていくと考えられます。IT業界における本社勤務の社員は、経営陣以外では管理部門や営業部門のスタッフに限定される可能性が高いです。

5. コロナ禍でのご自身の将来への取り組みを教えて下さい

英語力のいっそうの向上が欠かせないと感じました。そして、アメリカやイギリス、EUなどそれぞれの法律を英語で読みこなし、海外に強い法律事務所の力を借りなくても、英文などで契約書を作る能力を持つことや、直接海外の取引先との折衝能力を高めることが欠かせないと感じています。

その理由は、今回のコロナ禍を原因とする在宅勤務の長期化を経験した結果、必要なときに外部の専門家を頼ることはできないと実感させられたためです。

とくに海外に在住している弁護士のなかには、非常時においては仕事よりも家族を最優先させる傾向があります。このため、緊急事態宣言が出ている最中、私の自宅からヨーロッパの現地法人の顧問弁護士の携帯電話に電話しても、仕事の対応をしてもらえないケースがありました。

コロナ感染が始まる前から、海外の法律についてはできるだけ知識を得る努力をして勉強をしていたつもりでしたが、今後はすべての作業を自分の力で問題解決できるほどのスペシャリストにならなければ、法務面で仕事が前進していかないと危機感を抱いたのでした。

英語力(英会話と英文作成力、英文読解力)の向上と、海外の法律を英語で読んで理解したり、海外での裁判の判例を読みこなして理解する力を向上させることが、いま自分が取り組まなければならない喫緊の課題と感じています。

そして、この課題を乗り越えたときに、再び深刻な感染症の流行が発生し、人と人との往来が完全にストップした状況が生じても自分は自宅で仕事を遂行できるのだと感じています。

英語を使った仕事をしている人にアンケート!英語を使う仕事は不況に強いのか?
英語を使う仕事をする60人に聞きました【コロナショック】ズバリ不況に強いですか?

英語を使った仕事をしている人にアンケート!コロナ後はどうなる?
英語を使う仕事95人へ【コロナ後の働き方の変化】アンケート

ゲストライター
ゲストライター
当サイトに不定期で寄稿しているゲストライターさんの記事です。

様々な職業や経験を持ち合わせた方から寄稿頂いているので、ぜひチェックしてみてください。

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

おすすめ記事

PICK UP

初心者向け!オンライン英会話【おすすめ51社】比較ランキング

初心者向け!オンライン英会話【おすすめ51社】比較 -2020年後半-

0
オンライン英会話スクールは、フィリピン、ネイティブなど大小合わせて50社以上あります。 その中で初心者向けのオンラ...

新着記事