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新型コロナの影響#11 仕事は日本語教師「オンライン授業を海外へする機会が増えたため、今後英語は必須」

女性34歳、日本語教師、日本語学校事務の方へインタビュー

このシリーズではwithコロナの今「英語を使う仕事」をする方へ、ご自身が働いている業界の新型コロナにおける影響、会社の取り組み、業界の未来、そして何よりその渦中で今後のキャリアをどう見据えているのか、についてインタビュー形式で伺いました。

インタビューを受けて頂いた方の考察が含まれているため、同業種の方はもちろん、異業種でもお役に立つはずです。

新型コロナの影響と取り組み

1. 自身のお仕事を具体的に教えて下さい

海外からの留学生が日本語を勉強する、日本語学校の業界で働いています。仕事内容は日本語の授業と学校事務です。大きな学校だと分業されているようですが、私が勤めているのは小さい学校ですので、仕事内容は多岐に渡ります。

授業はクラス担任を受け持ち、10名から15名程度のクラスでほぼ毎日授業をします。テキストを使用した通常の授業と漢字の授業があり、たまに課外授業も行います。

また、日本語能力検定試験という学生が受ける試験の前には、特別な形の授業を行うこともあります。

日本語教育はチームティーチングですので、同じクラスを担当している他の先生方にクラスのスケジュールや内容を連絡したり、クラスの方針を決めるためのミーティングを開くこともあります。授業後には日報を書き、宿題やテストの採点もします。テスト時期には学生の評価をするのも担任の仕事となります。

事務関係の仕事では学生のアルバイトなど、日々の生活の指導やアドバイス、病気への引率、経理、寮の管理なども行います。

英語を使うのは主に学生指導と学校のプロモーションや海外とのやりとりの際です。最近では広報活動でよくSNSを使用するのですが、その際に日本語と英語で発信することがよくあります。学校のニーズにもよりますが、日本語以外の言語+英語が話せると需要がある業界です。

一方で、日本語の授業の際は直接法といって日本語を日本語で教えることが多いです。というのも、受け入れている国の学生全てが英語圏で英語が堪能というわけではないからです。

中には英語や中国語など、媒介語を使って日本語を教える学校もあるかもしれませんが、国内では少数派です。

ですので、英語が必要なのは学生指導や事務関係の仕事の時のみとなりますが、先ほども書いたように全ての学生が英語を理解できるわけでもないので、指導の際に使用するのも英語圏や英語がわかる学生のみとなり、学校にもよりますが、私の学校では英語で指導を行う必要のある学生は全体の1割くらいです。

学生の国籍もそうですが、学生の日本語の習得が進めば、学生の日本語の上達を促すために日本語での指導に切り替えるからです。

学校のプロモーションでの英語使用も、学校がどの国からの学生を受け入れるかによって変わってきますが、最近ではyoutubeのビデオに字幕を入れたり、英語で番組を発信したりすることもあります。

また、学生に対して通知する学校内の文書やお知らせ、入国管理局に提出する入国時の申請書類なども英語にする場合がありますので、文書の翻訳をする機会は多いと思います。

2. 新型コロナは業界にどのように影響を受けましたか?

日本語学校業界は新聞などのニュースにもあるように、業界全体が非常に大きなダメージを受けています。新型コロナの流行によって日本への入国自体が制限されているため、留学生として入国管理局から許可の下りた学生も入国することができない状況です。

2020年4月に入ってくるはずだった留学生の入国もほとんど無く、学校は学費がもらえず経営が成り立たなくなっているところもあります。2020年8月時点で留学生の入国状況にほぼ進展は無く、絶望的な状態が続いています。

ただ、一部の国では技能実習生や一時帰国して日本へ戻れなくなっている留学生の再入国が決定し、少しずつ実施されているという話もあります。それから、学校によっては海外へ向けてオンラインの日本語教育を始めているところもあるようです。

3. コロナ禍での勤める会社の対応

一時休校になった時期もありましたが、今は1年の授業時間数を再計算し、長期休暇を削り調整した後、営業を再開しています。

休校時期はオンラインでの自宅勤務となりました。また、休校後はオンラインでの日本語教育に切り替えたため、自宅と学校半々くらいの勤務になりました。学校があり、仕事が学生への教育と指導ですので、ずっとオンラインというわけにもいきません。

学生は長期の休校でストレスが溜まっている部分もあり、そのケアをする必要もありました。6月くらいからは学校も通常通り再開し、消毒や検温、マスクの着用や換気をし、ソーシャルディスタンスを保って授業をするという感じです。この時期はとにかくイレギュラーな対応が多く、教職員全員で協力しながら対応をしていました。

私は地方の勤務で電車通勤ではないのであまり気になりませんでしたが、会社としてはラッシュアワーを避けて出勤できるような体制を整えていました。

給与は変わらず出ましたし、賞与もありましたが、これは学校によって違うかと思います。

日本語学校も専門学校などの学校法人が専科として作っているものと、株式会社が設置している学校などがあります。株式会社立の学校だと、母体の企業の業績が大きく関係してきます。

最近では人材派遣会社や介護福祉施設を持っているような会社が、人手を確保する目的で設置していることもあります。学校を選ぶ際にはそこがどのような目的で学校を設置しているかをしっかり把握し、母体の会社の経営状態も調べておくと万全です。

私の会社について言えば、様々な事業をやっている会社だったため、赤字が酷いところもあれば影響を受けにくかった部署もあり、今すぐ経営が成り立たないという状況は避けられているようです。

4. ウィズコロナにおける業界の展望を教えて下さい

留学生30万人計画という国の出した目標がすでに達成され、新型コロナ流行以前から留学生への在留資格の許可は厳しくなってきていました。

発展途上国から来る留学生たちが、資格外活動で制限された時間数を超えてアルバイトをするという状況が続いていたため、国は新たに特定技能ビザという在留資格を作りました。

日本は少子化で人手不足、不足した人材を留学生のアルバイトで補っていた部分もありましたが、今後日本で働く人材は新設された特定技能ビザに移行していきたいという考えです。ですので、今後も留学生の在留資格の許可はさらに厳しくなり、専門学校や大学に進学したい学生や日本語に興味を持つ学生のみの入学になっていきます。

そんな状況で感染症の流行、入国制限があったので、制限解除後は一時的に数が増える可能性もありますが、日本語学校業界自体は、これを機に、オンライン化が進んでいくと思われます。すでにオンラインで授業を行なっている学校もありますし、システムや送金の環境が整えば、授業はオンラインでも行うことができます。

英語学習のオンライン化がすでに進んでいることを考えると、今後は海外にいても日本語を勉強できる環境ができ、また日本語教師自体も、オフラインの学校かオンラインの学校かを選べるようになるのではないかと考えています。

教師の待遇改善が望まれるこの業界ですが、日本語教師の国家資格化の動きもあるようですし、外国人材を受け入れる上で重要な仕事ではありますから、形は変われど、今後も需要のある業界として続いていくと思われます。

5. コロナ禍でのご自身の将来への取り組み方を教えて下さい

今回のコロナ禍で、やはり在宅勤務について考えるようになりました。今後この業界でも遅れているIT化やオンライン化が進んでいき、将来もこの仕事に関わっていくことを考えると、IT関係の知識をつける必要があるのかな、と考えています。

この業種での活躍の仕方は幅広く、大学などで日本語教育を行う人もいれば、海外で活躍する人や、私のようにプライベートの日本語学校で教育を行う教師もいます。様々な活躍の仕方がある中で、将来の業界の変化を予想すると、教育のオンライン化に対応できる人材になる必要があるのではないでしょうか。

また、このコロナ禍で海外に対してオンライン授業をする機会が増えたため、英語をより勉強するようになりました。日本語教育の方法も含め、10年後に使える人材であるために一定の努力は必要だと考えています。

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