マナビジン 英語勉強法ブログ グローバルエリート論#02 高まる中国リスク 英語力のない日本は歴史を繰り返すの...

グローバルエリート論#02 高まる中国リスク 英語力のない日本は歴史を繰り返すのか?

前回の記事:グローバルエリート論#01 日本人の英語力の底上げより重要、かつ緊急に解決しなければならない問題

3.高まる中国リスクと戦うための英語力

ニュース

その1.コロナ禍、世界で吹き荒れる中国ヘイト

コロナ禍によるオンライン社会の到来に加え、日本のエリート層が緊急に英語力を身につけなければいけない、もう一つの理由として、今や世界規模で中国リスクが異様に高まっていることを挙げられます。

民主主義国家とは異なり、社会主義国特有の政治問題や環境問題を抱える中国には多大なリスクが存在すると、コロナ以前より指摘されてきました。

従来まであった中国リスクを、さらに何倍にも膨らませたのが新型コロナウイルスです。

中国から発生した新型コロナは瞬く間に世界を覆い、パンデミックの悪夢を人類にもたらしました。

新型コロナのパンデミックを招いた原因を中国の初期対応のまずさに求める声は強く、中国の政治体制に対する不信感は、今も世界中で増長し続けています。

ことに新型コロナによって大量の犠牲者を出した欧米では、感情的に中国を批判する人々も多く、その怒りの矛先が中国人に対する憎悪となって社会現象化しています。

アメリカのトランプ大統領がツイッター上で新型コロナのことを「中国ウイルス」と呼ぶなど、中国ヘイトを煽るような言動が、アメリカ国内に不穏な空気をもたらしたことも事実です。

中国人に対する憎悪の感情は、中国人を標的とした嫌がらせや暴行事件にまで発展しています。

こうした一連の中国ヘイトは、私たち日本人とは何の関係もないように思えますが、現実は違います。対岸の火事とばかりに涼しい顔をしてやり過ごすわけには、どうやらいかないようです。

なぜなら、欧米圏に住む人々のほとんどは、中国人と他のアジア系の人々を見分けることができないからです。もちろん、中国人と日本人の区別さえ、まずできません。

その結果として、新型コロナの感染が欧米を席巻して以来、欧米各国ではアジア系の住民に対するヘイトクライムが激増しています。中国人と間違われた日本人が罵声を浴びせられたり、暴行される事件も起きています。

また、アジアへの関心のなさも手伝ってか、日本と中国が異なる国だと認識していない人々もいるようです。日本人経営の店に「店を爆破する、日本に帰れ、猿」などと書かれたビラが貼られるなど、あからさまに日本人を標的とする嫌がらせも横行しています。

歴史を振り返ってみれば、過去にも中国人と日本人が黄色人種ゆえの差別を受け、アメリカから追い出されたことがあります。19世紀後半から20世紀前半にかけて吹き荒れた「黄禍論」が、その発端です。アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアで支持された黄禍論は、中国人と日本人の排斥運動へと発展しました。

このような謂われなき人種差別こそが、かつて日本が対米戦争へと突き進んだ理由の一つです。

このような誤解から生じた差別や偏見を是正するために必要となるのは、言葉です。感情を剥き出しにして攻撃してくる相手に対しては、理をもって諭すよりありません。

しかし、言葉が通じなければ、いかなる弁明もできません。中国ヘイトに感情を高ぶらせた群衆から身を守るための一番の武器は、銃ではなく言葉です。自分の思いを相手に伝えるためには、相手に通じる言葉を用いてコミュケーションを図る力が不可欠です。

それを一言で表すなら「英語力」とまとめることができます。今や英語力を身につけることは、国際社会において自分や周囲の人々を守ることに繋がります。

まして、企業の先兵として世界を相手にビジネスを展開するエリート層に属するのであれば、自分の身は自分で守ることが絶対条件となります。英語力が欠如しているために自分を守れないのであれば、国際舞台に立つことは止めた方が賢明です。

トピックス1. 英語力が日本の運命を変えた!?

国家や企業の命運を変えるだけの力を有する歴史的な交渉が行われることも、しばしばあります。たとえば、結果的に日米開戦という悲劇を呼び込んでしまった戦前の日米交渉です。

かつて日本とアメリカが戦争を行ったことは知っていても、あの当時、「なぜ戦争という最悪な事態に突き進んでしまったのか?」までは知らない方も、多いことでしょう。

大半の教科書では日本の侵略主義が招いたこととして一方的に断罪されていますが、開戦に至るまでの日米双方の動きには様々なドラマが秘められており、実際には複雑な要因がいくつも交錯しています。

戦争までの経過を追いかける上で最も重要となるのは、日米交渉です。具体的には駐米大使としてワシントンに赴任した野村吉三郎大使とハル国務長官との間で交わされた話し合いを指します。

日米交渉は双方に誤解や勘違いが生じ、結果的に妥協点を見出すことができないまま決裂しています。

実は日米交渉においてネックとなったのは、野村大使の英語力でした。野村は英語が得意ではなく、ハルは自伝『ハル回顧録』にて野村の英語があまりにたどたどしく、何を言っているのかわからなかったと記しています。

「野村の英語はひどかったので、私はしばしば彼がこちらの話していることが本当に分かっているのかどうか疑問に思った」とも綴っています。

国家の命運を決する重大な交渉の場において、英語によるまともなコミュニケーションが成立していなかったとは、驚かざるを得ません。

交渉の秘密性を担保するために、通訳を介さず、野村とハルが二人だけで膝を付き合わせて交渉することが多かったのです。

ここに、歴史の if を思わずにはいられません。もし、野村が英語に堪能で日本の主張を堂々と説明し、米側の勘違いを正すことができていたならず、交渉の結果は違ったのではないかと……。

英語力が高ければ、軍属と民間人を合わせて310万人が犠牲になった、あの戦争を、もしかしたら回避できていたのかもしれません。

英語力の有無が国家の行く末を変えたかもしれないという事実を、私たちは忘れるべきではないでしょう。
▶関連リンク:レキシジン レイテ島から振り返る大東亜戦争/太平洋戦争の原因と真実

中国の覇権主義こそが最大のリスク

さらに注意すべきは、中国を好意的に思わない人は欧米を中心に世界各国にて、より一層広がる勢いを呈していることです。

東南アジアやアフリカにおいて問題となっているのは、中国が国策として推し進めている一帯一路政策にともなう建設工事の数々です。

発展途上国を中心に、道路や鉄道、橋やダム、各種のビルなど、数多の工事を中国は請け負っていますが、手抜き工事が原因で早期の倒壊事故が発生したり、環境破壊や汚職・腐敗などが次々に明らかとなり、世界中で問題となっています。

土壇場で日本からもぎ取ったインドネシアの高速鉄道計画においても、中国が約束を果たすことなく建設が頓挫しているため、インドネシア政府が日本に泣きついてきたことは記憶に新しいところです。

ケニアで建設中の橋の崩落、カンボジアで建設中のビルの相次ぐ倒壊、ラオスで請け負った発電所建設においてはメコン川一帯での深刻な環境破壊を招くなど、総じて技術力の低い中国の建設工事は、各地で怨嗟の的になっています。

もっとも、これら一連の中国の失策は、国際秩序に影響を与えるほどのものではありません。

現在、問題となっている最大の中国リスクは、中国が覇権主義を剥き出しにしていることです。近年の中国の動きには、アメリカに代わって世界の覇権を握ろうとする、あからさまな意志を見て取れます。

コロナ禍の最中においても、中国はインド太平洋地域において積極的に動いています。2020年6月中旬には中印国境にて両国軍が衝突し、双方に数十人の死者が出ました。これまでも小競り合いは起きていたものの、死者が出たのは45年ぶりのことです。これを受けてインドでは国民による激しい反中デモが起きました。

南シナ海の西沙諸島・南沙諸島においても中国は軍事行動を拡大し、コロナ禍に乗じて実効支配を強めています。この動きに対してはベトナムやフィリピンが反発し、緊張関係が高まっています。

東シナ海も例外ではありません。尖閣諸島を巡っては、中国がかつてないほど威嚇を強めており、日本と緊迫した関係にあります。もし、尖閣諸島を中国に奪われるようなことがあると、中国による台湾への軍事侵攻を防ぐ手立てがなくなるだけに、尖閣の帰趨(きすう)は日本・米国・台湾にとって極めて重要です。尖閣には台湾の命運が託されています。

中国が世界各地で繰り広げている覇権主義は、事実上、現在のアメリカが握っている世界の覇権に対する挑戦です。

アメリカで高まる中国ヘイトの背景には、アメリカと中国による世界の覇権争いが色濃く影を落としています。覇権はビジネスの世界にも及ぶだけに、国民一人ひとりの生活にも直結します。

11月には米大統領選が行われますが、トランプ大統領にしてもバイデン候補にしても国民感情に寄り添うためにも反中姿勢を明確にせざるを得ません。

アメリカの国民感情は反中を強めており、民意を得るために指導者はさらに反中を煽り、それを受けてさらに国民の反中感情が昂じるという負の連鎖が、アメリカを覆っています。この流れが断ち切られる見通しは、現状では全く見えません。

世界の覇権を巡る戦争は、過去にも幾たびか起きているだけに、十分に注意する必要がありそうです。

新型コロナがもたらした災厄は健康面ばかりではありません。コロナ禍は国際秩序をも根本から揺さぶっています。

これからますます混迷の時代を迎えることは避けられそうにありません。世界にあふれる中国リスクと戦うためにも、英語力を早急に身につける必要があるといえるでしょう。

日本の国力を高めるためにも、企業の先兵としての役割を果たすためにも、エリート層こそ英語力のスキルアップを目指すことが、今こそ求められています。

トピックス2. 英語を通じて身につく思考プロセスとは?

今回は言語上のスキルとしての「英語力」に焦点を絞り、日本のエリート層の抱える課題について紹介しました。

ですが、英語を用いてコミュニケーションをする際には、単に言語を自由に操るだけではなく、「何を語るのか」が重要になってきます。

英語に限らず、言語にはその国の文化や価値観が反映されています。よく英語の特徴として論理的であることが指摘されますが、それはなにも英語の構造そのものに起因するわけではありません。

たしかに主語と述語が明瞭な英語は、主語を省略する曖昧な表現が多い日本語よりも論理的であるようにも思えますが、別に日本語に論理的な欠陥があるわけではなく、文化や価値観の相違が表現の違いとして形になっているに過ぎません。

英語が論理的と言われるのは、アメリカ人やイギリス人が論理的に考える訓練を幼少の頃から受け、論理的に考えることを習慣として身につけているからこそです。

「筋道を立てながら考えを進める手法」のことをロジカルシンキングと呼びますが、欧米人はこうした「論理的思考」を教育を通して叩き込まれています。

したがって、欧米人とコミュニケーションをとる際には、私たちも「論理的思考」を心がけて話を組み立てる必要があります。

基本的に日本人は、なんらかの結論を提示する際に、いちいち理由まで述べる習慣がありません。ところが欧米では「論理的思考」が当たり前となっているため、結論を述べた後には必ずと言ってよいほど ”Because”と続きます。

こちらが理由を述べずに終えると、すぐさま「なぜ」と質問が飛んできます。英語を話すときには、意識して論理的に話を展開する必要があります。

日本人同士であれば、言葉の端々に相手の本当に言いたいことを推し量る「察しの文化」が働きますが、外国人相手には通用しません。相手を説得できるだけの論理的な話し方をしなければ、交渉を成功に導くことはできません。

ロジカルシンキングと並んで「クリティカルシンキング」も欧米では根付いています。クリティカルシンキングとは批判的思考のことで、感情や主観に流されることなく物事を判断しようする思考プロセスのことです。

「クリティカルシンキング」で重要なことは、疑問をもつことです。何かを決断しようとするとき、「本当にこれを実行することは正しいことなのか」と自問を繰り返し、思考を深め、最終的な結論を出す過程こそがクリティカルシンキングです。

問題を整理し、分析する手法が「ロジカルシンキング」、問いかけと仮説から思考を深める手法が「クリティカルシンキング」です。

英語を用いて欧米人とコミュニケーションを図る際は、「ロジカルシンキング」と「クリティカルシンキング」を意識して話を組み立てると、説得力が増します。

日本語の話し方や日本人の考え方を単に英語に置き換えただけでは、混沌とした時代を生き抜くためのコミュニケーション力を備えているとはいえません。

グローバルな世界で文化や歴史、価値観が様々な人々と戦っていくためには、英語を通して論理的なものの考え方や批判的思考を深め、納得性の高い伝え方を習得することが何より重要です。

「英語力」という言葉のなかには、こうした思考プロセスも含まれていることに注意してください。

参照URL

新型コロナ禍の米国、アジア系住民が「二重の試練」に直面―中国メディア
https://news.infoseek.co.jp/article/recordchina_RC_160213/
欧米で増加するアジア系へのヘイトクライム
https://ai-trust.info/hate-crime-laws/
新型コロナによって深まる米中対立、日本の選択肢は?
https://ai-trust.info/beichuu2/
中国が一帯一路で行う手抜き工事
https://ai-trust.info/20200804/
Withコロナ時代のチャイナリスク
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=64664?site=nli
中国進出の際に考えておきたいチャイナリスクとは?
https://www.cloudtimes.jp/dynamics365/blog/considering-china-risks
いわゆる「中国リスク」の本質について、どのように考えればいいでしょうか?
https://manabow.com/qa/20200311.html
中国が南シナ海に行政区 コロナ禍に乗じて実効支配
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/603450/
中国 漁解禁で漁船が一斉に出港 尖閣沖の操業管理が焦点
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200816/k10012569561000.html
黄禍論
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%84%E7%A6%8D%E8%AB%96
エリート層の英語力不足
https://togetter.com/li/604236
「クリティカルシンキング」とは?ロジカルシンキングとの違いも
https://biz.trans-suite.jp/14060
英語を学ぶと論理的思考が身に付く?英語学習がロジカルなコミュニケーションにつながるわけ
https://alugo.net/blog/business-english/learnenglishlogicalthinking

斉藤淳 マナビジン編集長
斉藤淳 マナビジン編集長
マナビジン編集長
兼メディアコンサル
株式会社reminisce 代表

2012年のフィリピン留学までTOEIC300点台、英会話力ほぼゼロ。試行錯誤した果てにフィリピン留学にたどりつき、4ヶ月の留学で英会話力が伸びるコツを会得。

自身の経験を元に2013年から俺のセブ島留学(マナビジンの前身)としてサイトを立ち上げ、フィリピン留学関連サイトとしてアクセス数トップクラス。8年間で4000人以上の留学生を間近で見てきました。

そこから見えたのは、英会話が伸びる人と伸びない人の差です。
多くの英語学習者を見守るうちに、短期間で英会話のスキルを身につけた成功者には、共通点があることに気がつきました。

マナビジンではその答えを出来るだけ詳しくご紹介していきます。

《英語歴》
留学前 TOEIC300点台
フィリピン留学4ヶ月(2012年)
オンライン英会話半年(2013年)
ハワイ留学2週間(2019年)

《結果》
TOEIC 815点(2013年、以降受講歴なし)
Versant 56点(2020年10月)
*TOEIC900点の平均が54点

《海外の語学学校訪問数》
フィリピン(100校以上)、ハワイ(7校)

《セミナー主催》
フィリピン語学学校、法人向け主催セミナー2015年から年2回開催(最大72校参加)

返事を書く

Please enter your comment!
Please enter your name here

おすすめ記事

PICK UP

初心者向け!オンライン英会話【おすすめ51社】比較ランキング

初心者向け!オンライン英会話【おすすめ51社】比較 -2020年後半-

0
オンライン英会話スクールは、フィリピン、ネイティブなど大小合わせて50社以上あります。 その中で初心者向けのオンラ...

新着記事