留学エージェントを比較する際の基準となる項目を、大枠を各5点満点で以下で記載します。
大枠 | 項目 | コメント | 点数への影響 |
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選択肢の多さ | 選べる国 | 選べる国数の多さ。選べる国が多いということは一般的に他の国の留学がどういったものかを知っていることで、留学を国単位で比較したい方にとっては参考になる点が多い。例えばイギリス留学をしたいと思っても費用がネックになっている方へは、アイルランド留学やマルタ留学をおすすめすることができる、といったことに影響すると考えられる。 そのため、選択肢が多いことは基本的にプラスに評価。現地エージェントは特定の国のみしか選択肢がないため、グローバルなエージェントと比べると、この点は差がでる。 | ◯ |
選べる学校数 | 掲載数はある程度の規模があれば問題ないと判断。留学エージェントは掲載数と実際の契約数は異なる場合がほとんどであり、契約数はホームページ上からは判断ができないため、評価に大きく反映はしていない。 また、掲載数が1000以上あっても、そのすべての学校をアップデートできるわけではない。従業員数やそのサイトの人気度(月間検索ボリューム)と比べて、明らかに契約数が多すぎる留学エージェントもある。 留学希望者目線からみても、数千あっても実際にメールやカウンセリングで最初に紹介されるのは3つ〜5つ程度。各都市別に5〜10校の紹介先があれば十分といえる。 また、留学業界の裏事情を言えば、各エージェントよく送客している学校はある程度決まっているので、掲載数が多ければそれだけ留学生にとってメリットが多いかというと、そうでもない。よって掲載数が多いかどうかは、点数への影響はあまりない。 | △ | |
語学留学 | いわゆる短期留学〜長期留学で、大学進学(およびコミュニティカレッジ)ではない留学のこと。留学全体の中で語学留学は大きな割合を締め、かつ需要のほとんどは英語留学。 | ◯ | |
ワーホリ | 主にワーキングホリデー希望者の大多数が希望する、オーストラリアとカナダを支援しているところをまず確認。続いてイギリス、ニュージランドまでカバーしているかどうかも確認している。 | ◯ | |
コープ留学 | Co-op留学は近年の円安によるニーズ増加から「出稼ぎ留学」や「就労経験」の一つとして人気のため、項目に加えている。サイト上で情報掲載が詳しく書かれていないないところが多いため、学校やプログラムの詳細があるかどうかも確認している。 | ◯ | |
ホームステイ | 新型コロナが出たあとは、多くのホームステイ先が契約を取りやめになったため、コロナ後の各留学エージェントの様子が分かりづらい。一旦、HPに掲載しているところを評価。 | ◯ | |
進学留学 | 高校進学、大学進学に対応しているかどうか。一流大学からコミカレ、TAFEなどへの対応を確認。留学全体からすると進学留学の規模はかなり小さいため、評価への影響はやや少ない。別で進学留学エージェント一覧を作る予定。 | △ | |
専門留学 | 専門留学は趣味や職業としてのプロフェッショナルを目指すための留学。バレエ、サッカー、バリスタ、ダンス等に対応しているかどうか。留学全体からすると進学留学の規模はかなり小さいため、評価への影響はやや少ない。別で専門留学エージェント一覧を作る予定。 | △ | |
留学費用 | 手数料 | 手数料は基本的には無料のエージェントの方が、有料エージェントよりも評価は高い。しかし、無料の場合でも一部有料オプションがあったり、有料の場合でも送迎や航空券の取得手配など安全面や時短を考える人にとってあったほうがよい場合もあるため、ありなしで大幅な優劣は作っていない。 唯一、マイナス評価をしているのは、無料とも有料とも書かれていないサイトや、有料だけどHP上から金額がわからないサイト(約款がないサイト)。なお、大学進学の手数料はほとんどのエージェントで数十万必要だが、サポートの内訳の良し悪しを判断することが難しいため、費用による評価の差はつけていない。 | ◯ |
HPへの価格明記 | ユーザーの立場になって考えれば、価格を明記しているかどうかは非常に大事。学校費用、宿泊施設の費用、手数料が有料か無料かなど、HP上でユーザーに取ってわかりやすく明記しているエージェントを評価。 | ◎ | |
銀行振込 | 銀行振り込み自体はほぼすべてのエージェントが対応しているが、為替手数料の考え方も各社確認(会社によっては自社にリスクがないようにヤフーファイナンスで見るようなレートよりも、大幅に高く設定している場合がある)。エージェントによっては、自社がどういうレートを使っているのかをしっかり明記しているため、そういった明記をしているエージェントを評価。 また、仮に留学申し込みをしても、実際に支払うまでに円安・円高になったりすることもある。特定のエージェントは留学生の負担をへらすために「申し込み時点で為替レートを決めている(その後どんなにレートが変動しようが留学生はその差分を払う必要がない)」といった工夫を行っているところもあり、その点を評価。 | ◎ | |
カード払い | 大きい金額のため、カード払いを利用する人はそこまで多くないが、利用したい人もいるため評価。ただし、支払い手数料を留学生が負担するエージェントも多い。 | △ | |
分割払い | 分割払いは留学生にとってニーズが高いため、分割払いに対応しているエージェントはプラス評価。 | ◯ | |
留学ローン | 財団の奨学金と異なり、留学ローン自体を利用する方がそこまで多くないため、ややプラス程度の評価 | △ | |
信頼性 | 国内オフィス | 一般的に拠点は多いほうが、各都市の留学生が直接面談できるのでプラス評価。ただし、拠点があってもオフィスで面談できないエージェントもあるので、そのエージェントはあくまでオンラインのみという評価。 | ◯ |
海外オフィス | 現地の最新情報を得るためには、海外に拠点を持っているかは非常に大事。現地エージェントはすべて評価。グローバルエージェントも現地拠点を持つところは評価。同じ国内に複数の拠点を持つエージェントはさらにプラスで評価。 | ◎ | |
創業 | 留学ノウハウに影響。できたばかりのエージェントかどうかを判断。一般的に5年以上ぐらいあれば問題なしと評価。 | △ | |
資本金 | 明記しているところをを評価。一般的には資本金が多いところは会計監査も厳しくなる傾向にあるため、1億円以上をさらに評価。 | △ | |
従業員数 | 掲載しているところを評価。加えて従業員数が多いということは、留学情報の飛び交う量も多いと判断できるため人数も評価。ただし、留学事業とは関係がない英会話講師の人数も従業員として入れているエージェントもあるため、あくまで指標の一つ。 | △ | |
月間検索数 | 直近1年を平均したgoogleへの月間検索数。いわばその留学エージェントの人気度で、現在の送客数に比例しているといえる。 検索ボリュームが500のところと、5000のところでは、単純計算で問い合わせ数に10倍の差があり、そうなれば送客実績も10倍の差がでる。 多くの留学生をサポートしているエージェントは、学校とのやり取りが増え、留学生からのポジティブ・ネガティブのフィードバックが集まる。その結果、最新情報および留学ノウハウがどんどん貯まるため、これから留学したい方へ質の高い情報を提供できる、という好循環が生まれている。 つまり、これから留学する方にとって、そのエージェントが流行っているかどうかは、非常に重要な指標の一つと評価できる。 ただし、雑誌やYouTube、インスタ、Tiktokなどメディアを使ったマーケティングに強い留学エージェントは、直接留学したい人が検索しているキーワードでない場合もあり、「検索ボリュームの差=実績の差」とはいいきれない。そのため、あくまで「月間検索数」は信頼性担保の指標の一つ。 | ◎ | |
留学経験者かどうか | 留学カウンセラーが留学経験しているかどうかは、重要な評価項目とはしていません。以下はその理由です。 1. そのカウンセラーが留学した当時と、現在では留学先の状況が異なっている可能性が高い。 →例えば5年前に留学したとしても、コロナ前と後ではその都市や学校、治安事情は異なります。また、学校自体も半年間で大きく体制がかわる可能性もある。 そのため、カウンセラーの留学経験ありは「留学の魅力」を聞く点では役立つが、細かい現地の最新情報という点では疑問が残る。 2. 自分が行きたい国、学校や大学に留学をした担当者が自分につくかは別の話。 →留学カウンセリングを受ける際、必ずしもあなたが留学したい国や学校と、実際にカウンセラーが留学した国や学校が一緒になるわけではないため、評価が難しい。 なお、同様にある有名インフルエンサーが留学カウンセラーの一人だとしても、その有名インフルエンサーが自分に当たるかどうかはわかりません。そのため、有名人がそのエージェント内にいるかどうかも指標としては評価をしていません。 3. 長期留学経験者でないとその国の本当の良さは見えないから →カウンセラーに留学経験があるといっても、1週間、2週間ではその国の良さはほとんどわかりません。日本に1週間〜2週間滞在しても日本の表面の部分しか知ることなく帰ってしまうのと一緒。 そのため、「カウンセラーの留学経験あり」だけでは信頼性として判断が難しい。 結論:経験していないよりは経験している方が良いが、それよりも「海外オフィスのありなし、検索数」の方が重要な指標と判断している。 | △ | |
現地サポート | 現地オフィスありなし | 都市にオフィスがあり、かつ訪れることができる留学エージェントを評価。 | ◯ |
連絡サポート | 留学生からの口コミで評判のよい項目に「緊急時の連絡サポート」がある。現地トラブルは基本的に最初の1週間、2週間以内に起こることが多く、そのときに迅速に対応できるかどうかが問われる。 24時間連絡が取れるサポート体制がある。複数の方法で連絡が取れる体制がある(LINE、メール、電話など)などを評価。 緊急時で重要なのはリアルタイムで連絡が取り合えるかどうかなので、24時間体制があるエージェントは特に評価。 | ◎ | |
細かいサービス | 現地でのWi-Fi貸し出し、銀行開設手続きといった細かいサービスも評価。 | △ | |
独自サービス | その他現地での学校切り替え手数料無料、同じ宿泊施設内に現地スタッフが滞在など、独自のサービスをしているところがいくつかあるが、ケースバイケースで評価。 | ◯ | |
留学前後のサポート | 留学前 英会話レッスン | 「英会話レッスンについて」→無料体験は各エージェント持っているが、グループかマンツーマンなのか、1週間に何回なのか、期間はどのぐらいか、などの明記がないエージェントがほとんど。 比較が難しいため、一律で評価。 | ◯ |
留学前 手続きサポート | 「手続きについて」サポート内容の充実度を評価。語学学校への申込み、宿泊施設の手配、航空券や海外旅行保険の手配(ただし、近年は自分で選びたい方も多いため重要度は低い)、ビザの手続き代行など。 アメリカ留学に強いエージェントでは、自社でビザが通しやすいと謳うところもあるが、客観的な判断が難しいため「通しやすさ」は評価としては加えていない。 | ◯ | |
留学後 キャリアサポート等 | 留学後のキャリアカウンセリングはどこも同じような記載をしているが、ウェブサイトからは有意差がみわけられなかったため、記載しているところをほぼ同じ評価。実際のところ、利用する人は多くないと思われるが、これからの留学エージェントに期待される部分のため、継続的に調査していく。 | ◯ |

実際の留学エージェント比較表はこのように作っております。
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