高校生や大学生の皆さん! 約1ヶ月〜2ヶ月間ある春休みをどのように過ごしたら有意義になると思いますか?
その選択肢の1つとして「短期留学」があります!
春休み期間中はさまざまな留学プログラムが用意されているため、留学期間や国、ジュニアキャンプの内容など自分の都合や条件に合ったものを見つけることができます。
しかし、「どこの国を選べば良いか分からない」と留学のイメージが湧かないという人も少なくないと思います。
本記事では、そのような悩みを解消するため、春休み中の短期留学の特徴やおすすめの国についてご紹介します。
目次
春休み中に留学に行くメリット
春休みの短期留学プログラムは1週間〜(長くとも)2ヶ月ですが、短期と言っても、一定期間海外で生活することにはたくさんのメリットがあります。
① 英語を集中的に学習できる
語学学校の授業や現地滞在先(寮やホームステイ)でのコミュニケーションを通して、英語を集中的かつ徹底的に学習することができます。
日本にいても英語に触れる機会を作ることはできますが、現地の生きた英語に毎日触れることができる経験はなかなかできません。
② 海外の生活や異文化に触れる
短期留学では、海外旅行よりも長い期間同じ場所に滞在するため、現地の文化や生活について、より深く観察し、異文化を学ぶ経験を得ることができます。
大学1年生や2年生であれば、短期留学期間中の異文化交流を経て、その後の長期留学やワーキングホリデーを目指すきっかけになるかもしれません。
大学3年生、4年生であれば、留学で経験したことや身についた能力を就職活動で「ガクチカ」や自己PRとしてアピールすることができますね。
③ 短期なので手間がかからない
長期留学の場合、査証を取得したり、さまざまな書類を準備したりと多くの手間がかかります。
また、長期留学中は部活やサークル活動、アルバイトなどを長期的に休むことになりますし、私費で留学をする場合は、大学の休学手続きをしなければなりません。
一方で、春休み中の短期留学にかかる手続きは比較的少なく、たとえ初めての海外留学でも「準備が大変だな」と感じることも少ないでしょう。
また、費用的にも長期留学よりも安く抑えて留学に行くことができるため、長期留学と比較すると、チャレンジしやすいと言えるでしょう。
留学中のスケジュール
留学が初めての方にとっては、1日1日の授業や全体のプログラムがどのように構成されているのか、あまり知らないということもあると思います。
続いては、語学学校に留学した際のある1日と全体のスケジュールをご紹介していきたいと思います。
① ある1日のスケジュール
7:00-8:00 | 起床・朝食 |
8:30 | 登校・授業開始 |
8:30-12:30 | リーディング・リスニング、発音矯正 |
12:30-13:30 | 昼食休憩 |
13:30-16:00 | スピーキング練習 |
16:00-18:00 | 学校のアクティビティに参加、 友人と遊ぶ、図書館で勉強するなど |
18:00-19:00 | 帰宅・夕食 |
19:00-20:00 | シャワー・翌日の支度 |
20:00-22:00 | 課題に取り組む ※語学学校では、毎日課題があるので、提出できるように終わらせておきましょう。 |
22:00-23:00 | 就寝 |
② 留学期間中(2週間)のスケジュール
1日目 | 留学先到着日、荷ほどき |
2日目〜13日目 | 語学学校の授業開始 |
週末 | 友達とショッピング、観光、学校の課題や英語学習に励むなど |
14日目 | 荷造り、日本へ出発 |
おすすめ国の紹介
留学に行くことが決定したら、その次はどこの国、都市に行くのか決めましょう。
短期留学を募集しているプログラムはたくさんありますが、各国で提供しているプログラムや各国の事情、特徴は大きく異なります。
本章では、短期語学留学におすすめの国をご紹介し、それぞれの国のプログラムがどのような特徴を持っているのか、解説していきたいと思います。
① フィリピン
フィリピンは物価が安いため、フィリピンの語学学校に通えば、他の国の語学学校よりも授業料(学費)を安く済ますことができます。
また、人件費も高くないので、1対1のマンツーマン授業を行っている語学学校が多い(=分からないことをたくさん質問できる)ことも大きなメリットです。
とりあえず留学費用を安く済ませたいという方には、フィリピンをおすすめします!
フィリピンでは、英語が公用語となっているため、多くの人が英語を流暢に話すことができるのはもちろん、講師の方々は英語ネイティブと遜色ないレベルの英語力を持っており、また講師の質がとても高いことで知られています。
他方、フィリピンに行くことにもいくつかデメリットがあります。例えば、上記の通り費用が安いことから多くの日本人がフィリピンの語学学校に通っています。
それに伴い、日本人とコミュニケーションをとる頻度が高くなり、英語で話す機会が減ってしまう可能性があります。
また、安全面や衛生面があまり整備されていないため、心配される方もいます。
留学に行く際は、街中を歩く時の安全管理や食事の際の衛生管理など、意識的に行うようにしましょう。
② オーストラリア
オーストリアは移民や海外留学生を積極的に受け入れているため、現地では、国際的な環境でさまざまなバックグラウンドを持った学生と共に学ぶことができます。
オーストリアは、短期語学留学のプログラムもたくさんあるため、留学先としてとてもおすすめです。
また、オーストラリアは、治安がよく、気候が良いため、過ごしやすいことが大きなメリットとして挙げることができます。
オーストラリアでは、短期留学の他にも長期留学やワーホリなど多種多様なプログラムがあるので、短期留学後にそれらのプログラムに参加することを検討してもよいかもしれません。
他方、シドニーやケアンズのようなメインシティは日本人が多いため、日本人がいない学校で学びたいということであれば、パースやアデレードをおすすめします。
なお、オーストラリアは日本との時差が1時間〜2時間なので、帰国後も時差ボケすることなく、日本の生活に慣れる(戻る)ことができます。
参照:https://daigaku.com.au/basic-info/au-nihonjin-sukunai/
③ カナダ
カナダも多くの海外留学生や移民を受け入れている国です。治安が良く、自然も豊富なため、充実した留学生活を送ることができます。
カナダにはバンクーバーやトロントを中心として語学学校がたくさんあるため、それらの多くの選択肢から自分にあった留学プログラムを選ぶことができます。
また、カナダは英語のアクセントが中立的で、あまり訛りがないこと(とても聞き取りやすい)で有名です。
英会話に不安がある方や英語初心者の方にとっては、ストレスなく英語を学びやすい環境と言えるでしょう。
しかし、カナダもオーストラリア同様、メインの都市には多くの日本人がいるため、日本人の少ない環境で学びたいということであれば、カルガリー・キャンモアなどの都市にある語学学校を選びましょう。
※「日本人が多い」というデメリットですが、「英語を学ぶ意思」があれば、日本人が多い都市でも、自身の英語学習に悪い影響はないので全く問題ありません。
④ アメリカ
アメリカでは、人種・宗教・文化などにおいて、さまざまなバックグラウンドを持った人や環境の中で英語学習に励むことができます。もちろん、さまざまな内容の留学プログラムが提供されています。
日本の中学校、高校で使用されている英語の教科書は、アメリカ英語が中心となっているので、現地では、発音やアクセントに違和感なく英語を学ぶことができるでしょう。
私たちが普段見る映画やテレビドラマなどもアメリカ英語のものが多いため、「アメリカ英語は聞き取りやすい」と感じる人も多いと思います。
他方、ご存じの通り、アメリカの治安は世界の中でも悪名高いといえます。
治安面で不安がある方は、比較的治安の良い都市であるニューハンプシャー州や.マサチューセッツ州、ミシガン州などにある語学学校を選びましょう。
※留学が初めてで治安面で不安な方は、治安がより安定しているオーストラリアやカナダなどへの留学を推奨します。
⑤ マルタ
マルタは留学先としてあまり知られていないかもしれませんが、過去にイギリスの植民地だった経緯もあり、イギリス英語を学ぶことができる留学先国です。
治安が良いため、安全管理上の心配をすることなく、暮らすことができます。
今回ご紹介している国々の中でも、マルタは日本人が少ない国のため、英語を学ぶ環境、国際交流を楽しむ環境として最適です。
また、マルタは観光や旅行先としても有名なため、語学学校のない週末にはその街並みを探検することもできます。
ただし、日本からマルタへの直行便がなく、また航空券も高いことがデメリットとしてあります。
⑥ イギリス
最後にご紹介するのは、本場の英語を学ぶことができるイギリスです。
ロンドンを中心とするイギリス南部やマンチェスターは日本人が多いですが、それ以外の地域では、あまり日本人は多くありません。
他方、首都のロンドンやマンチェスターなどではヨーロッパ各国からの留学生と交流する機会がたくさんあるため、より国際的な環境に飛び込みたい人にとっては、おすすめです。
物価が高いため食費や滞在費などの生活コストが嵩むことと、曇りや雨の日が多く気候が安定しないことがデメリットとして挙げられます。
※今回ご紹介した国の中には比較的治安が良い場所もありましたが、日本のように治安が安定していている場所は他の国にはないと言って良いでしょう。留学に行く際には、徹底的な安全対策を行いましょう!
短期語学留学にかかる費用
前述の通り、短期留学では長期留学に比べて費用を安く抑えることができることをメリットとして挙げました。
それでは、実際に短期留学全体では、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。
① 先進国の場合
アメリカやカナダのような先進国では、物価が高いため、その分現地の語学学校の費用や滞在費も高い傾向があります。
語学学校の費用 | 1週間あたり70,000円〜90,000円 |
滞在費、食費、その他生活費 | 1週間あたり20,000円〜40,000円 |
② 発展途上国の場合
他方、フィリピンなどの発展途上国やヨーロッパの中でも比較的物価の低いマルタでは、語学学校の費用や滞在費をかなり安く抑えることができます。
語学学校の費用 | 1週間あたり40,000円〜70,000円 |
滞在費、食費、その他生活費 | 1週間あたり40,000円〜60,000円 |
※上記表の数字は、航空券や娯楽費など大きく変動するものは含めておりません。
※※ホストファミリーが家事や炊事をしてくれるので、一般的に「滞在費」はホームステイの方が寮生活よりも費用が高くなります。
③ 長期留学の場合
長期留学の場合、学費、生活費や滞在費が滞在した分だけ増えるので、学費含め半年でも100万円以上が必要になります。
奨学金などの支援があれば、長期留学も挑戦できますが、多くの人にとって費用的なハードルは高いと思います。
一方、短期留学の場合は、先進国でも1週間あたり高くても15万円ほど(+航空券)で留学に挑戦できるため、アルバイトをすれば、なんとか貯めることができそうな金額だと思います。
FAQ
ここまで、短期語学留学の概要やおすすめの国、それぞれの国の特徴をご紹介してきましたが、留学出発前はさまざまな不安や疑問が尽きないと思います。
続いては、留学初心者の方がよく抱える疑問について、解消していきます!
① 現在英語力0だが、短期留学を目指すことはできるか
英語力はあるに越したことはありませんが、たとえ「全く英語が話せない、英語でコミュニケーションが取れない」ということでも留学に申し込み、留学先に出発することは可能です。
これは、短期留学の場合、多くの語学学校が語学レベルの条件を設けずに募集をしているためです。
しかし、ご想像のとおり、英語が全くできずに出発してしまうと、現地での生活や語学学校の授業についていけなくなってしまい、せっかくの留学経験が充実したものとなりません。
もちろん、ペラペラに話せるようになってから留学に行く必要はなく、留学出発前には最低限の英会話を学習することで十分です。
目安は中学レベルの文法や単語、余裕があれば、高校レベルまで踏み込んで学習してみても良いかもしれません。
留学出発の半年〜3ヶ月前から中学、高校の単語や文法を復習したり、オンライン英会話を活用して英会話に慣れるなど、基本的な英語学習を行うようにしましょう!
② 短期間で英語力を伸ばすにはどうすればよいか
留学前に英語の資格試験(TOEICやTOEFLなど)を受験し、そこで取得したスコアをもとに、留学後はどのくらいのスコアを目指すか、学習の目標を定めましょう。
英語力を伸ばすためには、留学前と留学後に英語の語学試験を受験し、自身の英語のレベルを測定することが重要です。
もちろん、留学中には必然的に英語に触れる機会を作ることができますが、英語学習のモチベーションを継続的に維持することはとても大変です。
現地の人と上手くコミュニケーションをとることができず、挫折することもあるかもしれません。
しかし、帰国後に「TOEICで●●点」を取るという目標を定めていれば、その目標に向かって頑張ることができます。
その目標を忘れないよう、滞在先の部屋にその目標を書いた紙を貼り付けておくのもよいでしょう!
③ 留学の期間はどれくらいに設定すれば良いか
留学プログラムを選ぶ際に、悩むのが「留学期間」です。
学生の春休みは最長2ヶ月ですが、プログラムは1週間のものもあれば、2ヶ月のものもあります。
留学期間を設定する際は、費用的にどのくらいの留学期間であれば、滞在することができるのか計算し、自身のお財布と相談しましょう。
そこで費用的に「2週間しか滞在できない」となれば、1週間か2週間かいずれかのプログラムを選択することになります。逆に2ヶ月分の滞在費用が確保できていれば、最長2ヶ月滞在することができますね。
そして、次に検討することは短期語学留学の目的です。
例えば、留学目的がかなり漠然としているのならば、まずは1週間〜2週間の超短期プログラムとし、その留学に行った後に興味がさらに沸いたら、それ以上の期間での留学に挑戦しましょう。
一方で、滞在期間中に、ある程度英語力を身につけたい、英会話を上達させたいという場合は、1ヶ月や2ヶ月のプログラムを選択すると良いでしょう。
1週間や2週間のプログラムでは「海外の生活を体験する」ことで終わってしまいますが、1ヶ月、2ヶ月という期間集中的に学習すれば、現地の人が話していることを理解でき、日常的な英会話には困らなくなるでしょう。
終わりに
本記事では、春休みの短期語学留学の概要とおすすめの国々について、ご紹介しました!
短期といえども、留学で得られる刺激的な経験はその後の学生生活や就職活動に活かすことができるので、大変おすすめです。
大学の留学センターや留学エージェントとともに短期語学留学を検討してみてはいかがでしょうか。
本記事も最後まで読んでいただきありがとうございました。