一般

「俺のセブ島留学」代表の斎藤さんから、海外でビジネスを展開する上でのエピソードや、海外でのビジネスで成功するためのコツについて執筆依頼を受けました。

実は今月はとても忙しく、ロサンゼルス→東京→山口県→東京→セブ→東京→ロンドン→モスクワ→サンクトペテルブルグ→東京→セブ→東京→大阪→ロサンゼルスと、予定がぎっしり詰まっています。

私が代表を務めるQQEnglishでは、世界7カ国に支店を設けています。その関係で世界中を忙しく飛び回る必要に迫られるのです。それでも今月のスケジュールは特に過密です。

原稿を書く時間を作るだけでも大変でしたが、斉藤さんからの依頼とあっては断れませんので、がんばって書かせていただきました。私がこれまでに海外で体験したことをもとに、まずは成田空港でのエピソードからお話ししましょう。

1,成田空港でつけられた「ラーメン男」の異名

Qbayラーメン

Qbayラーメン

皆さんは成田空港で名前を呼ばれた経験はありますか?

一日に10万人以上が利用するといわれる成田空港は、その日も世界から集まった多くの旅行客でごった返していました。そんなとき「マニラにご出発のフジオカライコウ様。いらっしゃいましたら86番ゲートまでお越しください」と突然アナウンスが流れたのです。これには、さすがにビックリしてしまいました。

その時はじめて気がつきました。人間って何かに夢中になっていてアナウンスになどまったく意識を向けていないにもかかわらず、自分の名前をフルネームで呼ばれると即座に反応してしまうものなのですね。

何事が起きたのかと思いあわててゲートまで行くと、私が預けた荷物のなかの一斗缶に問題があることがわかりました。一斗缶の中身が危険物でないことを証明しろ、と言われたのです。

18リットルの大きな缶の中身はラーメンに用いる醤油ダレでした。セブにあるQQEnglishの一階にはQ-Bayという食堂があります。そこでは鶏ガラを長時間煮込んでダシをとった本格的なラーメンを出すようにしています。
参照:俺セブのオーナーに物申す!見解が違い納得のいかない評価の話

イメージ:ラベルのない一斗缶
イメージ:ラベルのない一斗缶

鶏ガラはセブでも手に入るのですが、問題は味の決め手となる醤油ダレでした。こればかりはセブでは作れません。そこで醤油ダレを日本で用意し、セブまで持ち込む事にしたのです。

さて、秘伝の醤油ダレが危険物でないことを証明せよと言われて、はたと困りました。プロ用のオーダー品のため、ラベルの類いは一切貼られていません。そのことが不信感を生んだようです。

焦った私は業者に電話を入れて醤油ダレの成分表を送ってもらうことにしました。FAXで受け取り、これで問題はないだろうと係官に見せたのですが、今度は「私が持っている一斗缶の中身と成分表が同じであることを証明してくれ」と突っ込まれ、再び頭を抱える羽目に陥ったのです。

これにはまいりました。向こうも誠実に仕事を行っているだけですから、責めるわけにもいきません。もう仕方がない、醤油ダレを持っていくことはあきらめようと自分に言い聞かせた瞬間、ふと思いつきました。

「フタを開けて舐めて見せればいいのでは?」

時計を見ると出発の15分前でした。荷物を出してもらい、その場でフタを開けて醤油ダレをすくって口に入れました。そのままの状態で係官の様子をうかがうと、ばっちり目が合いました。

しばらく見つめ合ったあと、係官は笑顔を浮かべOKのサインを送ってくれたのです。力が抜けるほどうれしかった瞬間です。

梱包し直して再びチェックイン荷物に預けましたが、私の不手際のためにJALの出発を20分遅らせてしまいました。

それから私の名前は、どうやらJALのブラックリストに加えられたようです。フィリピンばかりでなく、ロンドンに行こうが上海に行こうが、JALを利用するたびに必ず聞かれるようになりました。

「藤岡様、今日はラーメンとタレをお持ちですか?」

QBAY ラーメン

JALのコンピュータには、私の名前と「ラーメン男」の文字が刻まれています。これからも一生同じことを聞かれるものと覚悟しています。

でもこの体験は私に、人と人とをつなぐものは最後は信頼であることを教えてくれました。私が醤油ダレを一口だけ食したところで、一斗缶の中身がすべて安全であると証明できたわけではありません。

ですが私が右往左往しながらも成分表を取り寄せたり実際に食している様を見て、係官は私のことを信用するに値する人間であると判断してくれたのでしょう。そうでなければ一斗缶を預かってもらえなかったはずです。

信頼感は理屈ではなく、行動を通してこそ伝わるものであることも教わりました。

成田から世界に飛び立つに当たり、私はいつもこのエピソードを思い出します。その度に私は、人と人とが行うビジネスもまた信頼関係がもっとも大切であることを、深く肝に銘じています。

2,fancyなロンドンのネイティブ

英語の発音

ロンドンにはジェームズという名のQQEnglishのスーパーバイザがいます。彼はオックスフォード大学と大学院の言語学部を、トップに近い成績で卒業しています。マスターを4つの大学でとっているほどの秀才なのです。

東京大学は2016年版の世界ランキング39位でしたが、オックスフォード大学は1位です。そのオックスフォード大学を主席で卒業しているジェームズは、正直言って変わり者です。

どこが変わっているのかを説明することは難しいのですが、たとえばジェームズの話す英語自体が変わっています。ジェームズの英語は難しすぎて、私にはさっぱりわかりません。

普段ジェームズが私以外と話しているときは、外国人にもとてもわかりやすい英語を使っています。ところが私に対しては英語表現を変えてきます。上司にあたる私に敬意を払って接しようとするあまり、ジェームズの英語はあまりにもフォーマルに傾きすぎるのです。

たとえば「ワインが好き」と言うときに「like」を使ってくれればいいのに、「fancy」を使うといった感じです。

I have a fancy for wine
って……、「もっと違う言い方があるだろう!」と言いたいです。

ジェームズの英語がわからなかったために、セブに帰ってきて教師900名を呼ぶと、私はつい声を荒げてしまいました。
「先生がこんなにいるのに、なんで代表の私の英語がこれほどひどいんだ。すべてみんなが悪い」

するとすかさず言い返されました。
「ライコウはQQEnglishにお金を払っているの? 生徒なら教えてあげるわよ」

さらに別のマネージャにも突っ込まれました。
「言いたくないけどライコウの話はとても長いわ。いちいち直していたら話が終わらなくなってしまうでしょ」

身もふたもない事を言います。

「でも安心して。ライコウの英語が通じないのはネイティブにだけよ。私たちQQEnglishの先生はライコウがこう間違えたらこういう意味だとわかるわ。ネイティブには通じなくてもセブなら大丈夫よ」

先生たちは私を励ますつもりで言ったのでしょうが、「ネイティブに通じない英語」とはっきり言われたようで、そのあと落ち込んでいます。

3,まったく記憶に残らなかった中国での結婚式

英会話のヒント

QQEnglishの上海オフィスは東京オフィスよりはるかに大きく、スタッフの数でも東京オフィスを上回っています。40名以上の中国人スタッフがガイダンスや営業をしているのです。

中国の責任者である王軍は、私の実家に大学生のときホームステイをしていた留学生の弟です。当たり前ながら私とは血は繋がっていませんが、兄弟のように親しくしています。

王軍の結婚式のときの話です。どうしても参加してほしいといわれ、結婚式に参加することになりました。

前日いきなり電話がかかってきました。
「兄さん、まさか黒い服に白いネクタイでは来ないよね? 白と黒だと中国では葬式ですよ。赤か金色の服を着てくてくださいね」

え? 赤か金? 赤い服もどうかと思いますが、金色だなんてもっとありえません。金色の服だと「This a pen. This is an apple」のピコ太郎さんになってしまいます。

仕方ないので背広はそのままで、赤いワイシャツに濃い赤いネクタイをして参加することにしました。

国が変われば文化や風習も異なります。日本と同じように黒服に白いネクタイで参加していれば大恥をかくところでした。その格好は中国ではお葬式以外にはしないそうです。

結婚式では地元のVIPと一緒のテーブルになりました。私は中国語をまったく話せません。そして、中国の重鎮たちは誰一人英語が話せなかったのです。日本から来た私を大歓迎してくれるのですが、彼らがなにを言っているのかサッパリわかりません。頼みの綱の王軍はひな壇にいるため、助けてくれるはずもありません。

とりあえず私が知っている中国語の単語は「ニーハオ」と、美味しいにあたる「ハウチィー」と乾杯の「カンペイ」だけです。私は結婚式をその3つの単語だけで乗り切るしかなかったのです。

ニーハオ・ハウチィー・カンペイ……、何を聞かれても3つの単語だけで応えるよりありません。

どれだけお酒を飲んだのかさえ覚えていません。中国のお祝いで出される酒はとても強いのです。グラスに注いで何回もカンペイしました。

でも知ってますか? 中国の「カンペイ」は日本の乾杯とは異なり、盃を空にするという意味なのです。

つまり「カンペイ」と口にしたからには、グラスの酒を無理にでも飲み干さないといけないのです。

3つの言葉しか知らないため、間を持たせるためには何度も「カンペイ」と言うしかありません。
そのたびに毎回イッキで40度以上ある強いお酒を飲み干すことを繰り返し、まったく記憶に残らない結婚式を経験しました。

4,ワインの代わりに出されたもの

はじめてイランのテヘランオフィスに行ったときのことをお話しします。QQEnglishは中東にも進出しているのです。

イランで話されているのはペルシャ語ですが、わからないどころの話ではありません。アルファベットで表記されていたり中国語の漢字なら、文字を見ればなんとなくわかります。しかしペルシャ語は、、、、完全に解読不能です。

空港に着いて、これほどドキドキした国はありません。サッパリ何もわからないからです。右を見ても左を見てもペルシャ語ばかりで、意味不明です。頼みの綱は「飛行機が着いたら電話をするように」とテヘランのスタッフからもらった電話番号だけだした。

ところが、テヘランの空港に着いた瞬間に「終わった」と思いました。どこの国でも使えるはずの日本の携帯が、テヘランではローミングしなかったのです。

泊まるホテルの名前も行先もわかりません。現地スタッフがいるため任せっきりで、完全にイランをなめていました。

「空港についてから電話をすれば会えるよ。大丈夫、大丈夫」と言われるままに、電話がつながらなかったときのオプションを準備していなかったのです。イミグレーションを抜けたあと、私は思いっきり途方に暮れていました。

そのときです。ゲートを出たところで私の名前を大声で呼んでいるイラン人がいるではありませんか。イランのスタッフは打ち合わせではああ言ったものの、私を心配してゲートまで迎えに来てくれていたのです。

大声で名前を呼ばれる恥ずかしさはあったものの、メッチャ嬉しかったです。ちなみに電話は合流して少し経った頃つながりました。ローミングにめちゃくちゃ時間がかかっていたのです。

テヘランへは英語学習のエキシビションに参加するために行きました。イラン最大の教育の展示館がテヘランで行われたのです。

エキシビションが終わってスタッフを食事に連れて行ったときのことが、今でも印象に残っています。ケバブと呼ばれる、ラム・チキン・ビーフを串に刺したバーベキューを食べに行きました。イスラム圏なのでもちろんポークはありません。はじめて食べるケバブはとても美味しかったです。

しかし、夕食には欠かすことのできない、とても重要なものがありませんでした。そうです、ワインはおろかビールを含むあらゆるアルコール飲料がなかったのです。イスラム教ではお酒を飲むことは一切禁じられているからです。

正直いってケバブはとてもワインに合いそうな味です。それなのにワインが飲めないのは、悲しかったです。

ワインの代わりに何を飲むのか知っていますか?

なんと、大きなグラスに入ったヨーグルトドリンクを飲むのです。

私の海外でのエピソードと海外ビジネスで成功するためのコツとは?

髭(ひげ)が生えたガタイのでかいイラン人スタッフ4人と食事をしながらヨーグルトを飲むなんて、めっちゃ奇妙で不思議な感じでした。

食事の後はシーシャと言う水タバコを一緒に吸いながら、夜中まで英語教育について語り合いました。文化の違いは面白いですね。

世界を駆け巡る

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去年はブラジルのサンパウロ、ベトナムのホーチミン、ソウルは2回、それ以外も香港・台湾、ヨーロッパはイギリスとトルコにも行きました。

英語が話せるとどこの国に行ってもエピソードがあります。

自分の言葉で話すことさえできれば、実際にあちらこちらに行ってみるだけで、海外では色々な体験ができるからです。

サンパウロではカルペニーニャと言う果物をたくさん入れたラム系のお酒にはまり、現地スタッフと一緒にサンパウロ中で飲んでいました。ベトナムでは人々の勤勉さに驚き、パクチー好きの私は食事の美味しさで帰りたくなくなりました。

ソウルは行くたびに「チュックテッカシマショ」です。何のことかしっていますか?

日本語に訳すと「飲んで、飲んで、死ぬまで飲んで」みたいな意味だそうです。韓国で人間関係を作るにはお酒が飲めないと上手くいきません。この年になって「チュックテッカシマショ」はかなり辛いですが、毎回死ぬまで飲んでいます。

香港には好きな屋台があるので毎回行きます。台湾に行くと、どんなに混みあって長いこと並んで待たなければいけないとしても「ショーロンポー」です。トルコに行ったときはラマダンで日が沈むまで食事できなかったことが印象的でした。

海外のビジネスで成功するコツ

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今回、様々なエピソードを書いていて思ったことがあります。「苦労をしたか?」と言えば苦労しましたが、すべてがとても楽しい思い出でもあるのです。

結局のところ、楽しいからこそ続いているのでしょうね。ビジネスの根底に「楽しい」という思いがないと、なかなか持続できません。

実は海外を股にかけたビジネスは、私が子供の頃から思い描いていた夢でした。でもそんな夢は、大人になり日々の仕事に追われるようになる頃には、すっかり忘れていました。そんな私がまさか40を過ぎてから、世界を相手にビジネスに取り組むことになろうとは、今さらながら不思議です。

QQEnglishの成功を受けて「海外でのビジネスで成功するコツはなんですか?」と、よく聞かれるようになりました。

上手な答え方は見つかりませんが、私はビジネスにおいて一番重要なのは信頼関係だと、いつも答えるようにしています。人をだましたり、出し抜いたりして上手くいくビジネスはありません。

私が海外に行ったとき、いつも考えているのは訪れた国を愛することです。

海外で信頼を得るためには、どんなに苦労しても自分自身でやってみせなくてはなりません。理屈で人は動きません。知識や技能で人を動かすことはできません。

愛を持って体当たりで行動すること、そうすることでどの国に行っても信頼関係を築けるようになるのです。何でも試し、何でも食べ、たくさんコミュニケーションを交わすのです。

最近はグローバル人材が求められていると、よく耳にします。海外で成功するグローバル人材とは、自分の国を愛するのと同じように相手の国を愛し、信頼関係を築ける人材ではないでしょうか。

ビジネスの本質は人と人とがつながることです。ビジネスである以上、そこに損得計算が入ってくるのは仕方ないことですが、相手を出し抜いて自分の利益だけを貪ろうとする姿勢では、先がありません。

ビジネスの根っこの部分には信頼関係がなければならないと、私は考えています。信頼関係さえ築くことができれば、文化や歴史、言葉や価値観がどれだけ異なろうとも、必ずビジネスは成功します。

私には夢があります

QQEnglish

私には「英語教育の革命を起こし、QQEnglishにかかわるすべての方を豊かにしたい」という思いがあります。

生徒さんも先生もスタッフも海外の取引先も、すべてが「英語教育」というキーワードでつながり、溶け合い、素敵なハーモニーを奏でることが夢なのです。そこには当然、信頼関係という太い絆がお互いを結びつけているべきです。

私が英語の勉強を始めたのは40歳のときです。英語を話せるようになって、私の人生は大きく変わりました。英語の学習をはじめるのに遅いと言うことはありません。何歳からでも英語の学習を始めることができます。

英語を話せるようになるということ、それは世界の扉を開くことと同じです。

こんなワクワクする世界を知らずにいるなんて、ほんとにもったいないことです。一人でも多くの方に英語というコミュニケーションツールを手に入れていただき、世界の扉を開けて楽しい体験をどんどん積んでいただきたいと願ってやみません。

QQEnglish
代表 藤岡頼光

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「毎日コラムを書いています。良ければ読んでみてください」

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【まとめ】セブ島にある有名・評判な語学学校の一覧表
藤岡 頼光

QQEnglish 代表

フィリピン・セブ島に拠点を置く英会話学校「QQイングリッシュ」を経営。
約800人の教師が、年間5000人の語学留学生と1万人を超える世界中 の生徒にオンライン(スカイプ)で授業を提供している。1992年バイク便のキュウ急便設立後、2000年バイクショップのコネク ティング・ロッド設立。

2005年フィリピン・セブ島に留学後、2009年オンライン英会話事業のQQイングリッシュを開始。2010年には留学事業も開始。

「QQイングリッシュ」は現在、東京、セブ、上海、ソウル、サンパウロ、テへランでも展開。2016年現在、フィリピンでNo.1(留学者実績、教師数)の語学学校に成長し、NHK「おはよう日本」、朝日新聞 「フロントランナー」でも取り上げられた。

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