セブではここ数年で市内を走る自動車の数が増え続けています。

セブ市内を移動する際、日本人はもっぱらタクシーを利用することが多くなります。留学生や旅行者だけでなく、仕事などで現地に長期滞在している人も例外ではありません。

特にセブ市周辺では、ショッピングモールやレストラン、役所に観光スポットなどが広範囲にわたって存在しているため、徒歩で全てを回るのは難しい状況。そのため、毎日タクシーなどを利用するのことになるのです。

そのため「自分で自動車を運転して移動できたらいいなぁ」と思うこともしばしば。

ただし、その場合は自動車やバイクを手に入れる必要もありますが、その前に持っていなければいけないものがあります。そう、「運転免許証」です。

そこで今回は、長期滞在者向けにフィリピンの運転免許証取得するための3つのステップを紹介したいと思います。

※フィリピンでの運転は日本とは異なります。この記事は運転をおすすめするものではありません。最新情報は最寄りのLTOで必ずご確認ください。また、日本の運転免許証での運転と免許の切り替えについては、セブLTO職員から話を聞きましたがフィリピン全土でこのルールが統一されていない可能性もあります。

セブの交通事情

セブ島留学で留学生が空港に降り立ってから最初に衝撃を受けるのが現地の交通事情。何と言っても走っている自動車の多さ、そしてそれにも関わらず平気で道路を横断する歩行者たち。日本の道路の様子と懸け離れた姿はカルチャーショックすら覚えます。

実は、セブは交通渋滞のメッカ。ある調査ではセブの交通事情は世界最悪と評されています。

http://cnnphilippines.com/news/2016/09/15/Cebu-Metro-Manila-Philippines-traffic-Waze.htmlから引用

夕方の帰宅ラッシュの時間帯、それも給料日の夕方などは道路には全く進まない自動車の列が延々と続く様子が見られます。

自治体もこの渋滞解消の有効な策が打ち出せずにいるため、フィリピン国内での都市競争力ランキングにおいてセブが順位を下げる要因となっています。

日本人がフィリピンで運転するには戸惑うこともしばしば。特にセブでは信号機のない交差点も多いため、ドライバー同士が阿吽の呼吸で行き来しています。それに右側通行のフィリピンでは、自動車は左ハンドルと法律で定められているため、日本車も全てハンドルは左座席。日本人ドライバーは現地の交通事情に慣れる必要がありますね。

フィリピンで運転する手段

フィリピンで自動車を運転したい場合は、以下の3つのパターンがあります。
もう1つはここでは割愛しますが、フィリピンの運転免許証を1から取る方法です。

※情報は変わる可能性があります。最新の情報は必ずLTOでご自身で確認してください。

パターン1:日本の運転免許証

フィリピン入国後90日以内でしたら、日本の運転免許証をお持ちの方はフィリピンでの運転が認められています。

ただ、現地の警察官がこの情報を知っているとは考えにくいので、なんで日本の運転免許証で運転しているんだと言われる可能性があります。また、レンタカーは借りられない可能性が高いです。

パターン2:国外運転免許証

いわゆる「国際免許」と呼ばれることの多い国外運転免許証を日本で事前に取得する方法です。

日本国政府が発行する国外運転免許証を取得すると、ジュネーヴ条約に加盟している各国での運転が認められます。フィリピンは条約加盟国なので、国外運転免許証を取得することで自動車の運転ができます。

http://www.sizekensaku.com/syomei/kaigaimenkyo.htmlから引用

国外運転免許証を申請するには、現在持っている運転免許証が有効である必要があります。その上で免許証に記載されている現住所のある都道府県の運転免許センターなどで申請できます。

なお、国外運転免許証の有効期限は公布日から1年間です。

パターン3:フィリピンの免許証への書き換え

日本の免許証を現地でフィリピンの免許証に書き換えるというものです。

フィリピンでは国外運転免許でもちろん運転することができるのですが、こちらも現地の警察官が国外運転免許証のことをよくわかっていない場合もあります(汗)。しかし、フィリピンの免許証に書き換えれば現地では問題なく運転ができます。

それでは、次の項目からは日本の免許証をフィリピンの免許証へ書き換える手順を詳しく見てみましょう。

日本の運転免許を書き換える

それでは早速、日本の免許証をフィリピンの免許証へ書き換える手順を調べてみましょう。

現地で免許証を書き換えるには大きく3つのステップを踏む必要があります。その3つとは以下の通りです。

ステップ1:免許証の英語翻訳証明を作成
ステップ2:メディカル&ドラッグテストを受診
ステップ3:LTO で免許証書換えを申請

それでは、これらのステップをひとつずつ見て行きましょう。

ステップ1:免許証の英語翻訳証明を作成

まず最初に揃えておかなければいけない書類が、日本の免許証の「英語翻訳証明」です。

日本の運転免許証は記載内容が全て日本語で表示されています。当然、フィリピン人には読めません。そのため、そのまま日本の免許証を持参してもフィリピンの免許証に書き換えることができません。

英語翻訳証明はフィリピンの日本大使館、もしくは領事館で申請します。
セブですと、アヤラ近くのケッペルタワーですね。

この時に必要な書類は以下の通りです。

【必要書類】
1. 日本の自動車運転免許証(原本)
2. パスポート
3. 翻訳証明の申請書(大使館・領事館で入手可能)

まず、受付で免許証の英語翻訳証明を申請したいと伝えましょう。そうすると、係りの人、もしくはセキュリティガードが担当の窓口を案内してくれます。

そこで申請用紙を受け取って必要事項を記入します。

書類を記入したら、日本の免許証とパスポートと一緒に窓口へ提出します。
その際の費用は950ペソです(2018年5月現在)。

残念ながら英語翻訳証明は即日の発行はできません。費用を支払うと、写真のような「引換証」を渡されます。そこに記載された引き換え可能な日付を確認し、後日再び大使館(または領事館)へ赴きます。

発行までの所要日数は申請箇所により異なります。

【所要日数】 ※休館日(土・日・祝祭日)を除く
 マニラ: 2日間(申請の翌開館日に交付)
 セ ブ: 3日間(例:月曜日申請→水曜日交付(申請は午前,交付は午後のみ))
 ダバオ: 2日間(申請の翌開館日に交付)

指定された日程以降であればいつでも受け取れます。

写真のように日本の免許証のコピーが書類の中央に貼られ、英語の説明が添えられています。

ステップ2:メディカル&ドラッグテストを受診

さあ、「英語翻訳証明」が入手できたら免許書換えの第1段階クリアです! 

早速、書類を持って書換え申請に向かいたいところですが・・・そのまえに必要なのが「メディカルテスト」「ドラッグテスト」

日本では運転免許を取得するのに交通規則の知識と運転技能を試されますが、薬物検査までは実施しません。いかにもフィリピンらしい手順と言えます。もちろん、違法なドラッグなど全く縁のない健全な皆様は何も心配いりません。

さて、メディカルテストやドラッグテストを受診する場所は大抵免許証を申請する LTO オフィスのすぐ近くにあります。セブ市の LTO オフィスの場合、すぐ隣の建物の中にドラッグテストを実施してくれる機関があります。

黄色の看板に「TEST」と大きく書かれているのですぐわかります。

入り口で費用を支払い、受付を済ませると、しばらくして名前を呼ばれます。テストの内容は尿検査です。採取した尿を提出し、必要書類に記入をしてしばらくすると検査結果の書類を受け取ることができます。ちなみにメディカルテストは身長、体重の計測や視力の検査といった簡単なものです。

どちらの検査も必ず領収書を受け取ってください

検査結果は即日発行(混み具合にもよるが1時間以内)されるので、検査後にすぐ LTO で免許書換え申請ができます。

ステップ3:LTO で書き換え申請

さて、英語翻訳証明を入手し、ドラッグテストも済ませれば、いよいよ最終段階です!免許の書換え申請のために LTO のオフィスへ行きましょう。

LTO とは Land Transportation Office の略で、日本で言う所の国土交通省的な仕事を担っている政府機関です。運転免許証関連の手続きはこの LTO で実施します。

セブ市の LTO は、ダウンタウンの E モールのすぐ近くに位置し、オスロブなどセブ島南部の観光の出発地点となる Cebu South Bus Terminal の隣りです。
セブでは外国人の免許切り替えはこちらのLTOで行います。

それではここで、LTO での免許書換え申請に必要な書類を確認してみましょう。

【必要書類】
1. 申請書(窓口で入手)
2. 日本の運転免許証のコピー
3. 日本の運転免許証の翻訳証明書(ステップ1で取得)
4. パスポートの顔写真のページのコピー
5. パスポートのフィリピン入国スタンプのページのコピー
6. 健康診断書と領収書(ステップ2で取得)
7. ドラッグテスト証明書(陰性)
8. 一年以上の有効期限のあるビザ
9. TIN番号(雇用されている方)

これらの書類が用意できたら、LTO のカウンターで手続きを実施しましょう。

上の写真はセブ市の LTO の様子です。奥のガラス戸の内側へ進むと手続きのできる受付カウンターがあります。

しかし写真で見てお分かりの通り、現場は大抵の場合たくさんの人で混んでいます。申請は午前中に済ませると良いかもしれません。


申請の際の注意事項

ここで一点、注意事項です。
現在フィリピン LTO では、外国人のフィリピン運転免許証申請には1年以上の長期滞在ビザを有していることが求められております。

まず申請する際に受付の係官が書類の不備がないかチェックをしてくれます。その際にビザを確認されますが、1年以上有効のビザを保有していないとその時点で門前払いされます。

さて、何事も問題がなければ必要書類を提出し、費用の支払いなどを済ませるとしばらくして名前が呼ばれます。(結構待たされます)

そして、ついにフィリピンの運転免許証を取得できます。

http://pare-ko.com/drivers-license-philippinesから引用

ただし、プラスチックカードの免許証は発行に時間がかかるためその場でもらえず、受け取りに1年以上かかるケースが多いようです。その場合でも、その場で渡される領収書(OR)が運転免許証としての効力を有していますので、失くさずに持っていましょう。

セブ市のサウス・バス・ターミナル隣のLTOでは、2018年5月16日申請でプラスチックカードの受け取りは2019年4月27日です。

なおプラスチックカードが早く欲しい方は、SMシーサイド内にプラスチックカードの即日発行ブースがあります。受付でもらう書類に必要事項を記入してORとともに提出すると、その場でプラスチックカードを発行してくれます。混雑時は3時間以上待つようです。

まとめ

さて、運転免許の書換えと単純に言ってもその手続きは非常に複雑。
たった一枚のカードを取得するのに複数日要しますし、日本領事館やメディカルテストなどの機関を行ったり来たりする必要があります。

ただ、現地で長期滞在している日本人としては、毎日タクシーで移動するのも不便極まりない状況です。免許を取得することで自分の自動車やモーターバイクが使えるのであれば、時間の短縮にもなり、免許取得の手間も十分価値があると言えます。

LTO のルールは頻繁に変わるため、その都度翻弄されることもあります。必要書類のチェックなどは以前より厳しくなっているようです。しかし、一度申請を却下された人が翌日まったく同じ条件で再トライしたところ、別の担当者が問題なく免許を交付してくれたというケースもあるようですので、時間に余裕があり、なおかつ諦められない人は何度か申請を試みてもいいかもしれません。

いずれにせよ、フィリピンではセブやマニラは渋滞のメッカ。免許取得後は安全運転を心がけましょう。

2017年3月発表のLTOからのリリースです。

CONVERSION OF FOREIGN LICENSE TO PHILIPPINE DRIVER’S LICENSE(NON-PROFESSIONAL)

Requirements:
– Original and one (1) photocopy of valid foreign license. If the foreign driver’s License is not written in English, the applicant should submit an official English translation from the local Embassy of the issuing country.
– Original and one (1) photocopy of the valid passport together with the latest date of arrival in the Philippines.
– Valid visa of at least one (1) year from the date of local driver’s license application.
– Original copy of medical certificate with official receipt issued by an LTO accredited or government Physician.
– Negative drug test result issued by DOH accredited drug testing center or government hospitals.
– Duly accomplished Application for Driver’s License(ADL)
– Taxpayer’s Identification Number(TIN), if employed, (In compliance to Executive Order 98 & MC ACL-2009-1251)

**Valid foreign driver’s license can be used in the Philippines with 90 days from date of arrival**

Chapter Ⅲ, Sec 21 of the Republic Act (RA) 4136, otherwise known as the “Land Transportation and Traffic Code” states that “Bonafide and similar transients who are duly licensed to operate motor Vehicles in their respective countries may be allowed to operate during but not after (90) days of their sojourn in the Philippines.”

Note: For further information, please directly inquire with LTO office

March, 2017

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原山 雅行
CoReDi Connection 代表 ・ファイナンシャルプランニング ・企業マーケティングコンサル moro moro project 代表 ・台日友好音樂會「音繋」主催 大手旅行会社で営業職を務めた後、2004年に渡英。英国のホテルで約2年にわたり多国籍のスタッフとともに働く。 帰国後、大手金融機関の新規事業部立ち上げに参加。企業のM&A、海外進出支援、CO2削減の取り組みなど多種にわたる事業に従事。上場企業の社長・役員に直接コンタクトを取り、電話&メールのやり取りだけで3ヶ月で2億円を売り上げ話題に。 その後、検索エンジンで有名な米国大手IT企業の新規プロジェクト立ち上げにスーパーバイザーとして参加。新製品の日本市場導入準備を担当、のちに法人向けクラウドウェアサービスを担当し、再び多国籍のスタッフとともに働く。 2015年に渡比。 2017年までセブ島の韓国系、日系の語学学校マネージャーを歴任。 現在はセブを拠点に東京、台北などで複数のプロジェクトを手がける。 Blog: 【日刊セブ便り】常時更新中ですのでよかったらご覧ください。 https://nikkancebudayori.wordpress.com/

2 コメント

  1. よく理解出来ました、マニラに年、2回行きますが、国際免許で運転しています。運転しだしたのはここ3年位です。年1回日本で申請すればいいのですが、面倒だから・・と思ったのですが、1年以上のビサが必要となったので諦めます。このことを知らなかったら、無駄足になったところでした。ただ問題は、国際免許を知らない警察官がいる事ですね・・それともう一つ、違反の場合、日本人だとかなりの反則金要求があります。切符は切らない内緒の金ですね・・これが面倒です。もちろん、値切りますが。

    • 匿名様

      コメントありがとうございます。
      こちらの記事ですが、一部間違いがありましたので更新させていただきました。LTOからの公式のリリースも頻繁に更新があり、現地の警察官も最新情報を知らないことがほとんどだと思います。最新情報はフィリピンにいらした際にLTOに直接お問い合わせいただければと思います。
      よろしくお願いいたします。

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