みなさん御機嫌よう。

普段、セブの情報を中心にお届けしている「俺セブ」ですが、今回はフィリピン北部のバギオを特集します。

ことの発端は、2017年8月に「俺セブ」主催で開催されたフィリピン全土の語学学校が一堂に会した会合。この場で普段あまり交流する機会のないバギオの語学学校とセブの語学学校が意見を交わすことができたのです。

これを機にバギオの語学学校がセブの学校と「俺セブ」をバギオに招待してくださいました。そこで、先日セブの日系語学学校のオーナーの方々と「俺セブ」スタッフで、バギオの視察に訪れました。

フィリピン留学といえば、ほぼそのまま「セブ島留学」と同義になっているほど、セブ島へ英語を学びに訪れる留学生が後を絶ちません。しかし、フィリピン留学において語学学校があるのはセブだけではありません。首都のマニラ都市圏や学校の数こそ少ないものの、バコロド、イロイロといった地方都市にも語学学校が存在します。

今回はその中から視察の機会に恵まれたバギオの留学事情について注目してみたいと思います。

1. バギオ基本情報

バギオと言っても日本人にはあまり馴染みのないところかもしれません。日本人の海外旅行渡航先ランキングでここ数年連続してベスト10入りしているセブと異なり、バギオの名前すら聞いたことのない人も多いのではないでしょうか。

1-1. アクセス

バギオは首都マニラがあるルソン島の北部に位置しています。マニラからはバスで約6〜8時間の移動時間を要します。語学留学でバギオの学校に留学する場合は、学校の送迎サービスを利用するケースがほとんどです。

1-2. 標高 1,500 メートルの高山都市

そのバギオの最大の特徴は、街全体が海抜 1,500 メートル高地にあるということです。一部では「天空都市」なんて呼び名で紹介されています。日本で言ったら長野県の上高地と同じくらいの標高だそうです。

実際にバギオを訪れてみると、そこはもう山そのもの。山の斜面にびっしりと建物が並んでいます。街を移動する間、平坦な場所がほとんど見当たりません。

1-3. フィリピンの避暑地:バギオ

バギオはもともとフィリピンがアメリカの植民地だった時代、マニラの暑さから逃れるためにアメリカ人によって計画的に開発された都市です。

標高 1,500 メートルという高地のため、熱帯性気候のフィリピンにありながら年間の平均気温が約 19℃ と非常に涼しい気候となっています。平均気温が 26℃〜27℃ のセブと比較するとかなりの差があります。

Wikipedia より引用。

このような涼しい気候のため、夏季には大統領府や官公庁がバギオに移転します。そのためバギオは「サマーキャピタル」とも呼ばれています。


(バギオの大統領官邸)

2. フィリピン英語留学発祥の地

日本ではだいぶ認知されるようになったフィリピン留学ですが、実はそのスタートはここバギオ。バギオはフィリピン留学発祥の地なのです。

90年代後半、韓国人がバギオにやって来て語学学校が設立され、フィリピン留学がスタートしました。それから20年が経過し、現在ではセブ島を始めフィリピンのあらゆるところに語学学校が見られ、フィリピン留学は大きく拡大しました。

そんな原点とも言えるバギオでの留学の特徴を調べてみましょう。

2-1. 快適な気候

そもそもなぜ韓国人がバギオを選んだのでしょうか。フィリピンであればマニラなどの大都市からスタートするのが自然な流れかと思います。それにもかかわらずマニラから遠く離れたバギオが選ばれた理由の一つは、現地の語学学校オーナーから伺った話では気候が韓国に近いからという事です。

http://cbclawmatters.blogspot.jp/2011/05/scent-of-pine-trees-baguio-city.html

すでに先ほどご説明した通り、バギオは高地にあるためフィリピンにありながら年間平均気温が 20℃ 以下と過ごしやすい環境です。実際に現地の語学学校にはエアコンが設置されていない施設が多いのですが、それでも全く問題なく過ごせます。

2-2. 学園都市

http://wikimapia.org/401888/University-of-the-Cordilleras

バギオはフィリピンの中でもフィリピン大学やバギオ大学をはじめとする5つの総合大学、10以上の専門大学、それに専門学校などが集まるフィリピン随一の学園都市です。人口40万人のうち半数の20万人が学生とも言われています。

街全体のアカデミックな雰囲気に加え、優秀な講師を確保しやすい環境が整っています。

2-3. スパルタ発祥の地


バギオはフィリピン留学発祥の地である事はすでに述べましたが、フィリピン留学の代名詞とも言える「スパルタ式」の語学学校もバギオで生まれました。

バギオで育まれたスパルタ形式のカリキュラムにより、TOEIC や IELTS などの試験対策に強いコースを展開している語学学校が多いのが特徴です。平日は外出せず、夜間も授業または自習の時間が設けられている環境で学校の指導のもとに試験対策のスキルを身につけることができます。

2-4. 勉強に集中できる環境


バギオの語学学校のオーナーやスタッフが口をそろえて言うのが、「バギオの生徒は英語学習に対してシリアス(真剣)だ」ということ。

確かに、平日外出禁止のスパルタコースをあえて申し込んでくる生徒達ですから、勉強に集中したいということがわかります。そして、バギオの静かで落ち着いた環境は、そういった生徒が勉強に集中するのに適しています。街には大規模な娯楽施設などもありません。要するに誘惑が少ない(笑)。

英語の学習に加えて、アクティビティなどでフィリピンの自然や文化も体験したい人は、個人的にセブ島留学がおすすめです。しかし、英語にフォーカスして限られた期間で英語検定などのスコアをアップさせたい人は、バギオの環境が適しているかも知れません。

2-5. 質の高い講師&システム


バギオの語学学校は一般的に講師や授業の質が高いと評価されています。
先ほども述べたように学園都市ということもあり、優秀な講師を確保しやすいという点もありますが、各学校がトレーニングを定期的に実施して講師のクオリティを維持しています。

そこには、フィリピン留学発祥の地として20年のノウハウが蓄積されています。フィリピン留学の黎明期から拡大期を経て現在に至るまで試行錯誤を繰り返し、現時点で最適と思えるシステムを各学校が構築しています。

また、セブ島留学が主流となる中で、マニラからのアクセスも決して良くないバギオの学校が生き残るためには、必然的に授業のクオリティで勝負せざるを得ないという事情もあります。

3. BESA:バギオ英語学校協会

http://monol-baguio.hateblo.jp/entry/besa-2017-president

3-1. BESAとは

バギオ留学の発展の陰に BESA の存在があります。BESA は、Baguio English Schools Association 、つまり『バギオ英語学校協会』のことです。

BESA は、2004年度にバギオにある英語学校が合同し設立した語学学校協会です。
現在はバギオで実績と歴史のある13校が加盟し、留学生が安心して学習に集中できる環境を整えるために日々情報を共有し切磋琢磨しています。

3-2. 加盟校の協力体制

フィリピン留学はその20年の歴史の中で、すべて順風満帆だったわけではありません。近年、韓国経済の低迷や国際情勢の影響で突然閉鎖を余儀なくされた語学学校や留学エージェントが現れました。

BESA は、加盟するにあたり経営状態やカリキュラムの構成が一定の基準を満たしていなければなりません。そのため、加盟校はその品質がある程度保証されていると言え、留学生が安心して学習に取り組むことができます。

しかし、万が一にも加盟校が倒産、またなんらかの要因で存続ができなくなった場合、BESA に所属する他の学校が協力してその生徒を受け入れるというシステムがあります。このように BESA 加盟校同士は留学生が安心して学習できる協力体制ができています。

3-3. 加盟校が協力しあう空港送迎

バギオはマニラのニノイ・アキノ空港から6〜8時間の距離。そのための移動は生徒と学校双方にとって負担が大きいものとなります。

BESA では、2017年4月より加盟校による合同の空港ピックアップサービスを開始しました。現在、加盟校の中で合同ピックアップに参加している学校は以下の通りです。

合同ピックアップ参加校:
A&J、CNS2、MONOL、PINES、WALES、BECI、Baguio JIC、TALK Academy、Keunmoon

なお、「合同」ゆえにピックアップの日時は BESA が指定した日程になります。基本的には週末のみ対応となります。詳しくは留学予定の学校へご確認ください。

https://www.ryugaku-onebridge.com/blog/baguio_pickup/

(各学校の合同ピックアップスケジュール)

▶︎ BESA 公式ウェブサイトはこちら

4. バギオ留学はこんな人にオススメ

これまでバギオの語学留学事情を見てきましたが、実際にバギオ留学はどのような人に適しているのでしょうか。

4-1. 試験対策をしたい人


TOEIC や IELTS のスコアを伸ばしたい人は、バギオのスパルタ式のテスト対策コースで実力を伸ばすことができるでしょう。特に仕事上スコアを伸ばす必要がある社会人や海外の大学への留学を控えている学生などは、限られた期間で結果を求められます。その点、バギオの語学学校はテスト対策のノウハウを蓄積した学校が多いのが特徴です。

4-2. 勉強に集中したい人


前述したようにバギオは山の中にあるために、大規模な娯楽施設はありません。観光やアクティビティは別の機会に体験することとして、まずは勉強一本に集中したい人はバギオの環境は最適です。(※週末には各学校でアクティビティもあり。1~2時間の移動で行けるビーチもある)

涼しい気候も勉強に集中するのに一役買っています。エアコンなしで快適に過ごせるバギオであれば、暑さで疲れてしまうことなく勉強できるでしょう。

5. バギオの学校紹介

それでは、実際にバギオにある学校をいくつか紹介しましょう。

紹介するのは、今回のバギオ視察に招待してくださった BESA に加盟する6校です。それでは非常に簡単な紹介となりますが1校ずつ見ていきましょう。(訪問順)

5-1. PINES


PINES は 300 名以上の生徒数を誇るマンモス校です。国籍は韓国、日本、中国、ベトナムなどバラエティに富み、インターナショナルな学校となっています。

特徴的なのは、レベル別に独立した3つのキャンパスを運営していること。そのため、生徒のレベルにあった授業カリキュラム、また特定のレベルを指導するのに特化したスペシャリストの講師陣を抱えています。特に「講師が学校の質を決める」との考えから徹底した講師のトレーニングを実施しています。

▶︎PINES の公式ウェブサイトはこちら

5-2. MONOL


MONOL はピーク時には 260 人が在籍する規模の大きな学校です。韓国系の学校でありながら、韓国人生徒は全体の 10% 程度という珍しい学校です。台湾、中国、日本からの生徒に加え、モンゴルなど多国籍な学校となっています。生徒が宿泊するドミトリーは同じ国籍の生徒同士が同室にならないよう配慮されています。

こちらの特徴は、授業の復習を非常に大切に考えており、復習重視のカリキュラムとなっています。毎日、最初の15分は前日の授業で指定された課題を振り返ります。

▶︎ MONOL の公式ウェブサイトはこちら

5-3. HELP


HELP はバギオ市内に2キャンパス、またクラークに1キャンパスを構えます。
1996年に開校した HELP は20年以上の歴史を誇る「スパルタ式」発祥の学校です。

IELTS の公式試験会場にもなっている HELP は、テスト対策のコースが充実しています。テスト対策では午前7時に「音読」からスタート。夜2時まで自習室を開放するなど徹底したスパルタスタイルです。

▶︎ HELP の公式ウェブサイトはこちら

5-4. BECI

BECI は広大なスペースの中に24時間利用可能なラウンジもあり、生徒は自習や他の生徒との交流をそのラウンジで楽しむことができます。

また、スピーキングに最も力を入れており、スピーキング集中プログラムや発音矯正プログラムがあります。特に定期的に実施しているスピーキングのテストでは、生徒のインタビューを専用スタジオで録画し、映像では発言内容が画面に字幕として表示されるよう編集されます。間違った箇所は画面で指摘され、卒業後もサーバーに保管された動画を見ることができるので、帰国後も自分の会話や発音をチェックできる工夫がなされています。

▶︎ BECI の公式ウェブサイトはこちら

5-5. JIC


JIC は同一敷地内に2つのキャンパスを備えています。「欧米への架け橋となる」をコンセプトに英語初級者のための ESL プログラムと TOEIC や IELTS などの専門分野のプログラムを設けています。自分のレベルにあったコースを選択することができます。

生徒の年齢層は幅広く、若い世代からシニアまで JIC を利用し、大学の団体やキッズキャンプにも定評があります。

▶︎ JIC の公式ウェブサイトはこちら

5-6. TALK


TALK はバギオに2つのキャンパスを構えています。
特に定評があるのが TOEIC や IELTS などのテスト対策コース。TOEIC コースでは徹底的な反復練習によってテスト形式に慣れさせた上で文法や語彙などを習得します。

フィリピン初の「 TOEIC 800・900 点数保証コース」を設けるなど、TOEIC コースへの自信が現れています。

▶︎ TALK の公式ウェブサイトはこちら

6. まとめ

いかがでしたか。

今回はバギオについて特集しました。フィリピン留学と一言に言っても各地域ごとに特色があり、それぞれ異なる良さがあります。

日本からのアクセスも良く、放課後の買い物や週末のアクティビティを通して現地の人や文化に触れながら本番の英会話を楽しめるのがセブ留学。

それに対し、短期間に集中してしっかりと英語力を身につけ、TOEIC などのスコアアップを目指せるバギオ留学。

皆さんの目的にあった場所を見つけることができれば幸いです。

さて、年間を通して涼しい気候のバギオではフィリピンでは珍しくイチゴが特産となっています。特にバギオのイチゴジャムは有名なので、訪れる機会があったら是非手に取ってみてください。

ちなみにイチゴジャムは機内持ち込みができません。帰国の際はスーツケースに入れて機内預け入れ荷物にしましょう。

それではまた。

【まとめ】セブ島にある有名・評判な語学学校の一覧表
原山 雅行

CoReDi Connection 代表
・ファイナンシャルプランニング
・企業マーケティングコンサル
moro moro project 代表
・台日友好音樂會「音繋」主催

大手旅行会社で営業職を務めた後、2004年に渡英。英国のホテルで約2年にわたり多国籍のスタッフとともに働く。
帰国後、大手金融機関の新規事業部立ち上げに参加。企業のM&A、海外進出支援、CO2削減の取り組みなど多種にわたる事業に従事。上場企業の社長・役員に直接コンタクトを取り、電話&メールのやり取りだけで3ヶ月で2億円を売り上げ話題に。

その後、検索エンジンで有名な米国大手IT企業の新規プロジェクト立ち上げにスーパーバイザーとして参加。新製品の日本市場導入準備を担当、のちに法人向けクラウドウェアサービスを担当し、再び多国籍のスタッフとともに働く。

2015年に渡比。
2017年までセブ島の韓国系、日系の語学学校マネージャーを歴任。

現在はセブを拠点に東京、台北などで複数のプロジェクトを手がける。

Blog: 【日刊セブ便り】常時更新中ですのでよかったらご覧ください。
https://nikkancebudayori.wordpress.com/

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