一般

前回の記事では、フィリピン以外の国のリタイアメントビザの種類を紹介しました。

▶︎リタイアメントビザ特集(1/2)夢の海外移住!取得条件のゆるい国まとめ

その上で、フィリピンのリタイアメントビザと比較し、フィリピンのリタイアメントビザがどれだけ優遇されており、取得しやすいかというお話をさせていただきました。

今回は、フィリピンのリタイアメントビザをもう少し掘り下げて、詳しく説明していきたいと思います。

1.フィリピンのリタイアメントビザ

リタイアメントビザ

1-1.ビザなし滞在と観光ビザでの滞在

SRRVについて詳説する前に、フィリピンにビザなしで滞在する場合と観光ビザで滞在する場合の状況について紹介しましょう。

日本人であればビザがなくても、フィリピンに入国した日から数えて30日間滞在することができます。ビザがなくても入国時には、ツーリストビザのスタンプが押されます。

ただし、ビザなし入国が認められるには、次のふたつの条件を満たしている必要があります。

一つ目は、パスポートの有効期限が滞在日数分あることです。二つ目として、有効な往復航空券または第三国へ出国する航空券を所持していることです。

航空券については日本でチェックインカウンターにて搭乗手続きの際、必ず提示を求められます。その際、航空券をもっていないと入国を拒否されるので注意しましょう。

帰国の目処が立たないため往復航空券を買えない場合でも、格安航空券を利用して第三国へ出国する航空券を買っておいてください。

30日を超えてフィリピンに滞在する場合は、滞在期間を超える前に入国管理局にて手続きをしなければいけません。具体的には観光ビザの延長手続きです。

ビザなしで入国していますが、パスポートにツーリストビザ(正式名称は『NON-IMMIGRANTS VISA(非移民ビザ)』)のスタンプが押されていることからわかるように、名目上はあくまで観光ビザで滞在していることになっています。

ですから、滞在期間を延ばすためには、観光ビザの延長手続きを行うことになります。

セブであれば入国管理局は二箇所あり、ひとつはJセンターモールのなか、もうひとつはマクタン島のガイサノ・アイランド・モール・マクタン(ガイサノマクタン)内にあります。

観光ビザの延長に必要なものは、パスポート・延長代金と申請書です。手続き自体は簡単ですが、服装には注意してください。

ラフな服装が目立つフィリピンですが、露出度が高い格好は入国管理局では基本禁止されています。短パンやビーチサンダルの格好で出かけると、なかに入れてもらえないこともあります。Tシャツはともかく、長ズボンとスニーカーなどの靴を着用した方がよいです。

平日の午前中はかなり混むため、午後に出かけたほうが早く手続きが終わります。セブの場合、Jセンターモールの入国管理局は常に混雑していますが、マクタン島の入国管理局は空いていることが多いようです。

ビザなしで入国した場合の一回目の延長手続きでは、29日間の延長ができます。なぜ日数が半端なのかと言えば、実はビザなしで滞在できる日数は59日間と定められているからです。

入国の際は簡単に表すと「ビザ免除により本来は59日間の滞在ができるけれど、今は30日間分しか許可しません。残りの29日間分の滞在許可が欲しい場合は、自分で延長してね」といった処理が為されているのです。

そのため、初回は29日間分の延長しかできません。

二回目以降は、本格的に観光ビザの延長手続きに入ります。その際は、1ヶ月か2ヶ月の延長期間を選び、申請できます。

滞在6ヶ月目以降は、まとめて延長期間を申請できます。16ヶ月目までは通常認められます。それ以上の場合は、入国管理局長(The Chief of the Immigration Regulation Division)の許可を得なければいけません。

原則として、36ヶ月間、観光ビザにてフィリピンに連続して滞在することができます。そのため、フィリピンに滞在する外国人のなかにはリタイアメントビザを取ることなく、観光ビザの延長だけを繰り返す人もいます。

しかし、延長料金を何度も払えばかなりの額になるため、リタイアメントビザを取れるのであれば取っておいた方が得です。

なお、24ヶ月目を過ぎてからの観光ビザの延長手続きはかなり面倒になるため、一度出国した方がはるかに楽です。

一度出国することで全てがリセットされ、再入国時には再びビザなし滞在からのスタートになります。

ただし、これは観光ビザをまとめて延長している際にも適用されます。一度出国してしまうと認められていたはずの延長期間はすべて無効となり、再入国時には30日間のビザなし滞在に置き換えられるため、注意が必要です。

観光ビザの場合は、出入国の時期に気を遣う必要がありますが、リタイアメントビザを取得すれば出入国は自由にできるため、煩わしさがありません。やはり、リタイアメントビザを取得した方が楽といえるでしょう。

Q:誤って30日以上滞在しているのにVISAを更新していなかったらどうなるのか?
A:入国管理局(イミグレーションセンター)で手続きをすれば大抵問題ありません。ただし、約1000ペソを余分にペナルティとして取られます。

また、更新を忘れて帰国しようとすると、空港で出国審査管に止められ、別室に連れて行かれてその場で払うように指示されます。

1-2.リタイアメントビザの種類

種類取得条件預入額申請料年間手数料
クラシック

※年金額
(単身800ドル
夫婦1,000ドル)
35-49歳5万ドル1,400ドル毎年360ドル
50歳-
(年金額未満)
2万ドル
50歳-
(年金額以上)
1万ドル
スマイル35歳-2万ドル
ヒューマン・タッチ35歳-
(治療・療養が必要な退職者)
1万ドル
COURTESY元比国籍(35歳-)
元外交官(50歳-)
1,500ドル毎年10ドル

フィリピンのリタイアメントビザの正式名称は「特別居住退職者ビザ (SRRV)」です。これはフィリピンの出入国管理局が外国人に対し、フィリピン退職庁(PRA)を通じて発行する特別な一時渡航者用ビザです。

すでに紹介したように、SRRVを取得することでフィリピンに永住するという選択肢が得られ、複数回入国ビザの特権を得ることで自由に出入国できるようになります。

フィリピンのSRRVは4種類に分かれています。SRRVクラシック、SRRVスマイル、SRRVヒューマン・タッチ、SRRV COURTESYの4つです。

このうちSRRV COURTESYは、元フィリピン国籍保有者や元大使や外交官などが対象のため、通常の日本人には関係ありません。ですので実際には、SRRVクラシック、SRRVスマイル、SRRVヒューマン・タッチの3種類に分かれています。

SRRVヒューマン・タッチは、介護や療養を必要とする人が対象です。人権的な見地から、SRRVヒューマン・タッチの取得条件は他のふたつに比べて緩和されています。

そのため、介護や療養を必要としない場合は、SRRVクラシックかSRRVスマイルのどちらかを選ぶことになります。

両者の違いは、取得するための条件が異なることです。SRRVスマイルに比べると、SRRVクラシックのほうが取得条件のハードルが高くなっています。

その代わり、SRRVクラシックにはSRRVスマイルにはないメリットがあります。それは、経済的条件として課されている預託金を、SRRVクラシックであればコンドミニアムの購入や住宅の長期リースとして使うことができることです。

ただし、預託金を投資として転用するためには、毎年500ドルの追加料金を支払う必要があります。

一方、SRRVスマイルでは預託金を投資として転用することは一切できません。

ですから、預託金を投資として転用したいかどうかで、SRRVクラシックにするかSRRVスマイルで事足りるかを判断することになります。

SRRVスマイルを取得してからSRRVクラシックにグレードアップすることはできません。どちらを選ぶべきか、はじめによく検討した方がよいでしょう。

SRRVヒューマン・タッチもSRRVスマイルと同じく、預託金の投資への転用は禁止されています。

1-3.リタイアメントビザの取得条件

【共通する取得条件】
3種類のSRRVに共通する取得条件として、4つあげられています。

・35歳以上であること
・犯罪を犯したことがないこと
・必要な医療検査をパスしていること
・投資ができる条件を備えていること

以上の4項目です。まず、犯罪を犯したことがない証明ですが、「犯罪経歴証明書」の提出が必要になります。

「犯罪経歴証明書」はフィリピンの日本大使館でも発行できますが、通常は発行までに2ヶ月から3ヶ月ほどかかるため、日本の警察署に出向いて取得した方が早く済みます。

面倒なのは「犯罪経歴証明書」を取得したあとに、外務省と在日フィリピン大使館にて認証してもらう必要があることです。日本国内で認証を取る場合は行政書士に依頼した方が楽です。その場合は早くても1週間程度かかります。

「犯罪経歴証明書」の認証はフィリピンに渡航してから代行業者に依頼することもできます。この場合も1週間程度かかります。

次に「必要な医療検査」ですが、フィリピンの病院を利用した方が短時間、かつ低価格で済みます。

最後に「投資ができる条件」ですが、こちらは預託金の制度を利用することになります。預託金の額や預託したあとの取り扱いについては、SRRVの種類によって異なります。

基本的にフィリピンの預託金は、その名の通り預けて託すことになるため、SRRVの手続きが無事に終わったからといって、自由に引き出して使うことはできません。タイのように、リタイアメントビザの手続きが終われば自由に使える預金とは異なるため、注意が必要です、

詳しいことは後ほど説明しますが、その前に預託金の振り込み方法について簡単に紹介しましょう。

【預託金の振り込み方法】

預託金は、SRRVの申請前にフィリピン退職庁(PRA)が認定するフィリピン内の銀行に送金し、その証明書を申請の際にPRAに提出しなければいけません。

その際大切なことは、預託金として送金する場合は海外からの送金でなければいけないことです。フィリピン国内にある預貯金を移動したり、現金を持ち込んでの預金は認められていません。

次に預託金を預け入れる銀行ですが、問題になってくることがあります。それは、最近ではフィリピンの民間銀行にて外国人名義で口座を開設することが難しくなっていることです。

そこで多くのSRRV申請者が利用しているのが、政府系銀行であるDBP(フィリピン開発銀行)です。DBPであれば倒産する心配がないため、安心です。

フィリピンの民間銀行の場合は、日本の民間銀行と同様に倒産のリスクがつきまといます。フィリピンのペイオフ(預金保護)では50万ペソ(111万円)しか保証されないため、できるだけDBPを利用した方がよいでしょう。

なお、DBPでは申請者の個人口座を開設する必要はありません。DBPに送金した預託金はPRA口座にまとめて預けられています。DBPから「所定の金額を預かっている」旨が記載された受取証明書が発行されるため、それをSRRV申請時に提出することになります。後日、PRAより預託金の証明書が発行されます。

DBPが受取証明書を発行してからPRAがそれを認識するまでに、通常二週間かかりますので注意してください。

DBPに預託金を振り込む際は、SRRVの申請者の名義で振り込む必要があります。ただし、送金依頼書の連絡事項欄に「SRRV Deposit for ○○○(申請者の名前)」と記載することで第三者が振り込むこともできます。

ちなみに、ゆうちょ銀行から第三者の名義で振り込む場合は、送金依頼書に連絡事項欄がないためトラブルになる可能性があります。避けた方が賢明です。

では、SRRVの種類ごとの預託金の額とその取り扱いについて見ていきましょう。

【SRRVクラシックの預託金】

● SRRVクラシックの預託金の額

SRRVクラシックの預託金は、申請者の年齢と年金を受給しているかどうかで異なります。

50歳を境に、
・満35〜49歳: 5万ドル
・満50歳〜:年金を受給していない → 2万ドル
       年金を受給している  → 1万ドル
・同伴する扶養家族が3人以上いるとき → 3人目から1人につき1.5万ドルの追加預金が必要
となっています。

年金受給者として認定されるためには、最低ラインとして設けられている年金受給額を上回っている必要があります。その最低ラインとは、単身で月々800ドル、夫婦の場合で月々1,000ドル以上です。

年金受給者の預託金は年金を受給していない50歳以上の人の半額に抑えられており、優遇されていることがわかります。

年金の最低ラインも低く、日本で年金を受給していれば通常は問題なく超える額であるため、年金受給者であればSRRVクラシックを選んだ方がよいでしょう。

なお、50歳になる前に5万ドルの預託金でSRRVクラシックを取得した場合は、50歳になった時点で預託金が2万ドルに下がるため、差額の3万ドルを引き出すことができます。

さらに年金受給者になることで預託金は1万ドルに下がるため、差額の1万ドルを引き出すことができます。

ですから、若いうちにSRRVクラシックを取得しておいても、損することはありません。

● SRRVクラシックの預託金の取り扱い

SRRVクラシックの場合、ビザ申請から1カ月経過後に預託金をコンドミニアムの購入や住宅の長期リースなどに転用できます。このことがSRRVクラシックの最大のメリットです。

ただし、いくつかの付帯条件があります。物件価格は5万ドル(560万円)以上であること、自分自身の居住用であること、すでに居住可能の状態であること等々です。

自己資金でコンドミニアムの購入が完了していたり、住宅の建設が完了している場合は、預託金を使うことができます。

ただし、権利書によって申請者による所有権が法的に保障されている必要があります。さらに権利書に裏書きで「PRAの許可なしに転売してはならない」旨の記載が義務づけられます。

権利書については様々な法的な問題があるため、コンドミニアムなどを購入する前にPRAに預託金の引き出しが可能かどうかを確認した方が賢明です。

【SRRVスマイルの預託金】

● SRRVスマイルの預託金の額

年齢や年金の受給の有無に関係なく、一律2万ドルの預託金が必要です。

・満35歳〜:2万ドル
・同伴する扶養家族が3人以上いるとき → 3人目から1人につき1.5万ドルの追加預金が必要

● SRRVスマイルの預託金の取り扱い

SRRVスマイルでは預託金をコンドミニアムや住宅の長期リースへ転用することは認められていません。基本的に預託金は塩漬けとなり、手をつけることができません。

ただし、自分や家族が死に直面したときの入院費や治療費・埋葬費、その他の必要な経費に使用することはできます。

【SRRVヒューマンタッチの預託金】

● SRRVヒューマンタッチの預託金の額

満35歳から申請が可能で、預託金は一律1万ドルです。

● SRRVヒューマンタッチの申請条件

SRRVヒューマンタッチを申請するためには、預託金の他に条件が3つあります。

1)伝染病以外の医療が必要な健康状態である旨の証明書を用意すること
2)毎月の年金が1,500ドル以上あるという証明書を用意すること
3)健康保険等の医療保険に加入していること

● SRRVヒューマンタッチの預託金の取り扱い

SRRVスマイルとまったく同じです。

【SRRVの申請書類】

SRRVを申請するために必要となる書類は以下の通りです。

1. SRRV申請書
2.パスポート
3.健康診断書
4.犯罪経歴証明書(外務省と在日フィリピン大使館の認証が必要)
5.証明写真(2×2)12枚
6.配偶者・扶養家族のビザを取得する場合は、配偶者・扶養家族の関係証明書 (認証が必要)

さらに、SRRVクラシックで年金受給者として申請する場合は年金証書、SRRVヒューマンタッチで申請する場合は年金証書と医療証明書、及び保険に加入していることの証明書が必要となります。

【SRRVの申請料金】
SRRVの種類にかかわらず、申請者本人で1,400ドル、家族を同伴する場合は1名につき300ドルの申請料金が必要です。

SRRVヒューマンタッチでは同伴する家族として認められるのは1名のみです。

【SRRVの年会費】
SRRVの種類にかかわらず、360ドルの年会費が必要です。この年会費には申請者本人に加えて、あらかじめ扶養家族2名分が含まれています。

扶養家族が3名以上いる場合は、3人目から一人につき100ドルが追加されます。

1-4.もう一つの選択肢、クォータービザとは?

フィリピンの永住権を手に入れるためには、リタイアメントビザであるSRRVのほかに、もうひとつの選択肢があります。それは、クォータービザを取得することです。

クォータービザはフィリピン移民局から毎年各国50名の枠が設けられて発給されているビザです。取得することでフィリピン永住権を得られるため、リタイアメントビザではなくクォータービザを取得する人もかなりいます。

両者の違いですが、SRRVが35歳以上を対象としているのに対して、クォータービザには年齢制限がありません。預託金の取り扱いも大きく異なります。

クォータービザの申請には預託金は不要です。フィリピンの銀行に5万ドルを預ける必要がありますが、それは預託金ではないため、手続きが終われば自由に使うことができます。

クォータービザについての詳細は、フィリピンのリタイアメントビザ(SRRV)を個人or代行で取得する方法にて紹介していますので、ご覧下さい。

フィリピンのリタイアメントビザ(SRRV)を個人or代行で取得する方法では、SRRVを取得するために代行業者を利用するための情報と「自力でリタイアメントビザを取得する方法と流れ」についても詳しく解説しています。

2.ロングステイにフィリピンが選ばれる理由とは?

ロングステイの滞在先として、なぜフィリピンが人気なのでしょうか?

その理由として主にふたつあげることができます。ひとつは、リタイアメントビザがとりやすいこと、もうひとつはフィリピンがとても住みやすいことです。

2-1.リタイアメントビザがとりやすい

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外国に長期滞在するには、ビザの問題を避けては通れません。どれだけ過ごしやすい国であろうと、長期滞在するためのビザがとれなければ、その国を去るよりありません。

たとえばタイです。タイはロングステイ先としてフィリピンよりも人気が高い国でしたが、リタイアメントビザ以外のビザの取得が年を追うごとに難しくなっています。

タイでは観光ビザを用いた長期滞在が事実上できなくなっているため、50歳未満でロングステイをしていた多くの人たちがタイから出て行かざるを得ない状況になっています。

しかし、フィリピンは今のところ、ビザについてはとても恵まれています。すでに紹介したように、観光ビザだけでも3年間は連続して滞在することができ、一度出国して再入国することで何度でも観光ビザを取得し直すことができます。

リタイアメントビザであるSRRVの取得条件もゆるやかで、他国と比べてはるかに取得しやすくなっています。

しかもSRRVを取得すれば永住権までもついてくるわけですから、まさに至れり尽くせりです。

年金受給額が低いとリタイアメントビザをとれない国が多いなか、フィリピンでは預託金を積むことで簡単に条件をクリアできます。

ちょっとがんばれば手が届く預託金額だけに、ハードルはかなり低いといえるでしょう。

観光ビザやリタイアメントビザ、あるいはクォータービザなど、ビザの取りやすさがフィリピンの人気を不動のものにしています。

2-2.フィリピンの住みやすさ

一般

リタイアメントビザの取りやすさに加えて、ロングステイに適した住みやすさを備えていることも、フィリピンの人気が高い理由です。

【日本から近くて便利】
いくらロングステイとは言え、帰国もせずに何年間もフィリピンに居続ける人は、それほど多くはいません。家族や親戚、友人が日本にいるからには、冠婚葬祭をはじめ帰国しなければいけない用事も多々あるものです。

そんなとき、帰国のためにかかる往復時間が少ないほど便利です。たとえばフィリピンのロングステイ先としてもっとも人気が高いセブの場合、成田・関空・名古屋への直行便が出ており、4時間半ほどで到着します。

セブ空港へのアクセスも含めて移動時間が5時間ほどということは、日本国内を移動する感覚となんら変わりません。

必要なときはササッと往復できるため、海外に居ながらにして日本国内にいるときと同じ感覚で過ごせることが、フィリピンの魅力です。

航空券にしてもLCCのキャンペーンを利用すれば往復2万円ほどで済むため、日本国内の移動にかかる料金と比べても大差ありません。

海を挟みはするものの、なんといってもフィリピンは日本の隣国です。日本から近い地の利は、フィリピンの住みやすさにつながっています。

【気候の温暖さ】

フィリピンは常夏の国です。年間を通して、ビーチサンダル・Tシャツ・短パンといった格好で過ごすことができます。

日本のように季節に合わせて服を仕舞ったり出したりする必要は、まったくありません。実際に暮らしてみればわかりますが、1年中同じスタイルで過ごせることは、とても快適です。

温暖な気候が続くため、健康面でもプラスに働きます。日本の冬の寒さは、歳をとるほどに厳しく感じられるものです。そのため、冬の間はフィリピンで過ごし、暖かくなったら日本に帰る人もかなりいます。

常夏といっても、東京の夏と比べればはるかに快適です。季節にもよりますが、朝晩にうだるような暑さに見舞われることは、フィリピンではあまりありません。夜に扇風機をかければ、風が冷たく感じられることもよくあります。

日中はさすがに暑いものの、朝晩は適度に涼しくなるため、年間を通して気持ち良く過ごすことができます。

【物価が安い】
ロングステイともなると、その国の物価が大きくものを言います。物価の高さが生活に直接響いてくるだけに、当然といえるでしょう。

物価が安ければ、その分だけ生活に余裕が出てきます。フィリピンの物価の安さは、ロングステイ先として人気が高いマレーシアやシンガポールとは比較になりません。

物価の安さを優先するのであれば、フィリピンは世界でもっとも住みやすい国といえるでしょう。

食費の安さも格別です。500円も出せば、満足できる料理をお腹いっぱい食べることができます。ビールは100円ほどで飲めます。

もちろん、フィリピンにも主に外国人向けの高級レストランがたくさんあるため、そういったお店ばかり利用していたのでは、日本でかかる食費と大差なくなります。ですが、フィリピン人向けのローカルな食堂を利用すれば、驚くほど安く食費を抑えることができます。

普段はローカルな食堂を利用して、ときどき高級レストランに出かけるという選択も自由にできます。フィリピン料理は当然として、本格的な中華料理や韓国料理、職人の技が堪能できる和食など、世界中の多くの料理を手軽に味わえることも、フィリピンの魅力です。

また、物価の安さは人件費の安さにもつながっています。そのため、たとえば掃除や洗濯が面倒に感じたときは、ハウスキーパーを気安く雇うこともできます。かかる料金は1時間200円ほどです。月あたりで契約すれば、もっと単価を引き下げられます。

日本ではよほどの富裕層でなければお手伝いさんを雇うことなど無理ですが、人件費の安いフィリピンでは簡単です。実際、フィリピンでロングステイをしている多くの人が、ハウスキーパーを利用しています。

物価が安いことで、住みやすさはグンとアップします。

【治安の良さ】
フィリピンの治安についてのイメージは、滞在前だとあまりよくないかもしれません。しかし、治安が悪いというイメージは、実はマニラやミンダナオに引っ張られて作られたものです。

たとえば、セブの治安だけを取り出せば、世界の主要都市と比べても引けを取りません。国際的リゾートとして世界中から多くの観光客を集めているだけに、セブの治安はフィリピン政府が全力をあげて守っています。

それだけにセブの治安はよく、安心して暮らすことができます。

しかも、フィリピンはもともと親日国だけに、日本人を歓迎する空気にあふれています。日本人とわかると、なにか困ったことがあっても暖かく援助の手を差し伸べてくれるフィリピン人が数多くいます。

日本の治安は世界トップレベルのため、日本と比べると見劣りしますが、それはニューヨークやロンドンについても同じことです。日本とは異なるという警戒感は必要ですが、それほど身構えなくても楽に暮らせるだけの治安の良さを、セブは備えています。

【英語でコミュニケーションができる】

英会話スクール
http://www.scorp.co/english-language-courses/

海外で暮らす上で障害となるのは、なんといっても言葉の問題です。実際のところ、言葉が通じなくてもその気になれば、ジェスチャーだけでかなりのコミュニケーションは可能ですが、言葉が通じた方が便利に決まっています。

ロングステイ先としてフィリピンが選ばれている理由のひとつとして、フィリピンでは英語でコミュニケーションが簡単にとれることをあげられます。

なぜならフィリピンでは英語が第二公用語に定められているため、ほとんどのフィリピン人が流暢に英語を話せるからです。フィリピンは英語圏の国なのです。

日本人は英語が苦手ですが、それでも何年間も学校で習ってきているため、少なくとも他の外国語と比べて英語はもっとも身近な外国語といえます。

たとえばタイであれば、英語が通じるのはごく一部に過ぎないため、ロングステイのためにはタイ語を習う必要があります。まったく聞きかじったことのない言語を一から学ぶのは大変なことです。

筆者もタイで語学学校に通っていましたが、共に学んでいた多くの日本人が次々と脱落し、タイ語を学ぶことをあきらめてしまいました。

ところが、フィリピンであれば英語で普通に生活できるため、フィリピン固有の現地語を学ぶ必要がありません。英語で事足りるため、時間と労力を大幅に節約できます。

また、英語に自信がない場合でも、フィリピンには格安で学べる語学学校が多数あるため問題ありません。語学学校を利用することで、程なく日常英会話を話せるようになります。

【高いホスピタリティ】
最近ではフィリピンで英語を学ぶ語学留学が大人気ですが、その人気を支えている理由のひとつは、フィリピン人の先生が備えている高いホスピタリティです。

フィリピンの人たちは幼い頃から大家族で生活しているため、他人を気遣うホスピタリティを自然に身につけています。

よくタイは「微笑みの国」と言われますが、タイ以上にフィリピンには笑顔があふれています。フィリピン人の多くは、目が合うだけで人なつっこい笑顔を向けてくれます。

南国特有の底抜けの明るさと高いホスピタリティを、多くのフィリピン人が備えています。そんな現地の人に囲まれたなかでの生活は、なんとも心地よいものです。

長く生活するとなると、多くの人との付き合いが生まれます。そのとき、気兼ねなく気持ち良くコミュニケーションを取れる相手に囲まれていることで、住みやすさを実感できます。

日本から近くて便利なこと、温暖な気候に恵まれていること、治安がよいこと、物価が安いことも大切ですが、それ以上に多くのフィリピン人に共通するホスピタリティの高さと明るくて温厚な性格こそが、フィリピンの住みやすさに貢献しているといえるでしょう。

リタイアメントビザのまとめ

ロングステイ先としてフィリピンが選ばれる理由として、リタイアメントビザの取りやすさと住みやすさについて紹介してきました。

よくフィリピンは「最後の楽園」とも呼ばれています。その最後の楽園の永住権を手にできるSRRVの価値は、極めて高いといえます。

SRRVの取得を考えているのであれば、早めに申請した方がよいでしょう。新興国が経済的な発展を遂げるとともに、ビザの取得条件がより厳しいものへと変更されるのが通常のパターンです。条件が変更される前とあととでは大違いです。

経済成長が著しいフィリピンのSRRVにしても、いつ変更されるかわかりません。今は世界のリタイアメントビザのなかでもっとも取得しやすいといわれているフィリピンのSRRVですが、条件が一気に引き上げられる可能性も捨てきれません。

それでも今のところSRRVを取得することで無期限の永住権がついてくるため、今のうちに取得してしまえば、たとえ今後SRRVの取得条件が引き上げられたとしても影響は受けないと考えられます。

早めに取得されることをおすすめします。

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ドン山本
アジア在中のジャーナリスト
タウン誌の副編集長を経て独立。フリーライターとして別冊宝島などの編集に加わりながらIT関連の知識を吸収し、IT系ベンチャー企業を起業。 その後、持ち前の放浪癖を抑え難くアジアに移住。フィリピンとタイを中心に、フリージャーナリストとして現地からの情報を発信している。

2 コメント

  1. 大変、参考になりました。
    質問ですが、リタイアメントビザもしくはクオータービザでの就労は可能でしょうか?
    昨今の物価上昇では、年金だけでは暮らしていけなくなりそうで、フィリピン移住後も収入が必要になりそうです。

    • 竹村様
      コメントありがとうございます。リタイアメントやクオータービザでの就労についてですが、基本的にフィリピンの場合、働き先の会社が労働許可申請をするので、まずは雇ってくれる会社を探して頂く形になるかと思います。現地でのビザ関連はセブポットさんが詳しいので、ぜひこちらで聞かれてみてください。http://www.cebupot.com/

この記事、あなたはどう思いましたか?ぜひご感想をください。

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