語学留学先として、また大学進学として人気のアメリカ。
留学を考えている人向けに、アメリカ留学の基本情報、人気都市、留学方法、そしてアメリカ留学の準備についてご紹介します。
この記事を読んでいただければ、アメリカ留学の基本的なことは全てわかります。
小林優香
一般社団法人海外留学協議会(JAOS)認定留学カウンセラー現在留学エージェント会社で働き、入社以来1,400人以上の留学生をサポート。
最優秀カウンセラーとして2度の表彰を経て、現在は留学カウンセラーの育成トレーナーを務めている。
目次
なぜ今アメリカ留学なのか
アメリカは以前から人気の留学先です。近年人数は横ばいか微減になってきたとはいえ、一番人気を誇ることに変わりはありません。
その理由はいったいどこにあるのでしょうか。
改めて、なぜ今アメリカ留学をするメリットがあるのか考えてみましょう!
①アメリカ英語を学べる
アメリカ英語は、イギリス英語とともに英語圏を二分するスタンダードな英語です。その本場であるアメリカでは、学校の授業外でも一日中英語漬けの生活を送れます。
カフェでコーヒーを買う、スーパーで買い物をするなど日々の何気ないやり取りの中からも、役立つフレーズや会話の手法を身に付けることができるでしょう。
ビジネスもアメリカを中心に回っていることから、情報源の多くは米国発です。アメリカ英語に慣れておくことは、グローバル人材のための第一歩です。
②英語教育のノウハウが蓄積されているから
アメリカは古くから留学生を受け入れてきた経緯があり、留学生を受け入れる施設など体制が整っています。奨学金制度も充実しています。
また、英語が母国語でない人々に対して、英語を教えるノウハウや環境が整っていることもメリットとして挙げられます。
③世界最先端を学べるから
文化・アート・スポーツ・ハイテクなど、アメリカはほとんどの分野においてトップを走っています。
世界の最先端を行くハイテク大企業が集まるシリコンバレーをはじめ、大企業の多くはアメリカの企業です。
文化面でも世界有数のエンターテイメントの聖地として知られるハリウッドや、世界最大級の美術館であるメトロポリタン美術館、日本でも熱狂的なファンが多い大リーグやNBAなど、アメリカにはさまざまな面で最先端をいくものがたくさんあります。
たとえ短期間の滞在であっても、その流れの中に身を置くことは、日本にいてはできない貴重な体験となるはずです。
④多民族国家の中で多様な価値観、国際感覚を身につけられるから
アメリカは「人種のサラダボウル」と言われるように、アジアやアフリカ、ヨーロッパなど世界中から人が集まっています。留学生の人種構成も同様で、世界中から集まっているのが特徴です。特にニューヨークではヨーロッパや南米、中東からの留学生が多く、日本人比率が10%以下の学校がほとんどです。
そのような環境に身を置けば、意識せずともさまざまな文化や価値観に触れることができます。日本から海外に出たことがないという人であればなおさら、新しい視野でものごとを見られるようになるでしょう。
最初はカルチャーショックを受けることもあるかもしれませんが、そうなることも含めてよい経験です。結果として、将来的に必要とされる国際感覚を身に付けられることは間違いありません。
アメリカ留学の4つのメリット
アメリカ以外にもカナダやオーストラリアなど、世界には日本人に人気のあるさまざまな留学先がありますが、アメリカ留学はそれらと比べてどのようなメリットがあるのでしょうか。
アメリカ留学のメリットは、大きく4つ挙げられます。
留学メリット1:滞在都市や語学学校の選択肢が多い
日本の約25倍の面積を持つアメリカには、50の州があります。
ニューヨーク州やカリフォルニア州のように世界的都市もあれば、アイダホ州やオレゴン州など自然豊かな州があるなど、地域によって異なる個性があります。そのため、好みに合った滞在都市を選べる利点があります。
語学学校の数も豊富で、さまざまな州に計100校以上存在しています。それぞれの学校に特色があるため、自分の目的に合わせて学校を選べるのもメリットです。
留学メリット2:大学キャンパス内で受講できる
アメリカでは私立の語学学校のほかに、大学の英語学科などが実施している語学コースもあります。大学附属の学校が多いことは、アメリカの語学学校の特徴の1つです。
このコースを受講すれば大学キャンパス内で受講でき、大学内にあるほかの施設を使うこともできます。学校によっては大学の講義を聴講できたりすることもあります。
他国でも同様の留学スタイルはありますが、アメリカほど選択肢は多くありません。
留学メリット3:ネイティブの学生と同居できる学生寮もある
語学留学で最もポピュラーな滞在形式といえばホームステイですが、アメリカでは寮滞在もメジャーです。
寮にはさまざまな種類があり、大学の寮、レジデンスと呼ばれる民間の寮、私立語学学校が所有する寮などがあります。特に民間の学生寮は誰でも滞在できるため、ローカルのアメリカ人学生と同居になることもしばしば。
大学の寮には、ネイティブのアメリカ人学生や世界各国からの正規留学生も住んでいます。大学の英語学科の学生たちに交じって滞在することになるので、こちらもネイティブスピーカーと交流する機会ができます。
留学メリット4:質が保証されている語学学校が多い
アメリカには教育省が定めた、国内の優良校のみを認可するACCET(Accrediting Council for Continuing Education and Training)やCEA(Commission on English Language Program Accreditation)という公的な認定機関があります。
これらの団体による審査は非常に厳しく、広告表現や授業の内容までかなり広範囲に審査が行われます。
アメリカ国内にはこれらの団体から認定を受けた学校が多数存在しており、授業のクオリティも高いです。認定を受けている学校は各団体のホームページで確認できます。
留学生に人気のアメリカ都市5選
それでは、実際にアメリカのどの都市が留学先として人気があるのでしょうか。ここでは留学先として人気のある都市5つをご紹介したいと思います。
ニューヨーク
●人口:約850万人
●気候:日本と同様に四季がある。夏は平均30度~35度で、冬の寒さは厳しく氷点下になることも
●見どころ:自由の女神像、セントラルパーク、タイムズスクエア、メトロポリタン美術館、ブロードウェイなど
金融や流行の中心地であるニューヨーク。全米1位の人口を誇り、そこに集まる人々の人種もさまざま。語学留学のほか、ダンスやファッションデザインなど専門分野を学ぶ留学生も多くいます。
アメリカを代表する自由の女神像や、世界一華やかな交差点といわれるタイムズスクエアなど、見どころもたくさん。観光だけではなく、コロンビア大学やニューヨーク大学(NYU)といった名門大学も市内にあります。物価は大都市だけあってアメリカで一番高いといわれています。
治安面でもアメリカで最も治安のよい都市の一つとされており、夜中の外出時や人気のない通りなどに気をつけていれば問題ありません。
ロサンゼルス
●人口:約380万人
●気候:年間を通して温暖で過ごしやすい。ほとんど雨が降らず、降水日は年間で15日ほど。冬でも昼間は半袖で過ごせる日もあるが、朝晩は霜が降りることも
●見どころ:ディズニーランド、ユニバーサルスタジオ、ハリウッド、サンタモニカビーチ
アメリカの西海岸を代表する、全米第2位の人口を誇る都市。世界で最も有名なハリウッドを有し、常に最新のエンターテイメントが発信されています。日本人街「リトル・トーキョー」もあり、日系の文化がしっかりと根付いているのも特徴。
ビバリーヒルズのショッピングや人気テーマパークなど学校以外にも楽しめる場所が多く、アメリカで日本の留学生に最も人気があります。物価は日本とほぼ同じです。
ロサンゼルスは、場所によって犯罪件数が大きく違います。夜間の外出が問題ない地区もあれば、夜の外出は絶対厳禁の地区もあります。特にダウンタウンとその近郊、サウスロサンゼルス地区の治安は悪いといわれています。
サンフランシスコ
●人口:約85万人
●気候:地中海性気候で、年間を通して過ごしやすい
●見どころ:ゴールデンゲートブリッジ、ツインピークス、チャイナタウン、フィッシャーマンズワーフ
ロサンゼルスと並んでカリフォルニア州を代表する都市。FacebookやAppleなどのIT企業が集まるシリコンバレーも近く、世界中から若い起業家が集まる活気ある都市です。
丘が多く「坂の街」としても有名ですが、市内は地下鉄やバス、ケーブルカーなど公共の交通機関が発達しているため移動はスムーズです。ゴールデンゲートパークという大きな公園もあり、のんびり過ごすのにもおすすめです。またアーティスティックな街であるミッション地区には、オシャレでユニークなカフェやレストランが数多く点在しています。
ただしサンフランシスコを含むベイエリアは、シリコンバレーのITバブルの影響により異常な不動産高騰が続いています。サンフランシスコ市内の1LDKの平均賃料は3,460米ドル(約38万円)といわれています。
サンディエゴ
●人口:約120万人
●気候:雨の少ない西岸海洋性気候。夏と冬で気温差があまりなく、1年を通して温暖で湿度も低い
●見どころ:シーワールド、ラ・ホヤビーチ、サンディエゴ動物園
「アメリカ極上の都市」といわれるサンディエゴ。メキシコと国境を接する西海岸最南端に位置しており、太平洋に面した美しいビーチや湾が有名です。さまざまなマリンレジャーが楽しめるほか、街の東部には小高い山と砂漠地帯も広がっており、ひとつの都市にいながら3種類の異なる自然が楽しめます。
サンディエゴ旧市街はスペイン統治時代の町並みが再現されており、歴史の面影が垣間見られます。当時の雰囲気の中でショッピングやカフェを楽しめます。
アメリカ国内でも有数の治安のよい街とされているので、安全に関する意識をもって行動すればトラブルに巻き込まれることは少ないです。
ボストン
●人口:約65万人
●気候:日本と同様に四季がある。札幌の緯度と近いため、冬の寒さは厳しく、夏は高温多湿で30度を超える日もある
●見どころ:ボストン美術館、オールド・サウス集会場、トリニティ教会
アメリカ屈指の学術都市として知られており、60を越す大学があります。日本でも有名なハーバード大学、MIT(マサチューセッツ工科大学)、ボストン大学など有名大学が多く存在しています。
アメリカ国内でも有数の古く歴史のある街で、中世ヨーロッパをイメージさせるような町並みが特徴です。ボストン茶会事件でも有名な「オールド・サウス集会場」もあります。公共交通機関が整備されているので移動はしやすいです。
ただ治安に関しては、絶対に足を踏み入れないほうがよいといわれる地区もあります。それ以外の地域でも、ひったくりや置き引きといった軽犯罪は他のアメリカの都市より多いです。
アメリカの治安・安全性は?
全世界の都市の情報をまとめている「Numbeo」のデータを見てみましょう。
一番上のCrime Indexは、アメリカ全体の治安15項目のアンケートを総合した結果です。50を「普通」として、数字が小さければ「良い/心配ない」、数字が大きければ「悪い/心配してる」を意味します。
アメリカの指数は47.84なので、ほぼ「普通」です。他の留学先をみても40台の国がほとんどです。都市別ではニューヨーク46、ロサンゼルス48など。ただしニューヨークでもブルックリンは38と低かったりと、細かいエリアで見ると10ぐらい上下していることはよくあります。
「同じ都市でも大丈夫なエリアと、そうでないエリア」があります。危険と言われるエリアには近づかない、夕方以降の単独行動は場所に気をつけるということを心がけましょう。
以下は世界各国のCrime Index
アメリカ:47.84
カナダ:41.92
イギリス:46.07
オーストラリア:43.06
フィリピン:42.26
マルタ:41.10
日本:22.22
アメリカ留学エージェントに関するよくある質問
アメリカ留学のまとめ
アメリカ留学の基本的な情報をご紹介しました。
もっと詳しくアメリカ留学について知りたいのであれば、一度留学エージェントに相談しみてることをおすすめします。
アメリカ留学を扱う留学エージェントは、こちらの記事で詳しく紹介していますので参考にしてみてください。