「英語ができなくてもワーホリはできる?」
「英語力ゼロでも現地に行けば、英語ができるようになってなんとかなる?」
と疑問に思っている人は少なくないのではないでしょうか? 実際に私も、友人や職場の人からよく聞かれる質問です。
そのときに私は必ずこう答えます、「その人による」です。
なぜならワーホリは行く人によって目的が変わり、それぞれの目的に合わせて、現地での生活も変わるからです。
英語ができないのにワーホリを決意した私の目的は、英語を身につけて、帰国後英語を使う仕事に転職することでした。かなり苦労しましたし、悔しい思いもたくさんしましたが、目標を達成することができました。
目次
ワーホリ前はなんとTOEIC250点
まず、渡航前の私は英語がまったくといっていいほどできませんでした。TOEICは300点以下(確か250点ほどでした…)で、英語は大学受験のときに勉強した以来まともに勉強していませんでした。
もともとの仕事は英語を使わない接客業で、海外ドラマを見ることも、洋楽を聴くこともしない英語とは無縁の生活を送っていました。
ワーホリ後(帰国後)の英語力は850点
帰国後TOEICで850点を取得することができました。渡航前はこれだ!と思って解答した問題がひとつもなかったため、久しぶりの受験の感想は、こんなに簡単だったっけ?!でした。
TOEICは問題数が多くて最後まで解くためにいろいろな攻略法がネット上に出ていますが、そんなの必要ないくらいのスピードで回答し、時間が余ったくらいです。
TOEIC800点台ではまだまだ英語を使う仕事をするには評価してもらえないかと思っていましたが、帰国後就職活動をする中で十分に評価してもらうことができました。
そして無事、大手の外資系メーカーに就職することができました。
英語できない私のワーホリ期間中の過ごし方
英語ができなかった私が英語力を身に着けるためにどのように過ごしていたかを勉強面、仕事面、生活面に分けてご紹介します。
語学学校面:実質1番下のクラスからスタート
まず、渡航後最初の3か月間はフルタイムで語学学校に通いました。この期間は仕事をしていません。レベル分けテストで入ったクラスは下から2番目で、1番下はa,b,cから始めるクラスだったため、実質1番下のクラスです。
午前中は文法に特化しながらも、スピーキングやリスニングもまんべんなく取り組む授業、午後はスピーキングの授業を選び、3か月間真面目に通いました。
1か月目のスピーキングクラスのプリントです。これですら難しく感じていました。
宿題はもちろんですが、授業で習った新しい単語やイディオムはその日のうちに覚えて、翌日の授業で使うことを意識していました。すぐに実践できるのは現地で生活しているからこそのメリットです。
また、授業では恥ずかしがらずにどんどん手を挙げて発表していました。
英語に自信がないとどうしても授業の参加スタイルは聞くのみになりがちですが、中南米出身の人たちは間違っていても自信満々に自分たちの意見を発表していて、内向的な日本人よりスピーキング力が高かったので、負けずに授業に積極的に参加しました。
さらに、帰国前のコロナが始まったタイミングでStay homeをしながらオンラインの授業を受け始めました。
オンライン授業の様子です。
レベル分けテストでは、17クラスのうち上から2番目のクラスに入り、現地カレッジ入学を目指す人たちと一緒にIELTS、プレゼン、エッセイなどを学びました。
そのときはレストランでの仕事もしていたので、朝9時からお昼まで授業、ご飯を食べて自己学習、夕方5時から仕事という生活スタイルでした。
勉強に疲れたらNetflixで海外ドラマを見ることが、当時の私にとって息抜きとなっていました。完全に英語漬けで、このときが体感として1番英語力が伸びた期間です。
仕事面:バリスタとして同僚と英語で話しまくる
仕事はレストランでバリスタとして働きました。バリスタはワーホリに行く人からも人気の仕事ですが、私の場合、レストランのデザートフィニッシャー兼バリスタでした。
レストラン規模はスタッフが300名以上、マネージャーだけでも10名以上在籍している大型レストランで、土日には3時間待ちになるほど人気店でした。
私は直接接客をするポジションではありませんでしたが、働いているスタッフのうち日本人は私のみで、ネイティブ、もしくは現地の大学やカレッジに通う正規留学生が私の同僚だったため、英語を話す機会はたくさんありました。
ネイティブスピーカーの話すスピードは語学学校で知り合った友だちとは格段の差、理解に苦しむ私のために、みんなできるだけゆっくりシンプルに話してくれました。
そのおかげで1対1の会話はなんとか成り立つものの、3人以上での会話はリスニングに集中することしかできませんでした。
働いていたレストランでのクリスマスパーティーの様子です。
生活面:フィリピン人家族にホームステイ
渡航後1か月間だけホームステイをしました。フィリピン人家族のもとでまったく英語ができない中、ブラジル人、パナマ人の子と一緒に過ごしました。
そして2か月目から入居したのは日本人女性限定のシェアハウス。英語力を伸ばすためには、日本人以外と一緒に住んで英語環境を作るべきという意見もありますが、英語ができない人はまずは日本人と生活することも選択肢のひとつです。
英語ができない人はいきなり完全英語環境になるとコミュニケーションがとれず、やる気がなくなる可能性がありますので、こういう多少の逃げ場を作っておくのをおすすめします。
また、帰国前2か月間だけカナディアンと一緒に生活しましたが、日本人同士のほうがお互い掃除するので、生活面のストレスは少なかったです。
ワーホリ中、英語ができなくて苦労したこと
英語ができなくて苦労したことは間違いなく仕事探しです。ネットで検索しながらレジュメを作成し、応募、ようやく面接にありつけたものの、用意していた質問への回答しか答えられませんでした。
「あなたの性格はすごく素敵だけど、ここはペースが速くてお客さんも早口で話すから、もっとゆっくり話せる店舗探してみるね!」と言われたスターバックスの面接。
のちに多店舗のマネージャーから本当に電話がきたけど、私の英語のできなさにその電話の中で断られました。
それでもどうしても日本人向け求人から選びたくなかった負けず嫌いな私、英語ができないにも関わらず、苦労しながらようやく勝ち得た仕事は、ネイティブスピーカーが働くレストランでした。
みんなの話すスピードの速さに圧倒され、初日は何一つとして理解することができませんでした。
語学学校である程度コミュニケーションが取れるようになったと思っていた私は、勤務初日で心がおられました。
仕事を教えてくれていた人が私のトレーニング内容を他のスタッフに引き継ぐときに、「この子英語分からないからやって見せてあげたほうがいい」と伝えていることだけ理解でき、初日が終了。
3か月語学学校に通ったくらいではまだまだ英語はできないままでした。
ワーホリ中に英語力を伸ばしたいなら気を付けるべきこと
英語ができない日本人はどうしても日本人同士で固まってしまう傾向があるます。
もちろん私のように英語ができない人は、いきなり完全英語環境に身を置くことは難しいと思います。
日本人の友人がいることで日本人にとっての有益な情報を得ることもできるので、すべてをシャットダウンする必要はありません。しかし、英語を話さなくても楽に会話ができる状況に甘えることだけは避けるべきです。
本当にワーホリ後は就職できないのか?
英語ができないのにワーホリに行っても大丈夫かな?と思い、ネットで検索すると厳しい意見がたくさん出てきませんか?
「英語ができない人がワーホリいってもまともな仕事に就けない」
「帰国後に就職できない」
正直私も現地到着初日にこういった意見を見て、すぐに日本に帰って仕事をするべきだとワーホリに来たことを後悔しました。
でも言わせてください。こういった意見を書いている人はあくまでも誰かからそんな話を聞いたことがある第三者です。
確かにこういった意見が完全に間違いとは言えません。実際にそういう人もいますし、まともな仕事に就けても、帰国後に就職できたとしても、苦労することは不可避だからです。
実際、私が現地で出会った日本人の友人ですが、過去に留学経験もあり、出会った時点で私より英語力がありました。
しかし、ワーホリ期間に英語力はさほど伸びず、帰国後はコールセンターで仕事を始めました。コールセンターの仕事が悪いとは言いませんが、本人も滞在中に遊ぶばかりではなくもっと勉強をすればよかったと話していました。
ネットのマイナス意見を見ただけで自分ももれなく同じ立場になると思い諦めるのではなくて、見返してやる、絶対そうはならないと決めて、あとはやるだけではないでしょうか。
まとめ:英語ができない人でもワーホリはできる!帰国後に外資系企業にもつける
英語ができない人でもワーホリはできるか?これは完全に“あなた次第”です。
まず、ワーホリをどういうものにしたいのか、どんな目的でワーホリをするのかを明確にしてください。
あなたにとってワーホリの目的が海外に住んでみたい、日本での仕事を一休みして現実逃避したいというものであれば、英語ができなくてもなんとかなります。
しかし、あなたにとってワーホリが英語力を伸ばすためのものであれば、英語ができない状態での渡航はかなり苦労すると思います。相当な努力は必要です。
もちろんできることなら英語を勉強してからが断然いいです。でも絶対に不可能ではありません。
英語ゼロのサービス業だった私が、ワーホリに行って英語を身に着けたおかげで人生を変えることができたのですから。