いよいよ、ワーキングホリデーに行くまでの準備が整いました。今回は海外に着いてからすぐに行う手続き等についてまとめていきます。
特に、オーストラリアのメルボルンに行かれる方は是非参考にしていただけたらと思いますが、他の地域や国でも、必要な申請や工程は同じだと思うので、銀行口座開設やその他の手続き等含め、ご自身が行かれる場所の情報を掴むきっかけとして読んでいただけたらと思います。
今回は私の実体験(渡航から何日で行ったか)も振り返りながら、皆さんにお伝えしていきます。
目次
1. 渡航当日について
まず、日本を出て海外に向かう際の過ごし方や注意点をお伝えします。
① 機内での過ごし方
酔い止め対策をする
飛行機が苦手な方や体調が悪い時にフライトに乗ると、長時間の移動が苦痛になってしまいます。
そのため、渡航日の体調を万全にしていくか、フライト中に快適に睡眠できるように安眠グッズ(エアピロー、耳栓、アイマスク)を持っていくのもおすすめです。
暇つぶしグッズを用意する
フライトの種類によっては、映画や音楽が有料だったり限られていたりするので、ご自分で準備しておくのも良いかと思います。機内モードでも使えるアプリ(ゲームなど)やサブスクリプションの映画をダウンロードしたり、電子書籍を持ち込んだりするという方法があります。
入国カードを記入する
オーストラリアに入国する際に必要になるのが入国カード(Incoming Passenger Card)です。これは日本から持ち込んだ食品を申請する時などに必ず記入して提出します。
機内で黄色い紙が配られますので、その場で記入できるように手持ち鞄にボールペンを入れてくと便利です。
オーストラリアでは入国審査は英語なので、入国カードも英語表記になります。そのため、心配な方は入国カードの書き方を検索していくなどの対策をお勧めします。
② 簡易入国審査【e-Passport】を使用する
メルボルンの空港内には、入国ゲートに到着する手前に、簡易入国審査の機械【e-Passport(イーパスポート)】があります。これは、あらかじめパスポートを読み込ませ、本人確認をしておくことで、審査の手続きを省略することができる機械です。
メルボルンの空港は、時間帯によってかなり列ができて中々進みません。e-Passportを使用することで、専用のゲートから並ばずに入国することができます。初めての方でも簡単なので、列に並んでしまう前に使用することをおすすめします。
③ スカイバスを利用する
メルボルン空港から目的地へ向かうには、スカイバスの利用がおすすめです。2024年現在は片道$26.50(約2500円)で利用できるので、タクシーを使うよりも安く、シティまでだと乗り換えなしで約30~40分程度で行けるので、大荷物での移動も楽です。
事前予約をすると安く買えますが、当日券も結構余裕があるので、フライトの変更などの心配がある方は、当日券でも問題ないと思います。
e-Passportを使ったことがなく、通常通り入国ゲートに並んでしまったので、長蛇の列が中々進まず、入国までに1時間半以上かかってしまいました。語学学校の方で空港からのピックアップ(空港からホームステイ先までの送迎)をお願いしていたので遅れる旨を伝えたかったのですが、うまく英語が伝わらず、かなりお待たせしてしまいました。
とりあえずメルボルンの中心街(シティ)に行きたい方は、スカイバスを使用して、そこから無料のトラムに乗って目的地へ行くという方法が一番安価で簡単かもしれません。
※メルボルンには”タラマリン空港”と”アバロン空港”の二種類の空港があります。送迎を依頼する方や、スカイバスを予約する方は間違いのないように注意してください!
2. 渡航1日目
メルボルンに着いて1日目、とりあえず生活環境を整えるために必要な物品探しを行いました。
① 滞在先の確認
私は語学学校でホームステイを同時契約していたので、6週間は滞在先が決まっていました。
期間は自分で選べたので、長期で済むことも可能だったのですが、ホームステイ先から語学学校までが電車で1時間ほどかかるのと、ホームステイだと融通が利かないこともあると思ったので、落ち着くまでの1か月ちょっと、お世話になることにしました。
ホームステイ中に次の住居を探すのに主に利用していたのは、Vol.2で紹介した“フラットメイト”というサイトです。
② マイキー作成
メルボルンでは、【マイキー】と呼ばれる公共交通機関専用のカードで電車、バス、トラムに乗ることができます。日本のSuicaと同じ、公共交通機関で使用できるカードですが、乗り物に乗る以外の目的では使用できません。
また、日本のようにアプリに切り替えて使用することも出来ないため、カードを持ち歩く必要があります。(チャージ、残高確認はアプリでも行うことができます)
作成方法
カードの購入は駅に設置されている専用機械で誰でも作成できます(1枚$6)。各駅にマイキーを作る専用の機械があります。自分の使うゾーンの選択(シティの中と外)と、期間の選択(定期券かチャージ式)し、カード決済後、登録した内容のカードが発行されます。
継続して利用する場合は、専用のアプリでチャージが可能です。アプリを起動して、スマホにマイキーをかざして読み込み、カード決済するだけです。チャージの方法や、マイキーの残高の確認方法は、スマホにカードをかざすだけです。
こちらがマイキーの機械です。”Buy miki”から作成することができます。
③ SIMカードの発行
メルボルンでは、薬局やスーパー、コンビニなどでも気軽にSIMカードが入手できます。しかし、どこでも購入できる分選択肢が多いので、購入する際かなり迷いました。
インターネットで調べたところ、スーパーで購入とするのが一番安価と書いてあったので、シティ内にあるWoolworth(ウールワース)へ行きました。オーストラリアの大手キャリア会社はOptis、Amaysim、Vodaphoneなどがあり、これらの会社で契約すると安心です。
また、すぐにSIMカードが開通できないという方でも、メルボルン内は、無料Wifiがシティ内でもかなり多いので、図書館や街中でもWi-Fiを拾うことができます。
オーストラリアの携帯電話番号は、使いまわしのものが多く、かなりの頻度で迷惑電話がかかってきます。一年以上使っていますが、いまだに以前の持ち主宛の電話も結構かかってきますので、不審な電話やSMSは無視するようにしてください。
3. 渡航2日目
① 語学学校のオリエンテーション
ほとんどの語学学校はアクセスの良い立地にあります。学校のオリエンテーションでは、学校のルールや授業の内容、カリキュラムの説明のほかに、行った方が良い手続きも教えてくれました。今後の進路(ビザのことや英語の学習方法)など、困ったことは各国のスクールカウンセラーが母国語で対応してくれるので、安心でした。
② タックスファイルナンバー
タックスファイルナンバー(TFN:Tax File Number)とは、オーストラリアの納税者番号のことです。オーストラリアで働く方は全員雇用主に提出が必要です。
ATO(Australian Taxatuin Office)のIAR(Individual Auto Registraiton)から登録できます。
私は学校から案内をもらっていたので、QRコードを読み取ってすぐ登録するだけでしたが、ホームステイ先ではなく学校の住所を使用したところ、階数を入力し間違えており、一週間経っても届かないというミスをしてしまいました。申請内容自体は簡単だったのですぐに再発行してもらい、その後1~2週間で受け取りました。通常なら申請から2週間程度で取得できます。
※オーストラリアの税金について、毎年7月1日から10月末までがタックスリターンの申請期間です。この時期にATOを使用して申請することで、日本で言うところの源泉徴収を自分で行い、払いすぎた税金が返ってきます。(2023年の私のタックスリターンは$3000でした)
※ワーキングホリデーや学生ビザなど、ビザの種類や勤続期間によっても税率が変わってきます。
4. 渡航3日目
① 銀行口座開設
オーストラリアはクレジット大国なので、ほとんど現金を使用しません。現地で働く方はもちろん、そうでない方も現地に口座を持っていた方が安心です。オーストラリアの銀行カードは、デビッドカードとして利用でき、Applewalletにも対応しているのでとても便利です。
銀行口座のつくり方
銀行窓口に直接行き、口座を開設したい旨を伝えると、店員さんが専用の機械に案内してくれます。そこで個人情報(氏名、生年月日、連絡先、ビザ番号、パスポート番号)などを入力し、デポジットを入れると、即日もしくは翌日には開通できます。カードは郵便で1~2週間後に来ますが、電子決済できるので使っている方は少ないです。
5. 渡航5日目以降
① 仕事探し【渡航6日目】
海外の仕事探しは、多くの場合レジュメ配りをしてアルバイトを探す方が一般的です。ジョブサイトでも求人を出しているところはありますが古い内容だったり、全く連絡が来ないこともよくあります。
直接お店に足を運んだ方が、印象も良いですし、運が良ければオーナーとそのまま面談できる可能性もあります。
② 在留届【渡航10日目】
在留届は、海外に3か月以上滞在する予定の方は日本領事館に提出が必要です。事故やトラブルがあった時の緊急連絡先を伝えておく必要があるので、なるべく早めに手続きを行いましょう。
③ スーパーアニュエーション作成【渡航一か月】
Super Annuation(スーパーアニュエーション)とは、日本で言う退職金と同様です。雇用主は一定額をスーパーファンド(運用基金)に支払う義務があり、これらのお金は私たちが日本に帰国する際に引き出すことができます。いわば個人拠出年金と似たようなシステムです。
雇用主は、自分たちで管理しているスーパーアニュエーションの口座番号が必要なので、仕事を探している人は、口座を作っておくことをおすすめします。
スーパーアニュエーションの口座のつくり方
開設は無料ですが、どこの会社で作るかは自分で調べる必要があります。運用方法も会社によって違うので、自分に合ったところを探しましょう。
④ RSAの取得
RSA(Responsible service of alchol)の資格は、オーストラリアの飲食店(アルコールを扱う)では必要な資格になっています。
この資格を持っていないと、仮に飲食店で働くことが決まっても、後から受講するように言われる可能性もあります。そのため、仕事を始める前の時間がある時に資格を取っておくことをおすすめします。
取得方法は、オンラインで受講するか、一日で終わる授業に参加する方法もありますが、仕事が始めるとなかなか時間が作れないかもしれないので仕事を始める前に取得しておくことをおすすめします。費用は平均で$50前後ですが、開催場所により異なります。
おわりに
いかがだったでしょうか?やはり海外は想像外のことが起きたり、数々のトラブルに直面します。
海外に着いた当初は初めてのことに戸惑い、不安な気持ちももちろんありました。英語が分からなくてどうしよう、頼れる人がいなくて困る…なんて場面も沢山遭遇しました。
しかし、そういった経験も海外ならでは。日本で生活していたらあり得ないことなので、そういうハプニングも含めて自分を成長させるものだと思ってワーキングホリデーに臨んでみてくださいね!
次の回では、実際の海外生活についてもう少し詳しくご紹介させていただきます。