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「スパルタ×母国語禁止」に騙されない!フィリピン留学の失敗しない学校選び

「フィリピン留学で英語漬け!」といったキャッチフレーズを、よく目にしませんか?

欧米留学と比べてフィリピン留学では1日当たりの授業のコマ数も多く、マンツーマンでみっちりと英会話を学べます。その意味では欧米留学よりもフィリピン留学の方が、より英語漬けの環境に浸ることができます。

フィリピンのなかには、1日10時間もの授業を課している語学学校もいくつかあります。また、こうしたスパルタコースとまではいかないまでも、1日中徹底的に詰め込み学習をさせることで、TOEICなどのスコアアップを目指す学校もあります。

フィリピン留学は短期集中で英語力を上げたい人の利用が多いため、大半の語学学校では密度の高いレッスンが行われているのです。

さらに、EOPの語学学校が複数あることもフィリピン留学の特徴の一つです。

EOPとはイングリッシュ・オンリー・ポリシーの略で、英語以外の言語で喋ることの禁止を意味します。

EOP学校では日本人同士が日本語で喋ることはできません。どれほどコミュニケーションがもどかしくても、互いに英語を使って話さなければなりません。

無理やり英語を用いるしかない環境に身をおくことで、英語力アップを目指すのがEOPの狙いです。まさに究極の英語漬けといえるでしょう。

でも、EOPって本当に効果があるのでしょうか?

実は私は2年間、フィリピンにてEOP学校を管理してきました。
そこで、今回は私が多くの留学生を見てきたなかで感じたEOPの理想と現実について、歯に衣着せることなくバシッと解説します。

フィリピン留学でどこの語学学校を選べばよいのか迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

著者:岸上 誠
セブ島の韓国系EOP校のマネージャーを2年、日系語学学校のマネージャーを3年経験。

EOPで英語漬けになれば英語力は伸びる!? そんな甘い話はありません!

いきなり結論からお話しするのは正直言って気がひけるのですが、本当のことだから仕方ありません。

実はEOPで英語力が伸びるのは、ごく少数の人に限られています。

それは、次の3つに当てはまる人です。

●自分から話しかけて場を作る、積極的なコミュニケーション能力がある人
●中学3年間の文法は理解していて、簡単な日常英会話ができる人
●12週間以上は留学できる人

このうち2つ以上をクリアしている方であれば、EOPを推し進めている語学学校に通うことで、英語力アップを実現できるかもしれません。

しかしながら私が多くの留学生を見てきたなかで、これらの条件を満たしている人は、ほとんどいませんでした。

たいていの留学生は、それほどコミュニケーション能力が高いわけでもなく、日常英会話をこなすほどの英会話力をもってはいません。またフィリピン留学の大半は、滞在期間1ヵ月未満の短期留学生です。

ですから私は、フィリピン留学でEOPを設けている語学学校を、積極的におすすめすることはできません。

それが、実際に2年に渡ってEOP校舎を管理してきた私の素直な気持ちです。

その理由について、紹介します。

EOPで英語力が上がらない3つの理由

EOPを実施している語学学校に通っても、なかなか成果を上げられない理由として以下の3つのことをあげられます。

① EOPが建前だけになってる

まず1つ目の理由として、英語しか話してはいけないEOPの規則はあるものの、建前だけに終始しているケースが多いことをあげられます。

いくらEOPを厳格に定めてみたところで、24時間監視することなどできません。そのため実際には、学校の中や一定の場所のみがEOPとして定められているにすぎません。

そうなると生徒がEOPの規則を守りつつも、日本語で話すことは簡単です。日本語で話したいときは「ちょっとあっちで!」と、EOPが適用されない場所へ移ればよいからです。

校舎がEOPの場合は、そこから一歩出れば英語以外の言語を使って話しても、とがめられることはありません。

結局のところ、EOPを設けても守る側の意識が低ければ、ほぼ無意味なのです。私の経験上、学校を出てしまえば母国語で話す生徒がほとんどです。

それでも「24時間日本語を話しまくるよりマシ!」といった意見もあるかと思いますが、実はEOPで大切なのは、日本語を話さない環境や日本語が聞こえてこない環境なのではなく、英語を常に話さないといけない環境であり、英語が常に聞こえてくる環境なのです。

日本語を使わなければ、それでよいわけではありません。ここは勘違いしないでください。

どんなEOPにせよ、英語を話す度胸ならば多少はつくと思います。
しかし、生徒同士で話す英語は、カタカナ英語でもブロークン英語でも通じてしまうため、英会話の練習になるのかと言えば微妙です。

聞こえてくる英語は、アジア人の生徒が発する拙い英語ばかりです。これではリスニング力アップも期待できません。

それでも、実際にはネイティブ以外の人と英語で話す機会が多いため、「下手でもかまわないから、いろんな癖のある英語を聞くことが大切だ」なんて声もあります。たしかに国ごとに英語の発音に一定の癖があるため、さまざまな英語に慣れておけば、将来役に立つかもしれません。

ですが、英会話の基本を身につけようとしている今、その必要があるのかといえば疑問です。

国によって異なるアクセントの癖は、英語力が一定のレベルを超えることで、すぐに慣れることができます。ですので将来、必要になった時点で対応すれば十分に事足ります。

以上の理由から、EOPの建前だけをなぞったところで、英語力アップに繋げることはできません。

英語を常に話しているネイティブやフィリピン人に囲まれて暮らすのであれば、EOPの効果を実感できるでしょうが、フィリピンにある一般的な語学学校にそのような環境を望んでみても、まず無理です。

② EOPだからといって英語を話せるわけではない

EOPで英語力が上がらない2つ目の理由として、EOPを徹底したところで英語を話せるとは限らないことをあげられます。

実際のところ、EOP校舎内では休憩時間にフィリピン人講師が話す声しか聞こえてこないほど静かなときが多く、食事の際にも始めから終わりまで誰一人として話さなかったり、話してもボソボソっと呟きあって終わり、なんてことが日常茶飯事です。

あえてEOPを選ぶ人のなかには、自分を追い込んで学習することを求めている人が多くいます。そのためか勉強に集中するあまり、積極的に会話しようとしない人が目立ちます。

会話は相手がいなければ成り立ちません。EOPで英語以外の会話を禁止したところで、そもそも会話がほとんどない状態では無意味です。

英語が上手な人と話せれば学べることもあるかもしれませんが、英会話上級者ほど低レベルの生徒の下手な英語につきあうことを嫌がる傾向にあります。むしろ、上級者はそもそもフィリピン留学を選んでいない、もしくは選んでいてもEOPの学校を選んでいません。

結局のところ、EOPを選んだにもかかわらず、英語で話せる相手は講師だけという残念な結果に終わることも多いのです。

これではEOPというよりも「No Talking Policy」と呼んだ方がよいのではないかと思うことが、私の勤務中にも何度かありました。

ごくまれに、積極的に会話する生徒が集まるときもあります。そのときのEOP校舎は活気にあふれ、とても楽しいのですが、よほど運がよくなければ得られない環境です。

英会話縛りをすることで、かえって会話が少なくなり、静かな校舎で黙々と勉強に励むのは、EOP本来の狙いとはかなりかけ離れており、英会話力の向上には繋がりません。

③ そんなに簡単には英語脳に切り替わらない

3つ目の理由として、EOP校に身をおいたからといって、そんなに簡単には英語脳に切り替わらないことをあげられます。

「EOPなら英語でものを考えるようになるから効果はある!」といった声をよく聞きますが、そのためには、ある程度の長い期間が必要となることに注意してください。

私の経験上、最低でも12週間ほどは留学しないと、日本語脳から英語脳への切替はできません。そのため、12週間より短い留学しかできない場合は、EOPを徹底したところで英語でものを考えられるようにはなりません。

英語脳が作られるまでは、どうしても時間が必要となるため、努力で補えるものではないのです。短い期間しか留学できない場合は、EOPの効果は見込めません。

ここまで紹介した3つの理由により、私は大半のフィリピン留学生にとってEOPは不要だと考えています。

日本語で話すメリットも十分ある

最後になりますが、日本語で話すデメリットを突き詰めてEOPを選ぶよりも、日本語で話すメリットを活かして、あえてEOPを選ばない選択もあることを知ってください。

フィリピン留学は英語力を上げることを目的に行うものですが、実は留学によって得られるものは、語学力だけではありません。

留学は、普段の生活では接する機会のない多くの人たちと異国の地で出会い、刺激を受けることにより、自分自身を成長させる場でもあるのです。

留学生は現役の学生だけではありません。会社員や公務員もいれば会社経営者や投資家、弁護士や起業家、フリーランスで働く人々など、さまざまな経歴をもつ社会人も留学に来ています。

こうした人たちとせっかく知り合いになれるチャンスなのに、英語縛りをすることで深みのない話に終始してしまうのは、もったいないといえるでしょう。

日本語で少し会話をするだけでも、さまざまな話を聞けるものです。これまで知らなかった世界にふれ、多様な価値観があることを知り、見識を広めることに大いに役立つことでしょう。

ときには自分の人生を変えるほどの出会いが待っているかもしれません。

しっかり勉強することで英語力の向上を計ることはもちろん大切ですが、フィリピン留学で出会うさまざまなタイプの人たちと、日本語で語り合う余裕ぐらいはもっていたいものです。

また、現地で先に留学している方から得られる情報は、貴重な場合が多いです。英会話ができるスポットを紹介してくれたり、外国人の友だちを紹介してくれたり、ストレスが少なく住むような生活ノウハウを教えてくれることも多々あります。

初めての留学では、実際は日本語を話すデメリットよりも、日本語を話すことで得られるメリットの方が、はるかに大きいのです。

こうしたことも考えたうえで、あえてEOPを選ぶ必要があるのかどうかを検討してみてください。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

ゲストライター
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