フィリピン留学では、ビザがなくても滞在できる場合とそうでない場合があります。また、ビザ以外にも必要な手続きがいくつか存在します。
フィリピン留学にあたって、どのようなビザの手続きが必要なのでしょうか?
まずざっくりお伝えすると、フィリピン留学は1週間、1ヶ月、半年、1年など留学期間に関わらず、事前のビザ申請は必要ありません。
30日以内であれば観光ビザ扱い(手続きなし)、30日より長く滞在する場合は現地でビザ申請します。
なので、直前の1週間前であっても有効期限が6ヶ月以上のパスポートと、航空券さえもっていれば入国&語学留学できるのがフィリピンです。
すごくラクですよね!
ただし、現地で支払うものにSSPというものがあったり、15歳以下のお子さんで特定の状況下では事前のビザ申請が必要だったり、といくつか留学前に知っておくべき細かい情報があります。
以下ではビザの種類や手続き方法、現地で必要な費用の詳細を解説していきます。
ぜひこの記事を参考に、事前の心構えや準備をしておきましょう。
目次
ビザとは?フィリピンにおけるビザの種類を解説
ビザとは、渡航先の政府が滞在者の入国を許可した時に交付する証明書のことです。基本的にはその国の大使館や領事館が発行します。日本では「査証」とも呼ばれることがあるでしょう。
では、フィリピンにおけるビザとはどのようなものなのでしょうか?ビザの種類をご紹介した後に、フィリピン留学に必要なビザの解説をしていきます。
フィリピンにおけるビザの種類
フィリピンにおいては、観光用、留学用、ビジネス用、就労用の大きく分けて4つのビザがあります。
アメリカやカナダなどの留学においては渡航前にビザ申請の必要がありますが、フィリピン留学においては現地入りしてからのビザ申請が可能です。
- 観光用
- 留学用
- ビジネス用
- 就労用
フィリピン留学でビザは必要?
フィリピンに留学する場合を考えてみましょう。
30日以内の語学留学 | 特別なビザ申請は必要なし |
31日以上の語学留学 | 滞在期間に合わせたビザ申請が必要 |
高等教育機関への留学 | 学生ビザ9F(Student Visa)が必要 |
30日以内の語学留学であれば、特別なビザ申請は必要ありません。観光扱いで入国と滞在が認められます。
ただし、滞在期間に加えて半年分の有効期限の余裕があるパスポートと、帰りの航空券情報が必要となるので注意してください。
31日以上の語学留学をする場合は、滞在期間に合わせたビザの申請が必要です。詳しくは、まず入国時に観光扱いで滞在が認められます。
その後、滞在期間に合わせて観光ビザの延長申請を行うという流れです。
大学や大学院などの高等教育機関へ留学する場合は、「学生ビザ9F(Student Visa)」というものが必要です。このビザを発行するためには、フィリピン外務省からの事前許可が必要です。
現地の入学許可が出たら、在日大使館かフィリピン外務省に、以下の必要書類を提出します。(引用:フィリピン共和国大使館「非移民ビザ必要書類」)
2.非移民ビザ申請用紙 (ビザ申請者本人が署名し、すべて正確に記入すること)
3.パスポートサイズのカラー写真(3カ月以内に撮影されたもので、指定の箇所に貼ること)
4.ビザ申請/発行に関わる同意書
5.届け先を記入した520円のレターパック(郵便局またはコンビニエンスストアで購入可能)
以上のように、留学先や期間によってビザが必要かどうかやその種類が変わります。
30日以内の語学留学であれば特別なビザの申請は不要なので、これを1つの判断基準として滞在期間を決めるのも悪くないかもしれません。以下、語学学校への留学の場合に必要なビザについて、深堀していきます。
フィリピンのビザ取得にかかる費用は?
フィリピンの語学学校へ31日以上留学する場合、ビザの延長手続きが必要です。
基本的には、エージェントや語学学校が代理で行ってくれるでしょう。
気になる費用についてですが、代理手数料などが企業や学校によって異なるため、一概にいくらかかるか示すことができません。
以下に、QQEnglishの場合を例に挙げて、参考にしてもらえるように表を作りました。
QQEnglishはフィリピンで語学学校を経営していて、価格設定が業界全体の相場とも言える水準となっています。(引用:QQEnglish「学習プラン・料金一覧」)
4 weeks (30 days) | 無料 |
8 weeks (59 days) | 3,840 PHP |
12 weeks (89 days) | 8,650 PHP |
16 weeks (119 days) | 11,790 PHP |
20 weeks (149 days) | 14,930 PHP |
24 weeks (179 days) | 18,070 PHP |
*1ペソ=約2.5円(6月20日)
フィリピン留学でビザ以外に必要な申請物とは?
フィリピン留学では、ビザ以外に滞在に関係する特別な申請が存在します。滞在期間によって必要なものが異なるため、注意してください。
SSP
SSP(Special Study Permit)とは、特別就学許可証のことです。観光を目的として入国した外国人には、フィリピンで合法的に就学可能になる許可証明書が必要なのです。
SSPは、たとえ1週間の短期留学であっても申請が必要になってきます。移民局もしくは入国管理局で申請が可能ですが、基本的には留学先の学校が手配してくれることがほとんどです。
たとえば先に挙げたQQEnglishを例に出すと、6,840PHPがSSP申請代としてかかります。
注意すべきは、有効期限が半年間であることと、学校別に申請が必要であることです。そのため、6か月より長く滞在する場合や途中で転校をする場合は、新たにSSPの申請が必要となります。
ACR I-CARD
「外国人登録証カード」の意であるACR I-CARD(Alien Certificate of Registration Identity Card)は、60日以上フィリピンに滞在する場合に必要です。
SSPと同じく移民局もしくは入国管理局で申請が可能ですが、基本的には留学先の学校が手配してくれることがほとんどです。たとえば先に挙げたQQEnglishを例に出すと、3,200PHPが申請代としてかかります。
注意すべきは、有効期限が発行から1年間であることです。
ECC
ECC(Emigration Clearance Certificate)とは、フィリピンに6か月以上滞在した外国人が出国する際に必要な書類のことです。有効期限が1カ月のため、出国1カ月前に個人で移民局に申請しましょう。
(引用:REPUBLIC OF PHILIPPINES BUREAU OF IMMIGRATION「Emigration Clearance Certificate (ECC)」)
WEG
15歳以下の外国人が単独で、もしくは両親以外の人と入国する場合には、WEG(Waiver of Exclusion Ground)の申請が必要です。
(引用:REPUBLIC OF PHILIPPINES BUREAU OF IMMIGRATION「Waiver for Exclusion Ground」)
子どもたちだけのジュニアキャンプがこれに相当します。基本的には学校側が事前に手続きをしてくれているのでまず問題ないでしょう。
注意していただきたいのが、両親ではなく祖父祖母と一緒に留学をしようとする場合です。この場合はWEGが必要になりますので、事前に準備しておきましょう。
在留届
フィリピンに3か月以上滞在する場合は、在留届の届け出が必要です。フィリピンの在日本大使館か総領事館に、自身で申請することになります(必須ではありません)。
万が一災害や事故に巻き込まれた際、スムーズな安否確認に繋がるので、忘れずに申請しておくことが大事です。
方法は複数用意されていて、オンラインでも手続きができます。
(引用:在フィリピン大使館「在留届」)
フィリピン留学でビザ取得時に注意すべきこと
ここまで、フィリピン留学に関する様々なビザや関連手続きについて解説してきました。ここからは、フィリピン留学時にビザや他の申請物の手続きにおいて注意したいことをまとめていきます。
必要な手続きについて把握しておく
自分が必要な手続きについて把握しておくことは、重要です。なぜなら、費用の相違、準備すべき書類の違いなどがあるからです。
留学の滞在期間を決める時に、ぜひビザやその他の手続きについて確認するようにしてください。無駄な費用がかさんだり、必要な書類を持って行き忘れたりしないようにしましょう。
特に長期留学をする方は、たまにパスポートを取り出して、自分のビザがちゃんと更新されているか確認してください。
押されていない状態で空港に行くと、出国の際にトラブルになります。
仕事をしない
フィリピン滞在時は、仕事をしないことも大切です。なぜなら、観光ビザを利用して特別な許可を得てから、就学することが多いからです。
この場合、仕事をして収益を得ることは法律上禁止されています。万が一見つかった時には重い刑罰が科されることもあります。
フィリピン留学時は、自分が保有しているビザや許可証の意味を忘れることなく、真面目に勉強に励みましょう。
まとめ:フィリピン留学のビザはわかりやすい
留学前にビザ申請が必要なく、現地では学校に手続きを任せることができるフィリピン留学は、とてもラクな留学スタイルといえます。
ただし、現地についてから困ることがないように、留学を検討する段階でしっかり必要なビザや証明書について自分で把握しておくようにしましょう。
またVISAにしてもSSPにしても、現地での申請手続きは安くありませんので、お金をきちんと寄せておきましょう。
ぜひこの記事を参考に、抜け目のない留学準備ができるよう祈っています。
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