あなたはCoop留学(コープ留学)という言葉を聞いたことがありますか?
カナダで人気が増す留学の一つで、学校で専門知識を学びながら就労体験ができる留学です。
ワーキングホリデーとCoop留学ってどちらが良いの?と疑問を持たれているかもしれません。
ワーキングホリデーは自分のペースで仕事が出来る点が、Coop留学はプラスαのスキルを身につけて働ける点が魅力の一つです。
この記事ではそんなCoop留学を徹底解説します。
カナダで働きたい方、英語を駆使して世界で活躍したい方は必見です!!
目次
Coop留学の基本情報
ここではまず、Coop留学を検討するに当たって押さえておくべき次の5つについて説明をしていきます。
- Coop留学とは
- 応募条件
- 費用
- 学べる内容と就労体験先
- 州で異なる就労体験の違い
*以下で紹介する複数イラストの著作権はスマ留様で、許可を得て借りております(以下、引用略)。
1. Coop留学とは
Coop留学とはカナダのカレッジや専門学校で専門知識を学んだ上で(就学)、就労体験ができる留学形態のことです(カナダでは就学をした期間の分だけ、就労ができます。就学の期間以上は働くことはできません)。
専門分野としては次の3つに大きく分けられます。
- ビジネス
- ホスピタリティ
- IT
そのため、上記3つの分野に則した内容でプログラムを展開している教育機関が大半となります。
日本で携わってきた職種に関する知識を深めてスキルを磨きたい方から、新たなスキルを学んで新しい分野で活躍したいと思われている方まで、どなたでも挑戦ができる留学形態です。
2. 応募条件
入学の必須条件は次の2項目となります。
- 高校を卒業していること
- 英語力が一定以上あること(IELTS4.5~6.0ほど、TOEIC700点以上相当)
高校は日本の学校を卒業していれば問題ありません。また、ワーホリと違って年齢制限もありません。
英語要件についてはどのプログラムを選択したいかで異なりますが、中級以上の英語力が求められることが多いです。
「え? 中級レベルの英語力ないから、Coop留学できないかも。。。」
と、もしかしたら不安になる方もいるかもしれませんね。
でも大丈夫です。
現地のカレッジや専門学校に入学する前に語学学校に通う、または日本でIELTSのオンライン英会話を受講するなど、英語力を磨ける機会は多くあります(後半で費用を安く抑えつつ、IELTSの点数を伸ばす方法方法をご紹介します)。
関連記事:【IELTSとは】ゼロからわかるIELTSの強み、おすすめ勉強法、換算表など完全ガイド
↓↓Coop留学の主な流れは以下です。
一般的にはこのような流れで、最初に語学学校へ通う方が多いですが、語学学校に通う期間は3ヶ月〜6ヶ月など様々です。
3. 費用
さて、Coop留学をする際にどんな費用が発生してくるのでしょうか。ここでは「語学留学を抜かして」、専門学校へ入学してから必ず必要になってくる項目だけをざっくりと紹介します。
1年間留学した場合の「支出」の参考例
・学費(語学学校4ヶ月40万円+ビジネスコース100万円)
・渡航関連費用と生活費(渡航費15万円+生活費月10万円×12ヶ月)
これには以下の項目が入っています。
- 授業料+入学金
- 滞在費
- 交通費
- 食費
- 保険
- 航空券(往復)
- ビザ費用
- 通信費(携帯電話)
1年間留学した場合の「収入」の参考例
続いてCoop留学で得られる収入の目安は、「専門学校に通っている期間のアルバイト+有給インターン」の合計になります。
6ヶ月学校に通って、6ヶ月有給インターンをすると仮定すると、前半75万円(週20時間のアルバイト)+後半150万円(週40時間のフルタイム)で225万円です。
*あくまで費用の目安を知ることが目的のため、計算式は割愛。
その場合の差額は以下です。
※支出はビジネス・マーケティング系のコースに1年間通った場合、収入は1年間フルにアルバイト・有休インターンで働いた場合の目安の金額。
上記の通り、Coop留学は1年間英語漬けの留学をしたとしても、一般留学に比べてかなり費用を抑えられます!
しかも、実際にインターンとはいえ専門職で海外フルタイムで働けるという経験は、帰国後も就活で大いに役立ちます(もしかしたら現地採用される可能性もありますし)。
ただし、実際はアルバイトを週20時間フル(学生ビザの最大)で入れるとは限りません。例えば飲食店ならシフトがあります。
また、数ヶ月語学学校に通うのであれば、その分の費用も発生します。そのため上記の試算よりも、もっとかかると思っていた方がよいでしょう。
関連記事:「Co-op留学」の費用(カナダ留学費用【徹底解説】語学留学、ワーホリ費用をざっくり見積もり!|2024年版より)
4. 学校で学べる内容とインターン先
“Coop留学とは”で少し触れましたが、Coop留学を提供している教育機関ではビジネス・ホスピタリティ・ITといった3つの分野を軸としてプログラムが構成されています。
それぞれの特徴を以下で解説していきます。自分の興味や将来の目的に合った内容を見つける参考にしてみてくださいね。
ビジネス
マーケティングやマネージメントから人事管理や経理に至るまで、会社運営と成長のために必要となる知識を学ぶことができるプログラムです。ビジネスといっても学べる内容は学校やプログラムによって大きく異なります。
プレゼンテーションや事例を分析するケーススタディを含む、実践的に学ぶスタイルは魅力の一つです。
プログラムの選択肢も多岐に渡るので、この留学を機にビジネスを学ぼうと考えている方から、今ある専門知識と経験を深めたい方まで注目できる分野となっています。
IT
オンラインを活用したビジネスが浸透している現代に欠かせないのが、ITに関する業務です。Web制作やアプリ開発を学ぶプログラミングやエンジニアのコースがあります。
SNSを活用したマーケティング戦略は需要が多く、デジタルマーケティングが学べるコースは近年注目されています。
企業から依頼を受けてプロジェクトを進める場合もあります。学校で学んだ知識を活かすことに加え、市場の傾向を踏まえて取り組むことでより実践的なスキルを身に着けることができます。
関連記事:IT留学は意味がない?メリット&デメリット、おすすめの国など徹底解説
ホスピタリティ
接客スキルを中心にホテルや旅行業界などでのカスタマーサービスで求められるスキルに特化しており、接客のプロを目指すことができるプログラムです。
お客様との良好な関係を築くためのスキルに加えて、ホスピタリティ業界でのマーケティングやセールスと管理についても同時に学べます。
5. 州による就労の違い
カナダで就労体験ができるのが、Coop留学の大きな魅力の一つです。カナダにはいくつかの州がありますが、どの州を選んでも確実に仕事に就けるのでしょうか?
残念ながら、答えはNOです。
就職先をある程度確保できないとこの留学プログラムは成り立ちません。この点を踏まえて、プログラムを提供する教育機関はトロントやバンクーバーに集中しているのが実情です。
就労体験は有給と無給のものがあります。全てではないですが、有給で働きたいとお考えの方は、有給の求人が多いバンクーバーをおすすめします。
関連記事:バンクーバー留学完全ガイド!カナダでの留学先を迷っている方必見
Coop留学のメリット4選
Coop留学の内容は何となく分かってきたけど、一体どんなメリットがあるの?デメリットはないの?と疑問になってきた方も多いのではないでしょうか。
考えられるメリットとデメリットの中からそれぞれ4つに厳選してご紹介していきたいと思います。
1. 年齢制限がないかつ、何度でも留学できる
→ワーキングホリデーの機会を逃しても海外での就労が可能!
2. 費用を抑えながらも、専門知識と就労体験ができる
→就労先が有給である場合はその収入で、全体にかかる費用をカバーできる!
3. 学校の入学条件のハードルが高くない
→高校を卒業していれば、中級レベルの英語で入学が可能なコースも!
4. 就職活動で大きなアピールポイントとなる
→就労で身につけた専門かつ実践的なスキルが企業の率先力として評価される!
Coop留学のデメリット4選
1. 入学条件を満たす英語能力が必要
解消法→現地で語学学校に通う、または日本でオンラインレッスンを受けるなどで語学力を磨いておこう
2.学校での課題が多く、難しい
解消法→就労に繋がる第一歩なので座学の期間中はとにかく学習に専念、放課後に行われるワークショップやカウンセリングなどを活用するのもOK。
3. 希望する職種で就労体験ができない場合がある
解消法→都市や学校、プログラム選びを慎重におこなう
4. 就労経験をした機関としてカウントされない
解消法→自分の必要性を認めてもらい、卒業後に正式な雇用に繋げるという意識をもちながら就労体験に臨む
Coop留学におすすめの学校2選
ここでは、トロントとバンクーバーでCoop留学をするのにおすすめの学校を紹介します。あくまで例の一つです。
トロント:Toronto School of Management
おすすめポイント
- ダウンタウンに位置する(駅から徒歩数分)
- Coopプログラムの提携企業は約100社
- 専任カウンセラー在中し、きめ細やかなサポートでキャリアアップを支援
- 日本人カウンセラー在中
- 日本人率5%以下
- 時間帯が選べるコースが多い
- 卒業後の単位互換、就労ビザ取得、移民も視野にいれて進路設定が可能
おすすめのプログラム
【ビジネス】Desital marketing
顧客の購買意欲を高めるためのSNSの分析やWebsiteの作り込み方を徹底的に学べます。企業のマーケティング部門での就職を目指す方はもちろんのこと、将来的にフリーランスとして働きたい方におすすめの内容です。
【ホスピタリティ】Advanced Diploma in Hospitality and Tourism Management:
ホテルや観光業界で必要となる知識を深く学ぶだけでなく、イベントプランニングのスキルも身に着けることができます。接客だけに留まらず、観光業の幅広い分野で活躍したい方に最適なプログラムとなっています。
【IT】Diploma in Cyber Security Specialist Coop
パソコンのセキュリティーやハッカーを防ぐための知識を学ぶプログラムです。オンラインビジネスの普及に伴って需要が増しています。手に職と思われている方に特に必見です。
バンクーバー:Cornerstone International Community College of Canada
おすすめポイント
- 40年の信頼と実績
- 専属のCoopプログラムコーディネーターが常に在中し、企業と学生をマッチングさせるために密に連携
- 300社以上の提携会社
- 地元の企業とのコネクションを重視
- アクセスの良さ(メインキャンパス:Waterfront Stationから徒歩1分、テックキャンパス:メインキャンパスから徒歩5分)
おすすめのプログラム
【ビジネス】International Business Management
プレゼンテーションや事例を分析するケーススタディを含む実践的なスキルを身に着けられます。
交渉スキルを学ぶ場面では、他の国での交渉方法も合わせて学べるので大学生はもちろんのこと、社会人の方にも魅力的な内容でもあります。
世界でそして管理職を目指してこれからの就活に活かしていきたい方におすすめです。
【ホスピタリティ】Hospitality Management
プログラム修了時には世界的に認知された観光業の資格(American Hotel and Loading Association)を取得できるので、接客のプロとして活躍したい方に最適な内容です。卒業後の就活で大きな武器となるでしょう。
【IT】Network and System Solutions Specialist
プログラムは2年コースで、日本でシステムエンジニアとして活躍されている方におすすめの内容です。英語を使ってシステムエンジニアとして活動出来る方は日本でもカナダでもかなり必要とされています。
学校については各留学エージェントにご相談するのがよいでしょう。
ワーホリとcoopの違い
ここまで、Coop留学をメインにしてご紹介してきました。でも実際に自分に合うのはCoop留学なのかワーキングホリデーなのか、まだ少し迷っているかもしれません。
ここではCoop留学とワーキングホリデーの違いを比較表にまとめました。
coop | ワーホリ | |
年齢制限 | なし(高卒以上のため、18歳以上) | 18〜30歳まで |
滞在期間 | コース期間による(最長2年) | 1年間 |
取得制限 | なし | 1国につき1回 |
人数制限 | なし | 1年に6,500人まで |
最終学歴 | 高卒以上 | なし |
ビザの種類 | 学生ビザ+就労ビザ | ワーホリビザ |
ビザの延長 | 可能(条件による) | 不可 |
就学期間 | コース期間の半分 | 最長6ヶ月 |
就労時間 | 英語研修期間:不可 授業期間:週20時間 就労期間:週40時間 |
制限なし |
英語力 | IELTS4.5〜6.0ほど(TOEIC700点相当) | 不問 |
Coop留学に向いている方は、以下のとおりです。
- 就活に役立つプラスαを学びたい
- 専門スキルを活かして海外で就労体験をしたい
- 努力を惜しまない
ワーキングホリデーに向いている方は、以下のとおりです。
- 自分の時間を自由に楽しみながら海外に長期滞在したい
- 自分のペースで働きたい
- 貯金がなくても今すぐ渡航したい
それぞれで特徴が異なりますので、留学の目的に合わせて選びましょう。
関連記事:「ワーホリ vs Coop留学」オススメのカナダ留学プランはこれ!
Coop留学に関するQ&A
まとめ
Coop留学とは何かそして留学の魅力について知っていただけしたでしょうか?
「ワーホリと違って何回でもできる、年齢制限もない、本格的な職業にもつける、お金も稼げる」
しかもそれが、一般的に治安のよい国と言われるカナダで体験できるのです!
カナダで働きたい方や英語を駆使して世界で活躍したいと思われている方、ご自身の留学計画を具体化させながら後悔しないCoop留学をしてみませんか?
その第一歩は、留学エージェントへの問い合わせからです。