ダイビングを始めたけどなかなか中性浮力が取れない、他の人から注意されてしまう、ダイビング後は疲れてしまう、そんな人はいませんか?
非日常を体験できるスキューバダイビングはとても楽しく魅力のあるスポーツです。もっともっと上達して上手になりたいと思う人も多いのではないでしょうか。
この記事では、まず最初にダイビング初心者がやりがちな迷惑行為について説明。そしてこういった迷惑行為をしないためのスキルアップ方法をご紹介。
目指せ脱!ダイビング初心者!この記事を読み終える頃にはきっとコツを掴めているはずです!
目次
1.嫌がられる?初心者がやりがちなこと
初心者の人は要注意!知らず知らずのうちにこんな行動をしていませんか?誰でも初心者の時期はあり成長していくものですが、それでも以下の行動をする人は周りから嫌がられることがあります。
まずは以下の行動をしていないかチェックしましょう!
1-1.サンゴを折ってしまう人
魚の住処としての役割を担うサンゴ。近年ではサンゴの白化も問題視されていますが、それ以前に人間がサンゴに直接ダメージを与えることがとても多いです。それがダイバーがサンゴをバッキバキに折っていくことです・・・。
もちろん故意に折っているわけではありません。初心者のうちは中性浮力が取れず、サンゴの上に墜落して折ってしまったり、足元に気が付かずにフィンでサンゴを折ってしまうことが多いです。
サンゴは折れてから元に戻るまで数十年を要します。私たちが気が付かずに折ってしまったら、数十年は元に戻らないのです。
サンゴに着底しているのに思いっきり足をバタつかせている人、本当に多いです。目の前でなんどもサンゴが折れていくのを目にしています。私自身も過去に折っったことがありました。
サンゴ礁があるポイントでは特に注意をする、自信がなければサンゴ礁の真上に行かない、サンゴ礁と距離を取るなど工夫して折らない努力をしましょう。
1-2.砂地で砂を巻き上げる
初心者で要注意なのが、砂地です。足ひれ(フィン)で砂地の砂を思いっきり巻き上げてしまうことが多々あります。こうなってしまうと後ろの人は大迷惑!砂地で視界が失われる他、ダイビング器材に砂が入ってしまうことも。海の生物にとっても迷惑です。
多少の巻き上げは仕方ないものですが、砂地にいる場合は後方に人がいなくても砂を巻き上げてはいけません。
砂地にいる際は、まずは大きく息を吸って砂地から体を浮かすか手を使って体を浮かし、砂地から離れたあとに静かに足を動かすことです。間違っても大きく力強く足を漕いではいけませんよ。
1-3.魚を逃してしまう
初心者がやりがちなこととして、魚を逃してしまうことが挙げられます。ダイビング中にガイドが珍しい魚を見せることが多々ありますが、海の生物はとても敏感。
砂地から顔を出している生物、岩場に隠れている生物を初心者はつい、とある行動で魚を逃してしまいがちです。
その行動は、魚を見たいがために近づきすぎる、中性浮力が取れないためにバランスを崩し周りを騒がせて魚を驚かせ逃げさせる、1番注意してほしいのは生物を見た後に順番のため後ろに下がる際、足ひれなどで思いっきり蹴って魚を逃してしまうことです。
これ実はよくあります。私の番が来たと思ったら前の人の行動で魚が逃げることよくあります(笑)ガイドも私も苦笑いです!
ダイビング中は配慮すべきことがたくさんあります。初心者のうちは視界も狭く、いろんなことが新鮮で楽しくあっちこち動きがちですが、周りの人の配慮を忘れずにしましょう。
1-4.人によくぶつかる
これもよくありますね。人によくぶつかる人です。特に上から思いっきり墜落してくる人が多いです。あとは後ろに人がいるのに気が付かずに足ひれで思いっきり蹴る人も多いです。足ひれで正面から蹴られると、マスクが外れたりレギュレーター(呼吸器)が外れてしまうことも。
上級者に対して蹴ってしまうのであればまだ大丈夫ですが、初心者を蹴ってしまいマスクや呼吸器を外すとパニックを起こすことも考えられます。
そうならないためにも、人にぶつかることはやめましょう!
1-5.ガイドについていかない人
ガイドにとって1番迷惑な行動がこちら、ガイドについていかない人です。少人数であれば人がいなくてもすぐに気づきますが、5人以上ゲストがいる場合はなかなか気づきません。魚に夢中になる、写真を撮っていて周りが何しているか気づけない初心者は多いです。
ガイドが移動をはじめたらしっかりとついていく、写真を撮っていても周りがなにをしているか頻繁に目を向けることを徹底しましょう。
透明度がいい海で潜る場合は見失う可能性はすくないですが、透明度5メートルもない海ではちょっと目を離したすきにガイドとはぐれてしまう可能性があります。
1-6.勝手に深場にいく人
ガイドにとっての迷惑行動のもう一つはこちら、勝手に深場にいく人です。特に初心者のうちは中性浮力が取れないことが多いので、いつの間にか皆んなより深い場所にいることが多いです。また、魚や珍しいものを見つけて勝手に深場に行く人も多いですね。
深度が深いということはそれだけリスクが上がります。基本はガイドと同じ水深を保つというルールがあるので、ガイドは皆は同じ水深で無限圧潜水(減圧を必要としない潜水)できているものと考えています。
ただし、一人だけ深場にある程度留まっていると無限圧潜水を超え、減圧を必要とする浮上をしなければいけないことも。それに気が付かず、周りと同じ浮上をすると体調不良を起こす危険性もあります。
深場にいくということはそれだけでリスクがあるものです。初心者のうちは特に勝手に深場に行かないようにしましょう。
1-7.色んなもの、魚に触る
ダイビングをするにあたって、海の生物にむやみに触るのはご法度です。環境保護の観点もありますが、海には危険な生物が思っている以上に多いのも事実です。
初心者のうちは、どの生物が危険で毒を持っているかわからないと思います。ガイドが常に見ているのであれば、触ろうとすれば注意してくれますが、常にそうゆう状態とは限りません。全て自己責任となるので、むやみに触るのは絶対にやめましょう。
また、生物だけではなく岩場や海藻も要注意です。岩場で手を切る人、海藻にも毒を持っているものもあります。
しっかりと全身を保護するウェットスーツを着用し、中性浮力を保ち、岩場に接触しない、生物に触らないことを徹底しましょう!
2.初心者からの脱出・上達方法
では、実際に初心者から脱出するにはどうすればいいか。どうすれば上達するのか。上記で挙げた迷惑行為をしないためにはどうしたらいいのか。実際に私の経験のもと、ダイビングの上達方法をご紹介します。
2-1.とにかく潜る
とりあえず潜る、とにかく潜ることが上達への近道です。できれば1年以内に50本目安に潜るといいかなと思います。間隔をあけすぎると色々と忘れてしまいます。特にリゾートダイバーは要注意!沖縄や南国エリアでしか潜らないため、年に多くて1〜2回なので上達しません。これでは器材のセッティングも忘れてしまうでしょう。
関東の人であれば、伊豆諸島や伊豆エリアで休日潜る、関西の人であれば和歌山あたりで潜るなど定期的に潜ると上達が早いです。
ちなみに私は2010年5月26日にダイビング1本目をスタート、50本目は2010年12月17日と半年以内に50本達成、100本目は2012年9月12日でした。当時は円安時代、サイパンで1日5本潜ったりして本数を稼ぎました。
2-2.器材はレンタルではなくmy器材
上達したいのであれば、レンタル器材を毎回借りるのではなく、my器材を揃えるべきです。ダイビングの器材はメーカーによって扱いが様々です。もちろん基本は共通ですが、細かい部分は異なってきます。
BC(ライフジャケット)の着心地や操作性、レギュレーター(呼吸器)も人によって噛みやすい噛みにくいものがあります。マスクは顔の形に沿って自分に合ったものでないとずれてきたり水が入ってきたりします。フィンも硬さや形状が異なるので人によってはストレスをかかえることも。
ダイビング時のストレスはご法度です。毎回レンタルで勝手性が違うと戸惑い、浮力が保てずストレスになりかねません。それを防ぐためにも自分の器材を所持することは上達も助けてくれますし、ストレスもなくなります。
ダイビング器材は高額ですし、とても重いのでめんどくさい・・・と思いますが、購入をおすすめします。
もし全て揃えられなくても、自分の顔に合ったマスク、そしてダイブコンピューターは購入するようにしましょう。それだけで違ってきますよ!
2-3.姿勢や泳ぎ方を意識する
自分自身が泳いでいる姿は自分で見ることはできません。自分がどんな姿勢で泳いでいるか、意外とわからないものです。
ダイビング時は、
・手は使わない
・体は真っ直ぐ水平を保つ
・足は大きくゆっくりと動かす
この3つが基本です。初心者の人を見ていると、手を使って漕いでいる人がいます。
手は基本動かさないので、ダイビング中はカメラなど持っていなければ、腕を組んでいる人がほとんどです。
次に初心者の人は体が垂直になっている人が多いです。これでは足をバタつかせると水面に向かって上昇していってしまうので危険です。それにこの姿勢だと真っ直ぐ進むことができませんし、流れが強い時は体力を消耗してしまいます。必ず水平に保つことを意識しましょう。
最後に足の動きです。水泳のように足をバタつかせる必要はありません。むしろ上級者を見ていると足もほとんど動かしていないことに気づきます。基本は大きくゆっくりです。そして膝は曲げず真っ直ぐの状態で上下させます。
これに慣れたらあおり足も覚えるといいと思います。水泳の平泳ぎのときの足の動きで、インストラクターやガイドはあおり足を使っている人がほとんどです。
2-4.中性浮力を保つ
中性浮力の特訓中…
ダイビングに欠かせないスキル、それが中性浮力です。中性浮力とは、浮きも沈みもしない状態のことをいいます。手も足も動かさずに水中でぴたっと静止することができる、それが中性浮力です。
これができるようになるとかなり楽になります。浮き沈みもしないので体力も使いませんし、サンゴの上に墜落することも、人にぶつかることもなくなります。
中性浮力を保つには様々なコツが必要です。
まずはウェイト(重り)の関係。ウェイトが適正より重くても軽くてもいけません。自分の適性をしっかりと知ることです。タンクの種類、ウェットスーツの厚さ、自分自身の体重によって随時ウェイトの適性は変わってきます。わからないうちは、インストラクターに相談していきましょう!
そして自己器材を用意すること。レンタル器材でも上級者は難なく中性浮力は取れますが、初心者はそうはいきません。慣れた器材であれば中性浮力も取りやすいです。
あとは呼吸の方法です。中性浮力は基本的に自分の呼吸・肺を使って調整します。一定の呼吸を保ち、浮きも沈みもしない状況を作り出します。
これらを理解した上で、あとはひたすら潜ることです。50本をすぎるころにはなんとなくコツが掴めるようになると思います。100本あたりで自信がつくはずです。20本しか潜っていないのに中性浮力を完璧にしたい!というのは無謀です。ひたすら潜ることが中性浮力の近道です。
2-5.頑張らない
ダイビングは頑張らない!ひたすら楽しむ!
最後に上達のコツとして、頑張らないことです!
初心者の人は全てに対して全力です。泳ぐことにも、魚を見ることにしても体力の100%を出しているように感じます。
ダイビングはほとんど泳ぐこともありませんし、体力を使うこともほぼありません。ダイビングは全く体力を使わないスポーツです。初心者は陸に戻るとヘトヘトなのに、上級者は体力は有り余っています。それはダイビング中に一切頑張っていないからです。
もちろん頑張らないためには中性浮力を保つことは必須で、足の動かし方、呼吸法も重要です。そのために頑張ることは必要ですが、それは気合のみであり、行動は最小限で大丈夫です!(笑)
ダイビング中に息切れしてはいけませんよ!
3.ダイビングで上達したいなら
3-1.他の人の動きや行動を観察する
上達したいのであれば、他の人の動きや行動を観察することが大切です。インストラクターやガイドの動き、自分よりもダイビング歴が長い人の動きをよく見て気づくことも多いかと思います。
あおり足をじーっと観察するのもいいですし、人の呼吸をずっと見ているのも面白いです。泡を吐き出す間隔を見ていると長くゆっくりなことに気がつくと思います。砂地着底から動き出す人をじっと見てどうゆう動きをしているか見るのも楽しいです。
潮の流れが速い時でも上級者は一切動かないのに流されません。一体どうなっているのか!?これに関しては私も不思議に思っています(笑)
観察して色々と真似して吸収していきましょう!
3-2.ステップアップライセンスを取る
ダイビングはオープンウォーターライセンスだけではありません。オープンウォーターを始め、様々なランクのライセンスが存在します。
上達したいのであれば、ライセンスをステップアップするのが1番いいでしょう。特にダイビングはアドバンスドオープンウォーターまでは必須といっていいほどです。まだアドバンスを取っていない人は是非、アドバンスを取ることをおすすめします。
4.安全で楽しいダイビングを心がけよう
ダイビングはとても楽しいレジャーのうちの一つです。海の中という特殊な環境下で、非日常の世界を味わうことができるとても魅力あるスポーツです。
世界には色々な海が存在し、サンゴが美しい海、大物回遊魚に出会える海、戦艦や戦闘機が沈んでいる海、海底遺跡がある海など、海の中は本当に飽きることがありません!
しかし、そういった場所に行くにはスキルの向上は必須です。スキルのない人はそういった中上級者向けのポイントには連れて行ってもらえません。
個々のスキルの向上はもちろん、上級ライセンスを目指してダイビングスキルを是非、向上していってみてください!