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【海外就職】カナダで通関士になるための7ステップ(難易度・英語力・実際の試験まで)

From カナダの通関士より

数年前に、大学に通いながら留学エージェントで働いていたときのことです。まだカナダに来たばかりの留学生が、訪ねてきました。彼は瞳を輝かせながら「カナダでの目標は英語を使うオフィスワークに就くことです! ですのでアドバイスを下さい」と熱心に問いかけてきました。

正直言って私は、びっくりしてしまいました。なぜなら彼の英語力は、高校英語ですらおぼつかないレベルだったからです。

オフィスワークに就くどころではなく、カナダでまともに暮らせるかどうかさえ微妙に思えました。

でも、けして彼が特別だったわけではありません。留学エージェントの仕事を続けているうちに、現在の英語力に関係なくオフィスワークに就きたいと考えている人がかなりいるという事実に、私は気がつきました。

そこで今回は、日本人がカナダでオフィスワークに就く際の代表ともいえる通関士になるための方法について、紹介します。私自身、いま通関士としてカナダで働いています。ですので私の経験も踏まえて、アドバイスをしたいと思います。

ちなみに通関士とは、輸出入者に代わり国際物流の正しい手続きを行う仕事に就く資格をもった人のことを指します。

カナダは北米の拠点としての役割を果たしているため、世界中のグローバル企業が現地法人や支社を設けています。こうした企業が求人を出す際には、貿易関連の知識と経験をもつ人が優先されます。そのためカナダで通関士の資格をとることで、就転職が大いに有利になるのです。

通関士をはじめ、カナダでオフィスワーカーになるために最も重要になるのは英語力です。でも、それ以外にも就労ビザやライセンスなど欠かせない事柄が数多くあります。

通関士になってみたいというあなたのために、通関士になるための7つの関門について紹介します。

カナダでオフィスワークに就くための7の関門

1.基本的な英語

カナダで通関士になるために越えなければいけない7つの関門

英語力の基準ですが、カナダに来る前に最低でもTOEIC 600点くらいは必要です。ただし、日系のオフィスワークであれば、若干少なくても問題ありません。外資系だと、最低でもTOEIC 800点は欲しいところです。

英語力はカナダで伸ばせばいいのでは? と考えるかもしれませんが、ワーホリの就労ビザは1年間しかないことを忘れないでください。あなたの英語力が800点に到達するころには就労ビザの期限がなくなり、タイムアウトになってしまいます。

また、カナダで通関士になるためには、貿易関連の専門用語などを知っている必要があります。日本で貿易に関わる仕事に携わっていたり、日本の通関士資格をもっていれば、あとはそれらの専門知識を英語に置き換えるだけで済むため、かなり有利になります。

専門用語の知識についての理解は、カナダで通関士になるために絶対に必要な条件です。

しかしながら、大概の人はこの条件をクリアできないと思います。その場合は語学留学を通してカナダの短大などに入学し、専門知識を習得することをおすすめします。

2.語学学校

カナダで短大などの専門機関に入学するためには、一定レベル以上の英語力が必須となります。短期大学に入るための目安は、TOEFL 550か、IELTS 6.5程度です。TOEICに置き換えると、800点以上は必要になります。

この基準に達していない場合は、必要な英語力を磨くために語学学校で英語を学ぶ必要があります。

ここで注意してほしいことは、「英語力ゼロでカナダに来てしまうと、1年程度でそのレベルに達するのはかなり難しい」という現実です。

そのため、カナダに来る前に英語力をつけておくことこそが、とても重要になります。

さらにTOEFLやIELTSなどは、TOEICとは試験の構成が異なることも押さえておいてください。

TOEFLやIELTSは、大学や短期大学などに海外から来る留学生に焦点をおいています。そのため英文記事の読解や論文の作成など、英語の読み書きに大きな得点配分がなされています。

TOEFLやIELTSで高スコアを取るためには、TOEICとは異なる試験対策が必要になります。語学学校を選ぶ際にも単なる英会話の習得よりも、英語の読み書きについて鍛えてくれる学校を選ぶことをおすすめします。

3.大学などの入学試験(またはTOEFLなど)

カナダで通関士になるために越えなければいけない7つの関門

カナダの語学学校である程度の英語力がついたところで、大学や短期大学などの専門機関に入るために、あなたにはふたつの選択肢があります。

ひとつは正規の入学試験を受ける方法です。試験に合格すれば晴れて入学が許されます。

もうひとつは、TOEFLやIELTSなどのスコアを基準以上に上げることです。TOEFLやIELTSのスコアが基準以上に達していれば、入学試験を受けることなく編入学できます。

さて、どちらが得なのでしょうか?

大学入学試験は当たり前ながら全文英語で出題されます。英語力がないとまったく太刀打ちできません。

英語力があることを前提とする試験のため、外国人向けに優しい英語を用いるなどという配慮は一切ありません。英語力がないと何を問われているのかさえ分からず、頭を抱えることになってしまいます。

ですので大学の入学試験を受ける前に英語力をつけておくことが、絶対に必要です。

また大学の入学試験では、高校生の学科(数学など)の質問が英語で出てきます。

たとえば数学の微分・積分・最適化などです。あなたが微積分の解き方を完璧に覚えていたとしても、その知識を英語に置き換えることができなければ正解は得られません。高校で習得したすべての知識をひとつひとつ英語に置き換える準備をするだけでも、たいへんな作業です。

つまり試験を受けて普通に大学や短大に入ろうとする際にも、高度な英語力が必要になるということです。また、今さら数学などを一から勉強しなければいけないと思うだけで、うんざりしますよね?

だったらTOEFLやIELTS などの試験にパスすることを考えた方が、よほど楽です。

日本で英語力を高めることで、あらかじめTOEFLやIELTS などの試験にパスしておけば、カナダの大学か短大に直接入学できます。そうすることで結果的に、時間とお金の大きな節約につながります。

ですので、カナダに来る前に英語の準備をしておけば、かなりお得と言えます。

また、カナダに来る前にフィリピンなど滞在費や授業料が格安な国に英語留学をするという選択も、プランの一つに加えてみるとよいでしょう。TOEFLやIELTSの対策も、フィリピン留学で十分に可能です。

カナダで1、2を争うことで有名なトロント大学の入学条件です。興味がある方は調べてみてください。
https://www.future.utoronto.ca/apply/

   

4.短大または大学の学生生活

さて、なんとか大学や短大にみごと正規留学(学位留学)を果たしたあなたですが、むしろここからが本当に厳しい留学生活のはじまりです。カナダの学位取得は、他国と比べてとても難しいことで有名です。

実際、1日の睡眠時間が6時間もとれない日が続くことになります。学部によって簡単だったり、難しかったりという差はありますが、カナダの大学の授業についていくためには、基本的に1日あたり8~10時間は勉強する必要があるとイメージしてください。

さらに、なかには特に厳しいことで有名なコースがあります。そんなクラスにあたってしまうと、4ヶ月かけてクラスを取ってみたものの、合格点に至らないこともよくあります。その場合は高いお金をかけて、再びそのクラスを取り直さないといけません。

気を抜くとお金と時間の負担が増すばかりです。全力で頑張りましょう。

5.大学卒業と就労ビザ

カナダで通関士になるために越えなければいけない7つの関門

1日に何時間も費やして勉強をしてきた大学生活も、最後のセメスターになると卒業のためのプロジェクト論文(エッセイなどの提出)やプレゼンテーションなどの課題が、通常は待ち受けています。

エッセイだと、2,000~3,000字くらいの文量が当たり前のように要求されます。またプレセンタ―ションは与えられた時間のなかで20~30人の同級生を前に、英語でプレゼンを行う必要があります。

そのため、ほとんどの学生は卒業する前にかなりの時間をかけて、卒業の準備をします。日頃から英語の論文とプレゼンに慣れるように、練習を繰り返すのです。

これってけっこう大変ですよ!

こうして一日に10時間近くを勉強に費やすことで、数年後にようやく大学を卒業できます。これでようやく、カナダで通関士になるための次のステップに進むことができます。

次に待ち構えているのは、就労ビザの申請です。就労ビザの申請は手続きに時間がかかり、本当に面倒です。でも就労ビザをとらないことには、カナダで仕事をすることはできません。

カナダ移民局に行って英語を解読しながら、3年の就労ビザを申請します。下のリンクがカナダ移民局のwebページで、就労ビザの申請方法について説明されています。英語の勉強にもなりますから、興味があったらぜひ覗いてみてください。

6.ライセンス

カナダ移民局にビザを申請して就労ビザが下りたあなたは、これで堂々と仕事を探しはじめることができます。でも、もちろんはじめから通関士として仕事ができるわけではありません。

法律の決まりによって、ライセンスがないと通関士として働くことはできないからです。ですので最初は通関士の見習いとして、オフィスワーカーからはじめることになります。会社に入っても書類の整理や電話の対応、エクセルやパワーポイントの作成など、ごく一般のオフィスワーカーとしての仕事をこなすことになります。

そうしてカナダの物流などの会社で1年間の実務経験を積むことで、カナダで通関士になるためのコースを受ける資格を手にすることができます。1年以上の実務経験がないと、コース自体を受ける資格が取れないため注意してください。

通関士になるためのコースに入ると、その後2年に渡って通関士になるために必要な知識と技能を徹底的に勉強します。

たとえば、日本と中国から同じものをカナダに輸出しても、関税が違うことがよくあります。

その要因としてカナダとのFTA(自由貿易協定)などの貿易協定が影響していることもあれば、中国の方が新興国のために関税の面で優遇されていることがあげられます。

また食べ物に関しては、カナダ政府はとても敏感です。

たとえば、2011年の3月に東北大震災で核プラントが地震で破壊され、放射能が福島の地域に漏れてしまったときのことです。

それからすぐにカナダ政府は、日本からの農作物の輸入禁止を実行しています。現在は放射能が基準値以下に下がったことが確認されたため、規制は解除されています。

このような貿易に関することことをすべて頭に叩き込み、通関士のクラスを受けて2年後に最終試験に挑みます。下のリンクは、カナダの国家資格である通関士についての案内です。英語の勉強がてら、ぜひ行ってみてください。

(カナダ国家資格 通関士)
https://cscb.ca/content/ccs-course

7.英語面接(通関士の仕事)

英語での面接は、ワーホリでカナダに来る人であれば誰でも体験します。しかし、通関士の採用試験として行われる英語面接となると、それだけで2時間を超すことも一般的です。

その会社の管理職数名に囲まれて、通関業務の質問を1時間以上たっぷり聞かれることもあります。同時に100問ほどある筆記試験に答えなくてはいけない場合もあります。

会社にとって通関士は重要な職種にあたるため、ワーホリの際に受ける英語面接と通関士の採用試験としての英語面接とでは、その踏み込みの深さがまったく異なります。

ですから事前に入念な準備をしてから、面接に臨むようにしてください。通関士としての知識はもちろんとして、通関士としてのモラルや成功体験などもよく聞かれます。また、残業の多い業種のため、残業は可能なのかなど色々立ち入ったことを聞かれます。

備えあれば憂いなしです。しっかり準備をして、自信をもって英語面接に臨みましょう。

まとめ

通関士としてカナダで働くために越えなければならない7つのステップについて紹介してきましたが、いかがでしょうか?

カナダで通関士になるためには何よりも英語力が必要ですが、それ以外にも貿易についての実務経験や知識が必要になることをわかっていただけたと思います。

通関士になるために大学や短大を卒業する必要は必ずしもありませんが、英語の上達や就労ビザの面から考えるとおすすめの方法です。

フィリピン留学を終えたあとの進路のひとつとして、あなたもカナダで通関士を目指してみませんか?

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