留学から考えるキャリアプラン、イギリスの現地就職の情報 まとめ5選

外国で働く際の仕事としては、レストランでの給仕係から通訳・日本語教師、また様々な業種でのオフィスワークなど、多くの職種があります。
海外で仕事をすると聞いた場合、あなたはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?

「英語で同僚たちとコミュニケーションをとる姿を想像しただけでも、かっこいい!」
「さっそうと仕事をこなしながらも、日本のように残業に追われることもない」
「オフの日は思いっきり遊ぶ!」

もしかするとあなたは、そんなメリハリのついた生活をイメージするかもしれません。

しかし、現実はそれほど甘いものではありません。英語でのコミュニケーションに四苦八苦し、慣れない仕事に追われててんやわんやとなってしまうことのほうが、はるかに多いものです。

それでも、海外で一度は働いてみたいと思う方は多いことでしょう。

そこで今回は、イギリスの大学院に留学をした筆者の体験をもとに、実際に現地で見てきたイギリス人たちの働き方、そしてヨーロッパでの働き方を中心に紹介しますね。海外で働きたい方は、ぜひご一読ください!

1.オンとオフははっきりわけるイギリス人の仕事への姿勢

イギリス(ヨーロッパ)での働き方まとめ

筆者はイギリスでの生活を通して、イギリス人のオンとオフの使い分けに戸惑うことが多々ありました。

たとえば、日本のように24時間365日営業といったコンビニのようなものはイギリスには少なく、仕事の終わる時間と同時にお店が閉まることも一般的です。

日本だとレストランやコンビニをはじめとして、サービス業に従事している方は夜遅くまで働いていますよね。

しかしイギリスの場合、デパートのようなお店は夜6時にはしっかり閉まります。夜8時を過ぎれば、街の中心地はパブ以外真っ暗ということもざらにあります。オフィスワーカーの方が夜分遅くまで残業に追われるなんてことは、ほとんど聞いたこともありません。

日本人的な感覚かもしれませんが、働く時間と休む時間がしっかり分けられおり、残業が少ないことがイギリスの働き方だと思います。

でも驚くべきことに、実はイギリスはヨーロッパでは残業が1番長い国として知られているのです。

イギリスはヨーロッパのほかの国々に比べると勤勉で、労働時間の長い国といわれています。しかし、1週間の平均労働時間を日本と比較すると、10時間程度日本より少ないのです。

ヨーロッパでは働きすぎとからかわれるイギリスと比べても、いかに日本人がよく働く民族なのかわかりますよね。無論それが良いかどうかは別問題です。

イギリスでは終業時間やお昼休憩になれば、お客さんが窓口にいようとも対応係の人は平気で帰ったり、休憩に出たりします。

日本だとお客様第一で柔軟に対応してくれることが多いものですが、イギリスだとなかなかそうはいきません。

筆者がイギリスにいたときに、ある大手銀行の口座を使っていました。帰国に伴って、口座を閉じる必要があったため、銀行にお昼前に出向いたところ、担当者に「今から1時間ちょっとランチに行くから、1時間半後にまた来てくれ。よろしく」と軽めの対応をされたことがありました。

お客様だろうがランチタイムはランチタイム、退勤時間は退勤時間というのが、私の感じた英国式ワークスタイルです。

そのため、仕事のメール対応が深夜や、土日に来ることもほぼありません。仕事とプライベートはしっかり分けられるケースが、非常に多いのです。

2.イギリスだから一概に時間や期限にルーズというわけではない

イギリス(ヨーロッパ)での働き方まとめ

オンとオフがはっきりしていることが、筆者の感じたイギリス式ワークスタイルだとお伝えしました。次にイギリス人の仕事の仕方、または仕事哲学についてお話します。

紳士的な対応や物腰の柔らかい対応が、イギリス紳士やビジネスマンのイメージかもしれません。しかし、イギリス人は何よりも決められたルールに従って業務遂行をします。

フランクでいい加減なところが外国の良いところだと考えている方もいるかもしれませんが、イギリスでカスタマーサービスやビジネスの場面に出くわすと、「ルールですので無理です」とつっけんどんな対応をされることが多くあります。

一言でいえば、臨機応変な対応をイギリス人はあまりとりません。

その理由として、イギリスの場合は全員がジェネラリスト(広範囲な知識をもつ人のこと)として会社の業務を把握しているというよりも、何かの専門家たちによって組織やグループなどが形成されている傾向が強いことをあげられます。自分の業務以外は関与しないという風潮が、イギリスには根強いのです。

そのため、しっかりルールを決めておかないと組織としての一貫性や統率がとれない、という事態になりかねないのです。

また、海外は日本に比べて時間にルーズというイメージがありますよね?

イギリスでも多くの場合、時間に対しては寛大です。しかし、提出物の期限やルールとして明文化された締め切りなどの場合は、日本同様に非常に厳しく対応されます。

1分だけ遅れた場合でも、受け取ってもらえない可能性さえあります。先述の通り、ルールはルールなのです。

海外では遅刻しても大丈夫と高をくくることも禁物です。イギリスやヨーロッパ圏(特にドイツなど)では時間やルールに関して気楽に考えすぎると、足下をすくわれますよ。

3.雇用、転職、起業、副業といったイギリスの雇用事情

イギリス(ヨーロッパ)での働き方まとめ

2016年現在、イギリスでの失業率は4.96%(IMF参照)と日本の3.18%に加えて多少高い失業事情となっています。

Brexit(イギリスのEU離脱決定)はご存知の通り、移民によって失業する可能性のあるイギリス人たちを守ろうとすることが決め手の一つでした。

イギリスでは日本のような終身雇用制度というものはありません。最初についた仕事を続けることで日本でいう定年近くまで勤め上げるなんてことは、イギリスではほとんどありません。

というのも、イギリスでは自分の能力や前職で得た経験などの実績を武器に、新たに就職活動をすることが一般的だからです。そのため通常は、大卒学生では就職市場でなかなか評価してもらえないという事情があります。

ではどうするのかといえば、小さい会社から少しずつキャリアアップし、自分の理想とする雇用環境に近づけていくのです。

なかには学生のうちにインターンシップで能力があることを示し、その起業に採用されて働くというケースもあります。インターシップとは、大学生が企業で一定期間実務を体験する制度です。インターシップを活用することで運よく大企業に直接就職できる学生もいますが、全体から見ればごく少数に限られています。

このような実情から、イギリスでは3年程度を目処に転職することが一般的です。「転職をすることでキャリアアップを図るべき!」という考え方が、イギリスには根付いています。

ただし、注意点として、企業は前職を参考としてあなたの実力や能力を判断するため、異業種への転職は厳しいことを念頭においてください。

また就職に関しても空きが出た時点で募集する形式のため、大量採用されるケースはまれです。

またイギリスでは、女性の雇用向上や失業率低下を図るために、パートタイムの働き方も広く浸透しています。パートタイム労働者の働く権利を守る法律もあるため、その雇用環境は日本と比べて優遇されているといってよいでしょう。

実は、イギリスは起業が盛んな国です。

これまで紹介してきた通り、イギリスで自分の就きたい仕事にたどり着くことは想像以上に大変です。何度も転職を繰り返したとしても、自分の理想に近づくことが難しいケースも多々あります。そこで選択肢としてあがるのが、起業というわけです。

イギリスでは雇用難が続いているため、「自分の理想とするキャリアを追うためには起業するのが一番の近道!」といった認識さえあります。

そのため大学のキャリアセンターで起業支援を積極的に行っているケースも多く、キャリア形成の一つとして学生に多くの資金を提供する場合もあります。

しかし、「起業にリスクはつきもの」という考え方もあるため、パートタイムで雇われながら自分の事業をもち、時間管理を巧みにこなして働くという方法もあります。

日本でいうところの副業に当たりますが、日本のように会社が一生雇用を保証するわけではないため、本業の傍らでサイドビジネスをするという選択も方法としてはアリです。

4.長期休暇をとるのは権利

イギリス(ヨーロッパ)での働き方まとめ

欧米諸国では有給休暇や長期休暇は権利として認められているため、日本のように休みをとるのにためらう必要はありません。休暇取得は当然の権利であり、100%取るものだからです。

また上司の方も積極的に休みをとるため、責任者が1か月休みで不在ということもあり得ます。考え方として「いない人の分はいる人たちでカバーするのが当たり前!」であり、休暇取得に対する罪悪感も薄いのです。

その点、お互い助け合いをしようという日本的な風潮と被る部分もあるかもしれません。イギリスでは日本のように、お盆やお正月といった概念はありませんが、3月から4月の間のイースター、7~8月のヨーロッパ一帯の休暇シーズン、クリスマスでまとまった休みをとる人が多くいます。

私の留学していた大学院でも職員や教授陣などは1年に1回、もしくは2回、2週間から1か月のまとまった休暇を取得していました。メールを送っても「休暇中ですので対応しません」といった自動返信メールが届くことが、上記の期間中だと非常に多かったものです。

これはイギリスばかりでなく、ヨーロッパ全体でも同じ状況であり、長期休暇の取得に関してはどの国でも積極的に進められます。そのため、この期間はヨーロッパ一帯が一斉にバケーションシーズンに入ることになり、航空券の値段が高騰します。

長期休暇をとることをためらうような空気は、ヨーロッパにはありません。

私の知人がオランダで働いていますが、業務の性質上残業があるような働き方をしていたため、休暇申請を出しにくかったという話を耳にしました。「休み=同僚に迷惑がかかる」という考え方は、日本的かもしれませんね。

しかし、実際に休みをとって日本に一度帰りたいと上司に伝えると、二つ返事で「いいよ! 休んで来い!」と返ってきたそうです。休みをとるのは当然の権利であって、休む人が抜けた穴を埋めるのも、従業員の仕事の一つだそうです。

休みに関しては許可を渋るどころか「早く取ってくれ!」といった態度だったそうで、知人は大変驚いたそうです。長期休暇をまとめて取得するという感覚は、日本とはまったく違う感覚といえるでしょう。

長期休暇と残業というキーワードが出たので補足しておきますが、イギリスやヨーロッパで働く場合であっても、日系企業で雇用された場合、または日系企業から派遣されて現地で働いている場合は、この考え方が通用しないケースがありますので注意してくださいね。

なぜなら母体が日本企業のため、イギリスやヨーロッパに位置しているにもかかわらず、ともに働くのはほとんど日本人だからです。その場合、これまで紹介してきたヨーロッパの常識は通用しません。

現地人の方は休みをとるのが当然として認識していますが、日本人同士だとそうはいかないらしく、日々休みなしの残業ということにもなりかねませんので、その点は注意が必要です。どうしても国や国民性による働き方の違いが、色濃く反映されることになります。

5.ヨーロッパで働いてみたい!!

イギリス(ヨーロッパ)での働き方まとめ

ここまでのトピックを見て、イギリスやヨーロッパで働いてみたいと思った人もいるかもしれませんね。しかし、イギリスでは移民に対して風当たりが強く、よほどのキャリア・技能・実績をもっていない限り、その就職は難しいのが現実です。

これはヨーロッパの他の国でも、おそらく同じかと思います。基本的に自国民の生活を守るという考え方が根底にあるためです。しかし、どうしてもヨーロッパで働いてみたいと考えるあなたにおススメしたいのは、オランダでの就職です。*

現在オランダでは、日本人は労働ビザを取得することなく、就労することができます。イギリスなどは複雑なポイントシステムを用いて移民流入を阻止していますが、オランダの場合、日本人であればそのようなプロセスを経ずに仕事を始めることができます。

*残念ながら2017年1月1日から労働ビザの取得が義務付けられるようです、ご注意ください。その他の確認事項もこちらのURLをご参照ください。:http://www.nfia-japan.com/news_jp.html?id=238

でも、日本人だからオランダで働く制限が緩和されているだけであって、日本人を積極的に採用しているわけではありませんので、勘違いしないでくださいね。

しかし、自分が職探しをしてせっかく採用通知をもらっても、ビザ取得の関係で採用取り消しということにはならないため、オランダでの求職活動は他のヨーロッパ諸国と比べて、かなり有利になります。

イギリスをはじめとしたヨーロッパの国では単純労働者などを減らすため、就労ビザの取得には給与の下限を設定しているケースが多いのです。具体例としては、移民労働者に対して最低年収500万円を保証しなければならないといった制限事項をあげられます。

これが就労ビザを取得する際の最大のネックなのですが、オランダの場合は就労ビザ自体が不要のため、雇用される確率がぐんと跳ね上がります。

オランダでも実際には企業が移民就労者に対し、雇用証明書や滞在証のようなものを発行する必要がありますが、就労ビザに比べれば簡易手続きで済み、制限事項もわずかです。

ですから、自分の能力や実績を武器にヨーロッパで働きたいと考えているなら、オランダでの就職事情を一度チェックしてみてください。

まとめ

いかがでしょうか? あなたの考えているヨーロッパやイギリスの就職イメージと比べて違和感がありましたか?

国が違えば、人も働き方も違います。一概に「ヨーロッパ人はこう働く!」とステレオタイプに括るのではなく、「なるほど! こんな考え方や仕事観もあるのだなぁ」と思ってもらえれば幸いです。

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当サイトに不定期で寄稿しているゲストライターさんの記事です。 様々な職業や経験を持ち合わせた方から寄稿頂いているので、ぜひチェックしてみてください。

2 コメント

  1. 現時点の情報ではオランダで日本国籍者に認められていた最恵国待遇は2017年1月1日で廃止となる予定です。それ以降は労働許可が必要になります。http://www.nfia-japan.com/news_jp.html?id=238
    もともと2016年10月に廃止予定だったものが2017年1月1日まで延期された格好です。

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