英会話スクールが多すぎて選べない
英語を話せるようになりたいと思い続けながら、結局話せないまま何年も経ってしまっている方は多いのではないでしょうか。
「英会話スクールに通おう!」と思ってネットで調べてみるものの、都心には数多くの英会話スクールがあり、一体どこに行ったらいいのか迷ってしまいますよね。
完全プライベートは高額だし、お手頃なところに行っても安かろう悪かろうじゃお金の無駄、かといって平均価格の大手スクールは特徴が似たり寄ったりで、「もうどこが良いのか分からない!」とスクール選びで挫折してしまった方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、英会話スクールで広報を務め、同業他社の研究も行ってきた筆者が、英会話スクール選びで失敗しないための4つのポイントをお伝えしたいと思います。
失敗する人、しない人
長く英会話業界で仕事をし、何千人という英語学習者の方々と接する中で、「英会話スクールを上手く活用できない人」は「スクール選び」の段階から失敗していることが多いということが見えてきました。
そしてスクール選びを失敗する人、それはずばり「通っている自分を想像できない」ままスクールを決めてしまっている人です。
これからお伝えする4つのポイントは、「通っている自分を想像する」ために重要なポイントですので、ぜひ参考にしてください。
失敗しない英会話教室の選び方4選
その1:レッスン以外で会話できる場があるかどうか
最も見落とされがちで、かつ最も大事なポイントがこちらです。
1,000人以上のご入学希望者の方とカウンセリングをしてきましたが、「レッスン以外で英語を実践できる場がありますか?」と聞かれたことは一度もありませんでした。
筆者は大学生の時、勤めていたスクールとは別の英会話スクールに通っており、そのスクールへの入学の際にこれを聞きました。
ですが、カウンセラーさんは「基本的にはない」といったような回答で、むしろやめてほしいくらいの様子でした。
なぜロビートークの有無が重要なのか
英会話を続けるために最も重要なポイントは「モチベーションの維持」です。
そしてモチベーション維持に必要なものの一つが、「上達実感」です。
テキストも例文もない実践の場で英語を話すことができて初めて、「上達実感」は得られます。そして上達実感に中に潜んでいる本質は「喜び」です。
「自分の英語が通じた!嬉しい!」という気持ちは、語学学習継続のためにはとても重要なのです。
それを分かっていれば、英会話を上達させたい方々の力になろうとする英会話スクールが、ロビートークを設けない理由はありませんよね。
通う自分を想像してみる~ロビートークの有無の場合~
通う自分を想像してみましょう。レッスンの外で話しかけられて、上手く答えられない状況が苦手だったり、フリートークの場がどちらかというと重荷に感じる方は、「レッスンのみに100%注ぐ!」という環境の方が続けやすいかもしれません。
そもそも、スクールに行くのが億劫だと感じてしまっては継続できませんからね。
一方、英語をどんどん話して実践したいという方は、レッスンでしか講師と話せず、テキストの例文の英会話だけだと、次第に物足りなさを感じるようになるかもしれません。
体験レッスンなどがある場合には、レッスン前後のスクールの雰囲気もしっかり見ておくことをお勧めします。
その2:レベルの種類・段階数の豊富度
「このテキスト、このクラスで始めましょう!」という最初のレベルだけでなく、「縦の幅」と「横の幅」がどれくらいあるのか聞いておくと良いです。
縦の幅はレベル1~10というような難易度の種類。
横の幅は「ビジネス英会話」「日常会話」「資格」「少人数・大人数」など、各難易度のステージにある目的別クラスのことです。
HPには「日常英会話」「トラベル英会話」など、目的に合わせたクラスが用意されているような表記、説明をしておきながら、実は選べるものは一つしかなく、そのテキストの中にいろいろなシチュエーションがあるだけ、という場合があります。
英会話上達のために、通い続けられる選択肢がどれくらいあるのかというのはとても重要です。
通う自分を想像してみる~段階数の豊富度の場合~
レッスンをスタートしてみて、「少し難しいかもしれない・・・」と思ったときに、シンプルにレベルを下げるというだけでなく、平行移動の選択で解決する場合もあります。
反対に「簡単に感じる・・・」と思ったとき、英会話は「文法が分かる」ではなく「文法を使える」が判断材料なので、テキストを見ると簡単に感じる方は多いです。
そこでレベルを上げてしまうと、急についていけなくなることがあります。
とはいえ、これではどうしてもモチベーションが上がらないという時、縦の移動が出来なくても横の移動ができれば解決するという時もあります。
例えば、日常英会話からビジネス英会話に平行移動できるとすると、使っている文法レベルは一緒、もしくは少し下がっても、ビジネス英会話の場合は、知らなかった表現や単語が多いのでやりがいがあると感じる方も多いです。
「このクラスはちょっと・・・」と思った時に、辞めるしかないのか、他の選択肢があるのか、は通うスクールによって決まるので、確認してみると良いと思います。
その3:ネイティブ講師の質
これはお手頃価格のスクールには本当に多いのですが、「英語が母語である」というだけで講師として採用しているケースがあります。
私たち日本語母語話者に置き換えてみましょう。
私たちは、文法やその成り立ちを体系的に学んだのではなく、成長の過程で自然と日本語を身に着けてきました。
これを、私たちが英語を習う時のように、「SVOCで~、不可算名詞が~、状態動詞は~、」と、日本語を話せない人に日本語を教えると想像してみてください。とても難しいと思いませんか?
むしろ英語の方が、教科として教えてもらってきた経験があるので、説明しやすいくらいだと思います。
自分の母語を教えるというのは難しいのです。
英会話スクールに通う時、支払うお金の大部分はレッスンへの対価ですので、レッスンを行う講師の質はとても大切です。ここをおろそかにするスクールは避けた方が良いと思います。
どんな講師なら良い?
まずはHPを見てみましょう。
講師の質にこだわっているスクールであれば、真剣な英語学習者に自校を選んでもらうために、教師の質に関する特徴をしっかりと記載しています。
・大卒以上など一定の学歴を基準として設けている
・CELTA、TESOLなどの英語教授法を学んでいる
これらはスクールによって様々です。また、HPから受けるイメージと実際のスクールはまた別なので、実際に足を運んでみて講師の様子や対応を自分で体感してみましょう。
ただ、既にある程度話せるのでキープしたい、スクールには通っていてもっと実践の場を増やしたいという+α的な使い方で、低価格で英語母語話者と話せるサービスを使うのはとても良いと思います。
自分のニーズに、スクールが提供するサービスレベルが合致すかどうかの見極めが重要です。
その4:学習カウンセリングがあるか
英会話学習は停滞期との戦い
英会話上達はとにもかくにも継続が命です。そして、モチベーションが下がる時期は必ず来ます。それも定期的にです。
語学学習にもプラトー期と呼ばれる停滞期間があることを有名で、英語業界にいる人ならきっと知っています。
このプラトー期をどう乗り越えてもらうかがとても重要で、英会話スクールは企業単位でカリキュラムを作成したりしていますが、各スクール単位で出来るものの一つが「学習カウンセリング」です。
自分からカウンセリングをお願いする
生徒の停滞期を乗り越える対策が全くないというのは言語道断です。レッスンに付随する必須項目です。
ただし、停滞期がいつ誰に来るのかはわからないので、あらかじめ全生徒とカウンセリングを必ず組むというシステムは現実的に難しいので、あまりないかもしれません。
ですので、「モチベーションが下がっている」とカウンセラーに相談してみてください。カウンセラーも、欠席頻度やレッスン内での様子を講師と共有して、モチベーションが下がっていそうな生徒把握には努めていると思います。
ですが、もしモチベーション低下の自覚があって、どうにかしたいと思っている場合には、自分から言ってみるのも良いと思います!
生徒からのカウンセリング提案は喜んでしかるべし
入学の際は、「モチベーション下がった時は相談したらアドバイスくれますか?」とズバッときいてみてください。
生徒のケアをしっかり考えているスクールなら学習カウンセリングは当たり前なので、喜んで「ぜひ相談してください!」と言ってくれるはずです。
そこで微妙な反応をするようでは、英会話業界に身を置くものとしての自覚がかなり低いです。
他のスクールも検討してみましょう。
まとめ
今回挙げた4つのポイントは、ご自身の「通う姿を想像する」のに役立つだけでなく、そのスクールが「生徒の英会話上達を本気で考えているか」を見極める判断材料にもなります。
入学説明の際は、なんとなく話を聞くのではなく、通っている自分を想像しながら、「こうなった時これがあると続けられるかも!」「このシステムは自分に合っている!」など自分の性格・要望とあてはめながら、妥協できる点とこだわりたい点を明確にすると、失敗しない良いスクール選びができるはずです!