皆さんはオーストラリア留学に興味はありますか?
オーストラリアは世界でも物価が高い国の1つであるため留学費用が高くなりがちですが、そこでオーストラリア留学を諦めるのはまだ早いです!
オーストラリアの大学や大学院留学に興味があるものの、コストがネックになっている人にTAFE留学をおすすめします。
TAFEとは日本の専門学校のような教育機関のことです。
TAFE留学をすることで、語学力がアップするだけでなく、職業スキルを身につけることもでき、卒業後のキャリアに大きく役立てることができます。
そして大学・大学院留学よりもコストを抑えて留学できる点が大きな特徴です。
この記事では、オーストラリア永住権取得を目指したTAFE留学に関する情報を網羅的に紹介します。
この記事を執筆しているYuiは2019-2021年にオーストラリアのメルボルンにあるモナッシュ大学院の観光学部に留学し、その後デジタル・マーケターとして現地就職を果たしたため、現地の学校事情や永住権に関する情報について詳しいです。
TAFE留学を通じてオーストラリア永住を目指している方は特に戦略的、かつ計画的である必要がありますのでぜひ参考にしてください。
目次
TAFE留学とは
TAFEとはTechnical and Further Educationの略でオーストラリアにある州立の職業訓練専門学校のことです。
オーストラリア国内に100校以上あります。
日本の専門学校のようにバリスタや美容師の資格などを身につけるための学校というとイメージしやすくなるかもしれません。
TAFE留学を通して実践的な職業スキルや資格が身につくため、近年学生だけでなく、キャリアアップやキャリアチェンジに興味があったり、海外移住を視野に入れる社会人にも注目されています。
TAFE留学と大学留学の違い
下記はTAFEと大学の違いをまとめた表です。
TAFE | 大学 | |
授業の内容 | 実践的 | 学術的 |
学費 | 普通 | 高い |
入学の難易度 | 普通 | 難しい |
入学日 | 年間2回 | 年間2-3回 |
学生の割合 | ほぼオーストラリア人 | 留学生の割合が20-40% |
TAFEは大学と比較すると実習や現地での研修が非常に充実しており実践的であることが特徴です。
各産業や企業との連携も非常に強いため、卒業後に即戦力として働くことができたり、手に職をつけられるという点がメリットです。
また、大学と比較すると学生のほとんどがオーストラリア人であることが特徴であると言えます。
TAFE留学のメリット6つ
TAFE留学のメリットは下記の6つです。
① 大学留学よりも入学条件をクリアしやすい
② 大学留学よりもコストを抑えられる
③ 現地就職や永住権獲得に有利に働く
④ 英語プラスアルファのスキルを学ぶことができる
⑤ 学生ビザでアルバイトもできる
⑥ オージーの友達が作りやすい
それぞれのメリットについてここで詳しく解説します。
① 大学留学よりも入学条件をクリアしやすい
詳細は後述しますが、TAFEに入学するための条件は高校卒業以上の学歴と、英語力証明です。
英語力の証明ですが、コースやプログラムによって多少異なりますが、IELTS5.0〜5.5以上のスコアを求める学校が多いです。
大学や大学院留学の場合はこのスコアが6.0〜6.5以上を入学条件にしている学校が多いことからも、TAFE留学の方が入学条件をクリアしやすいことが分かるでしょう。
TOEFLやIELTSといった英語試験は一回の受験料が2万円ほどかかる試験であるため気軽に何度も受験できません。
また、いずれの試験であっても入学条件のスコアを満たせない場合は語学学校に通ってから大学またはTAFEに入学・編入することになりますが、その分時間とお金がかかってしまいます。
元々の英語力に関する入学条件が低いと、それだけ時間もコストも抑えて入学することができるということです。
② 大学留学よりもコストを抑えられる
TAFEの学費は学校やコースによって異なりますが、年間で6,000〜28,000ドル(50〜260万円)ほどです。
大学や大学院の場合は年間の学費が180〜300万円ほどかかることからも学費が安いと言えるでしょう。
留学費用の大半を学費が占めていることから、学費を抑えられることで留学費用を抑えることにつながります。
③ 現地就職や永住権獲得に有利に働く
TAFEでは大学と異なり、学術的でアカデミックな内容ではなく、実践的な内容を学びます。
そのため実習や現地での研修が非常に多く、学校が産業や企業と多くの繋がりを持っていることから現地就職をしやすいという特徴があります。
そしてコースやプログラムによってはオーストラリアの永住権に繋がる可能性もあるため、海外移住を検討している方は戦略的かつ計画的にコース選択をすることがおすすめです。
④ 英語プラスアルファのスキルを学ぶことができる
留学をすると英語力を身につけることができますが、TAFE留学の場合は英語力だけでなく、専門的かつ職業的なスキルを身につけることができます。
そのため留学後のキャリアに大きくプラスになることは間違いないでしょう。
英語力を高め、キャリアアップまたはキャリアチェンジをしたいと考えている社会人に特におすすめの留学タイプです。
⑤ 学生ビザでアルバイトもできる
TAFE留学をする場合は学生ビザを申請することになります。
学生ビザを保持しているとアルバイトをすることが可能です。
アルバイトについては2023年7月1日より2週間で48時間までの就労が認められるようになりました。
夏休みや冬休みなどの長期休業期間中は時間に制限なく就労することが可能です。
オーストラリアは生活費が高いため留学費用が高くつきがちですが、留学期間中にアルバイトをすることで留学費用を抑えることができるとともに、現地での就労経験やビジネス英語を学ぶことにも繋がるため現地でのアルバイト経験はおすすめです。
⑥ オージーの友達が作りやすい
私は2019〜2021年にモナッシュ大学院に留学していましたが、大学の学生の40%近くが留学生で、私が専攻していた観光学の学生の85%以上が留学生でした。
また、メルボルンは非常に多国籍な街であるため、純オーストラリア人を見つけることは非常に難しいです。
そのため留学する大学や地域によっては、オーストラリアに留学するといってもオーストラリア人と出会えるわけではないということを念頭にいれておいてください。
TAFE留学の場合、学生の大半がオーストラリア人であるため、オーストラリア人の友達を数多く作ることができるでしょう。
TAFE留学で学べる分野
TAFE留学で学べる分野は多岐にわたります。
馬産業やマリン・ツーリズムといったオーストラリアならではの産業について学ぶことができるコースもあります。
日本人に人気があるコースはホスピタリティ系の接客業やサービス業に関連するコースやマーケティングや経営に関するビジネス系のコースです。
ここでは具体的にどのようなコースと内容が学べるか紹介します。
商業マネジメントコース
- 会計学
- ビジネス
- ホスピタリティ
- トラベル・ツーリズム
- マリン・ツーリズム
- 経営
- マーケティング
- ホテル経営
社会分野
- 介護福祉
- スポーツトレーナー
- ヨガインストラクター
- 理学療法
技術系
- 看護師
- 航空整備
- 歯科助手
教育系
- 幼児教育
- 通訳・翻訳
- TESOL(英語教授法)
芸術・アート系
- 音楽
- ジュエリー
- デザイン
- ダンス
- 音響
サービス系
- 美容師
- セラピスト
- メイクアップ・アーティスト
- ネイリスト
- 調理師
IT系
- IT
- プログラミング
- ソフトウェア開発
- エンジニア
その他
- 農業
- 水産業
- ブライダルプランナー
- フライトアテンダント
TAFE留学で得られる資格
TAFE留学で得られる資格は在学期間によって大きく異なります。
下記の表で、下に進むほど在学期間が長くなり、資格のレベルとしても上がります。
厳密に言うとCertificateは「証明書」で、Diploma以上が「資格」として認定されることからTAFE留学を検討している方はDiploma以上の資格の取得を目指しましょう。
学位 | 在学期間 | 内容・レベル |
Certificate 1 | 4-6ヶ月 | 必要な管理指導の中で与えられた業務内容を理解して業務を遂行する力を身につける |
Certificate 2 | 6-8ヶ月 | 必要な管理指導の中で、Certificate 1より複雑な業務の内容を理解し、遂行することができる力を身につける |
Certificate 3 | 6ヶ月以上 | 技術面における専門性やハイレベルな自己管理能力を身につけながら、他者を管理するための能力を身につける |
Certificate 4 | 12-18ヶ月 | ある業種の全般的なスキル・知識を持つとともに他者を管理したり、経営管理に携わるほどの責任のある仕事をすることができるようになる |
Diploma | 18-24ヶ月 | 履歴書に資格として記載できるようになるレベル。ある業種や分野に関する基本的な知識やスキルを身につけることができる |
Advanced Diploma | 24-36ヶ月 | 複数の職種におけるハイレベルなスキルや知識を身につけることができるだけでなく、マネジメント能力も身につける |
TAFE留学の入学条件
TAFEに入学する条件としてクリアするべき点は下記の2つです。
- 学業での成績
- 英語力
それぞれの基準について解説します。
学業での成績
TAFE留学をするためにはまずは高校を卒業している必要があります。
高校卒業証明書や高校での成績証明書(共に英文)が求められるでしょう。
また、コースによっては作品やポートフォリオの提出が求められることがあります。
希望するTAFEのホームページや留学エージェントを通じて、入学するために必要な書類や条件を確認しましょう。
英語力
TAFE留学をするためにはIELTSまたはTOEFLといった英語力を証明するための試験を受験して、入学基準となっているスコアを超える必要があります。
IELTS5.5以上、TOEFL(CBT)197以上のスコアを求められることが一般的です。
しかし、通訳・翻訳や医療関連といった専門性の高いコースである場合は、入学条件となる英語力の基準がより高度なものになることがあります。
希望するTAFEのホームページや留学エージェントを通じて、必要なスコアを確認してください。
また、各種英語試験のスコアが入学基準に満たしてなくても、TAFE付属の語学学校に一定期間(10〜20週間)通うことでそのままTAFEに入学することも可能です。
英語力が足りないからというだけで諦めないようにしましょう。
TAFE留学にかかる学費の目安
TAFE留学にかかる費用は学校やコースによって大きく異なります。
年間で6,000〜28,000ドル(50〜260万円)ほどかかることが一般的です。
また、上記の費用以外にも実習や研修、さらに器具や教材にかかる費用が別途かかる可能性もあるということを念頭に入れておきましょう。
ビジネス、マーケティング、調理師などのコースは比較的学費が安く、IT、デザイン、建築などのコースは学費が高いという傾向があります。
TAFE留学後のキャリア
TAFE留学後のキャリアとしては下記の3つの可能性が考えられます。
- 大学進学
- 現地就職
- 日本に帰国して就職・転職
それぞれのパターンについて説明します。
大学進学
TAFEでDiplomaやAdvanced Diplomaを取得すると現地の大学の2-3年生に編入することができます。
TAFEは実践的な内容を学ぶことができますが、大学では学術的なことを学ぶことができる点が特徴です。
また、より短い期間で2つの学位・資格を取ることができます。
現地就職
TAFE留学をすると、コースによっては卒業ビザを取得することができます。
卒業ビザがあると、TAFE卒業後に一定期間オーストラリアの企業にフルタイムで勤務することができ、場合によってはオーストラリア永住の道も開けるため、人気があります。
しかし、卒業ビザは全てのコースで取得できるわけではありません。
ある程度の在学期間、かつオーストラリアで求められているスキルや職種であるなど条件があり、この条件は最近頻繁に変更されていることから注意が必要です。
日本に帰国して就職・転職
TAFE留学後に日本に帰国して就職や転職をする方が最も多いです。
TAFE留学を通じて国際的に認可された資格やスキルを身につけると共に、実習や研修を重ねているため職場で即戦力として活躍できることは間違いないでしょう。
オーストラリア永住権取得に繋がりやすい職種・コース
上記にTAFE留学後のキャリアとして「現地就職」を挙げました。
しかし、現地就職やオーストラリアの永住権取得を目指す場合は戦略的である必要があります。
下記の3つの職種はオーストラリアで慢性的に人材が不足している職種であることから現地就職や永住権取得に繋がりやすいです。
- エンジニア
- シェフ・コック
- 看護師
それぞれの職種についてご紹介します。
エンジニア
オーストラリアの経済のデジタル化が近年急速に進んでいます。
そして新型コロナによるテレワークによってさらに拍車がかけられていることからIT人材の不足が叫ばれています。
エンジニアは残業が少ない割に高給で、待遇が非常に良いです。
興味がある方はチャレンジしてみましょう。
シェフ・コック
新型コロナがきっかけで求められるようになった職種です。
オーストラリアの多くの都市が2020年から2021年にかけてロックダウンを行い、在宅での勤務やオンラインでの学習を余儀なくされたことからレストランやカフェといったホスピタリティ産業が大ダメージを受けました。
多くのレストランやカフェが閉鎖し、自国に戻るシェフやコックがたくさんいました。
新型コロナが落ち着いた今、経済活性化を図るためオーストラリアは観光業に力を入れています。
観光地にカフェやレストランはつきものです。
そのため、現在でも多くのシェフやコックが不足しており、中には「未経験可」と書かれた求人を目にすることもあります。
看護師
看護師は新型コロナ前から人材不足に喘いでいましたが、新型コロナにより人材不足により拍車がかかっています。
医療関係者の4回のワクチン接種が義務付けられ、それを拒否すると職場を去るしか選択肢がなかったからです。
看護師の待遇は日本よりも良いと聞きます。
興味がある方はチャレンジしてみるとよいでしょう。
しかし、専門職になるため、入学条件としてはハイレベルな英語力が求められるのでしっかり勉強する必要があります。
TAFE留学までの流れ
TAFE留学までの流れは下記の通りです。
Step1: 留学する学校の選定
Step2: 入学条件の確認
Step3: IELTSやTOEFL等各種英語試験の受験や応募書類の準備
Step4: 入学申し込み・入学金支払い
Step5: 入学許可証の発行
Step6: 学生ビザの申請
TAFE留学におすすめの留学エージェント
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営業時間 | 日~金曜日9:00~18:00 |
住所 | 日本代表事務局:福岡県福岡市中央区大名1丁目3番29号DAIMYO582 6階 オーストラリア代表事務局:Suite 605,Level 6/ 68-70 Dixon Street,Sydney NSW 2000, Australia |
運営会社 | 株式会社Morrow World |
URL | https://tabiken.com |
遊学ワールド
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営業時間 | 9:00~18:00 |
住所 | 25 Bellevue St. Newcastle West, NSW |
電話番号 | 0403076138 |
URL | https://www.yugakuworld.com |
TAFE留学に関するFAQ
最後にTAFE留学に関するよくある質問と回答をご紹介します。
入学日は2月と7月に設定している学校が多いですが、1年以上のコースを提供している学校の多くは2月が年度スタートであることが一般的です。
永住権取得に繋がるコースは非常に人気が高いため、早めにかつ計画的に入学申し込みをするようにしましょう。
TAFEでDiplomaやAdvanced Diplomaを取得すると、大学で単位認定されて大学2年に編入することができます。
そのため通常よりも短い期間で2つの学位や資格を取ることができるためおすすめです。
TAFEに留学するために必要な書類は学校やコースよって異なりますが、一般的には下記の5つの書類が必要になります。
- TAFEへの入学願書
- パスポートのコピー
- 最終学歴の卒業証明書(英文)
- 最終学歴の成績証明書(英文)
- IELTSやTOEFLなどの各種英語試験の結果
まとめ:TAFE留学なら英語力と実践的なスキルが身につく!
TAFE留学についていかがでしたでしょうか?
今回はTAFE留学の詳しい概要やメリット、永住権取得をしやすいコースなどを具体的に解説しました。
TAFE留学はオーストラリアの大学・大学院留学と比較するとリーズナブルであるにも関わらず、英語力プラスアルファのスキルを身につけることができ、中には永住権取得に繋がるコースやプログラムもあるためおすすめです。
▼TAFE留学についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの留学エージェント一覧表からTAFE留学に強いエージェントに相談してみてください。
オーストラリア留学エージェント32社【徹底比較】ワーホリも対応