この記事では、英検準2級と英検2級ライティングの直前対策をご紹介します。
英検では「リーディング・ライティング・リスニング」の3技能が一次試験です。
一般的に、英語のボキャブラリーを増やす対策には時間がかかります。苦手なボキャブラリー問題や、長文読解で点数が伸び悩んでいても、実は「ライティング」は、「自分が出来る範囲で正しい英語で書く」ことに徹すれば、対策がしやすい技能です。
「リーディング」で足りない点数を「ライティング」で補って合格に近づけていきましょう。反対に、ライティングで点数を確保できないと残念な結果になリます。
英検では長い間ライティングの出題形式は決まっています。これからアドバイスする対策を参考に、英検準2級と英検2級のライティングスキルを向上させてください。
試験では、まず「ライティング」から始めよう!
英検の試験では「長文読解」に時間がかかりすぎて「ライティング」の時間が足りなかったと残念な話がよくあります。「ライティング」のページは、問題の一番最後ですので、順にやっていけば当然、「ライティング」が最後になります。
準2級の筆記試験「リーディング」と「ライティング」は75分間、2級は85分間です。そして、準2級は「リーディング600点」「リスニング600点」「ライティング600点」です。
2級は「リーディング650点」「リスニング650点」「ライティング650点」で各技能全て同じ点数ですので、試験が開始されたらまずは「ライティング」から取り掛かりましょう。試験時間が足りないと点数が最も少なくなってしまうのが「ライティング」だからです。
「ライティングを制するものは英検を制する!」としっかり心得て、ライティングで点数稼ぎすることが合格への一番の近道です。
たとえ中学1年生レベルの英文を並べただけでも、間違った文法がなければ、ある程度の点数は獲得できます。大切なのは誤った文法で書いてしまうことを避けることです。そして、受ける級にあったボキャブラリーを一つでも入れることが目標です。英検の「ライティング」試験は、コンテンツではなく英語力をチェックするからです。
英検準2級のライティング「テンプレート」
準2級のライティングトピックは「日常生活の話題」で語数の目安は50語から60語、問題文に状況説明が日本語でされています。2023年度第 1回の過去問をみていきましょう。
「あなたは、外国人の知り合いから以下の QUESTION をされました」そして、QUESTIONについて「あなたの意見とその理由を2つ英文で書きましょう」とあります。QUESTIONは、日常に起こり得る話題です。
一つ一つ丁寧に書き順を説明します。
① 最初にYes / No と自分の意見をはっきり答えましょう。
ここでのYes、 Noは、この後に書く理由が書きやすい方を選びます。
No, I do not think hospitals should be open on weekends.
② 次に、I have two reasons. または、語数を増やす場合には、
I have two reasons for why I think this way.
と書きましょう。次の英検2級も同じです。
この後に、なぜYes なのか、なぜNoなのか理由を2つ書きます。一つの理由に対し2文以上で書くのが理想です。
③ 一つ目の理由の文頭に、First, や Firstly, や For my first reason, または First of all, と書き出します。カンマ ( , ) は必要です。
Yes, の場合は、例えば
次に、For example, や From my experience , または In my case など、具体的に表現します。
No, の場合は、例えば
④ 二つ目の理由は、同じく文頭にSecond, や Secondly, や For my second reason, または Second of all と書きましょう。
Yes, の場合は、例えば
From my experience, I got sick last Friday. I went to the hospital on Saturday and I didn’t miss any classes.
このように自分の事について例に挙げると書きやすくなりますし、読み手にも分かりやすいです。
No, の場合は、例えば
もし事実は違っていても、状況が理解しやすいですね。
⑤ そして最後に、結論です。
Because of these two reasons, がおすすめです。
他に、Therefore, や Finally, または In conclusion, や To conclude と書きます。カンマを( , ) を忘れずに。
この後に①で書いた文をそのままコピペすれば出来上がりです。
To conclude, I think hospitals shouldn’t be open on weekends.
どうですか? ①と⑤はQUESTIONからほぼそのまま引用できます。
理由2つを考えるとき、自分が「英語で表現できる理由」を考えるのが最も難しいです。日本語では言えるけど、英語に出来ないことで悩みますが、自分が考えるレベルではなく、幼い子供が考えつく理由レベルで大丈夫です。
例えば、ある理由に「栄養価が高いから」の「栄養」の英単語が分からなくても、「健康に良い」と変えれば表現できることがあります。
英単語がわからなければ、良く似た意味の単語で自分が知っている単語を使えば良いのです。頭を柔らかくして挑んでみてください。
ここで、万能な表現を一つ紹介します。
It is convenient for 人 to 不定詞。
It is important for 人 to 不定詞。
It is good for the environment to 不定詞。
などです。この構文を一つ入れると文字数も稼げて、理由も伝わりやすいです。
英検2級のライティング解答サンプル「Yesと No」
2級のライティングも準2級と同様です。最初に “Do you think ~ ?” または “Do you agree with this opinion?” で聞かれます。
準2級との違いは、2級は「社会性のある話題」を中心に出題されます。語数の目安は80語から100語です。
英検のライティングでは全ての級で目安の語数はありますが、採点者はわざわざ語数を数えていません。語数は少ないより、多い方が確実に得点が高いです。
出来るだけ語数は多めに、そして長い文で書くようにしましょう。文が短くなってしまったら、もう一文追加で書いて語数を増やしてみましょう。
では、2023年の第一回の過去問を例にサンプルの解答をYes の場合とNoの場合で紹介します。英検が発表した解答より、ここでは少し難しい表現も入れますが、基本は上記の準2級と同じです。
書くTOPICが与えられ、自分の意見と理由を2つ書きます。そして、理由を書く参考となる観点のPOINTSが3つ示されます。このPOINTSは参考のためだけですから、この観点で書く必要はありません。アイデアがない時の助けになります。
Emergency
Technology
Yes の場合、
Secondly, collecting rainwater can be useful during a disaster. Often times, there is a lack of usable water during the times of a disaster. It would be very useful if collected rainwater is used until regular useable water returns.
Because of these two reasons, I think buildings that collect rainwater for usage will become more common in the future.
No の場合、
Second of all, it might cost too much for building owners to get a rainwater collecting system. Because this is a new thing, buildings that can’t collect rainwater right now would need to buy or get it built which will cost a lot of money.
Therefore, I don’t think that buildings that collect rainwater for usage will become more common in the future.
まとめ
まずは、上記に示した準2級「ライティングテンプレート」に沿って練習してください。そして、2級は語数を増やし例文を添えてください。
良く似た内容になっても、他の表現で言い換えることが、英語力を表す手段の一つです。
大切なのは「理由2つ」です。自分が表現できる英語の範囲で、難しい表現にこだわらないのがコツです。
英検直前では、「ライティング」を対策しましょう。合格を勝ち取って、次への一歩としてください。英検準一級からは、少し傾向と対策が異なります。