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翻訳家になる方法#03 なぜ持ち込み企画がほぼ100%通過したのか?

みなさん、こんにちは!

今回も、「出版翻訳者になりたいけど、どうすれば、なれるのか判らない!」という方々向けに、どのような経緯を経て私が出版翻訳者になることが出来たのか、そのパートⅡをみなさんにお話しいたします。

未読の方は、是非パートⅠもお読みくださいね。みなさんのお役に立つことが出来れば幸いです!

私は、どのようにして出版翻訳者になったのか? パートⅡ

前回までは、私がどのようにして、出版翻訳者としてデビューできたかをお話しさせていただきました。

今回は、その続編となります。

1.ベストセラー本を翻訳するビッグチャンスが!

私は、海外在住の間は「持ち込み」のみで出版翻訳をしていました。

Amazonなど、ネット上でも本の情報はある程度閲覧できますが、やはり現物を自分の目で見て、実際に触れ、中身を読んで、本のエネルギーを感じることが優れた本かどうかを見極めるのにベストな方法だからです。

私の住んでいるニューヨークの地元には、形而上学・自己啓発・健康・哲学・ヒーリングなどの書物を専門に扱っている素敵な本屋さんがあります。この書店でさまざまな本を閲覧して、気になったものを購入し、近場のオーガニックレストランでベジタリアンのビュッフェをいただくのが、当時の休日のお気に入りの過ごし方になっていました。

ちなみにこの地域は、かつてはヒッピーが好んで住んでいた地域で、その名残でベジタリアンレストランや、精神世界系の書店などが集中しているそうで、現在でも居住地として人気の地域となっています。

さて、私がヒット作を模索していた当時、この書店で、長い間一位を獲得し続けている本がありました。Amazonで調べてみたところ、邦訳は未出版でした。

早速、原著出版元にコンタクトを取ったところ、「版権を管理しているエージェントにコンタクトするように」と言われました。一刻も早くということで、私はエージェントに速攻で電話をしました。

「日本での版権は、どうなっていますか?」

「えーっと、○○(国名)も、○○(国名)も決まっているけど・・・・。アレ?おかしいわね。メジャーな国は、もう全て決まっているけど、日本だけは、まだ版権が空いているわ」

「本当に!?サンキュー!」

この言葉を聞くと、私はすぐさま懇意にしている日本の出版社にコンタクトを取り、説明しました。世界的大ベストセラーとなる可能性を秘めた本の版権が、奇跡的にまだ空いている、ということを。

私は企画書とシノプシスを作成して提出し、出版を検討してもらうよう願い出ました。

前述の通り、力のある編集長だったので、企画会議を無事通過し版権も獲得することが出来ました。

出版翻訳3作目にて、世界的ベストセラーとなる本の翻訳をする機会が巡ってきたのです!この時はめちゃくちゃ嬉しくて、心から神様に感謝しました。

2.ベストセラー本をいよいよ訳出!

企画も無事に通過し、自分が発掘したベストセラー本をいよいよ訳出する作業に入りました。

この本は形而上学の分野に属し、なおかつ、同分野の既出の本には出てこなかったであろうさまざまなキーワードが出てきますので、そうした語をどのように訳出するか、それがこの本を翻訳する作業において一番の『キモ』となりました。

私は、この地で唯一の日本の書店に行って、参考になりそうな本をリサーチしてみましたが、予想通り、この本で使用されているキーワードが使われているような本や参考になる書は見当たりませんでした。

そこで、自分なりにどのような語が日本語で一番しっくりくるか、読者に伝わりやすいかを考慮の上でキーワードに充てる訳語を考えました。

キーワードが決定したら、あとはこの本には特に問題点はなかったので、そのまま翻訳作業を進めていきました。

3.訳出の際の秘訣とは?

では、第1回でもご説明いたしましたが、ここで改めて翻訳の秘訣をまとめてみます。

スピードよりも、クオリティ重視!

訳出の際、もっとも重要なのはスピードではなく、クオリティです。クオリティが高ければ本が売れる可能性が高まり、それによって、継続的に仕事を頂ける可能性が高まります。

どんなにクオリティが高くても、コンテンツが読者に求められず、売れない可能性はあるのですから、せめてクオリティだけはベストにしておくのが、訳者としての責任です。

クオリティとは:
・誤訳がないか
・意訳しているか
・読みやすいか
・誤字脱字がないか

といったところがポイントです。

内容を完全に理解する!

Amazonのレビューを拝見していますと、「何が言いたいのかさっぱり判らない」「訳が難解過ぎる」といったコメントを見かけることがあります。

読者がこのように感じる原因は主に二つあって、「訳者自身が内容を理解していない」か「直訳している」か、あるいはその両方かのいずれかです。

当然ですが、理解していないものは訳しようがありません。まずは、内容を完全に理解することが大前提です。

見直しは、数日後に!

訳出がひと通り終了したら、見直しの作業をします。これは、翻訳においても、執筆においても言えることですが、書いた直後に見直すと、どんな文章でも完璧に思え、「アラ」を見つけることが出来ません。客観視することが難しいのです。

ですので、見直しは訳出後、数日経過してから行ないます。

ちょっとでもつっかえたら手直しする!

見直しの際は一人の読者の視点に立ち、作品を客観的にリーディングします。

この時、読んでいてちょっとでもつっかえたり、意味が通じないところがあったら、放置せずスラスラ読めるまで修正します。

そして、修正したものを再度、数日後に見直す。この作業を、つっかえが無くなるまで繰り返します。

4.「ベストセラー製造マシーン」の先生に監修していただけることに!

ひと通り訳出を終え、出版社に提出したところで、編集長から著名な先生に作品を監修していただけることになった、という報せを受けました。

出版社としては、まだ2作品しか手掛けていない新人翻訳者に、世界的ベストセラーという貴重な作品の責任を担わせるのは、荷が重すぎるという判断だったのでしょう。多額の契約金を投資して失敗しても困りますしね!

その監修者というのが、出す本出す本、全てがベストセラーという「ベストセラー製造マシーン」のような凄腕の先生でした。

先生は、私の訳の最初の2、3ページをリライトなさり、「このようなスタイルに変更してください」ということで、修正版が出版社を通して届きました。

それを読んだとき、軽い衝撃を受けました。

書いている内容自体は、ほぼそのままなのですが、エネルギー(波動)が違うのです!

なんというか、「フワフワした雲の上に寛いでいて、爽やかな涼風が顔を撫でているかのよう」とでも表現したらいいでしょうか。読んでいて、実に心地が良いのです。

この時、なぜその先生が「ベストセラー製造マシーン」なのか、その秘密を知ったような気がしました。

一方の私は、どちらかというと論理的でジャーナリスティックな作風が好みなので、これまでは、知的な情報が読み手にインストールされていくようなスタイルの書き方をしていました。

私は、先生のリライト版を参考に、それまでの訳を全てそのスタイルに書き変えました。その先生のエネルギーが作品全体を通して流れるようにしたのです。

それを提出したところ、出版社からOKが出て晴れて出版の運びとなりました。

全力をかけてやったので悔いはありません。

あとは結果を待つのみ!です。

5.ベストセラー本とそうでない本はどこが違うの?

本をよく読まれる方なら、私と同じように、このような疑問を抱かれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

「なぜ素晴らしい作品が、必ずしも全てベストセラーにならず、また、それほど大したことのない作品(失礼な発言ご容赦ください!)が爆発的なベストセラーになったりするのだろう?」

無論、ある作品が素晴らしいかどうかというのは完全に主観的な判断なのですが、どう客観的にみようと、「なぜコレが??」という作品が爆発的なヒットになったりすることは良くあります。

そんな時、「自分だけが感覚がズレているのだろうか?」と疑問を抱き、Amazonのレビューを見てみると、やはり冷静に判断している読者がいて、そんな方は、「このような本がもてはやされている日本はもうお終いだ!」といった辛辣なレビューを寄せていて、同じような感覚を抱いている人が他にもいると知って安心します。

話を戻しますが、なぜこのような「不条理」に見える現象が時として発生するのかというと、これはあくまでも推測なのですが、その著者・訳者の「徳」に関係しているのではないかということです。

今世で積んだ徳だけでなく、過去世の徳、先祖の徳などの「徳の貯金」がたっぷりあって、それが「そこまで大したこと無い作品がベストセラーになる」というラッキーに繋がっているのではないか、ということです。

まあ、こうした目に見えない世界の話は、相関性を証明しようがないので、事実かどうかは判りませんし、あくまでも、私の個人的な推測だということをご了承ください。

6.本の売れ行きは!?

さて、肝心の私の訳書の売れ行きですが、村上春樹氏やタレント本のように、発売後即完売という売れ行きにはならなかったものの、編集長から、「滑り出し好調」の速報をうけ、その後も版を重ね、堅実に数字を伸ばしており、このまま順調にいけば10万部に達しようとしています。

「ベストセラー」の定義は、大体10万部とされていますので、厳密にはベストセラーとは呼べませんが、もう5万部はゆうに越えており、ロングセラーと呼べる成功となりました。

これが可能になったのはいうまでもありませんが、決して私の翻訳の力だけではなく、出版社の力、編集長の力、原著者の力、監修者の力、デザイン/装丁者の力、営業担当者の力、他にもたくさんの方のお力添えの賜物でありその努力の結晶ですから、実に感慨深いです。

翻訳者としてこれまで活動してきてつくづく思うことは、どんなに素晴らしい著作であろうと、作品に対して注がれる、沢山の人の「この本を素晴らしいものにしたい!」という想いや愛のエネルギーがあって初めて成功するのではないか、ということです。

7.翻訳のプロセスとは?

ではここで、企画を持ち込むケースの、原著が訳書として出版されるまでの通常の工程をご紹介します。

本を選定する(邦訳の有無を確認)

原著の著者・出版社・エージェントに日本での版権の確認

シノプシス・企画書を作成

出版社に売り込み

企画会議(決定するまで大体1ヵ月~半年を要する)

出版決定

翻訳をスタート(*会議決定前に進捗するケースも有り)

エージェントが先方のエージェントと契約を締結

印税・発行部数が決定

出版契約書が送付されてくる

翻訳を提出

表紙などのデザインが送られてくる

初稿ゲラが上がってくる

校正する

再校ゲラが上がってくる

校正する⇒校了

本が完成!

スケジュールは、出版社の事情次第で、全ての工程に半年以上かかることもあれば、3か月くらいでスピーディーに終わることもあります。

8.持ち込み企画がほぼ100%通過のミラクル!

3作目が合格ラインの成功を収めたということで、その後も、この出版社と継続的に仕事をさせていただけることになりました。

我ながら凄いと思うのは、私が提出する企画を毎回、編集長が出版会議を通過させてくださるので、私が企画した作品は、ほぼ全て本になっていることです。

しかも、ラッキーなことに今回のベストセラー作家による2作目も、編集長が自主的に版権を取得して、翻訳のオファーをくださったのです!これも本当に嬉しかったです!

ちなみに、私がこれまで出した企画のなかでNGだったのは、ホメオパシーとEFTのみだったと記憶しています。

ホメオパシーとは別名、同毒療法と呼ばれ、現在では世界の80カ国以上で用いられている代替医療の一種です。

EFTとは、(エモーショナルフリーダムテクニックの略で、経絡をタッピングすることで、ネガティブな感情を解放し、さらには、オーラ場のメリディアンラインのエネルギーの滞りも解消することで、身体的・感情的なクリアリングをする手法です。

ホメオパシーは、多くの国でメジャーな代替医療として現在も人気があり、EFTの方は、かなり年数を経たのちに、日本でもこのテーマを扱った本を出してベストセラーになった方がいらっしゃいます。

まあ、実際に出版してみなければどうなっていたか結果は判りませんが、両方ともに現在メジャーなわけですから、目の付け所は、良かったのではないかと思っています。

最後までお読みくださり、ありがとうございます!
この続きをお楽しみに!

まとめ

出版翻訳者を目指す方へのアドバイス
1. 行動力とリサーチによって、ヒット作を探す!
2. ヒット作が見つかったら、邦訳の出版状況・内容・売れ行き・Amazonの順位・推薦者などをチェック!
3. 気に入った作品が見つかったら、原著者・エージェント・出版社に掛け合ってみる!
4. 訳出前に、関連書でキーワードを事前調査!
5. キーワードを決定する!
6. 高い波動で訳出作業をする!
7. 翻訳者として最も重要なのは、スピードではなくクオリティ!
ゲストライター
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当サイトに不定期で寄稿しているゲストライターさんの記事です。

様々な職業や経験を持ち合わせた方から寄稿頂いているので、ぜひチェックしてみてください。

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