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留学マナビジン英語を使う仕事翻訳家になる方法#06 出版翻訳に関するQ&A 印税、翻訳方法、スケジュールなど

翻訳家になる方法#06 出版翻訳に関するQ&A 印税、翻訳方法、スケジュールなど

こんにちは!

これまでひと通り、出版翻訳に関する経験や事情についてお話ししてきましたが、今回の記事では一般に疑問を抱きがちな事項について、Q&A形式でご案内してまいります。

私がどのような経緯を経て出版翻訳者になることが出来たのか、その道のりは#01〜#05で綴っていますので、未読の方は、是非そちらの別記事も併せてお読みくださいね。

みなさんのお役に立つことが出来れば幸いです!

出版翻訳に関するQ&A

翻訳作業のスケジュールは?締め切りはどのような設定になっているの?
出版翻訳の場合、通常書籍については出版社側の会議で「〇月度の販売」と決定され、それに基づいて細かなスケジュールが組まれます。

その際、翻訳作業のために十分に適切な期間が設けられますので、例えば1冊の本を「2週間で訳して欲しい」といったような無茶ぶりがされることはありません。

あくまでも私の経験ですが、出版翻訳に関しては出版社から「まだですか?いつですか?」と急かされたり、徹夜で作業したりといった経験はほとんどありません。

原著のボリュームにもよりますが、大抵は余裕をもって1~3か月の期間が充てられます。

例えば「〇月中旬までに、翻訳を納品してください」といった指示があり、翻訳文書を納品すると、それが数日~1週間後にはゲラと呼ばれる、A3サイズくらいの校正用の大型の原稿になって出版社から送られてきます。ちなみにゲラとは、英語のgalleyのことです。

この時には実際の書籍のサンプルのようになっているため、文章は縦書きに変わり、ページ番号も入り、各章毎に区切られています。この初稿ゲラの校正に約1週間の日にちが充てられますので、その間に校正作業を行ないます。

校正の際には普通に修正するのではなく、校正用の修正の方法がありますので、それに倣い、赤ボールペンで行ないます。指示はカタカナで記入します。

例えば、言葉や文章を削除したい時あるいは変更したい時、ペンで塗りつぶしたり、修正ペンを使ったりするのではなく、削除箇所に線を引いて「トル」と記入します。修正箇所をそのまま活かしたいときには「イキ」あるいは「ママ」と記入します。

これを出版社に戻しますと、自分の行なった校正と、出版社あるいは外注の校正・校閲専門の会社が行なった校正が反映された再校ゲラが、数日後に送られてきます。

この時、自分の校正が正確に反映されているかをチェックし、修正したい箇所や校正箇所がないかも再度確認して、再校ゲラを出版社に戻します。

この時、もし修正箇所が少ない場合は、「○ページの○行目の『・・・』を、『・・・』に変更お願いします。」といった感じで、ワード文書に指示をまとめて送っています。これで、校了となります。

その後、大体2週間~1ヵ月程度で、現物の本が完成します!

校正で文章が大きく変わったりする可能性はある?
出版社では、校正のみを行なう場合と、校閲も併せて行なう場合もあるでしょう。

校正というのは、誤字脱字、「てにをは」など、誤りを正す作業ですが、校閲では文章そのものが、校閲者の裁量で修正されている場合があります。

そのままで全く問題がないのに、文章が一部変更されていることがあり、校閲者がなぜそのように変更したのか、理解不能のこともあります。その変更箇所のみ、なんというか「継ぎはぎ」があてられてようになってしまっているのです。

作品を少しでもさらに良いものにしようという善意からだとは思うのですが、読む人が読めば、そこだけ微妙にエネルギーが変化しているのがおそらく判るでしょう。ただ、文章が大幅に変更されてしまったということは、これまで経験上ありません。

印税は、交渉可能?
これは、基本的に難しいと思います。判りやすいので何度も引き合いに出してしまいますが、おそらく村上春樹氏レベルなら話は別でしょう。笑

でも、現在はご存じの通り、本が売れているとは言いがたい状況です。とはいうものの、売れている本は爆発的に売れているのも真実ですから、ヒット本を出すことは決して不可能ではありません。

皆さんいくつか思いつくと思いますが、「えっ、こんな本が売れるの?」といった本が意外にも、大ベストセラーになることもありますよね。

話を戻しますが、出版社は本が完売した時点で黒字になるように計算をして予算を組んでいます。その中には、本の印刷そのものにかかるコストだけでなく、版権買取りなど、さまざまな必要コストが絡んできます。

私は、デビューしたての頃ではなく、重版がかかるようになり、数作品リリースされたところで印税アップを打診してみましたが、それでもNGでした(苦笑)。

おそらく、会議の段階ですでに配分が決まっているのだと推測されます。ただ、重版分を初版分よりも高い印税で報酬を契約してもらえたことはあります。これは、売れればその分報酬が上がるわけですから、やり甲斐にも繋がりますね。

本のタイトルや表紙のデザインは、翻訳者に決める権利はあるのか?
これは、自費出版は別として、最終的な決定権は出版社にありますが、翻訳者にも意見を述べるチャンスはあります。

特に、本はタイトルで売れるか売れないかが決まるとまで言われていますから、本にとっては命のように重要であり、翻訳者にも選択権があったらいいと思われるかもしれません。

ただ、コピーライターとしてのセンスでもない限り、どんなタイトルが読者のハートをキャッチし大ヒットとなるかは、翻訳者にはなかなか掴めないものです。

原題をそのまま使って大ヒットするケースも有りますが、私の手掛けた作品は、ほとんど出版社が原題を変更しました。これまで何度か意見を求められたことがありましたが、いつも思うのは「餅は餅屋」ということです。

編集部の人たちはこれまで、数千、数万、という膨大な書籍の出版に関わっています。その道のプロなのです。なので、どんなタイトルが良いかは出版社が一番よく判っているだろう、ということです。

また、本の第一印象は表紙のデザインにも大きく関わっていますから、表紙も重要なポイントです。表紙についても、いくつかのイラストや画像などの選択肢から、どれが良いか意見を求められることはありますが、言うまでもなく絶対的な決定権があるわけではありません。

なので、意見を求められたらアイディアを出すことは勿論可能ですが、あくまでも決定権は出版社にあるということです。

ただ、出版社によっては、積極的に意見を採用してくれるところもあるので、コピーライティングや表紙のセンスに自信があるのなら、提案してみるのも良いでしょう。

原稿の持ち込みを成功させる秘訣はあるか?
原著が出版に足るほど価値ある作品であることは大前提ですが、まず決め手となるのは、「シノプシス」です。

シノプシスとは、原著をリーディングして、概要、著者プロフィール、根幹をなすメッセージ、所感、データ等をまとめたものです。(*作成のコツ・詳細については、パートⅢをご参照ください)

それを読んで、「面白そう!」「是非読んでみたい!」という魅力が感じられなければ、その時点でアウトです。ですので、シノプシスの完成度がもっとも重要になります。

シノプシスを、本の概要だけをまとめた「検査結果」みたいな無味乾燥なものにしている人もいるかもしれませんが、それだと出版化は難しいのではないでしょうか。

また、情報が多ければ多い方が良いかと言うとそういうわけでもなく、読み手の忙しさを考慮すると、核となるコンテンツに絞る方が賢明です。

次に大切な要素と感じるのは、情熱と確信です。

情熱や確信は目には見えないので、一見出版とは無関係に思えるかもしれませんが、人間は心を動かされると、行動をとる生き物であるとされています。そして、人の心を動かすものが何かというと、情熱・確信が大きいのではないでしょうか。

なので、情熱と確信をもってシノプシスを作成し、本を売り込むことです。そうすれば、そのエネルギーが先方の心を動かすかもしれません。

それから、これは私見なのですが、自分自身と身近な著者のデータを基にすると、みなさん各々、出版社との相性があるように思われます。なので、自分と相性の合う出版社を見つけることもカギと思います。どうすれば、相性の良い出版社を見つけられるかは、実際にコンタクトしてみるのが一番でしょう。

どうすれば、本の売り上げが伸びるか?
どんな商品についても言えることですが、本がヒットするかどうかはフタを開けてみないと判らないところがあります。

私自身はやっていませんが、著者や翻訳者の方で、ご自身のブログで自分の作品をPRなさっている方が多いですが、これも効果が見込めるでしょうし、現在はYoutubeが大きなプロモーション効果をもっていますから、Youtubeを宣伝媒体に使うのも手です。

また、影響力のある方に帯に推薦の言葉を頂くのも、一つの方法です。

「私もこの本のメソッドを実践しています」と著名人の写真とメッセージが入っていれば、かなり売上げに貢献するでしょう。

知人の中で、セミナーで抜群の集客力がある方に、厚かましくも、セミナーの場で私の訳書のPRをお願いしたことがあるのですが、その数か月後、実際にその本が重版となったことがあり驚きました。口コミのパワーも大きいという証です。

また、現在大ベストサラー作家となった某氏は、本が売れない頃、自費で冊子を出版し、それを無料で希望者に配布したそうです。まずは自分から沢山の方に有益なメッセージを伝えることで、貢献をしたということです。

その後、同氏は著名なベストセラー作家としての地位を築かれました。

出版翻訳のハードルが高すぎて・・・。何かいいアイディアはありませんか?
別記事でもお伝えしましたが、現在は方法にこだわらなければ、様々な出版の道があります。

例えば、ある程度資金を投資できるのでしたら、自費出版や出版社との折半で出版する方法もあります。この場合のメリットは、売れたら一般の翻訳者(5%程度)を上回る大きな報酬が見込めて、投資した資金が回収できることです。

また、タイトルや表紙のデザインなど、ご自身が出資しているわけですから、意見も通りやすいでしょう。自分の意見が形になった、こだわりの本が出版できるわけです。

知人で絵本を出版したい方がこの方法で出版されましたが、絵本などのアーティスティックな作品は、特に自分のこだわりを詰め込みたいので、この方法はむしろ賢明かもしれません。

また、紙媒体にこだわらなければ、Kindle版の出版も可能ですよね。これも、印税率は一般の翻訳や著作よりもはるかに高いですし、コストをかけずに出版できるのが、なによりの利点です。また、Kindleヒット後に、出版社から商業出版の話が来る可能性もあるらしいです!

とにかく、まずは夢に向かって、第1歩を踏み出すことですね。

もしいまの時代(つまりコロナ禍で)全くゼロからスタートすることになったら、最初の案件をゲットするまでどんな事を、どんな手順で行いますか?
これまで、私自身の実体験や身近な人たちの体験から、ヒントになりそうなことをご紹介してまいりました。

例えば、ハリー・ポッターの訳者のように、著者に手紙を出して版権をとりつけた例や、作家に直接会いに行って、本を書き下ろしてもらった訳者の成功談をご紹介しましたが、それらを参考にしてもいいですし、好きな作家の講演会に行ったり、売り込みたい本があるなら、出版社に片っ端から企画を送ったり、自分を訳者として売り込むといったことも出来ると思います。

運は、どこに転がっているか判りません。

ただ、何についても言えることですが、大切なことは自分に出来るベストを尽くすことです。絶対にこの方法なら上手くいく、というマニュアルは存在しません。上記を参考として頭に入れつつも、特定の方法に縛られない柔軟性を持つことです。

知人の一人は脱サラして起業した時、最初は事業に失敗したそうです。その時どうしたかと言うと、尊敬する成功者に会いに行ったそうです。その後、彼の人生は徐々に上昇気流に乗り、今では実業家として成功するに至りました。

とにかく「ひらめき」がおりてきたら、それを実行に移すことです。実行に移さなければ、それは単なるアイディアにとどまってしまいます。

私は、なぜ出版に関して自分が幸運に恵まれたのかと当時を振り返った際に、一つの出来事を思い出しました。

海外在住時に、自己啓発系の大ベストセラー作家(米国人)が、私の住む都市に講演にやって来ることになったのです。彼の大ファンである私は「絶対彼に会いたい!」と、即座に席を予約しました。

実際に講演会に行ってみると、講演内容は予想とは全く違っていました。私は失礼ながら、「本当にこの人があの素晴らしい作品を次々生み出した作家なのだろうか?」と、期待を裏切られた気がしました。

ただ、「次から次へとベストセラーを出すヒットメーカー」という運を持っている人は、世界中にそうそういるものではありません。

相関性を証明することは出来ませんが、この著者との出逢いが、もしかするとその後の私の翻訳者としての人生に、目に見えない影響を及ぼしたのかもしれません。

ベストセラー作家と場を共有したことで、そのエネルギーの影響を受けたというわけです。

まず、準備段階としては、英語力を磨いておくことです。Amazonのレビューを見ると、「この翻訳、判りやすい」といったレビューよりも、「何が言いたいのか、サッパリ判らない」といったレビューの方が目につきます。こうした批判レビューは、「先生」レベルの人にでさえもついていることがあり、容赦がありません。

これは、翻訳に限らず、アーティストなどにも当てはまると感じていますが、「弟子に準備が出来たとき、師が現れる」という諺にある通り、自分の実力が磨かれたところでチャンスが訪れ、自分の実力に見合った作品がその人のところにやって来る、という気がします。

ですので、まずはシッカリ実力をつけておくことが重要です。

翻訳を上達させるためのおすすめの書籍(テクニックやノウハウなど、もしくは誰かの著名翻訳者のストーリーなど)はありますか?
これまでの実績と他者から頂いた評価によって、自分には翻訳のセンスがあると認識していましたので、ノウハウ本を読んだことはありませんし、そうした本が存在するかどうかも判りません。

翻訳のコツは、仕事をこなす中で自ら学んでいきました。ただ、この人の翻訳は巧いなぁ、という方の訳書は参考にさせていただいています。

それは、山川紘矢・亜希子先生ご夫妻です。

原著と読み比べたりするわけではなく、訳書を読むのみですが、それだけでも巧いというのが判ります。また、ベストセラー作家である某先生から監修いただけたことも、大きな転機となりました。翻訳の巧さ云々も大切ですが、訳出する際の「エネルギーの心地良さ」が重要だということに気づかされたからです。

翻訳を上達させるためのおすすめのスクールはありますか?または必要だと思いますか?
スクールには通ったことがないので、正直、なんともコメントできません。

私見ですが、翻訳のセンスに自信がある人なら必要ないのではないかと考えています。なぜなら、私と同じようにセルフラーニング出来ると思われるからです。

第1回で述べたように、ある程度の英語力がある方なら、訳者としての腕を磨くには良書を沢山読んで、日本語力を高めた方が早道かもしれません。

ただ、職場で知り合った同時通訳の出来る訳者が、スクールでテクニックを学べば同時通訳が習得出来ると言っていたので、そのテクニックなら学んでみたい、と思ったことはあります。

ご存じの通り、同時通訳はレートが最も高いので、これが出来れば、高い報酬が期待できます。何人かの通訳専任者と知り合ったことがありますが、通訳者の場合はスクールに通っていると思われます。

自分が通訳をやっていて感じることですが、技術用語の多い通訳を行なうと、3時間くらいで脳が疲弊するので、脳が疲弊しないための何らかのテクニックがあると推測されるからです。

常にチェックしている情報源はありますか?
ございません。(笑)

ただ、日本に住んでいる時には、書店に行くと必ず自分が専門とするコーナーに行って、訳書かどうかにかかわらず、どんな本が売れているかをチェックします。

その中には、かつて自分が海外で見つけて、出版社に打診しようと思っていた本などもありますので、売れ行きなどから自分の見識眼を確認できる機会でもあります。

海外の書店に行っても、自分が専門とするコーナーに行って、日本で売れそうな本がないかをチェックします。

もしTOEICで換算するなら、翻訳家として活躍する際、どの程度の英語の実力が最低限必要だと思いますか?*この質問の想定は学生がこれから翻訳家になりたいとして、どの程度の英語力は翻訳をする際に絶対必要になるのか、という点です。TOEICを使って営業という話ではないです。
TOEICのスコアだけで判断するのは、正直なところ難しいです。なぜなら、たとえスコアが900点でも、翻訳の能力とセンスがある人はいるでしょうし、別記事でも述べた通り、以前、面接した帰国子女の方が、TOEIC900点くらいだったかと記憶していますが、翻訳の能力が皆無だったケースがあったからです。

とはいえ、いくつかの大手企業で翻訳チームとして採用になったメンバーとTOEICのスコアを確認し合ったことがありますが、みなさん、TOEIC940点~満点という感じでしたので、翻訳専任ならばこのくらいは必要なレベルなのかもしれません。

翻訳家の仕事はこれから需要が更に増えると思いますか?
出版翻訳においても、ビジネス翻訳においても、翻訳者という仕事は、どんなに翻訳ソフトが進化しても、なくならない、と確信しています。

その理由は、まず、訳出の際、単語の意味とは異なる意味で訳さないと自然な日本語にならないことが多々あるからで、本来の意味と異なる訳語を充てる柔軟性・機転は、人間にしかできないからです。

原文に論理性の欠如があったり、文法のエラーがあったり、スペルミスがあったり、といった時に、頭を働かせてコンテキストから判断したり、原文の順序を入れ替えたり、といったことが出来るのも、人間だけです。ソフトには出来ません。

また、関係代名詞などが多用されている長文にもソフトは対応できないことを経験上知っていますが、実際にはこうした構文は、ほぼ確実にどのような文書に登場します。

それから、これは文芸作品のケースですが、原文にはない修辞表現を加えて、原文に深みを持たせる、といった技巧も人間にしかできません。翻訳の需要が増えるかどうかですが、書籍はなんとも言えませんが、ビジネス翻訳の面では着実に増えていくのではないかと感じています。

というのは、ご存じの通りグローバル化によって国境というものが無くなってきており、その場合、なにを媒介にするかというと、ほとんどの国がメジャーな言語である英語を媒介にするからです。

実際、某クラウドソーシングサイトで、英語圏のみならず、ロシア、フランス、スペイン、イスラエル、インド等、世界各国のクライアントから翻訳の受注を受けましたが、みなさん、英語を媒介にしているのです。

露日、仏日、etc.の翻訳家も探せばいるはずですが、英語圏の市場にも進出するため、いったん英語に翻訳して、英日の翻訳家を探した方が手っ取り早いし、レートも安く済むという考えかと思いますし、その方法で正解ではないでしょうか。

現在はネットがありますので、英語の能力があることでこうして世界各国の人と交流できるのは、素晴らしいことだと思います。

今まで行ってきた「翻訳業のための英語学習」の中で、あまり活きなかった英語学習があれば、教えて下さい。またその理由もお願いします。
みなさん楽しく英語力をつけよう思うのは同じだと思いますが、それは私自身も同じでした。

沢山の方が既にお気づきの通り、「聞くだけで~」とか、「○○するだけで~」という方法で、翻訳者になるために必要な土台となる英語力はつかない、というのがこれまでの経験から判ったことです。

諺の通り、「学問に王道なし」です。

色々な教材を試してきましたが、今、そのなかで記憶に残っているもの、活かされているものがあるかと尋ねられると、思い出そうとしても、ほとんど思い出せないほどです。

もちろん、それらが何の意味もないとは思っていませんが、お勧めの学習法でご紹介した文法書、長文読解をやっておけば、そうしたものは、あまり必要ありませんし、自分の理解度を測る試金石として活用することが出来ます。

文法書が「土台」だとするならば、それらはあくまでも「補助的なもの」です。「補助」が無くても訳者として成立しますが、土台が無くては、成立し得ないのです。

通訳を例にとりますね。

通訳者の方が、セミナーで通訳をしているのをなんどか聴講したことがあります。その中で、誤訳していたり、あるいは単語の意味を把握していなかったりといったことに気づくことがあります。でも、そうしたことが起こっても、通訳の場合大したミスにはなりませんし、判らなければ、講演者に聞けば済むことです。

肝心なのは、そうした少々のミスあったとしても、長丁場のセミナーでよどみなく通訳を続けるという、通訳者としての土台があるかどうかなのです。それさえ出来れば、少々のミスは想定内でしょう。
(*以前、プロの通訳の方が、「通訳は、少々間違えてもバレないからいいけど、翻訳は文書としてずっと残るため、翻訳はやりたくない」とコメントされていました。)

翻訳者もこれと同じで、文法という土台さえしっかりしていれば、あとは、なんとかなるでしょうが、それが出来ていないと、訳せなかったり、誤訳したりと、つまずいてしまうでしょう。

文法書以外で、非常に有益だと感じたのは、TOEIC関連です。これに関しては、過去問題集、模試問題集にお世話になりました。

今でも続けているメインの英語学習があれば教えて下さい。
ございません。

現在は、技術翻訳などで判らない単語が出てきたときに、ネットで都度確認するといったことをする程度です。英語学習については、自分の中ではひと段落しており、今は別の趣味に意識が向いています。

まとめ

●出版翻訳者を目指す方へのヒント

1.出版翻訳の訳出のスケジュールは、通常1~3か月が目安
2.校正には、独自の方法・記号を使う
3.基本、印税の交渉は難しいと思われる
4.本のタイトルや表紙は、アイディアを提案できるが、プロに任せた方が賢明
5.企画成功の秘訣は:「シノプシス」「情熱」「出版社との相性」
6.本の売り上げを伸ばすには:ブログ・Youtube・著名人の推薦の言葉
7.自費(折半)出版・Kindle版も視野に入れてみる
8.チャンスを掴むにはひらめきを行動に移す
9.日々研鑽を積むことで、チャンスが訪れる可能性が高まる

athena / 翻訳家
athena / 翻訳家
現在は、海外を拠点に、フリーランス翻訳者・ライター・通訳・ネット英語講師などマルチに活動中。
英会話術・形而上学・自己啓発・ビジネス・健康・IT・財務・芸術など、幅広い分野での翻訳実績を持つ。

《実績》
・翻訳出版は10作品を超え、うち5作品がロングセラーとなる。
・海外の現地発行紙で、一面記事を担当。
・講談社から英会話本を出版。

《資格》
・英検1級合格
・TOEIC965点獲得

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