日本がWBCを制し、3度目の優勝を果たして間もないですが、アメリカやカナダに野球留学をしたいと考えている中高生の球児はいませんか?
日本は世界的に見ると野球強豪国です。しかし、イチロー選手、ダルビッシュ投手や大谷選手を始めとする多くの日本の優秀な野球選手がアメリカのメジャーリーグデビューしていることからも、アメリカが野球の本場であると考えられています。
アメリカやカナダに留学して本場の野球を目の当たりにするとともに、世界に通用する英語力を身につけませんか?
この記事では、海外への野球留学に興味を持つ中高生の球児に向けて海外野球留学に関する基本情報をお届けします。
読み終わる頃には野球留学に関するイメージがより具体的なものになっているでしょう。
目次
野球留学とは?
野球留学とは、スポーツ推薦などを通じて、親元を離れてこれまで在住していた都道府県外の学校に「野球」をプレイすることが主な目的として通うことを指します。
しかし、近年では高校生や大学生の場合は世界で通用するだけの野球のスキルと英語力を身につけるために、アメリカやカナダといった野球の本場である国の高校や大学に海外留学することも選択肢として出てきました。
この記事では、野球留学とは海外の高校・大学への野球留学について指しています。
野球留学のメリット3つ
野球留学には下記の3つのメリットがあります。
- 「野球」という共通の話題があるため英語力を向上させやすい
- 友達が作りやすい
- 世界レベルの野球を知ることができる
それぞれのメリットについてご紹介します。
1. 「野球」という共通の話題があるため英語力を向上させやすい
海外留学をするだけで語学力が向上するわけではありません。留学期間や日常生活の中で、どれほど英語を使う努力をしているかといったことが重要です。
野球留学の場合、チームメイトとの間に「野球」という共通項があります。
好きな野球選手、これまでの自分の野球歴、技術的な話などを通じて英語を話す機会が多いでしょう。また、人間は自分の好きなものについては必死に相手に伝えようとするものです。
そのため、相手にきちんと伝わるように英語の勉強にも身が入ることは間違いありません。
野球留学を通じて英語力だけでなく、コミュニケーション能力や自発性といった人間性も育むことが可能です。
2. 友達が作りやすい
これは先ほどの項目と関連がありますが、共通の話題があることで友達を作りやすいでしょう。また、友達を作れることで英語力が飛躍的に向上したり、留学生活を満喫することにも繋がります。
留学の成否は現地でどのような友達を作るかで左右されると言っても過言ではありません。
高い目標を持つ仲間たちと切磋琢磨しながら仲を深めることで、充実した留学生活を送れるでしょう。
3. 世界レベルの野球を知ることができる
日本は世界的にも野球先進国です。野球に対する人気は高く、さらに先日のWBCでの優勝からしても、野球の実力は非常に高い国であると言えるでしょう。
しかし、それでも多くの日本のプロ野球選手が渡米してメジャー入りしていることから、アメリカが野球の本場です。
そして、アメリカには世界中から多くの優れた野球選手が集まっています。アメリカに野球留学することで世界レベルの野球を目の当たりにして、野球に対するモチベーションを上げられることは間違いありません。
野球留学のデメリット
野球留学のデメリットは下記の3点です。
- 日本よりも恵まれた練習環境であるとは限らない
- 経済的負担が大きい
- 野球と勉強の両立が非常に困難である
1. 日本よりも恵まれた練習環境であるとは限らない
日本の中高生の野球といえば、「部活動」を思い浮かべる方が多いでしょう。部活動の場合は学校にもよりますが、毎日のように遅くまで大会を目指して練習に励むものです。
アメリカの場合は異なります。そもそも部活動がありません。そして年中ずっと同じスポーツをプレイし続けるということ自体が珍しいのです。
つまり、野球留学をするためには、まずは現地のクラブチームを探す必要があります。
きちんとクラブチームを探さないと、サークルや趣味のようなレジャー感覚での野球しかできないといったことにもつながるため、慎重にクラブチームを探すことがおすすめです。
また、日本の学校の部活動とは異なるため、滞在先、学校、クラブチームがそれぞれ通いやすい範囲になくてはならないことも忘れてはいけません。
田舎の場合は1時間に1本程度しかバスが出ていないことも多いです。必ずしも時間通りに運行しているとはかぎりません。そして、その地域の治安や気候についても考慮に入れておく必要もあるでしょう。
2. 経済的負担が大きい
野球留学を検討されている方は、アメリカを考えている方が多いのではないでしょうか?アメリカは世界中で最も留学費用・生活費がかかる国の1つです。また、昨今の円安や世界的なインフレがこの状況に拍車をかけています。
野球留学をする場合は、現地での学費や生活費に加えて、ユニフォーム、遠征費、道具のメンテナンスなどさまざまな費用がかかります。
怪我をしてしまい、通院する必要があるケースもあるでしょう。通常の高校留学・大学留学よりも経済的負担があることを念頭に入れておく必要があります。
野球と勉強の両立が非常に困難である
野球留学を通じて野球のスキルだけでなく、英語力の向上を期待することができますが、かなりの努力が必要です。
授業が全て英語で行われることになるため、日本の学校での学習とは比較にならないほど難易度が高いです。
日々の激しいトレーニングで疲れてしまい勉強に身が入らない、学校の授業についていくのに必死で野球に対するモチベーションが下がってしまうといったことも残念ながらよくあります。
野球留学を目指す場合は、相当の覚悟と努力が求められることを肝に銘じておきましょう。
3. 野球留学の種類
野球留学には主に高校生向けの野球留学と、大学生向けの留学があります。
ここではそれぞれのタイプの留学について紹介します。
高校生向け野球留学
アメリカの現地の高校に通いながらクラブチームで野球を行います。日本のような「甲子園」といった各都道府県のトップが集って全国No.1を決定する大会はアメリカにもカナダにもありません。
アメリカとカナダのそれぞれの州を地区に分けて地区予選を行います。それぞれの州でNo.1になることで「全国制覇」という扱いになるのです。
しかし、アメリカは日本よりも高校の数が多く、例えばカリフォルニア州だけでも1,000校以上もの高校があるため、地区予選でNo.1になるだけでも非常に難しいでしょう。
州のトップになることを目指す他に、アメリカやカナダの高校代表メンバーになることを目指す球児もいます。
代表メンバーに選出されるとスカウトされて大学の選択肢が大幅に広がるといったメリットがあるからです。
大学生向け野球留学
アメリカやカナダの大学野球は日本の大学野球とは大きく異なります。
練習時間は1日に2〜3時間程度で、短時間で効率的に練習することが特徴です。また、学業との両立を非常に重視しており、規定の成績の基準を満たさないと退部となってしまうため、勉強にもしっかりと励む必要があるので注意してください。
そして、日本の大学野球部のように4年間部活動に在籍するのではなく、シーズンごとに「ロースター」と呼ばれる登録枠に選出される必要があります。
ロースターに選出されないと試合はおろか、練習にも参加することができません。毎年秋学期にトライアウトを行い、30名ほどの登録選手を選出します。
野球留学にかかる費用の目安
野球留学にかかる費用は学校種や国によって異なります。
高校での留学の場合、
・アメリカ(私立校)は年間で600〜700万円
・カナダ(公立校)は年間で400〜500万円
ほどかかることが一般的です。
大学での野球留学は、
・アメリカの2年制大学で年間250〜320万円
・4年制大学の場合は年間450〜800万円
ほどの留学費用が必要になるでしょう。
非常に高額であるため、費用を抑えて野球留学を実現したい場合は、物価が安くて生活費を抑えられる国や地域を留学先に選んだり、奨学金に申し込めるかどうかを検討することをおすすめします。
野球留学に関するFAQ
最後に野球留学に関するよくある質問と回答をご紹介します。
大学での野球留学の場合、ある程度の英語力がないと、公式戦はおろか入部させてもらえない大学が多いため、大学での野球留学を検討している方は英語力アップに力を入れましょう。
留学先の国や学校によって入学条件となる英語力の基準が異なるため、事前に調べましょう。
しかし、アメリカやカナダの高校や大学に野球留学をする場合は、日本の中高の部活動で鍛えられた野球選手であれば問題ないでしょう。
日本の中高の野球のレベルは世界的にも非常に高いです。県大会レベルの大会しか出場経験がなくても野球留学できている方はたくさんいるので安心してください。
野球留学ができる国ってどこ?
野球留学ができる留学先は主に下記の4カ国です。
- アメリカ
- カナダ
- オーストラリア
- 韓国
それぞれの留学先にメリット・デメリットがあるので、よく調べて自分に合った国を選びましょう。
最も人気がある留学先はアメリカまたはカナダです。
まとめ:野球の本場アメリカに留学して野球も英語も上達させよう!
高校や大学への海外野球留学について理解を深めることができましたか?
海外のクラブ活動や選手の選出方法は、日本の高校や大学と大きく異なります。そして特に大学の場合は、野球だけでなく学業との両立も図る必要があるため非常に難易度が高く、厳しいです。
しかし、世界の本場で高い目標を目指す仲間たちと切磋琢磨して実力をつけ、成長することはあなたの人生の糧になることは間違いないでしょう。
日本国内の高校・大学へのスポーツ推薦の進学だけでなく、海外への野球留学という選択肢もあるということを知っておいてください。
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