この記事では、私費留学をしたい人、私費留学を検討している人に向けて総合的なガイドをお届けします!
私費留学の概要だけでなく、留意点、国や大学の選び方など、様々な観点からご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでいただければと思います!
目次
1. 私費留学とは何か?交換留学と私費留学の違い
まず、本章では、私費留学の概要についてご紹介します。また、私費留学のメリットやデメリット、注意点などを、交換留学との違いを交えながらご説明していきたいと思います!
(1)私費留学の概要
私費留学とは、「海外の大学や語学学校などに直接学費を払って留学すること」です。
交換留学の場合は自分が在籍している大学のプログラムを利用して留学にいくため、自分の在籍大学に学費を支払うことになりますが、私費留学の場合は、自分の在籍している大学ではなく、直接海外の大学に学費を支払うことになる、という違いがあります。
(2)私費留学のメリットとデメリット
メリット1. 期間の指定がない
私費留学の場合、留学期間の指定はなく、自分が留学したい期間を好きな分だけ留学をすることができます。
交換留学の場合は、既にプログラム上で「○年、○学期」という期間の指定があるため、その期間が終了すれば帰国しなければなりません。
通常、交換留学の場合、多くのプログラムが半年または1年の留学期間ですので、それ以上留学をしたいと検討している人にとっては私費留学の留学期間に指定がないことは大きなメリットということができます。
長く滞在すれば良いということではありませんが、長く滞在すればより深く語学を習得することができますし、現地の文化や慣習にも慣れることができます。
メリット2. 大学や専攻を自由に選ぶことができる
交換留学では、在籍大学が提携している海外の大学に留学することができますが、自分が学習したい分野や専攻がその大学にはないことも考えられます。
一方私費留学では、自分が学習したい分野や専攻をもとに自由に行きたい大学を選ぶことができるため、選択肢がより多くなります。
また、交換留学のプログラムによっては、「外国の学生は特定の専攻を受講することができない」といったケースも散見されます。そのため、留学先の大学や地域、大学の専攻などを自由に選ぶことができることは、大きなメリットです。
メリット3. 柔軟なプランを組むことができる
メリット①や②に付随しますが、「自分で留学スケジュールを柔軟にプランニングできること」は私費留学の大きなメリットです。
例えば、留学先でやりたいことが、
(1)語学学校に通う
(2)現地でアルバイトをする
(3)現地大学で単位を取得する
という3つあったとすると、この3つを交換留学のプログラムの中で達成することはとても困難です(交換留学のプログラムの主要な目的は現地大学での単位取得です)。
しかし、私費留学であれば自分でスケジュールを立てて、(例えば)半年間は語学学校に通い、その後半年間はアルバイトで就労経験を得る、それが終わったら現地大学での単位取得に取り組むといったプランを組むことも可能です。
このように、柔軟性を持って様々なことに取り組むことができることは私費留学の大きなメリットです。
デメリット1. 費用(学費)が高い
一般的に海外の大学(特に欧米諸国)の学費は、日本の大学の学費よりも高い傾向があります。そのため、海外の大学に直接学費を払う私費留学は交換留学よりも経済的負担が大きくなってしまうというデメリットがあります。
交換留学も私費留学も現地で生活するための生活費の負担はありますが、学費を日本の大学に支払うか、海外の大学に支払うかは留学にかかる全体的なコストにも大きく影響するします。
デメリット2. 単位認定できない可能性がある
交換留学の場合、海外の大学で取得した単位を日本の大学の単位に変換する「単位認定」を行うことが可能ですが、私費留学の場合、その単位認定ができる場合とできない場合があります。
つまり、大学のプログラムを利用して交換留学をしている人であれば、単位認定を行うことができるのですが、大学のプログラムを利用しない私費留学をする人の場合、海外の大学で取得した大学を日本の大学の単位に変換することができないケースがあります。
そのため、現在所属している大学や学校の窓口で、私費留学時の単位認定について、聞いてみましょう。
単位が変換できるかどうかは大学、学校の卒業にも大きく関わるので、留学に行くまでに明確にしておきましょう!
(3) 私費留学の注意点
卒業や就職活動が遅れる可能性がある
上述の通り、私費留学の場合、在籍大学で単位認定をしてもらえない可能性があるため、大学卒業までにより時間がかかることになります。
また、留学の時期によっては、就職活動に影響する可能性もあります。
他方、就職活動については、最近では海外からもオンラインで説明会や面接に参加することができますし、現地で採用活動やキャリア支援を行っている日本企業もあります。
「留学中だから」といって機会を失わないよう、常にアンテナを張っておくようにしましょう!
留学までの各種手続き
交換留学の場合は、大学のプログラムを利用して留学するため、大学側が仲介役となり、様々なサポートをしてくれます。
他方、私費で留学する場合、留学先大学との各種手続きや現地の宿泊施設確保、査証取得などを全て自分で管理する必要があります。
留学にかかる各種手続きは煩雑なため、海外留学に特化したエージェントに依頼し、これらの手続きの管理に協力してもらうことをおすすめします。
もちろん、インターネットや書籍などでこれらの手続きについて確認することもできますが、個別具体的な事情を含めた情報まで網羅していることも少ないため、留学や派遣に関する経験、知識のあるエージェントに仲介してもらいましょう!
※在籍大学を一定期間休学して私費留学に行く場合にも、その届けの提出や休学期間中の学費の納付(必要な場合)を忘れないようにしましょう。
また、在籍大学が提携している海外の大学に「私費留学」として行く場合には、現地大学の手続きに混乱が生じないよう、十分注意しましょう。
2. 私費留学の準備
上述したように、私費留学をするにあたっては自分で準備しなければいけないこと、自分で管理しなければいけないことがたくさんあります。
続いては、私費留学に必要な準備や手続きなどについてご紹介していきたいと思います!
(1)書類や手続きの準備について
出願の際には、出願に必要な書類(パスポートの写し、成績証明書や有効期限内の英語資格証明書、志望理由書、推薦状など)を添付して送付する。
②合格したら、書類選考の結果と入学許可書が届く。
③入学許可証を持って、大使館にて査証(VISA)を申請する。
査証取得後に航空券を手配する。現地の滞在先(寮、ホームステイ、アパートなど)を決め、申請する。
④留学に向けて出発する。
(2)語学面の準備について
多くの人が不安を抱えているのが、語学面の準備ではないでしょうか。
留学許可が承認されるにはどのくらいのスコアが必要なのだろうか、どのくらい話すことができれば現地で困らないのか、といった不安があるのではないでしょうか。
まず、留学許可が承認されるためには、現地大学が提示しているスコアに達しているかどうかがとても重要です。
その上で、各セクション(4技能:リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)のスコアがバランスよく獲得できているか(ある技能だけ得意といったことはないか)が重要です。
そのため、語学の資格試験の勉強をする際には、得意な技能を伸ばすだけでなく、苦手な技能も克服することができるように練習をしましょう。
特に日本人の語学資格試験のスコアの特徴として、「ライティングが苦手」という傾向がありますので、ライティングのスコアを伸ばすべくネイティブに書いた内容を添削してもらうようにしましょう。
また、現地でのコミュニケーションを問題なくスムーズに行うために、日本にいる間に英会話の練習をすることをおすすめします。
オンライン英会話や英会話アプリ(ItalkiやHello Talkなど)を利用して英語でのコミュニケーションに慣れておくと、現地での生活や雰囲気に素早く慣れることができると思います。
4. 私費留学先の選び方
私費留学では、より多くの選択肢から留学先の国、大学を選べることが大きなメリットとご説明しましたが、選択肢が多すぎてどのように選べばよいかわからないという人も多いのではないでしょうか。
続いては、私費留学先をどのような観点で選べばよいか、ご紹介していきたいと思います!
(1)私費留学先の選び方
学びたい言語を決める
まず、留学先を選ぶにあたっては、自分が学びたい言語を決める必要があります。
学びたい言語が決まれば、その言語が話されている国に留学をすることで、その言語を習得することができます。
例えば、英語であれば英語圏のアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランドなどが主要な国ですが、英語を公用語として使用しているフィリピンやインドなどへの留学も一つの候補として考えられます。
他にも学びたい言語がスペイン語であれば、スペインやブラジルを除く南米の国々でスペイン語を習得することができます。
学びたい分野を決める
学びたい言語が決まった後は、学びたい分野や専攻などを決めることをおすすめします。なぜなら、その国や地域が特化している分野や専攻があるためです。
例えば、アメリカやイギリスは政治学や経済学の学問が発展しており、これらの国々の大学では、発展的かつ最新の政治学や経済学を学ぶことができます。
他にも、ドイツでは医学が発展しているため、ドイツは最新の医学を習得するための1つの候補として有力でしょう。
その他取り組みたいこと(就労、ボランティアなど)
留学中に取り組みたい就労やボランティアなどがあれば、それらも検討事項の一つに組み入れるとより具体的に行きたい国や地域を絞ることができると思います。
例えば、国や地域によっては、留学中の査証では就労ができないケースもあります。また、就労ができても、週○時間といった制限があることが大半です。
そのため、自分が取得する査証で取り組める活動はどのようなものがあるのか、またそれにはどのような制限があるのか、事前に調べておくことをおすすめします。
(2)語学学校の選び方
(1)では、主に海外の大学に私費留学するケースをご紹介しましたが、(2)では、海外の語学学校に私費留学するケースについてもご紹介していきたいと思います!
海外にはその国の言語を教える語学学校がたくさんありますが、自分にあった語学学校を選ぶにあたっては、大きく2つの要素を検討する必要があります。
語学学校の質や環境
その語学学校における講師の質や語学の教授法、実績が好意的に評価されているかどうか確認することが重要です。
やはり、評価されている語学学校であれば、その学校で語学を効果的に学べることを期待できます。
また、その語学学校ではどのような人(生徒)が語学を学びに来ているのかという学習環境も重要です。自分と同じような外国人留学生であれば、同様のモチベーションを持っているため、切磋琢磨しながら語学学習に取り組むことができます。
サポート面
①の語学学校の質や環境とあわせて、その語学学校が提供しているサポートが充実しているかどうか確認するようにしましょう。
語学学校によっては授業外での学習面のサポートがなかったり、生活面のサポート(窓口)がなかったりすることもあるので、事前に確認し、充実したサポート体制が整備されている語学学校を選びましょう。
4. 私費留学後のキャリア
大学では、在籍大学のプログラムを利用した交換留学が主流なため、大学時代の私費留学は留学後のキャリアや就職活動に影響するのではないかと心配する人もいるのではないでしょうか。
本章では、私費留学後のキャリアや就職活動を乗り切るためのポイントをご紹介したいと思います!
(1)私費留学の留学経験を活かす方法
上述したように、私費留学では、自分で柔軟に留学の計画を組むことができるので、滞在期間中は大学での単位取得に留まらず、多種多様な経験をすることができます。
例えば、現地企業にて長期インターンシップに参加したり、ボランティア活動に携わることができます。
特に現地企業でのビジネス経験は、語学力だけなく、その語学をツールとして使った海外での就労経験をアピールできるため、就職活動において、有利な立場に立つことができます。
これらの経験は、交換留学の滞在期間中ではなかなか得ることができない経験のため、交換留学に行った人と「差別化」することができます。
(2)私費留学後のキャリアの選択肢
私費留学で貴重な経験をしたあとは、様々な選択肢から、自分のやりたいことを選ぶことができます。
もちろん、日本の企業に就職することも可能ですが、その他の選択肢としては、海外の企業で働くための就職活動に取り組むことができます。
または、海外で異なった経験をするために、ワーキングホリデーを活用して海外で一定期間就労するという選択肢もあります。さらに、海外の大学院でさらに学びたい専門分野について深掘りしていくこともできます。
いずれにしましても、長期的な留学経験はその後の人生の様々な面で活かすことができ、ここでご紹介した他にも多くのキャリアの選択肢があります。
参照リンク:https://www.world-avenue.co.jp/counseling-uni/counselingex-1-uni
5. 私費留学に関するFAQ
私費留学の概要や詳細については、ここまで記載した通りですが、初めて私費留学に挑戦する人にとっては、まだまだ不安も残っているのではないでしょうか。
本章では、私費留学についてよくある質問にお答えしていきたいと思います。
しかし、高校生の時に、海外の学校での語学上達や異なる文化、生活に触れることはとても貴重な敬虔であり、その後の人生に大きな影響をもたらします。例えば、高校時代に留学を経験することで語学力を向上させることができるだけでなく、高校卒業後に海外の大学での修学を志すようになったり、将来的に海外で働きたいと考えるようになることが考えられます。
もちろん、長期的な私費留学は学費、生活費を含めると経済的な負担が大きいことは事実です。そのため、まずは2週間や1ヶ月の短期プログラムに参加することをおすすめし、留学の雰囲気や感触を確かめてみることから始めてみてはいかがでしょうか。また、最近では若者の留学を推し進めるために、返済不要の奨学金制度を設けている財団(伊藤国際教育交流財団、中島記念国際交流財団など)や機構(日本学生支援機構)が多くあり、それらの制度を利用すれば、留学にかかる経費を一部支援してもらうことができます。
ただ、語学が全く習得できていない段階から海外の大学で授業を受けるためには、言語レベルがある程度(中級〜中上級レベル)まで達していることが重要です。そのため、海外大学での授業についていけるか不安な人は、まず現地の語学学校で言語を中級、中上級レベルまで上げることができるように言語学習に励みましょう!
6. 終わりに
本記事では、私費留学について様々な観点から、ご紹介してきました。
私費留学は経済的負担が大きいですが、10代または20代前半で、海外大学や語学学校にて貴重な経験を積むことは将来的なキャリアにプラスになります!
今回の記事を読み、私費留学を検討してみてはいかがでしょうか。
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