フィリピンの公用語のタガログ語は、マニラやマニラ首都圏で広く使われています。
就学率は低いですが、こどもたちは小学校からタガログ語と英語を学びます。そのため、フィリピン人は聞き取り程度の英語は多くの人ができます。
ただし、日用品のパッケージ表記などはほとんどが英語。公文書、インターネットでの情報検索もほとんどが英語です。そのため、意識してタガログ語を使おうとしなければ、使わなくても旅行を楽しめてしまいます。
また、辞書や語学学習用のアプリに出てくるタガログ語は既に死語になっている場合もあります。
古めかしいタガログ語を使うよりは、英語とうまく混ぜ合わせてタングリッシュで会話すると、とてもスムーズに会話が成り立ちますよ。
この記事では、日本の学校英語初級程度&簡単なタガログ語でフィリピン旅行を楽しめるような内容をご紹介します。
目次
基本のコミュニケーション
基本的な人とのコミュニケーションとして必要な挨拶、返事、謝罪やお礼のタガログ語をここでは紹介します。飛行機の中、空港、フィリピンに着く前からも使えるフレーズです。
挨拶のタガログ語
タガログ語ではMagandang(美しい)+朝、昼、午後、夕方などの挨拶がありますが、あまり耳にしません。
にこにこしながら、英語+poのタングリッシュが挨拶のコツです。
Poはポと読みます。タガログ語はほとんど母音と子音が日本語のようにセットになっています。
・Good afternoon po.
・Hello po.
・Excuse me po.
poは相手を尊敬するタガログ語なので、ぜひ覚えましょう。
返事のタガログ語
返事のタガログ語は知っておくと便利です。
フィリピンは英語も通じるので、旅行者はYes poでも通じます。街でのやり取りで、英語でフィリピン人に質問してもOpoと返ってくる頻度が高いので覚えておきましょう。
ちなみにカジュアルな返事はOoです。旅行者は使う機会がないと思うので、Opoのみを頭にいれておきましょう。
Opoの読み方がわかりましたか?母音と子音がセット。つまりローマ字読みでオポで通じます。
謝罪やお礼のタガログ語
謝罪やお礼は、その国の言葉できちんと伝えられたら良いですよね。
Salamat po.(サラマッ ポ)
ありがとうございます。
Manaming salamat po. (マラミン サラマッ ポ)
本当にありがとうございます。
日本人はSalamatのLの発音が苦手で、かわいく聞こえてしまうらしいです。恥ずかしければ、Thank you poでも大丈夫です。
申し訳ないです。すみません。
例えば、人にぶつかってしまった時。小銭がなくて大きな紙幣しかないときに、相手の不快感を取り除ける便利な言葉なので、覚えておきましょう。
街歩きでコミュニケーション
基本のコミュニケーションだけでも十分にフィリピンでは楽しめますが、もう少しいろいろな場所でコミュニケーションがとれるタガログ語を紹介します。
屋台や市場で使うタガログ語
フィリピンに来たら日本ではできない体験がしたいのではないでしょうか?街の至るところで屋台(ストリートフード)があります。また街単位で市場もありますのでオススメです。
屋台や市場でのポイントは数字です。
気になるけど味がわからないから1個だけ買ってみたい時は、
数字は片手のジェスチャーで一緒に表せる1から5までを覚えておくと便利です。
2:Dalawa (ダラワ)
3.Tatlo(タッロ)
4.Apat(アパッ)
5. Lima(リマ)
発音ですが、母音と子音がセットになっていないTatloのような場合は、セットになっていない子音の小さめに発音する気持ちで発音すると良いです。
ここで、タガログ語の発音を確認するのに便利な辞書アプリを紹介しておきます。
英語⇔タガログ語の辞書ですが、発音も確認できて便利です。初級者から上級者まで幅広くおすすめできる辞書アプリです。
これ(ito)だけくださいは、
少し(konti)だけくださいは、
タガログ語のlangは~だけという意味で活用度が高いので覚えておくと便利です。
これ、おいくらですか
屋台での単価は7ペソ~とかなり少額のため、小さい紙幣の20ペソや50ペソを多く用意しておくと良いでしょう。100ペソ紙幣までは問題なくお釣りが来ますが、500ペソだと屋台の売り手がかなり苦労してお釣りを用意するような状況になってしまいます。
観光の途中でのタガログ語
トイレについて
フィリピンの観光中で一番困るのがトイレです。トイレはタガログ語でCR(Comfort Room)。ショッピングセンターなどの表示でもCRと書かれています。
トイレに行きたいときは割りと余裕がないときが多いので、CRだけ覚えておいて、
旅行中、何度かトイレに行く機会があると思うので、覚えられれば、
も使ってみましょう。(サアン アン スィーアール)
トイレを借りられる場所があまりありません。日本はコンビニが便利ですね。フィリピンではガソリンスタンドは借りられるところが多いので、豆知識として覚えておきましょう。
Saan ang~?何か物の場所を尋ねる時に使える表現で、スーパーマーケットやモールでも使えます。Saan ang+英語のタングリッシュで、いろいろな売場を聞いてみるのも楽しいです。
よく目にする街の看板
街でよく目にするお店は、
Ukay Ukay(ウカイウカイ):洋服のセカンドハンドショップ
Pawn shop(ポウンショップ):質屋さん
Pasalubong(パサルボン):お土産屋さん
Volcunize shop(ボルカナイズショップ):タイヤの修理屋さん
Sali sali store(サリサリストア):地元の人用に使いきりの日用雑貨を売っているお店
Kalendelia(カレンデリア):おかずが選べる簡易食堂
Labasan(ラバサン)という出口表記があるお店も多いです。
人に声をかけたい時のタガログ語
道で誰かが落とし物をした時、お店の人が気づいていなくて声をかけたい時、日本ではまず、「すみません」とか「あのう」とか言いますよね。
フィリピンでは、
Ate(アテ)お姉さん
と呼び掛けます。
年上の人には、
Nay(ナイ)お母さん
と呼び掛けたりもします。
ところで、フィリピンはLGBTにとてもオープンな国です。数分道を歩くだけでもゲイを見かけられます。待ち歩きでそんなフィリピンを楽しんでみてはいかがでしょうか。
特におしゃれなレストラン、カフェ、バーはゲイオーナーが多いです。品の良いお店に行くとゲイを見かけるチャンスが多いです。
もう一つ、フィリピンでは物乞いや押し売りが多いのですが、話しかけられたら目を合わせず、手を振っていいえのジェスチャーをすると良いです。粘り強いのでヘタに言葉で断ろうとすると、ぐいぐい相手のペースに持ち込まれてしまうからです。
レストランや食堂でのタガログ語
レストランはしっかり座ってゆっくり店員さんにコミュニケーションをとってみる良い機会です。ただし、例えレストランでも荷物は空いた席におくのではなく、自分の手元に置いておくことをおすすめします。
日本と違って店員さんが入り口まで迎えにきて案内してくれるというより、空いている席に自分たちで座るのがフィリピンの主流です。
メニューはだいたいテーブルにおいてあるので、決めて店員さんを呼ぶだけ。
だいたい、手を振ると気づいてくれます。
メニューをさしながら、
これ、これ、それにこれ
ひとつだけ頼むなら
英語が通じるフィリピンですが、なぜかお水はwaterは通じにくいので、tubig=水(トゥービッグ)を使うとスムーズです。
また発音ですが、文字通りトゥービッグではなく、最後のグはgなのでグとはっきり発音するのではなく弱く発音してください。
お会計は手の指で四角くサインを出せば、ジェスチャーで通じます。
美味しくて満足したならば、
あなたのところの料理は美味しかったです。
とぜひ伝えてみてください。覚えられなければMasarap(美味しい)だけでもじゅうぶんです。
写真/動画撮影のタガログ語
お店で売られている食べ物やフィリピン人の売り子さんの写真や動画を撮りたいと思うこともありますよね。許可を得て撮影した方がイメージは良いと思います。
撮っても良いですか?
写真はタガログ語でletratoですが、スマホを見せながら聞けば伝わります。
ただし、写真撮影に気を取られている間にスリにあってしまうケースもあるので、バッグは前にしっかり抱えて撮影しましょう。
撮ってもらっても良いですか。
カップルやグループ旅行では、旅行の記念に一緒にそろった写真が一枚でも欲しいのではないでしょうか。外では危険ですが、レストランの店員さんやホテルのフロント、現地ガイドさんにタガログ語で頼んで旅行の記念を残してみるのはいかがですか。
移動で使えるタガログ語
ホテルから観光地に向かうならばホテルにタクシーを手配してもらっても良いかもしれません。観光地からホテルに戻る場合は、Grabが安心です。Grabアプリで予約すれば良いですし、料金もあらかじめ決まっています。
Grabは車の講習をうけていて、Grabの会社に登録されているので、タクシーに比べてトラブルが少ないと言えます。
移動中、車内でドライバーさんに使える表現としては、
○○hotelに行きたいです。
もしくはホテルの名刺を見せながら、
ここに行きたいです。
物をさす時に出てきたitoはこれ。場所をさすditoはここです。
Gusto koは動詞として使えば、「~したい」。名詞とGusto ko を使えば「~が好き」です。
例えば、
ハロハロが好きです。
フィリピンで食べた料理名を使ってドライバーさんとお話してみませんか。
フィリピン料理はとっても美味しいのに、日本であまり知られていないのが残念です。ぜひ、旅行でいろいろ食べ比べてみてください。
まとめ
フィリピンに初めて来ると治安が悪いと聞いていた割には、人がニコニコしていて人懐っこくて、自然も多くのどかなので、警戒心がゆるんでしまいます。それでも、治安が悪いのは事実であって銀行の前にもスーパーの前でさえ銃を持ったセキュリティが立っています。
それほど、犯罪率が高い国です。自分の身は自分で守れる範囲で楽しんで頂ければと思い、できるだけシンプルな会話を盛り込みました。
たくさんのフレーズを旅行で使おうと携帯電話片手に街を歩くと、携帯やお財布をすられてしまう可能性もあるからです。
私は居住していてフィリピンはとても大好きな国ですが、よく知らずに日本気分でいるような場所ではないと思っています。そのため、よくタガログ語会話サイトで紹介されている自己紹介は今回の記事では省きました。
自己紹介はしないことをおすすめします。名前を聞かれたら下の名前だけ軽く教えて一期一会の出会いを楽しんで頂ければと思っています。