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サメは危険!?セブ島でスキューバダイビングをする際の基礎知識

こんにちは、エメラルドグリーンの竹谷です。

2015年7月19日、南アフリカで開催されていたサーフィン大会の決勝戦で、サーフィンのチャンピオンがサメに襲われました。その様子をテレビカメラが捉えていたので、日本でもたくさん報道され、ご覧になった方も多いのではないかと思います。

また、2015年8月、茨城県や神奈川県でサメが出現し、海水浴場が一時閉鎖したりするニュースも流れていました。その他、サーファーや海水浴をしている人がサメに襲われるというニュースを時々目にすることがあると思います。

サメは危険なのか?

それでは、そんなにサメって危ないのか?

ダイビングでは大丈夫なのか?という疑問が湧いてくると思います。
「サメがいるからダイビングが怖い!」とおっしゃる方がいらっしゃいます。

答えからいうとダイビングではサメは全く問題ありません!レジャーダイバーがサメに襲われ死亡に至ったケースは一度もありませんので、安心してくださいね。

サーフィン、海水浴での死亡事故は稀にありますが、レジャーのダイビングではないんです。

海中でダイバーってとっても大きな生物なんです。ダイバーはフィン(足ヒレ)も含めれば約2メートルくらいの長さになりますね。

山と渓谷社の『海水魚』という図鑑には1287種の魚が掲載されていますが、その中で全長で2メートルを超えると記載されているものは、たったの1種。

2メートルと記載されているものでも4種のみです。この中には、プランクトンしか食べない、ジンベエザメ、マンタ(オニイトマキエイ)も含まれています。

2メートル以上の魚って1287種のうちたったの5種だけ。割合でいれば、たったの0.39%(5÷1287)です。ダイバーより大きな魚ってほとんどいないです。

それと魚から見れば、ダイバーは泡(バブルス)を吐きながらヘンテコな動きをし、単独ではなく(バディ潜水)群れている、見知らぬ得体の知れない不思議な生物?だと思われているはずです。

要は彼らは、我々ダイバーをエサとは考えておらずむしろ、警戒しているのです。

ダイビングではサメを見に行くことが、一つの楽しみや目的になっているくらいです。

そう!見れたらラッキーなんです!

セブでもジンベエザメ、オナガザメ(ニタリ)、ハンマーヘッドシャーク(シュモクザメ)など、どれもダイバーの憧れです。ダイビング雑誌の表紙になったり、特集を組まれていることもしばしばです。

ジンベエザメ
ジンベエザメ:世界で鯨の次に大きな生物。プランクトン食性でとてもおとなしいサメです。セブ島のオスロブで見ることができます。
マクタン島、セブ市、ボホールからも日帰りで行くことができ、ダイビング、スノーケルでみることができます。

オナガザメ
オナガザメ(ニタリ):尾びれが全長の半分もの長さのある、ユニークな形をしたサメです。その尾びれを鞭のように振り回して、イワシなどの小魚を殺したり、弱らせてから捕食します。

イワシなどの小魚を食べるサメなので、ダイバーに危害を加えた事例はありません。セブの北、マラパスクア島周辺にて遭遇することができます。

ホワイトチップシャーク
ホワイトチップシャーク(ネムリブカ):背びれ、尾びれの先が白くなっていることからこの名前がついています。和名のネムリブカの由来は、いつも眠っているように、じっとしていることが多いからです。

おとなしいサメです。セブの北、マラパスクア島周辺などでみることができます。

サンゴトラザメ
サンゴトラザメ:名前にトラの名がつくが、最大でも70センチのおとなしいサメ。家庭の水槽でも飼育が容易。水槽でも飼育が容易。

旅行のパッケージにシャークウォッチングが含まれているものも多くあります。最近ではとても危険だと言われているタイガーシャーク(イタチザメ)を、檻なしで間近で見ることのできるツアーもあるようです。

むしろダイビングではサメを見て驚いてパニックになり、溺れたりする方がよっぽと危険です。慌てないでくださいね。

野生生物による死者数を比べてみたいと思います。

ちょっと古いですが、2009年日本の厚生労働省のデータを見てみましょう。

それぞれの生物による1年間の死者数は、
スズメバチ 13名
蛇      4名
犬      1名
その他の哺乳類 9名
そして、サメの死者数はなんと0名なんです。

サメは映画「ジョーズ」のイメージがあり、極度に恐れられていますが、むしろ、それ以上に恐れる必要のある動物がもっと身近にいるんです。

ただし、サメが全く危なくないというわけではありません。実際にサーファーや海水浴をしている人が襲われたりしています。レジャーではなく、魚や貝を採っていた作業ダイバーが襲われたりしたケースはあります。

サメに襲われないための対策

それでは、サメに襲われない為には、どのようにしたら良いのでしょうか?

それは、
(1)サメのエサを身につけない
(2)サメにエサと思われないようにする
の2点です。

当然ではありますよね。

(1)に関しては、水中で魚や貝などを捕まえるのは絶対にダメです!

レジャーのダイビングでは、水中生物の採取は日本でもフィリピンでも禁じられています。禁止されているという理由だけでなく、サメに襲われない為にも魚を捕まえないでください。

魚を銛(モリ)や水中銃(スピアガン)で突いて捕まえたものを、腰にぶら下げる方が稀にいるようですが、これは絶対に止めてください。サメはぶら下げられた魚を狙ってアタックしてくる場合があります。その魚と一緒にダイバーが襲われてしまうことが考えられます。

また、餌付け用に死んだ魚などを持っていくことも同様に危険です。気をつけてください。

(2)に関しては、まず、サメはダイバーのことをエサとは思っていません。

ダイバーはここ30年程度で海にお邪魔するようになった、海の世界では超新参者です。彼らのDNAはダイバーをエサと認識する様には出来ていないからです。

ただし、「弱っている」「溺れている」とサメに思われない、それと、一部のサメのエサである「アシカ」などと間違われないようにしてください。

「弱っている」「溺れている」行為とは、水面でバシャバシャと水しぶきをあげる動作です。自然界でバシャバシャと水しぶきをあげる生物はほとんどいません。通常の海の生物は水しぶきをあげずに、スムーズに泳ぎます。

オリンピックの水泳選手など泳ぎのうまい方の泳ぎはとても滑らかで、そんなに水しぶきをあげないですよね。

例えば、飼っている金魚や熱帯魚が弱ってくると水面に浮いてもがきますよね。魚が弱って浮いていたり、水鳥などが溺れている行為にとても似ているのです。

水しぶきをあげながらバシャバシャしていると、サメからは「弱っている」「溺れている」と思われサメの警戒心もなくなり、襲ってきてしまうかもしれません。

残念ながら海水浴をしている方が襲われるのは、このような一因があると考えられます。サメが出そうな海域では、このような動作をしないようにしてください。

サメのエサである「アシカ」などと間違われるのはサーファーです。
サーファーが波を待ったり泳いだりする姿は、海中からはアシカにそっくりです。

残念ながらサーファーが襲われるのは、このような一因があると考えられます。サメが出そうな海域でのサーフィンは十分に注意が必要です。

ダイビングではサメを見ることはラッキーなことだと書きました。
ただし、その海域にはいないと思われている大型のサメに遭遇した場合は、潜っている仲間と一緒に慌てずに速やかにサメから離れてから浮上し、速やかにダイビングを終了してください。

また、女性の方で生理を気にする方がいますが、生理による体長不良がなければ、問題なくダイビングをすることができます。生理によりサメに襲われた人はいませんので、サメの心配をする必要は全くありません。

ダイビングにてサメを見ることはラッキーです。そしてサメはダイバーの人気者です。

ダイバーからサメが人気である理由

どうしてダイバーからサメが人気あるのでしょうか?

サメは、普通の魚である硬骨魚類よりもずっと昔から存在している軟骨魚類という種類に属します。普通の魚との、面白い違いを少し上げてみますね。

1、エラがたくさんある。

通常の魚は1対のエラしかないが、サメには5~7対のエラがある。

2、卵を産まず、赤ちゃんを出産するものがほとんど。

通常の魚は、卵を産みますが、サメは哺乳類と同じようにそのまま出産するものがほとんどです。

3、ヒレに身がついている。

通常の魚のヒレは骨と膜でできていますが、サメのヒレには身がついています。我々が食しているフカヒレですね。

4、エッチをする魚である。

普通の魚は体外受精をします。鮭の産卵風景をテレビなどでご覧になったことがあると思います。メスが産卵し、その卵にオスが放精します。ところが、サメは哺乳類と同じく、体内受精をします。
サメを漢字で書くと「鮫」ですね。 要はエッチをするんです。なので、 魚へんに、交わると書くんですね。

サメの仲間は、普通の魚よりも古くから存在する種類と言われています。普通の魚は、それらよりも「進化した魚」ともいうことはできます。言い換えれば、サメの仲間は「下等な種類」ということです。

そんな古い種類の魚が今も繁栄しているということは、ある意味とても優れてた種類であるとも言えると思います。

サメは、古い時代で既にある程度完成された生物であり、とても優雅で、魅力的なのだと思います。

セブでもジンベエザメ、オナガザメ(ニタリ)、ハンマーヘッドシャーク(シュモクザメ)、ホワイトチップ(ネムリブカ)などのサメを高確率で見ることができます。

特にジンベエザメとオナガザメがダイビングでほぼ100%の確率で見ることが出来るのは、フィリピンのセブだけです!

ぜひそれらのサメを、水族館のガラス越しではなく、大自然の大海原にて見てみてください!

大感動間違いなしですよ。

セブには危険ではないサメ、ジンベイザメが見られます!こちらの記事を御覧ください。

関連記事:大迫力!セブ島ジンベイザメツアー【オスロブ】

エメラルドグリーン・ダイビングコーポレーション
代表 竹谷 六未

ゲストライター
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