2021年 12月6日 月曜日
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統計でわかる年収1000万円稼ぐために必要な英語勉強法【英語力×年収の関係性#02】

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以前の記事「英語力と年収の関係性のグラフ」から、

1, 1000万円以上稼ぐ人は、ビジネスレベル以上の英語力を持っている割合が非常に高い。
2, ビジネスレベルとは「Email,資料作成、電話対応」のような読み書きではなく、「会議、商談、プレゼン」など対人コミュニケーションができるかどうかを指している。

とお伝えしました。

では対人コミュニケーション力、すなわちスピーキング力はどのように鍛えればよいのでしょうか? 何を目標にすればよいのでしょうか?

社会人が英語力を上げるための目標としてまず思いつくのが、試験内容にビジネス英語が含んでいるTOEICです。一般的にはTOEICの点数を高めることができれば、英会話力も自然と身につくと思われています。

しかし、AIスピーキングテストVERSANT(ヴァーサント)の統計データを見ると、どうやら真実は違うようです。

この統計データを見れば「800点で喋れないのはもちろん、900点とっても、さらには990点取っても喋れない可能性が十分ある」という驚きの事実がわかります。

VERSANTが教えてくれる、年収1000万円稼ぐために必要な「本当の英語力」

VERSANTとはピアソン社が開発し、国内では日経が販売しているビジネスパーソン向けのスピーキングテストです。わずか20分のテストで、数分後には正確なスピーキング力を表した結果が返ってきます。
VERSANT 公式サイトへ

VERSANTのAIは全世界でテストを受けた人から、日々ディープラーニングしています。知名度の高さから受講生も多く、その正確性は数あるAIスピーキングテストの中でもトップクラスです。
一言でいえば、「英会話力の結果やVERSANTが出す統計データは、非常に信頼できる」ということです。

そのVERSANTが提供している、英会話力を表すわかりやすいグラフが以下です。

versant、ビジネス上級者はいくつから?
https://www.versant.jp/score.html

47点(オレンジ)と58点のラインに注目してください。

47点のラインには「英語でビジネスをするために、まず必要とされる目安」と書かれています。

「まず必要」と書かれているように、47点は前回の記事でいう年収1000万を稼ぐ人たちが持っている「ビジネスで使える英語力」には達していません。その上の58点のラインを見ると「ビジネスで英語が十分に使える上級者」と書かれており、ここが一つの目標ラインと言えそうです。

VERSANTには英検のようにCan-Doリストがあり、それぞれのレベルで具体的に何ができるようになるかが書かれています。

VERSANTのCan Doリスト
表は公式サイトから引用。この表を見ても、58点以上(B2以上)が「ビジネスで使える英語力」のレベルだと判断できます。

私自身も2020年10月に初めてVERSANTを受けたのですが、その体感としてもこのCan-Doリストはかなり実際の英会話力に近いと思いました(ちなみに56点でした汗)。

versant(ヴァーサント)初受験のスコア
VERSANTはただ、総合点を出すだけではなく、このように4項目出して、何を改善すればよいかを教えてくれます。例えば私の場合であれば、58点にするためには文章構文(要は英文法)や、発音を鍛える必要があるとわかります。

前回の転職サイトの統計データの対象者はその転職サイトに登録をしている会社員の方々でした。そのため、誤解を恐れずに言えば「会社員として年収1000万円以上稼ぐためには、VERSANT58点以上の英語力が必要」といえます。

TOEICの点数は「英会話力」を測る指標使えるのか?

続いて、VERSANTが提供しているTOEIC(LR)と英会話力の相関グラフを見てみましょう。

VERSANT スコア分布表 TOEICとの比較
Versantのスコア分布表

まずは、一番上の層であるグリーンの「A」を見てみましょう。

この方はVERSANTによると、

『TOEICは980点。日本人の多くが苦手な「流暢さ」と「発音」は75点と、いずれもネイティブレベルにある。』

と書かれています。

これが私たちが考える、TOEIC満点レベルの姿です。

「TOEIC980点、990点取る人たちは、英会話も流暢に違いない!」と誰もが思っています。

しかし、現実は違います。

紫のゾーンを見てください。ざっと見ても、TOEIC800点、900点でも47点以下の方が多くいることがわかります。

VERSANTの定義では47点は「英語でビジネスをする上で、最低限必要なレベル」、「海外赴任するためのギリギリの英語力」としています。
 
その紫のラインに、なんと「B」のTOEIC満点者がいます。

VESANTの解説によると「B」の方は、

『TOEICは990点だが、VERSANTのスコアは46点。リスニング力の「語彙」 は60点と高いが、「流暢さ」は37点、「発音」は34点と苦戦している。』

と書かれています。

つまり同じTOEIC990点レベルでもこれだけの差がでており、「TOEIC満点だから、流暢に英会話が話せる」とは言えないことがわかります。

「TOEIC満点なのに英会話力がビジネスレベルに達していない!? うーん、さすがに例外じゃないかなぁ。。。」

と、思われる方もいると思います。

では「B」の方だけが特別なのでしょうか?

いえ、むしろVERSANTによれば、TOEIC900点〜990点の平均は54点とのことです。

つまり、早い話がTOEIC900点台の半数以上は、ビジネスで英語が十分使えない状態であることを指していると言えます。

TOEICの点数を伸ばすために、オンライン英会話や通学の英会話スクールをメインの勉強としている方は少ないと思います。ほとんどの方はTOEIC教材やアプリ、YouTubeなど、独学(いわば自習)のはずです。

ということはもっと踏み込むのであれば、自習主体とした勉強でTOEIC900点以上とっても、英語は話せるようにならない可能性が高い。

ということをこのグラフが意味しているようにも思えてきませんか?

文科省のCEFR基準と、実際の英語力は大きく異る

そもそもTOEIC900点以上になれば話せるようになるという誤解は、文科省が提供しているこの相関図にあります。

セファール(CEFR)基準 TOEIC・IELTS・TOEFL・英検の相関表
この図は文科省が提供しているCEFRを基準にした「英語の各資格試験の対照表」をわかりやすくまとめたものです(多少数字に前後があります)。

これによるとTOEIC(LR)では約800点以上はB2になっており(ビジネスで使えるレベル)、945点以上はC1(ネイティブに近いレベル)になっています。
しかし、VERSANTと照らし合わせると、TOEIC800点以上のほとんどはB1以下ですし、945点のほとんどもB2以下です。

もしVERSANTがより正確な実践的英語力を反映しているとしたら、CEFRのこの対照表のTOEICは1段下げた方が良さそうです。

ヴァーサントのデータTOEIC700点以上
もう一度、上記のグラフを見ると、確かに47点以上(英語でビジネスをする際に必要とされる最低ライン)はTOEIC700点台から増えていることから、一定の相関関係があることがわかります。英語学習に無駄なものはありませんので、勉強過程で単語、熟語、英文法、発音などを鍛えれば、英会話力アップの底上げにつながるのは間違いありません。

しかしそれでも、TOEICの点数が高くなればなるほど、話せる人と話せない人に差が出ていることから、「TOEICの点数を高めれば話せるようになる」とは決して言えません。

おそらく真実は逆で、

「英語が話せるようになれば、TOEICの点数も高くなる」です。

それを裏付けるのが以下の統計です。

ダイジョブドットコム 最も役に立った英語学習
こちらの統計データをご覧ください。これは転職サイトのダイジョブドットコムのデータを分かりやすくするために、当サイトでグラフをデザインし直したものです(数字や項目は変えていません)。

このデータによれば、ビジネス英語力がある半数以上が海外留学および長期滞在が役に立ったと答えています。
2番目に役立ったと答えているのは、英語教材でも、学校教育でも、英会話スクールでもなく、なんと「友人・パートナー」です。

いかに英語学習において英会話が重要かがわかります。

近年、独学勉強法が非常に注目されていますが、こういったデータを見る限り、英会話習得においては「まった!」と言わざるを得ません。

ちなみにこれは、中国語でも同じようです。
中国への留学経験ありなし

マナビジンでは中国語を日常英会話ができるレベルまで身につけた方々に、どうやって中国語を身につけたのかをアンケートで聞いたところ、その多くが「中国や台湾への留学、中国語が話せる恋人や友人がいた」ことを要因に答えていました。
英語学習者必見!中国語を習得した79人の日本人から学ぶ言語の最強勉強法

3.6%になるための勉強法は、英会話習得に結びつくのか?

TOEIC900点以上の全体にしめる割合は3.6%
TOEIC Program DATA 2020年7月版

TOEIC公式のデータによれば、TOEIC900点台は全受験者の3.6%しかいません。その上位3.6%の人たちのほとんどは、96.4%以上の人たちよりも努力してきた人たちです(ましてや990点は途方も無い努力が必要なはずです)。

にもかかわらず、その結果「英語がまだ十分に喋れない人が多い」という事実は、軽視できません。

もしかしたら英語に対する時間の使い方という点では、VERSANTの「英会話ができるAさん(980点)」と「英会話が苦手なBさん(990点)」方は同じぐらいかもしれません。
しかしながら、将来稼げる年収への期待値は決定的に異なります。

年収1000万円以上の割合 中級者とビジネス以上ではどう違う?
前回の記事、エン・ジャパンの統計データより

TOEIC900点取ればビジネスで十分に使える英語力が身につくというのは、真っ赤な嘘です。

TOEIC900点〜990点の平均が、ビジネスで十分使える英語力(VERSANT58点)に達していない

この結果が全てを物語っています。

端的に言えば、「リスニングやリーディングばかりをして、対人と英会話をしていないなら、TOEICの点数は上がっても英会話力はほぼ上がらない」ということです。
「自習をしていれば、勝手に英会話力が上がるわけではない」という点はどんなに強調しても、しすぎることはないと思います。

まとめ

前回の記事からのまとめになります。

1, 年収1000万円稼げる人たちの英語力は、ビジネスレベル以上が半数以上。
→ 目標は中級ではなく、ビジネスレベルに設定すべき(エン・ジャパンより)。

2, ビジネスレベル以上の英語力とは、「読み書き」ではなく、「スピーキング」を指す。
→具体的には「Email、資料作成」ができるかどうかではなく、「プレゼン、商談、会議」などに参加できるレベルの英会話力のこと(エン・ジャパンより)。

3, 目指すべきビジネス英語力とはVERSANT58点。
→TOEIC900点ではない。TOEIC990点でもVERSANT47点がいることから、自習メインのTOEICに膨大な時間を費やしても、喋れない可能性がある(VERSANTより)。

4, ビジネスレベルの人たちは、海外留学・海外在住・友人やパートナーを通じた勉強法が一番役に立ったと言っている。
→独学ではなく、英会話こそがビジネス英語力の近道(ダイジョブドットコムや当サイトのデータより)。

以上の結果から、TOEICも英会話力も高い人の多くは、「TOEICの点数が高いから英会話が話せるようになったのではなく、英会話のレベルが高いからTOEICの点数も高くなった」と推測できます。

以巷でよく聞く「TOEICの点数を上げれば、英会話は話せるようになる」、「アウトプットよりもインプット」、「自習で英会話は話せるようになる」という話は、鵜呑みにしないのが吉です。

自習が大事であることは変わりありませんが、あくまで英会話の実践を支えるための自習であり、その逆ではないと思われます。

年収1000万円稼ぐために必要な英語勉強とは、大抵の方にとって「自習」ではなく、「英会話」です。

教材はTOEIC公式ガイドブックでも、市販教材でも、文法書でも何でもいいと思いますが、とにかく何においても「一人でやるのではなく、英会話の中で行う」ことを、強くおすすめします。

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斉藤淳 / マナビジンの代表
マナビジンの代表

TOEIC300点台、英会話力ほぼゼロから、さまざまな試行錯誤した果てにフィリピン留学にたどりつき、4ヶ月の留学で英会話力が伸びるコツを会得。

その後、自身で立ち上げた留学メディアを8年運営しながら、多くの英語学習者を見守るうちに、短期間で英会話のスキルを身につけた成功者には、共通点があることに気がつきました。

マナビジンでは英会話を身につけるための勉強法を、色々な角度からご紹介していきます。

詳しいプロフィールはこちら

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