すでに、まだ、もう、等を表す「already」「yet」「still」。何となくわかるけど、使いこなすには自信がない方、多いのではないでしょうか。
そこで今回は、アナと雪の女王で使われているセリフから「already」「yet」「still」の使い方を学びます。
どの位置に入れるかも合わせてご説明しますので、一緒にマスターしましょう!
already・・・すでに、もう
現在より過去に起こった事を表します。一般的には、肯定文で使います。
映画シーン:1:16:55
エルサによって凍ってしまう魔法をかけられたアナ。魔法を解く方法は、真実の愛だけ。婚約者ハンスとのキスで魔法が解けると思っていたアナは、ハンスにその思いを告げます。
しかしただ王様になりたくてアナに近寄ったハンスに裏切られてしまいます。
アナのことを愛していないどころか、姉のエルサをも殺し、自分が街の王様になろうと企んでいるのです。
その事を知ったアナが、「You won’t get away with this. (うまくいきっこないわ)」と言ったセリフに対して、ハンスが言い放つセリフです。
<日本語訳> いいや、もううまくいったさ。
会話では省略されていますが、、「 I already have gone well. 」などの文章が後に続くでしょう。
つまり、ここでの”have”は、現在完了形のhaveで、「すでにうまく進んでいる」という過去から現在を表す為に使われていることがわかりますね。
”already”を言う事で、「すでに」のニュアンスが強くなる印象ですね。
この様に、過去に起こった事を”すでに”と強調して表す為に、”already”が使われます。
「already」 の位置について:
通常、完了形の文章では、I have already taken the test. などと、助動詞「have」の後ろに”already”がくることが多いですが、このアナ雪の例の様に、省略形では、「I already have. 」と助動詞の前に「already」がきます。
その他、位置を確認しながら例文を見てみましょう!
(be動詞/助動詞の場合:be動詞/助動詞の後に”already”をおく)
I am already 50 years!
(私はもう50歳です!)
It’s already December. I can’t believe the year went by so fast.
(もう12月だ。もう年が終わるなんて早すぎて信じられない)
She has already left for Tokyo.
(彼女はもう東京へ向けて発ちました)
I’ve already made up my mind.
(もう心は決めました)
(通常動詞の場合:動詞の前に”already”をおく)
I already tried this medicine, but it didn’t work.
(この薬はすでに試しましたが、効きませんでした)
You already know that.
(あなたはもう知ってるよね)
still・・・まだ、未だに
物事が過去から現在も継続している意味を表します。一般的には、肯定文で使います。
アナ雪の例を見てみましょう。
映画シーン:37:41
エルサを探しに山へ向かったアナ。エルサが夏を雪国に変えてしまったので、山は雪山になってしまっています。そこで冬服を調達しようと、山小屋を見つけて入ります。
そこへ氷売りの青年、クリストフが店に入ってきました。相棒のトナカイの食料、ニンジンを買おうとすると、主人に値段が”40”もすると言われてしまいました。
値引き交渉をするも、店主は負けてくれず、クリストフに向かっていうセリフです。
<日本語訳> 値引きはできませんが、サウナへタダで入れてあげますよ。フッフー
「It’s」が省略されていますが、「It’s still forty.」で、人参の値段はまだ40ですという意味ですね。
このセリフの前に、すでに40である事を伝えて、値引き交渉があった後の会話です。
つまり、現在もまだ40という値段は変わっていないので、「40のままだよ(値引きはできないよ)」という意味で「still」が使われています。この様に、現在も物事や状態が継続している場合に「まだ」を表す「still」が使われます。
(be動詞/助動詞の場合:be動詞/助動詞の後に”still”をおく場合が多い)
We are still waiting for our drinks.
(まだ飲み物が来ないんですが・・・)
Is he still at the same company?
(彼はまだ同じ会社で働いているの?)
I’m still working on it.
(レストランでお皿を下げられそうになった時の、まだ食べてます という意味)
(通常動詞の場合:通常動詞の前に”still”をおく場合が多い)
She still needs my help.
(彼女はまだ私の助けを必要としています)
He still dreams about being a baseball player.
(彼はいまだに野球選手になるのを夢見ているよ)
yet・・・もう〜?(疑問文) まだ〜(否定文)
疑問文では、「もう〜?」と物事が完了したかを問うニュアンスを表します。
否定文では、「まだ」と、物事が完了していないニュアンスを表します。
一般的には、疑問文、否定分で使います。
氷売りのクリストフとトナカイのスヴェンと共に、エルサを探しに出かけたアナ。道中で、これまでの出来事をクリストフに話しています。出会った日に婚約をしたハンスの事を話している時に驚いたクリストフが質問をするシーンです。
映画シーン:1:01:33
<日本語訳> そいつと食事はしたか?
「Have you~?」で、過去の経験を問う質問ですよね。最後に「yet」がつく事で、「もう彼とは食事をしたのか?」とすでに彼と食事を完了しているかどうかを聞いているニュアンスになりますね。
この様に、疑問文で使われる場合、「yet」は「もう〜?」と物事の完了を問う意味で多く使われます。
この文章が、「Have you had a meal with him already?」であれば、「もう彼と食事したの!?」と驚いているニュアンスが含まれる意味になります。
このニュアンスの違いを掴むようにしましょう!
位置:通常、文章の最後におかれる場合が多いです。
(疑問文)
Has he left yet ?
(彼はもう経った?)
Have you finished your interview yet?
(もうインタビューは終わった?)
(否定分)
否定文では、物事が完了していない意味を表す「まだ」という意味で使われます。否定文”not”の文とセットで使われます。
I haven’t received your package yet.
(まだあなたの荷物は受け取っていません)
She hasn’t called yet, but I’m expecting to hear from her any minute.
(彼女からまだ電話はありませんが、今すぐにでも待っています)
まとめ
いかがでしたか。
already・・・すでに、もう・・・現在より過去に起こったニュアンスを表す
still・・・まだ、未だに・・・過去から現在も継続しているニュアンスを表す
yet・・・疑問文では、もう?・・・完了しているかを問うニュアンスを表す
yet・・・否定文では、まだ・・・・完了していないニュアンスを表す
それぞれのニュアンスを掴み、言いたいことのポイントを考えて練習してみてくださいね!
#1 トイ・ストーリー3から学ぶ「Should have・Shouln’t have 〜」
#2 アナ雪から学ぶ関係代名詞「who、that、which」
#3 アナ雪から学ぶ「already、yet、still」