グローバル化に伴い、「海外で働く」ということが以前よりも身近に感じる人も多いのではないでしょうか。
実際に「海外企業で働きたい」や「海外と日本を股に掛ける仕事をしたい」と考える人が増えており、それらを実現するためのステップとして「海外インターン」が注目を集めています。
本記事では、海外インターンの概要やメリット、デメリット、海外インターンに参加する際のおすすめのエージェントをご紹介したいと思います。海外インターンに参加したいけれども迷っている方、海外インターンを通してキャリアアップを目指したい方、ぜひ読んでいただければと思います!
1.海外インターンの概要
グローバル化に伴い、海外で旅行する機会はもちろん、海外で就労する機会も増え、海外の企業に就職する人やグローバルな環境での就労を目指す人も増えました。
海外インターンは「海外で働く」という目標、希望を実現すべく、学生や社会人が海外で就労経験を積むための一つの手段です。
まず本章では、海外インターンの概要について、ご説明していきたいと思います。
(1)日本でのインターンとの違い
海外インターンは海外の現地企業で就労することをいい、大学生はもちろん現在働いている社会人も海外インターンに参加することができます。
一方、日本国内でのインターンとの違いですが、日本で日系企業が実施しているインターンは主に「職業体験」的な側面が強く、その企業がどのような仕事、業務をしているのかを「体験」することができるものです(一般的に学生向けです)。
また、日本でのインターンは職業体験型のため、1dayや長くても1週間などのプログラムが多いですが、海外インターンはインターンを通して実践的な能力やスキルの習得が望まれているため、期間は1ヶ月〜3ヶ月といったプログラムが多い傾向にあります(さらに長期で参加することもできます)。
(2)海外インターンの種類や国、業界など
海外インターンは、欧米の先進国(特に主要英語圏)で制度が充実しており、受け入れ体制も整備されています。その他にも、アジア地域でも受け入れ先企業をたくさん見つけることができます。
受け入れ先企業や業界の種類も多種多様で、貿易関係、IT関係、マーケティング関係など、自身の希望にあった業界、企業を必ず見つけることができます。
学生であれば、大学が定めたプログラムに参加することもできますし、海外インターンのエージェント(後述します)を使って、コンサルタントと一緒にインターン先企業を選ぶこともできます。
大学が定めたプログラムに参加する場合、大学と提携している企業で働くことができるため、インターンの制度や研修内容も充実している環境で、安心して就労を経験することができます。また最近では、プログラムも団体で参加するものから、個人で参加するもの、オンラインで参加するものまで幅広いので、自身の都合や希望にあったプログラムから選択することができます。
参考サイト:https://www.rikkyo.ac.jp/campuslife/support/international/ghrd/internship.html
2.海外インターンのメリット
海外インターンでは、留学やワーホリでは身につけることができない能力・スキルや経験を得ることができます。
本章では、海外インターンにはどのようなメリットがあるのか、ご紹介していきたいと思います!
(1)ビジネスで使える英語を習得できる
海外インターンでは、日常的に英語で書類を作成したり、英語で会議に参加し発言することを通して、ビジネスで使う実践的な英語を習得することができます。
ビジネス英語は実践的な環境、職場で使うことで慣れていくものですので、英会話スクールや独学で習得することは難しいです。海外インターンでは実践的な英語を「現場」で身につけることができるというメリットがあります。
※ビジネス英会話と日常英会話は使う用語や文法事項も異なりますので、日常英会話が問題なくできても、ビジネス英語は使いこなせないという人は少なくありません。留学では、日常的な英会話やアカデミックな英語を身につけることができますが、ビジネス英語を身につけることは難しいです。
(2)異文化な環境・職場で経験を積める
海外インターンでは、考え方や価値観、文化の異なる人と関わり合いながら、対応・調整する能力を身につけることができます。
留学やワーホリでも異文化を体験することはできますが、現地の人や他の国からのインターン生とビジネス上でコミュニケーションをとり、一緒に仕事をすることは、より刺激的な経験になります。
(3)転職・就活で武器になる
海外企業でのインターン経験があると、転職・就職活動で有利になるというメリットがあります。
海外インターンは日本でのインターンよりもグローバルな環境で実務経験を積むことができるため、就職活動時にバイタリティや国際感覚について、企業の採用担当者から高い評価を得ることができます。
特に学生は、海外インターンを経験する人が少ないので、ガクチカや自己PRでアピールすれば、他の学生と大きく差別化することができます!面接でアピールする際には、インターンを通してどのように変化・成長したのか、学んだことは何か明確にしておきましょう。
(4)キャリア、人生の選択肢を増やすことができる
海外インターンは、学生にとっても、社会人にとっても、自身のキャリアや人生の選択肢を増やすことができる大きなチャンスです。
海外インターンを通して、海外の企業に就職するきっかけになるかもしれませんし、日本にある外資系企業に関心を抱くことになるかもしれません。
3.海外インターンのデメリット
前章では、海外インターンにはたくさんのメリットがあることをご紹介しました。
一方、海外インターンにはいくつかのデメリットもあり、インターンに出発する前にこれらのデメリットについて理解しておくこともとても大切です。
(1)英語を「学ぶ」時間は限られる
留学と比べ、海外インターンでは、英語を学ぶ時間を十分に確保できないことがデメリットです。
大学・大学院留学の場合、大学での授業含め、語学学習に充てることができる時間を十分に確保することができますが、インターンの場合、英語を「学ぶ」ではなく、「使う」ことが主な目的になりますので、「まずは英会話を取得したい」という方にとっては、海外インターンは不向きかもしれません。(語学力の必要性については6.FAQにて後述します)
(2)まとまった時間が必要
海外インターンに参加するためには、ある程度まとまった時間が必要になります。そのため、学生は休学を申請する必要があるかもしれませんし、社会人の方は一時的に休職することが必要になります。学生は、インターン参加にあたって、休学を申請する必要があるか又はインターン参加を単位として認定してもらえるか事前に確認するようにしましょう。
ただし、学生の場合、インターンの期間が2週間〜1ヶ月程度であれば、長期休みを活用して海外インターンに参加することができます。また、海外インターンの期間は受け入れ企業やプログラムによって多様で、原則1年で設定されているワーホリより短期間のため、調整がつきやすいといえるでしょう。
(3)無給のプログラムがある
募集をかけている企業の中には無給のインターンもあり、その場合、ある程度の資金がないとそのインターンに参加することが難しくなります。
ただし、有給インターンの中でも業務内容がいわゆる「雑用」であったり、常に裏方で働かせるような企業もあったり、一方、無給インターンの中でも実務経験を身につける仕事を任せてもらえたりすることもありますので、その辺りはエージェントと相談したり、その募集要項にある業務内容をよく確認し、応募するようにしましょう!
※ワーホリには無給/有給の区別はなく、全ての受け入れ先企業が有給で募集しているため、採用されれば、生活費を稼ぎながら、現地に滞在することができます。
4.海外インターンの選び方
海外でのインターンを成功させるためには、「どこでどのような業務を行うのか」がとても重要です。
本章では、海外でのインターン先企業を選ぶ際、どのような観点で選べばよいか、解説していきたいと思います!
(1)インターンの目的と期間
まずは海外でインターンを行う目的や目標を明確にしましょう!どういった業界、職種に興味があり、現地でどのようなことを達成したいのかをはっきりさせると、それに沿った企業を探すことができます。
また、大まかな目安でよいので、インターンの期間を決めましょう。受け入れ先企業によっては、長期(半年〜1年)的に就業可能な人のみを受け入れているところもありますので、事前に自分の滞在期間を決めておくことで、応募先をある程度絞ることができます。
(2)行きたい国
行きたい国や地域、滞在国を大まかに決めておくと、海外インターン先の応募をスムーズに行うことができます。
行きたい国や地域があまり思い浮かばない場合は、先進国か発展途上国、どちらで働いてみたいか考えてみましょう。
アメリカやイギリスのような先進国であれば、現地の発展したビジネス環境に触れる経験を積む事ができますし、他方で、フィリピン等の東南アジアの発展途上国であれば、様々な困難や課題にぶつかるため、バイタリティや忍耐力を身につけることができます。
5.海外インターンにおすすめのエージェント7選
海外インターンに参加するにあたっては、豊富な情報を持っていたり選考のサポートもしてくれるエージェントを活用してみることをおすすめします。
エージェント | 料金 | 主なインターンシップ先国 | 期間 | 特徴 |
---|---|---|---|---|
インターンスタイル | シンガポール:259,200円 ベトナム:194,000円 アメリカ:540,000円 |
アメリカ、カナダ、オーストラリア、シンガポール、ベトナム、マレーシア、タイ、ミャンマー、インド、香港、フィリピン | 約3週間~18ヶ月 | 受け入れ先企業が多いため、選択肢が豊富 |
ISS留学ライフ | 無記載 | ニュージーランド、カナダ(Coop留学含む)、オーストラリア、アメリカなど | 1週間〜1年 | 留学前の英語講座や留学中の緊急サービスなど幅広いサポート |
インターンシップワールド | 2か月:180,000円 3か月:210,000円 6か月:310,000円 |
アメリカ、カナダ、ニュージーランド、オーストラリア、中国 | 1週間〜1年 | キャリアアップに向けた支援も充実している |
タイガーモブ | 275,000円(社会人) 165,000円(学生) |
ベトナム、カンボジア、インドネシア、フィリピン、マレーシア、台湾、スリランカ、インド、イスラエル、ケニア、ルワンダ、メキシコ、ドイツ、フィジー、シンガポール、キルギス、パレスチナ、スリランカ、ラオス、バングラデシュ、南アフリカ | 1週間以下~1年 | これまで1400名以上のインターン参加者 |
インターンゲート | 無記載 | フィリピン、ミャンマー、ベトナム、アメリカ | 2週間~18ヶ月 | ベンチャー企業のインターン先多数 |
海外インターンシップ | 3か月:300000円〜 | アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、ドイツ、マルタ | 1週間~1年 | 各都市にサポートオフィスがある |
キャリアエクスチェンジ | 有給インターン 170,000円~ 500,000円 短期インターン 132,000円~195,000円(学生) 132,000円~220,000円(社会人) |
アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリス、ドバイ、フィリピン、シンガポール、韓国、ベトナム、マレーシア | 1週間~18ヶ月 | 有給インターンシッププログラムが豊富 |
参考サイト:https://intern-college.com/blog/intern-agent/#i-9及び下記各エージェントウェブサイト
【ウェブサイト】
- インターンスタイル:https://www.intern-style.com/
- インターンシップワールド:https://internshipworld.jp/world/index.cgi/index.html
- タイガーモブ:https://www.tigermov.com/
- インターンゲート:http://www.intern-gate.com/
- 海外インターンシップ:https://www.internship-world.com/
- キャリアエクスチェンジ:https://career-ex.com/program_type/internship/
- ISS留学ライフ:https://www.iss-ryugakulife.com/
6.FAQ
海外インターンの概要については、上記で解説してきた通りですが、初めて海外インターンに挑戦しようと考えている人にとっては、不安なことも多いのではないでしょうか。
続いては、海外インターンに関するよくある質問に回答していきたいと思います。
(1)どこの国での海外インターンがおすすめか
上記の通り、自身のインターン目的やいきたい国を基準に考えるべきですが、筆者としては、タイやベトナム、フィリピンをはじめとする東南アジアの国々がおすすめです。
なぜなら、東南アジアの国々では、現地のベンチャー企業や新興企業で「即戦力」として勤務するインターン募集が多い傾向にありながら、応募要件が(スキル、年齢、経験不問等)広く設定されているものが多いためです。
東南アジアでは、ビジネスの発展するスピードが速く、移り変わる変化に素早く適応することが求められるため、就職・転職活動において、ハードな環境で工夫しながら働き続ける忍耐力をアピールすることができます。
※東南アジアの国々では、英語レベルを応募条件に入れている企業も少ないので、応募はしやすいですが、英語を使う機会が多くない場合、現地でビジネスレベルの英語を身につけることは難しくなります。
他方、主要英語圏のアメリカやイギリス、カナダ、オーストラリアなどの国々ですが、これらの国々は、インターンを応募する際、日常英会話を問題なく行うことができる、一定の語学力が応募条件に入っていることが多いです。また、TOEICなどの資格試験の結果と併せて、面接でのコミュニケーションも採否の対象になりますので、英語力があまり高くない方にとっては、応募のハードルはとても高いです。
逆に、英語力に問題なく、日常英会話のコミュニケーションに問題ない場合ですが、これら英語圏の国々は企業のインターンシップ制度が確立しており、それによって充実した実務経験を積むことができるため、英語圏でのインターン参加を前向きに検討すべきです。
参考サイト:https://www.world-avenue.co.jp/type/unistudent/whatintern
(2)インターン参加にあたって、英語力はどのくらい必要か
結論から申し上げますと、どの国・地域のインターンに参加するにしても、英検準1級レベル〜2級レベル(TOEIC700〜800)の英語力があるとよいでしょう。応募の際に、英語レベルが書かれていなくとも、英語ができるに越したことはありません。
なぜなら、英語ができるかできないかで、任される仕事の質と量が大きく変わり、自身の業務内容や仕事に対する満足度にも大きく影響するためです。英語ができない人に対しては、企業側も大きな仕事を任せることはできないため、簡単な作業のみ任されることになりかねません。
たとえ東南アジアの国でインターンに参加するとしても、グローバルな言語である英語は外国人とコミュニケーションをとる上で、欠かせません。
「英語を上手く使えないから、単純作業しか任せてもらえなかった」というのは避けたいですよね。インターン出発前にオンライン英会話のレッスンを毎日受講したり、必要に応じて英語コーチングを通して効率的に英会話を学ぶなど、現地で英語を「学ぶ」のではなく、「使える」ように準備しておきましょう。
(3)ワーホリと海外インターンの主な違いは何か、ビザは必要か
ワーホリと海外インターン、どちらも海外で働く制度を意味しますが、少し性質が異なります。
ワーホリは「ワーキングホリデー」というビザの種類を指し、日本と協定を結んでいる国(オーストラリアやカナダ、シンガポールなど)のみ、そのビザを利用して、渡航することができます。従って、ワーホリの協定を結んでいる国であれば、ワーホリのビザを取得して海外インターンに参加することも可能です。
一方、海外インターンは海外の企業で働くためのプログラムを指し、これには専用のビザがないため、現地で就労するための就労ビザの発給が必要になります。例えば、アメリカの企業で海外インターンに参加する際には、ワーキングホリデービザは使用できないため、就労用のビザの発給が必要になります。
渡航先がワーホリの協定国かどうかを確認し、取得すべきビザを事前に確認しておきましょう!
7.終わりに
本記事では、海外インターンのメリットやデメリット、おすすめのエージェントについてご紹介しました!
「使える、実践的な英語」を習得することができ、人生の選択肢を大いに広げることができる海外インターン。
今回ご紹介したエージェントでは無料でカウンセリングを行っているところもありますので、一度相談してみることをおすすめします!
PS. インターンだけでなく、海外留学、ワーホリも検討している方は、こちらの留学エージェント一覧表から、気になる留学エージェントに連絡をしてみてください。