英語学習者のための電子辞書の選び方
平成から令和へと時代は移り、あらゆる商品のハイテク化が益々進んでいます。
全世界の5人に1人がスマートフォンを所持していると言われる昨今、スマホに辞書アプリをインストールしている人も増加傾向にあります。
ではスマホと電子辞書を比較検討した際、どちらを購入するのがいいのでしょうか。
この記事では「世界共通語である英語の学習」に特化した電子辞書について検証していきます。
電子辞書のメリット
電子辞書と往来の書籍タイプの辞書とを比べると、決定的な違いは「音声の有無」につきます。
数十年前までは受験のため、多くの人がインプット学習に重きを置いていました。
しかしインターネットやSNSが発達し、世界と簡単に繋がれるようになった今では アウトプットも非常に重要視されるようになっています。
特に私たち日本人はシャイな人が多く「間違った英語を使うのが恥ずかしい」という恐れを抱く人が多い傾向にあります。
勿論このシャイな面は 日本人の長所でもある”奥ゆかしさ”に繋がっているのですが、語学学習となるとこの”奥ゆかしさ”がネックとなってしまうのです。
故に発話は 英語学習者である私たちにとって特に大切だと言えるでしょう。
そう考えた時、やはりネイティブの正しい発音が聴ける音声機能つき辞書はとても便利です。録音機能を備えた製品なら、自分の発音を録音してネイティブの発音と比較しながら練習する事もできます。
リスニングは勿論、スピーキングの両方を練習できる電子辞書は 最も英語学習に適したアイテムと言えるでしょう。
ではスマートフォンやパソコンと比べた場合はどうでしょうか。
言わずもがなスマホやパソコンではインターネットができ、辞書や翻訳機能も発達しているため時間をかけず簡単に単熟語を調べられます。もちろん音声を聴いての学習も可能。
しかし、電子辞書は辞書を電子化した物なので、スマホより更に細かな情報を得る事ができ、語学学習は元より試験対策としてもとても有効です。
パソコンは自宅学習には適していますが、通学や通勤の際の持ち運びには適していません。
様々な電化製品のモバイル化が進んでいる現在、好きな時に好きな場所で学習でき、機能も充実している電子辞書に軍配が上がると言えるでしょう。
加えて言うのであれば、スマホの辞書に比べて一度に見れる情報量が多いのが電子辞書です。
タイピングをサッと打てて、それなりに多い情報を一度で、俯瞰(ふかん)的に見れる電子辞書はコンパクトながらやはり、英語学習において使いやすいものです。
電子辞書選びのポイント
では実際に電子辞書製品を購入する際、何をポイントに選べばいいのかを検証していきます。
電子辞書は多くのメーカーから様々なモデルがリリースされています。多種多様ある製品の中から選ぶポイントは「世代と目的に合ったものを選ぶ」事です。
収録辞書数が多い製品の方が一見するとお得な気がしますが、必ずしもそうとは限りません。
例えばTOEIC学習に力を入れたいならTOEIC対策の教材が収録されているもの、ビジネス英会話を学びたいなら語彙数が多く例文も高度なビジネスモデルを選ぶ等、目的別に考える事をおすすめします。
中高生向けモデル辞書ならば語彙数は劣るものの、受験によく出る単熟語が網羅されており、習得すべき語彙に集中できるというメリットがあります。
あくまでも自分が学習したい分野のコンテンツを見極める事が重要であり、収録辞書数のスッペックだけにこだわる必要はありません。
しかし最近では、TOEICを重要視する企業も益々増加傾向にあるため、将来を見越してTOEIC対策が充実したものを選んでおくのもいいでしょう。
絶対にはずしたくない機能とは!?
目的・世代別にかかわらず押さえておきたいポイントは、リスニングコンテンツが充実しているかという点です。
シャイな日本人にとって、いかに発話が重要かという事は先に述べたとおりですが、英語を聴き取る事も「使える英語」にとってはとても大切です。
例えば水族館は 国内施設などで「アクアリウム」と表記されているのをよく見かけますが、実際のネイティブの発音では「アクエリアム」となります。
「エ」の部分を強く発音するのですが、前述の「アクアリウム」だと所謂カタカナ英語ですね。
このようにカタカナ英語でインプットされてしまっている単語は、ネイティブの発音だと聞き取れない事も多いのです。故に、様々な機能を備えたリスニングコンテンツは注目すべきポイントとなります。
スロー再生
早すぎて聞き取れないという時に便利なのが「スロー再生」です。
日本人はRやVを聞き取るのも発音するのも苦手です。スロー再生があると、単語のどの部分にアクセントをつけて発音しているのかもわかります。
スローでしっかり確認したらノーマルスピードで再確認。このように耳を強化していくと、カタカナ英語ではないネイティブ英語が聴き取れるようになります。
録音機能
自分の発音を録音してネイティブの発音と比較するのも、英会話学習にはとても有効です。発音は真似する事で格段に伸びていきます。
英会話学習はインプットだけに偏らず、アウトプットこそ積極的に練習する事を強くオススメ致します。
その他の機能
英語学習機能に関してのオススメポイントを押さえたら、あとは使い勝手のよさで選びましょう。
画面は大きい方が見やすいなら、液晶部分は広いながらもなるべく軽量の製品がオススメです。
通勤・通学などで電子辞書を持ち歩く時、荷物はなるべく軽いに越した事はありません。
もちろん機能が多いほど製品が重くなるのは致し方ないので、自分にとって必要な最低限の機能があるもので、できるだけ軽い製品を選びましょう。
最近では、液晶とキーボードを360度折り返して、まるでスマートフォンのような縦持ちスタイルで使える便利な電子辞書も登場しています。
「縦持ち」にする事で、混雑した電車内などでも学習しやすくなります。このように時代に即した便利な製品をチェックする事で、より学習効率アップが見込めます。
おすすめの電子辞書
シャープ カラー電子辞書 Brain 高校生モデル ホワイト系 PW-SH4-W
先ほどご紹介した、液晶部分とキーボードを360度折り返し、縦型でも使用できるモデルです。もちろん折り返さず一般的なスタイルでの使用も可能。
学校や自宅の机では通常スタイルで、交通機関などの移動中はスマホスタイルと、その時々に応じて便利な使い方ができます。フレキシブルな学習スタイルを可能にした、パフォーマンス抜群の電子辞書です。
スペルチェック機能もついて受験勉強にもぴったり。そして追加辞書コンテンツも特筆すべき便利な機能です。追加した辞書も 内蔵辞書さながらの音声や検索で学習できます。
カシオ エクスワード XD-CV900
海外旅行用・語学学習用におすすめの電子辞書です。海外旅行や留学に便利な、コンパクトタイプをお探しならこちらがオススメ。
海外では必然的に辞書を活用する機会が多くなります。わからない英語が出てきても慌てない!
知らない単語や忘れてしまった単語は、ヒストリーサーチやジャンプサーチ機能で即座に調べる事が可能です。
カシオ エクスワードシリーズ XD-Z3800
・発音トレーニング
英会話学習に於いてインプットだけでなくアウトプットの重要性が謳われている現在、発音トレーニングができるPRONTEST(発音検定)は注目すべきポイント。
自分の発音をレコーディングし、修正すべき箇所をアドバイスしてくれる優れものです。録音機能付き辞書は数あれど、アドバイスまでしてくれるのはエクスワードならでは。
更にコミュニケーション能力を身につける「英会話スキット・トレーニング」では 録音機能を使って自分のスキットを録音し、発音を客観的に確認できます。寸劇仕立てのスキットトレーニングは英語での表現力アップにとても効果的。アウトプット強化にとっておきの機能です。
・リスニング強化
エクスワードなら動画を見ながら楽しく英語が学べます。NHK教育で人気を博した「リトル・チャロ」全100話を収録。短くわかりやすいストーリー展開で視聴者を飽きさせません。
また、キング牧師やオバマ前大統領の名演説も収録されています。映像と共に生きた英語に触れる事で、目からも耳からも同時にインンパクトを与えて英語脳をつくりあげます。
・ボキャブラリー強化
リスニング力とアウトプットを強化したいなら、語彙の習得は必須。エクスワードなら「聞いて覚える」をコンセプトにした空前のヒット教材
「キクタン」2000と4000が収録されています。更に中高生レベルの新ユメタン0とセンター試験対策の新ユメタン1も収録。目的別からでもレベル別からでも、自分にあった勉強法が可能です。
・学習の進捗状況がわかるEnglish Training Gym
数字やビジュアルで学習の進捗状況が確認できます。能率的に学習を進めるために「English Training Gym」を毎日チェックしてやる気アップに繋げましょう。
シャープ Brain PW-AJ1
英語を初めて学ぶなら、小学校高学年からしっかりサポートしてくれるシャープ Brain PW-AJ1 がお勧めです。
ATR CALLでは 聞く・話す・書く・読むをバランスよく学べます。ゲーム感覚で学習できる「レッスン」コーナーは、リスニング・発音・スペル書き取りなど一回が約20分の小ユニットから成っています。「学習履歴」では学習成果の確認ができ、モチベーションアップに繋がります。
「ピクチャー字幕リスニング」は表示パターンや再生速度の切り替えが可能。また「NHKラジオ講座 基礎英語」「リトル・チャロシリーズ」など人気の英語講座も収録されています。これにより英語初心者から上級者のシャドウイングレッスンまで、幅広い学習が可能。
シャドウイングはリスニングと発音強化に最強のトレーニングです。ピクチャー字幕リスニングはフル活用すべし。ボキャブラリー習得にはロングセラー教材「キクタンシリーズ」を活用しましょう。
そして本製品イチオシは なんと言っても43タイトルを収録したOXFORD BOOKWORMS です。レベル別でストーリーを収録しているので、自分にあった物語から読み進められます。43もの物語が本製品一つに詰め込まれているので、重たい本を持たずともいつでも何処でも長文リーディングとリスニングのレッスンが可能です。
まとめ
・世代と目的に合ったものを選ぶ
・ネイティブの正しい発音が聞ける音声機能は必須
・録音機能付きなら自分の発音を録音し、ネイティブの発音と比較しながら練習できる
・TOEICを重要視する企業が増加しているため、将来を見越してTOEIC対策を兼ね備えたものを選ぶ
・機能を押さえたら、後は勝手のよさで選びましょう。