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知らないと損!エビングハウス忘却曲線による英語勉強法と復習のタイミングとは?

人間であれば誰しも物事を忘れてしまいます。英語学習も例外ではなく、覚えた単語やフレーズを数日後には忘れてしまったという経験は皆さんにもあるのではないでしょうか。

「この単語、数日前に見たことは覚えているけれど、意味は覚えていない」ということはよくあることです。そのため、重要なことは、どのように人が物事を忘れていくのかを理解することによって、対策を事前に打つことです。

今回ご紹介するのはエビングハウスの忘却曲線(以下、忘却曲線)と呼ばれる、人がどのように物事を忘れていくのかを示す表です。

この曲線を理解した上で英語学習に取り組めばさらに勉強効率が上がりますので早速見ていきましょう。

エビングハウス忘却曲線の概要

忘却曲線とはその名の通り、物事をどのように忘れていくのかを表した曲線のことです。忘却曲線は様々な学者が定義してきましたが、特に有名なのは心理学者のヘルマン・エビングハウスによる忘却曲線ですので、今回はこちらを取り上げたいと思います。

エビングハウスは以下のような実験をしました(参考URL:Wikipedia)。

エビングハウスは、自ら「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit, pek, tas, …etc)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導いきました。つまり特に意味がない音節を作りどれだけ覚えていられるかを検証したのです。

結果は以下のようになりました(赤い曲線参照)。


(wikipediaより)

もう少しわかりやすくすると
復習をしないことは何もしなかったのと同じこと
こちらの図になります。

-20分後には、節約率が58%であった。
-1時間後には、節約率が44%であった。
-約9時間後には、節約率は35%であった。
-1日後には、節約率が34%であった。
-2日後には、節約率が27%であった。
-6日後には、節約率が25%であった。
-1ヶ月後には、節約率が21%であった。

節約率とは一度記憶した内容を再び完全に記憶し直すまでに必要な時間(または回数)をどれくらい節約できたかを表す割合のことを指します。式で表すと以下のようになります。

(節約率)=(節約された時間または回数)÷(最初に要した時間または回数)
(節約された時間または回数)=(最初に要した時間または回数)-(覚え直すのに要した時間または回数)

例えば、最初にritを覚えるまでに10分を要し、20分後に覚え直すと約4分を要したとします。この場合、覚え直すのに最初と比べ、6分節約したことになりますので、この場合節約率は 6(節約された時間)÷10(最初に要した時間)=0.6= 60% となります。

簡単に言うと、単語を覚えるのにどのくらいの時間を節約できるのかを表したパーセンテージということです。

1度目よりも2度目の方が楽に記憶に残すことができるのは当然ですが、復習にも適したタイミングがあるということです。

では、どうすれば効率良く記憶に定着していくのか!?

それは忘れやすいタイミングで復習する。

これに尽きます。適したタイミングで何度も復習をすることによって、効率的に記憶に定着するという訳です。

エビングハウス忘却曲線の注意点 

忘却曲線に関して注意点となる補足があります。

①エビングハウスの忘却曲線は覚えている%ではない!

非常によくある勘違いなのですが、エビングハウスの忘却曲線は以下のように、「時間がたつとどれだけ忘れるか」を表したグラフではありません。
エンビングハウスの忘却曲線の誤解
*こういう事ではない。

時間がたつとどれだけ忘れるかではなく、忘れた単語を覚え直す際に(初回に要した時間に対し)、どれだけ時間を節約できるか、になります。
グラフで言うと数値が高ければ高いほど、節約出来る時間が多くなるという事です。

例:初回に覚えるのにかかった時間を100分とする
20分後に復習すると58%の節約率なので、初回で覚えた時間100-58=42分で覚えられる
1ヶ月後に復習すると21%の節約率なので、初回に覚えた時間100-21=79分で覚えられる

というイメージです。

②エビングハウスの忘却曲線は、文脈は無視した統計データ

あくまでのこの実験結果は、意味のない音節を作った際の結果です。実際にものを覚える際には前後の文脈やもののイメージと一緒に覚えますので、必ずしもこのようなデータと一致するわけではありません。

例えば「proofreading」という単語を覚えるとしましょう。これは「proof=証明する」「reading=読む」ですので、合わせて「proofreading=校正」であることは容易に覚えられます。

このように、英単語を覚える際には背景知識といったコンテクスト(文脈)のなかで覚えていきますので、実際に単語を覚える際には忘却曲線が示すほど忘れる傾向にはないでしょう。

ただし、何もほかの要素と結びつけができないような場合、(例えば「クコの実=goji(berry)」といったような通常関連が難しいような単語)は忘却曲線に近い度合いで忘れていくでしょう。

そういう意味でいうと、内容がスラスラわかる文章中に出てきた英単語や、知っている語源の意味が絡んでいる英単語はエビングハウスの忘却曲線の数値よりも思い出しやすいと言えます。
関連記事:なぜ覚えられない?暗記が苦手な人のための簡単な英単語の覚え方

エビングハウス忘却曲線の5つのポイント

少し話が少々難しくなってきましたので、簡単に5つだけポイントを絞ってみました(source:https://elearningindustry.com/beating-the-forgetting-curve-with-distributed-practice)。

1.意味のないものより意味のあるものを覚えるほうが楽である。
2.時間をかければ覚えられる量も増える。
3.初めから全部学ぶよりも復習したほうが楽である。また、復習を重ねると忘れにくくなる。
4.一度に多く学ぶよりも時間をかけて複数回学んだほうが効率が良い。
5.学んだとたんに忘れてしまうが、忘れるスピードはだんだん遅くなる。

言われてみると当たり前のようなことが書かれているようにも思いますが、重要なことはこれらを知ることではなく、知ったうえで実践することです。

忘却曲線を活用した勉強法を以下でご紹介しますので見ていきましょう。

忘却曲線を活用した英語学習・5つのポイント

学習法
以上のポイントを意識した英語学習について5つまとめてみました。

1. コンテクスト(文脈)を意識した単語に意味づけ

単語を覚える際には、その単語が持つ背景を知ることが重要になります。

例えば「liberty」という単語をそのまま覚えるのではなく、「liber」というラテン語に由来することを一緒に覚えたり、それに形容詞をつくる「al」がつくことで「liberal」という単語ができるといった具合です。

その単語に関係することを一緒に覚えることで、関係性の中から単語を覚えることができるようになりますので、是非試してみてください。

単語の背景のみならず「誰が、どこで、どんな風に言った」ということも一緒に覚えるのもいいでしょう。

その時覚えた感情とともに英語が思い出されることも往々にありますので、機械的に単語を暗記しようとするのではなく、その状況とともに覚えるようにしましょう。

2. できるだけ時間をかける

次にできるだけ時間をかけて覚えることを意識しましょう。当たり前のようなことですが、この忘却曲線を意識した勉強法の本質とも言えます。

人は忘れていく動物ですが、反対に時間をかければより多くの情報を覚えていられる動物でもあるのです。英語で単語やフレーズを覚える際には短期的に詰め込むのではなく、長期的な視点をもって取り組みましょう。

短期記憶から長期記憶へと移す事が大切です。

このように短期記憶で保持できる情報の容量は極めて小さいものです。よほど興味を引くもの、印象深いものでもないかぎり、すぐに忘れ去られてしまいます。神経衰弱でカードを一生懸命覚えても、遊び終わったら直ちに忘れてしまいます。
そこで、短期記憶を「長期記憶」にする過程があります。長期記憶へとつなげるためには反復学習が必要です。勉強で学んだことを何度も繰り返し、復習するわけです。短期貯蔵庫に一時保存された情報を繰り返し復唱して記憶を強化する過程がこれにあたります。
引用元:憶のメカニズム -短期記憶と長期記憶― はしぐち脳神経クリニックより

3. 24時間以内に復習する

節約率の説明であったように、始めに学習してから復習までの時間が短ければ短いほど、単語が定着しやすくなります。言い換えれば、時間が経つごとに思い出す単語の量がどんどん減っていってしまうということです。

そこであくまでも目安ですが、24時間以内に学習したことを復習しましょう。
復習をしないことは何もしなかったのと同じこと
こういった図のようにしていけると効果的です。

もちろん復習のサイクルが早ければ早いほど効率がよくなります
例えば
・オンライン英会話の授業が終わって、1~2時間後に軽く復習する
→急激に忘れる2時間以内のタイミングで軽く復習することで忘れることを防げる。

・就寝前に復習する
→寝ている間に記憶が定着するということは、ひとつの定説になっている。

この2回を復習のスケジュールに取り入れればさらに高効率で記憶に定着させることができます。

自分のライフスタイルに合わせて復習する習慣をつけましょう。

4. 一度に多くではなく、複数回で何度か

次に単語を暗記する際には一度に多くの単語を覚える必要はないということです。そのほとんどを直後に忘れてしまいますので、欲張って一度にたくさんの単語を覚えようとはしないようにしましょう。

繰り返しますが、単語やフレーズを覚えることにおいては復習が大事です。一度に多くではなく、同じ時間でできるだけ復習の回数を増やすことを心がけることが大事です。

5. 一度目の学習は忘れることが前提

復習が大事と繰り返しお伝えしてきました。最後にマインドセットに関してお伝えすると、1度目の学習は忘れることが前提であることを忘れないようにしましょう。

1度で暗記をしようとするやる気と姿勢は非常に評価できます。

しかし、今回お伝えしてきたように、1回ではまず全てを覚えることができません。2度目の復習以降が暗記の本番だと思って取り組みましょう。

エビングハウス忘却曲線のまとめ

いかがだったでしょうか。人は忘れていく動物です。そのことを頭の片隅においておくだけでも非常に学習効率が上がりますので、ぜひ試してみてください。

今回お伝えしたことが皆様の英語学習ライフの一助になれば幸いです。

マナビジン編集部
マナビジン編集部
マナビジン編集部チームでは「英語が伝わる楽しさをより多くの方へ」をモットーに日々情報発信を行っています。

私達は自分たちが経験してきた「フィリピン留学」「セブ島生活」「英語学習」を通じて、新しい楽しみをあなたにご提案したいと思います。

引き続きお楽しみに!

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