マナビジン ビジネス英会話の学習単元 【発音矯正】なぜビジネス英語では発音を学ぶ必要があるか?

【発音矯正】なぜビジネス英語では発音を学ぶ必要があるか?

ネイティブ相手に英語を話したとき、何度もSorry? と聞かれた。
英語は相当勉強したはずなのに、リアルでは日常会話も聞き取れないことがよくある。

もしあなたが上のような状態にあてはまるとしたら、それを改善するための方策の1つとして英語の発音をしっかり学ぶことをお勧めします。

なぜビジネス英語では発音を学ぶ必要があるか?

最初に結論を申し上げますと、一言でいえば「コミュニケーションに支障をきたさないため」です。ただこれでは言い方が抽象的なので、もう少し具体化すると次の点に集約されるでしょう。

(1)自分が言っていることを相手に正確に聞き取ってもらうため
(2)相手の言うことを正確に聞き取るため

これらについて「なぜそれが必要か」を説明する前に、前提として「英語の音声」について一応知っておいたほうがよいことをお話したいと思います。

よく「ネイティブの発音」とか「ネイティブみたいにきれいな発音」という言葉を聞くことがありますよね。

この言い方が間違っているというわけではないのですが、実は英語の発音に絶対的なスタンダードは存在しません(逆に、そういうものが存在するとみなされるのは日本語や韓国語、中国語、フランス語などです。)

つまり、英語に絶対的に正しい発音はない、といえます。

ちなみに、アメリカ・カナダを中心とする北米式発音は、合衆国中西部の発音に最も近いとされるGeneral Americanの発音がメディアで使われていて、一応発音における標準になっているようです。

他方、英国の方は日本語のような「標準語」は存在しません。また、国土が広い割に語彙や発音の違いが少ないアメリカやカナダに比べて、スコットランド方言を始め多くの方言が存在します。

ただ、BBCのアナウンサーや、一般的にメディアで話されている発音が「英国式」とみなされているという事実はあります(以下、General Americanの発音を「北米式」、英国メディアの最大公約数的な発音を「英国式」と呼ばせて頂きます。)

また、これ以外の英語圏には豪州やニュージーランドを始め、インド、カリブ海諸国、太平洋諸国、旧英領アフリカ諸国等、現地の諸語の影響も受けた多様な英語発音が存在します。

英語には日本語にない音が多いことは確かですが、日本で一般的に「ネイティブ発音」とされる発音はほぼ北米式で、catを[kæt](キャァットゥ)と発音したりmoreを[mɔːr ](モウゥァ)みたいに発音したりするように、日本人が苦手とする「横に広がる音」や「舌を巻く音」がより多い印象があります。

英国式発音では全体的に口を横に広げず、縦に下げるイメージです。can’tをカントゥと発音することが知られているように、北米式だとæになる音が日本語のアに近い音になるし、moreはほとんど「モー」だし、Don’t careは「ドン・ケー」みたいに発音します。

このように、ひとくちに英語の発音といっても絶対的なスタンダードはないので、日本語ネイティブである私たちが一応目指すべき発音は「あまり横に広がらない、明瞭な北米式発音」くらいのイメージでとらえて頂ければよいかと思います。

では、なぜそのような発音を目指した方がよいのでしょうか?

(1)言っていることを相手に正確に聞き取ってもらうため

つまり、こちら側が発した言葉をその通りに理解してもらうためです。

例えば、あなたが話した英語は文字で書いたら理解してもらえるのに、発音の抑揚が全然なかったり、アクセントや音の間違いが多かったりして相手に通じなかったら損をしますよね。

確かにきれいな北米式発音で流暢に話していても、趣旨が不明瞭だったり内容が薄いよりは、発音が日本語訛りで言葉がとぎれとぎれであっても専門用語やキーワードをしっかりおさえて言っているほうがはるかに良いです。それは日本語におきかえてみればわかりますよね。

しかし、girlをカタカナそのままにガールと発音したり、studentをスチューデントとべたべたの母音つきで発音する、しかも抑揚は日本語のまま・・みたいなカタカナジャパングリッシュ発音では、その専門用語やキーワードさえ通じないみたいになってしまいます。

日本で育っているとしばしば「自分の発音が品定めされているのではないか」のように思ってしまいがちですが、そうではなく「自分の言いたいことを英語として理解してもらうため」に、発音を学ぶことが必要と考えましょう。

話がそれますが、英語圏では「品定め」される心配はかえってないようです。

アメリカを始め英語圏の多くの国では移民が多く、英語を母語としない人が多数いるため、英語ネイティブでない人の発音をばかにするとか批判するということは普通ありません。ただやはり、訛りが強すぎると自分の言いたいことがわかってもらえないということになります。

(2)相手の言うことを正確に聞き取るため

よく「発音できない単語は聞き取れない」といいます。これは確かにそうです。

例えばThursdayという単語は[θə:rzdei]と発音する、という認識があり、自分でもできるだけその発音記号を意識しつつネイティブの音声を真似して発音しているからThursdayと聞き取ることができるといえます。文字でThursdayという単語を見て「木曜日」と理解できても、カタカナのサーズデーそのものの発音をしていたら実際に聞いた音をThursdayと聞き取れない可能性が高いです。

仮にThursdayならまだ聞き取れたとしても、カタカナ発音とはかけ離れた音が詰まった長めの単語(例えばfurnitureとかcircumference)などはさらに聞き取りづらくなります。

自分がその単語を発音記号+お手本にできるだけ近い発音をしようという意識があれば、その単語に対する認識力が強くなるので聞き取れる可能性が高くなるわけです。

これが対面の会話であれば聞き返してもう一度言ってもらうこともできます。しかし、同じ単語を何度も聞き返したり頻繁に聞き返すことは(英会話レッスンのような状況なら別ですが)通常は失礼になってしまいます。

逆に言えば「お手本の音声に近い発音ができるようになれば、その単語を聞き取れるようになる」といえます。

ビジネスマンは発音向上のために何を学ぶべきか?

知識
それでは、実際に発音を良くしていくにはどうしたらよいでしょうか?

具体的には「何を」「どのように」学ぶかを決めていく必要がありますが、まず「何を学ぶか」つまり学習すべき事項について、お勧めの方法をご紹介します。

フォニックス(Phonics)を学ぶ

フォニックスとは、英語のつづり字と発音の規則性の体系のことです。例えばridとrideではiというつづりに対する発音が違うように(前者はイ、後者はアイですね)、一定のつづりの組み合わせによって発音のしかたにパターンができています。

少し話がそれますが、学校で英語を習い始めたころ、何でWednesdayはウェンズデーって読むんだろうとか、8は発音がエイトなのにeightって書くんだろうとか思いませんでしたか?

そして、覚える単語が増えてくると、例えばouというつづりの読み方がアウだったりオウだったりウーだったりばらばらで覚えにくい!等と悩んだことはありませんでしたか?

実は、世界の言語の中でも英語ほどつづりと発音が離れた単語や関係が不規則な単語が多い言語は珍しいといえます。ほかの話者人口が多い言語(特にフランス語・スペイン語等のロマンス諸語といわれる言語や、ドイツ語、ロシア語等)では、最初につづりと発音の関係を一通り学べば、初心者でも単語・文章の字面だけは読めるようになります。

なので、英語のつづりと発音の関係がわかりにくくて覚えにくいと思うのは日本人だけではないはずです。

とはいえ、フォニックスを学ぶとだいたい4分の3くらいの確率で規則にあてはまる単語があるので、初めて出会う単語の発音の推測はつけやすく、また覚えやすくなります。

なお、残りの4分の1の残念な単語は「見た目」で読み方を覚える単語ということで、サイト・ワード(sight word)と呼ばれます。

フォニックスには、母音と子音に分かれてそれぞれいくつか覚えるべき項目があります。ここでは詳細な説明はできないのですが、母音の項目で最も重要と思われるものを例としてご紹介します。

なお、フォニックスで必ず出てくる「音節」について、ある単語がどのような音節に分かれているかは辞書でその単語を引くとわかります。例えばジーニアス英和では、単語の見出しはすべて音節に分かれて表記されています。(appleならap・ple)

・閉音節が連続する単語の母音の短音化

連続する閉音節(母音1文字に子音が続く音節)から成る単語では、その母音が短い音になります。
例えば、butter (but-ter)は最初の母音uの後にttという子音が続くので、最初の母音uは[ʌ]という短い音になります。(アクセントはuにおかれるため後の母音eは弱い音[ə]になります。)

・開音節の最後の母音の長母音(アルファベット読み)化

開音節(母音で終わる音節)の最後の母音は長母音として発音されます。英語の場合、長母音はその文字のアルファベットの読み方(aならエイ)に従います。
例えばfeline(猫の)という単語は、最初の音節feが開音節になるためeはイー[i:]と発音します。(ちなみに後の音節lineは、次の「母音‐子音‐Eの組み合わせ」の規則によりラインと発音します)

・母音‐子音‐Eの組み合わせの場合の母音の長母音化

最初に出したrideの例のように、1文字の母音が、その後の子音1個の後のeによって長母音化するパターンです。rideはeがあるためにライド[raid]と読みます。仮に子音の後のeがない場合、先のridの母音iのように短音になります。

このパターンはlife・same・takeなど、あてはまる単語がたくさんあるので覚えやすいですよね。

フォニックスの規則を学ぶときは、それぞれの規則にあてはまる単語をいくつか覚えると頭に入りやすくなります。なお、フォニックスについて詳しくはYouTubeや各種英語学習サイトで学ぶことができます。

発音記号と読み方をチェックする

フォニックスも重要なのですが、単語を覚えるときは必ず発音記号をチェックしたうえでその音声を聞くようにしましょう。今はスマホで検索するだけでもすぐ発音記号がわかり、発音を音声で聞くこともできますよね。

発音記号の読み方がわからない場合もYouTubeや学習サイトで調べることができます。また、やりやすい方法としては既に発音を知っている単語の発音記号を調べて、「[ʌ]はbutのuの[ʌ]と同じだから弱いアみたいに読む」とか「[θ]はthankのthの発音記号と同じだからthankのthみたいに読む」みたいに覚えていくというのもあります。

アクセントを必ずおさえる

発音記号の話と一部重なるのですが、発音記号には必ずアクセントがどこにあるか示されています。個々の発音記号どおりに発音できるようになることももちろん大切ですが、個人的には「まず、アクセントの位置を間違えない」ということが、最低限通じる発音ができるようになるために必要であると思っています。

以前、日本人男性宇宙飛行士がスペースシャトル内で他の飛行士と英語で会話している場面をテレビで見たのですが、その方の話す英語の発音はかなり日本人的で、途切れ途切れではないにしても結構ぶつっぶつっとした感じでした。

しかし、もちろんコミュニケーションは問題なくできていたわけです。言葉自体が正確だったこともあると思いますが、聞いていて印象に残ったのは単語のアクセントの正確さです。

最初にお話したように英語には地域差もあり、ひとつの単語に対して、発音記号通りに発音しなければ絶対通じないということはありません。ただ、音節ごとの発音に地域差はあっても個々の単語のアクセントにはあまり差がなく、英語圏では「アクセント」はかなり共通なのではないかと思われます。

同じ単語が異なる品詞で使われる場合の発音記号・アクセントも確認する

ある単語に初めて出会った時、その単語は同じつづりで複数の品詞として使われている場合があります。このような場合は、その時に辞書を引いた用法(例えば名詞)と別の品詞の場合では発音やアクセントが異なることがあります。

これは英語特有の現象で、それぞれの発音を覚えるのが面倒になるのも無理もないのですが、少なくとも高校までに習うような重要な単語はそれぞれの品詞ごとの発音やアクセントも確認しておきましょう。

例えばpresentは名詞・動詞・形容詞を持ち、名詞と形容詞では最初のeにアクセントがきて[pre-zənt] と発音しますが、動詞の場合は後のeにアクセントがきて発音記号も[pri-zənt]に変わります。

リエゾンの基本をおさえる

リエゾンはもともとフランス語で「連結」を意味するliaisonという言葉です。

フランス語では語尾の子音を発音しないという規則があるのですが、その単語の次に母音で始まる単語がくる場合は語尾の子音とその母音を合わせて1語のように発音します。例えば、petit (小さい)という単語は語尾の子音を発音しないで「プティ」と発音しますが、次にenfant (アンファン:子供)という単語が続く場合はプティ・アンファンではなくプティ・タンファンのように発音するわけです。

英語のリエゾンはこれと似た場合(連結)もありますが、連結に加えて脱落や同化の場合も広く「リエゾン」ととらえられています。

「発音できない単語は聞き取れない」と述べましたが、これが単語だけでなくフレーズ単位で起こるのがリエゾンです。それぞれの単語を区切って発音すれば聞き取れるけれど、つなげて読むと音が消えたりつづりと違う音になったりするために聞き取れなくなるわけです。

リエゾンのパターンは多く、頻繁に起こります。なので、ケースをすべて覚えたりするよりは「だいたいこういう場合にリエゾンが起こる」と把握しておいてそれを頭に置きつつ英語音声を忠実にリピートする練習をしていれば聞き取れるようになってきます。

なお、リエゾンは北米式の発音では確かに頻繁に起こりますが、これ自体は発音記号やフォニックスのような「規則」ではなく、「頻繁に起こる現象」のような位置づけといえます。

話者によって特定の単語を強調したい場合やゆっくり発音したい場合などはリエゾンが起こらないこともあります。また、不明瞭にならない程度にリエゾンさせて発音したほうがネイティブには通じやすいといえます。

・連結(linking)

2つ以上の単語が「語尾子音-母音で始まる単語」でつながっている場合に、それらを1個の単語のようにつなげて発音するa「子音‐母音」のケースがメインですが、b「母音-母音」やc「子音‐子音」で連結が起こる場合もあります。

a「子音‐母音」のケースで良く例に出されるのがCheck it outというフレーズです。最初のcheckの語尾の子音kが次の単語itの母音iとつながり、さらにtが次の単語outの母音oとつながってchekitauのように発音されます。

このケースで母音とつながる子音は破裂音(k・p・t・g・d)と摩擦音(f・v・th・s・sh)です。また、give upがgivappと発音されるように、最初の単語の語尾が無音の母音である場合もあります。

b 「母音‐母音」のケースの例としてはgo aheadで、間にwの音が入ってgouwahedと発音されます。

c 「子音‐子音」のケースは後の単語がy・uで始まる場合です。例えばkeep youでj(ユ)の音が入って「キーピュー」のように発音し、later than usual のthanとusualの間にjの音が入って「ザニュージュアル」のように発音する等です。

連結のケースは3番目の同化と似ていますが、同化と異なり、連結によってつづりと違う音にはなりません。

・脱落 (reduction)

ゆっくり発音する場合は発音する音が、ナチュラルスピードでは発音されなくなる(脱落する)場合です。

おおまかにいうと、語尾の破裂音(k・p・t・g・d)はしばしば脱落が起こります。next time [nekstaim]のように破裂音が続いたり、top three [トッthリー]のように次の単語が摩擦音で始まる場合や、hot weather [ハッウェザー]のように破裂音・摩擦音以外の子音で始まる単語とつながって脱落するパターン、I did it.の最後のtのように語末のtが脱落するパターン等です。

これも英語ではリエゾンの一部なのですが、個人的には脱落のケースは連結のケースに比べると発音できなかったり聞き取れなくて悩むことは少ないかなという印象です。一通り調べてパターンを把握しておく必要はありますが、脱落の場合は語尾のt等の音を「発音しない」だけなので、習得もしやすいと思います。

・同化 (assimilation)

2つの音をつなげた方が発音しやすい点で連結と似ていますが、つづりとは違う音になることに注意が必要です。パターンとしてはbless you [ブレシュー]・not yet [ナッイェッ]やmeet you[ミーチュー]等、やはり最初の単語の語尾が破裂音で、youなどのyで始まる単語につながる場合が多いです。

弱音化することが多い単語

リエゾンの話と重なりますが、弱く発音されることが多い単語のパターンはだいたい決まっていて、以下のような品詞の単語にあてはまります。これを頭に入れておくと自分が話すときやリスニングの際に役立つと思います。ただし、話者の意図によってそこを強調したい場合は別です。

冠詞a・the
前置詞 in・on・at・up・to・from
助動詞 can・may・do (疑問文で最初にくるdo)・have (完了時制のhave)・will
ただし、否定形で使われる場合は強調されることが多いです。

人称代名詞が目的語になる場合 me・you・him・her・it・us・them 

音によっては教科書通りでなくてもうまく発音できる自分なりのルールを作る

これには賛否両論あるかもしれませんが、例えばLとRの音の出し分けのように日本人が苦手とされる音によっては発音記号やyoutube・学習サイトで調べた通りの発音方法だと個人的にしっくりこない場合がありえます。

そこで、教わった通りではないけれども自分なりに「かなりそれらしく」発音できるやり方を作ってもよいといえます。(ただし、あくまでお手本の音声にできるだけ近づける努力をするという前提です)以下のような感じです:

厳密にいえば違うとは思いますが、日本語の「らりるれろ」は実はRではなくLの音にかなり近いです。なので、Lの音は日本語のらりるれろと同じ感覚か、強いて言えば舌を上の歯の裏につけることを意識すれば発音できます。
Rについては、口の形をw(日本語のわいうえを)にして「らりるれろ」といえばだいたい発音できます。ただし、Lの時とは違って舌を歯の裏にはつけず、少し後ろに引いておくくらいの意識を持ちます。

ビジネスマンは英語発音はどのように学ぶか

次に、「どのように」学ぶか、お勧めのリソースをご紹介します。

YouTube

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現在、英語の発音は発音記号、フォニックスを始めほとんどYouTubeで学ぶことができます。

ただし、無料である分体系的に学ぶことが難しいことや、自分の発音を客観的に評価したり修正したりしてもらうことができないのがデメリットです。

ネイティブの先生がお手本の発音を示すものも役立ちますが、それとは別に日本人の上級者がネイティブの英語の先生に発音を評価してもらう動画など、「日本人目線でどのくらいできればよいか」という目安をつかむのに有効な動画も多いです。

関連記事:英語の発音・フォニックスが学べる大人向けYouTube【12選】

オンライン英会話

オンライン
オンライン英会話レッスンを受けることができる場合は、特別に発音だけの練習の時間を作るよりも、自習で発音記号やフォニックスを学んだうえでそれを意識しながら先生とのやりとりの中で先生の発音を真似するとよいと思います。

あえて発音に時間をあてるとすれば、事前に質問を用意しておいて「こういうフレーズでは必ずリエゾンが起こりますか?」のように質問して答えてもらうというように、疑問解消の機会を作ると効果的です。

関連記事:初心者向け!オンライン英会話【おすすめ51社】比較 -2020年後半-

その他の独学方法 

・音声アクティブリスニング

模範的な英語音声を聞きながら発音練習するのは定番的な方法なのですが、よくシャドーイングを勧める方がいます。シャドーイングはわずかな時間差で、聞いた音をそのまま声に出して音声についていく方法です。

確かに英語上級者の方の多くが実践している方法なのですが、これで効果を出すには既にかなりきれいな発音ができるようになっている必要があります。まず、聞き取れない単語が多いと口がそこで止まってしまうし、自分の声と音声が重なって自分の声がじゃまになってしまうというデメリットもあります。

現在の発音のレベルを問わずにお勧めできるのは「短い文のリピーティング」です。短くて5語、長くても12語くらいの文を聞いたら音声を止めてリピートするか、ポーズの間にリピートしていきます。できれば同じ文を一度に3回は聞く→リピートを繰り返しましょう。

なお、音声教材は特別発音練習に特化したものでなくとも、単語集の例文音声やニュース英語など、通常の学習で利用されているもので大丈夫です。スピードはリエゾン習得を考えるとナチュラルスピードが望ましいですが、最初は0.8-0.9倍くらいのゆっくりめのスピードでもよいと思います。

関連記事:英検1級講師が教える【リピーティング・シャドーイング】効果の出る英語勉強方法とは?

・好きな洋楽の歌を字幕つきやアカペラで歌ってみる

歌い手の英語の地域性や属性は頭におく必要がありますが、これは発音のレベルアップに非常に効果的で楽しく続けられる方法です。どちらかというと個々の単語の発音よりもリエゾンや強勢・弱音化等の習得に特に役立ちます。

余談ですが、有名な「雨にぬれても」のタイトルと出だしはRaindrops keep falling on my headですよね。しかし恥ずかしながら、BJトーマスの歌声だけ聞くとkeepの音はまるで聞こえないです。一方でraindrops・falling・headがはっきり聞こえるので強調していることがわかります。

最初は歌詞を理解するために字幕を見た方がよいですが、字幕ばかり見てしまうと実際の歌手の声つまり英語の発音が耳に入ってこなくなります。歌詞をだいたい理解したら、文字のイメージをいったん頭から外して歌手の英語発音そのものを真似するつもりで歌ってみましょう。

・一定期間ごとの発音テストサイト利用

発音レベルアップのための練習を始めてから1週間ごと、2週間ごとくらいの一定の期間に発音テストのサイトやアプリを利用して評価やアドバイスを受けてみましょう。無料で利用できるものとしてweblioの「スピーキングテスト」があります。TOEICによく出てくるような例文が3問出るので、それぞれを音読すると100点満点で採点されます。

ちなみに、このテストで80点以上が出れば発音は日本人としてはかなり上手い方で、通訳レベルが85点以上くらいかなという印象です。

GOAL

英語のネイティブではない人にとっては、発音を良くしたいと思ったら上を見ればきりがないことになります。もちろん、コミュニケーションに支障をきたさないように、カタカナ英語からは脱出する必要があります。

しかし、インプットやアウトプットの内容を無視した発音だけの練習に長時間を費やすことは得策ではありません。フォニックスや発音記号については1-2日だけじっくり学ぶ機会を作り、あとは記憶を定着させるように頻繁に参照する・意識することを習慣にしていけばよいと思います。

具体的には、一定の期間を決めて段階的な目標を立てることをお勧めします。STEPの設定の仕方に決まりはありませんが、例えば下記のような3段階です。

STEP 1:発音記号をほぼ理解し、個々の単語は英語話者に通じる程度の発音ができる
期間:スタートから3~4週間以内

STEP 2:10語以内くらいの短めの文ならアクセント、リエゾンも含めて正しく発音できる。カタカナ英語からは脱却している。
期間:スタートから2か月以内

STEP 3:リエゾンが多い文であっても、知らない単語以外は聞き取れる。書かれた文章をとぎれとぎれにならずに明瞭な発音で音読することができる。
期間:スタートから3~4か月以内

焦る必要はありませんが、見えやすく設定しやすいゴールは「リエゾンの聞き取りと発音ができるようになること・ネイティブのようにとまでいかなくても明瞭な発音で音読ができるようになること」ではないでしょうか。

以上、英語発音習得方法についてご参考にして頂ければ幸いです。

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網野智世子 語学教材制作者
網野智世子 語学教材制作者
ライター・語学教材制作・翻訳者

神奈川県茅ケ崎市出身 上智大学法学部国際関係法学科卒
海外在住歴なしで英検1級・TOEIC980点取得
2002年より英語・中国語・フランス語・スペイン語・ポルトガル語・ロシア語等9か国語の翻訳等の語学業務受注。


[著作コンテンツ]
2006年 英語勉強法教材「30歳からできたラクラク英語マスター法」制作・発売 (2011年インフォトップ売上ランキング総合1位獲得)
2009年 同・バックエンド教材「動詞力ブートキャンプ・ベーシック編」発売
2009年 「動詞フォーカス中国語入門」 発売
2011年 「動詞フォーカスフランス語入門」発売
2013年 英語勉強法書籍「まずは動詞を決めなさい。」(サンマーク出版)
2015年 電子書籍「動詞フォーカスメソッド英語インプット・アウトプット法」 (株式会社スターティアラボ ごきげんビジネス出版)
2016年 同「自然な英語で話せる・書ける動詞120」
(Amazonオンデマンドペーパーバック有)

[その他特技等]
2016年~ ボディビルコンテスト出場(入賞経験8回)
この過程でボディメイク(ウエイトトレーニング、食事管理)のノウハウ習得。
ピアノ上級者
多言語の語学書等の暗唱をSNSにアップ
2018年秋より、主に子供たちの勉強サポートのため中学・高校の数学と理科を学習。数学的思考力がIQ向上に役立つことを発見。

Twitter @aminochiyoko
Instagram @aminochiyoko

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