多言語化ツール

企業法人のウェブサイトをグローバル展開、多言語化するには、AIを使った自動翻訳サービスが便利です。

昔は翻訳サイトといっても、実際に翻訳してみると変な翻訳になったり、文字化けしたりとあまり使えないイメージでした。ですが、近年はWOVNやNTTコミュニケーションズのCOTOHAなどAI翻訳サービスの精度が格段に上がっています。無料のサービスやスマホ用のアプリでは心もとないですが、法人が販売している有料サービスであれば、十分実用的になりつつあります。

ただ自動的に翻訳するのではなく、間違っている翻訳を自分で修正することも出来るため、ウェブサイトを運営する上では大変便利です。

特に、AI(機械学習)との融合で翻訳しながら学習していくタイプも増えてきています。使えば使うほど賢くなります。
また、サイトによっては固有名詞や人名に対応していたり、医薬、化学、機械、IT、法務、金融など2000の分野の専門分野データベースが蓄積されているものもあります。

今回は企業法人で使える、AI自動翻訳で有名な有料サービスを8つご紹介します。

有料の自動翻訳AIサービス 8選

WOVN.io

自動翻訳サイト
WOVNはAI自動翻訳では代表的なサービスです。
このツールを使う上で一番最初に理解しておくべきことは、特定のページにアクセスをして翻訳機能を利用するのではなく、ウェブサイトまるごと対象の言語に翻訳&作成するということです。

ワードプレスでいえば、多言語化の翻訳プラグインを入れるイメージです。
現時点で世界40言語に対応しています。一度サービスを入れてしまえば、ヘッダーにコードを入れてページを作成するだけなので、簡単なうえに、動的なコンテンツが含まれるページも対応しているため、そういったページが多い場合に特におすすめ。

実は当サイトでもWOVNを2016年付近に使いました。
WOVNの魅力は導入費用が安く、全ての記事を/en/や/ko/のような形で、新しく各国用の翻訳ページを生成してくれることです。

WOVN 多言語化ツール

WOVN 多言語化ツール

WOVN 多言語化ツール

また、管理画面も非常に見やすく、文字編集もしやすいのも強みです。

実際にいくつかの言語に訳しましたが、機械翻訳だけでもアクセスは入りました。
とはいえまだまだ当時はWOVNの翻訳自体は調整が必要なものが多かったので、編集に手間がかかりました。

サイトページが自動的に生成されるため、翻訳サイトのデザインはほぼ一緒になります。それゆえに一元管理に手間がかかるのがデメリットです。別サイトではないため、SEO的にどういうふうになるのかが読めず、アクセス解析も複雑化するため導入はそのあたりを確実に見極めてからがおすすめです。

ストップさせるのは非常に簡単なのですが、ストップしたあともウェブマスターツールやアナリティクスにはデータが色々残り、少し苦労しました。

とはいえ、現在はだいぶAI機能がよくなったと聞いていますので、機会があれば再度試したいサービスです。値段も言語数やその時に翻訳したいボリュームで価格が決まり、かつ数万円程度なのでコスパの良いサービスといえそうです。

価格:カスタマーの希望によって異なります。ただし5,000円~/月が一般的で言語数によって値段が異なってきます。1ヶ月で翻訳できる単語数が決まっているので、それ以上その間に頼みたい場合は追加オプションで購入できます。
URL:https://wovn.io/ja/

COTOHA Translator

自動翻訳サイト
特徴は、現在日本語⇔英語または中国語の翻訳が可能で、日本語独特の言い回しや人名、固有名詞などもしっかりと対応できるサービス。
また、会議資料などファイル(ワード、エクセル、PDFなど)をまるごと翻訳可能なため、大幅な時間削減の効果も期待できます。

英語に関しては専門用語も辞書登録することで対応可能になり、その「翻訳力はTOEIC900点を超えるレベル」というのが売り。1ヵ月の無料トライアルあり。

価格:86,400円/月~、初期費用0円
URL:https://www.ntt.com/business/services/application/ai/cotoha-translator.html

NTTコミュニケーションズがサービス元ということで、信用度が高いツール。
公式サイトを見る限りではウェブサイト内にソースを入れて、ページを作るWOVNとは異なり、ワードやPDFファイルなどを丸投げして翻訳するサービスです。

そのためID制(アカウント数)で金額がが変わります。

予めIPを指定するため、ノマド的に場所を転々としながらこのサービスを利用することは出来ません。また、最低契約期間が1年のため、無料トライアルは必須です。

使用量については特にサイトに明記はありません。

T-400

自動翻訳サイト
すでに医薬、化学、機械、IT、法務、金融など実に2000の分野の専門分野データベースが蓄積されているのに加えて、ユーザーのデーターベースを蓄積させることでAIが学習していく仕組み。

使えば使うほどユーザーが求める翻訳にカスタマイズされていく。精度は95%にも及ぶ。

価格:ユーザー1名あたり3,000円/月、別途初期費用がかかる
URL:https://www.jukkou.com/

1ユーザー3,000円からとかなり安いですが、契約期間が1年単位、別途初期費用が必要な点は注意です。

みんなの自動翻訳@KI

自動翻訳サイト
2017年9月に総務省およびNICTが開始した、オール・ジャパン体制で翻訳データを集積する枠組み「翻訳バンク」を活用した、日本発の自動翻訳エンジン。特に特許やマニュアルといった長文翻訳が得意。

特に特許に関しては特許庁とも連携しているため、対応できる専門用語の種類が幅広い。2週間の無料トライアルあり。

価格:40,000円/月~
URL:https://www.k-intl.co.jp/minna-mt?utm_source=gaw&utm_medium=cpc

ヤラクゼン

自動翻訳サイト
現時点で世界23言語に対応している。使い方もシンプルで翻訳したいファイルをドロップするだけ。使えば使うほどユーザー仕様の翻訳機能になり、精度もあがる。

URLから翻訳することはできないが、HTMLファイルに保存すればそれも可能。無料トライアルあり。

価格:12,000円(5ユーザー)/月~ 
URL:https://www.yarakuzen.com/

Myサイト翻訳

自動翻訳サイト
現時点で世界31言語に対応中。たくさんの情報がつまったホームページを内容やデザインなどを変えることなく、ボタン1クリックで翻訳できる機能。主にサイトの更新頻度が高い人におすすめ。

既存の日本語サイトに翻訳ボタンを貼り付けるだけなので、最短3日ほどで利用可能。

価格:360,000円~/年(英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語の場合。これら以外の言語は別途見積もり)
URL:https://www.kodensha.jp/index/products/mysite/

CGCAT

自動翻訳サイト
現時点で世界22言語に対応。事前に用語の登録もでき、使うほどどんどんカスタマイズされていく。1カ月の無料トライアルあり。

価格:12,000円(5ユーザー)/月~、初期費用100,000円
URL:https://www.congre-gc.co.jp/cgcat/

みらい翻訳

みらい翻訳
ネットに接続した状態で使うクラウド型の翻訳サービスです。英語だけでなく中国語にも対応。和文英訳はプロ翻訳者レベル、 英文和訳はTOEIC960点レベル、日中翻訳は人手翻訳と同等レベルの翻訳が可能です。

価格:80,000円(10ユーザーまで)/月
URL:https://miraitranslate.com

多言語化に向けての翻訳ツールの使い方と前提について

上記で8つのサービスをご紹介しましたが、これ以外にも無料サービスでは多数ありますし、ランサーズやクラウドワークスを使うという手もあります。
でもその前に前提を確認しておくべきかもしれません。

1,翻訳した言語を修正できる人は必須
これは当たり前かもしれませんが、翻訳する際に一番重要なのは、その翻訳する言語が分かる担当者(日本語と翻訳先の言語が分かる方)がいる事です。

私がWOVNを導入した時はそもそもこの前提がなく、「とりあえず翻訳してからあとで誰か雇って修正すればいいや・・・」という気持ちだったので、後手後手になってしまいました。翻訳してくれる人を探すのに苦労したり、どの程度の費用がかかるのかを見積もることが難しかったです。

また、私は当時、翻訳すればアクセスが勝手に入ってくれるだろうと勘違いしていました。実際は翻訳は不自然なまた、多数あったため、それらをしっかり修正しないとサイトとしては成り立ちませんし、SEOでも上位表示はされません。

2,翻訳する記事を予め決めておく
弊社の場合は記事数が多いため、とりあえず出来る限り多くの記事をどんどん翻訳させました。しかしながら、翻訳すればするほど修正も多くなり大変になります。優先順位を決めなかった私が悪いのですが、決めていないとどの記事も中途半端になりますし、そもそも翻訳する必要のない記事も翻訳してしまいます。

そういう意味でも翻訳すべき記事をリストアップし、それらの日本語が大丈夫かを確認してから翻訳依頼をかけるのが好ましいのではないかと思います。つまり、しっかりとした前準備が必須です。

3,ツールの導入に詳しい人がいないとやりづらい
WOVNに関して言えば、ワードプレスのプラグインの多言語化と異なり、このサービスの多言語化はページ自体を作ります。
そのため、翻訳ツールをサイト内に導入するため、その手の詳しい人がいないと始められない事もあります。サーバー次第な場合も少なくありません。

テストで導入して、問題なく動作するかの確認まで行えるデータベースに詳しいデベロッパーは必須です。

4,一度導入するとグーグルのサーチコンソールに反映される
同じドメインの/以下にフォルダを作って導入する場合は、サーチコンソールに反映されます。SEO的に大きく変わる可能性があり、かつ導入したものを途中で止めた場合でもサーチコンソールにいろいろ残っているのでデータがごちゃごちゃになります。
グーグルにゴミ記事が多い(翻訳がたどたどしてく)と思われないように、対策しておく必要があるかもしれません。

まとめ

有料の翻訳ツールは色々調べましたが、この8つが主なようです。
サービスによってファイルを自動翻訳するのか、サイトをまるごと翻訳するのか異なりますし、価格も大きく異なります。

海外で勝負をしていくのであれば、こういったツールを使ってコスト削減しつつ、拡大していく方法は今後の主流になるかもしれません。
できるだけ早く導入してライバルに差をつけたいですね!