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英検1級講師が教える【ディクテーション】英語勉強法 効果を出すやり方とは?

前回の記事ではあなたのリスニングが聞き取れない3つの原因と、上達させるために必要な3つのトレーニングのうち「シャドーイング」と「リピーティング」についてご紹介しました。

今回はもう一つのやり方「ディクテーション」について解説します。

ディクテーションで想像力を高める

スクリプトなしでシャドーイングがある程度できるようになったら、いよいよディクテーションに進みましょう。
ディクテーションは地味な作業で時間もかかりますが、効果は抜群です。

ディクテーションの本当の目的は聞き取った音を書き取ることではありません。

リピーティングやシャドーイングが正しい発音を身につけることでリスニング力を伸ばすのに対して、ディクテーションの目的はあらゆる情報をヒントにして聞き取った音声を解読することです。

ディクテーションを行うメリット1

例を挙げましょう。

次の文の(  )には何が入りますか?
I’m listening (  ) the CD I bought last night.

殆どの人はtoが入ると一瞬で判断できたのではないでしょうか。

「いや、リスニングと何の関係もないじゃないか」と思われたかもしれませんが、実は大アリです。

リスニングを上達させるにはこの「判断」が重要なのです。

リスニングで何を言っているのか聞き取れない理由の半分は、「正しい発音を理解していないから」、そしてもう半分は「推測する力が弱いから」です。

listeningとthe CDが聞き取れればその間のtoが聞き取れなくても脳内で補うことが出来るのです。

例えばThe man ask to boy the way to the station.と聞こえる文があるとします。

この文が文法的に成立していないのですが、お気づきでしょうか。

そうです。ask toの部分がありえないのです。

主語がthe manですからその後ろに原形のaskが続くことはありません。そして単数名詞boyが指示語も冠詞もなく登場することもありえません。

ではあなたにask toと聞こえた部分は何だったのでしょうか。

スクリプトを見る前にもう一頑張りしましょう。

疑問1:何度聞いてもask toに聞こえる。だけどThe man askはありえない。。。。
 
推測1:ではaskedではないか。

疑問2:boyが無冠詞ということはありえない。

推測2:ではa boyなのではないか。

結論:あなたにask toと聞こえた部分はasked aだったのではないかと結論づけることができます。

こうやって自分の中で納得できる文が完成するまで頑張ってください。この作業をどれだけやったかでリスニングの完成度が大きく違ってきます。

もう1つ例を挙げましょう。

Father told ******* come home by noon.の部分が聞き取れた文があるとします。
******の部分は何度聞いても「あした」と言っているような気がしますが、ハッキリとはわかりません。

told a sister come homeでは文法上成立していないですね。

ではtoldとcomeがどうやったら繋がるかを考えましょう。

英和辞典を見ても構いません。インターネットで検索しても構いません。

toldの後ろに原形comeを続けるにはtell+目的語+to ~の形しかなさそうです。

ではtold *** to come homeの***とtoが「あした」と聞こえるとしたらどうでしょう。
***の部分には帰宅するように言った相手が入りますね。
では***の部分にはusが入るのではないかと推測できるわけです。

推測した結果が間違っていても問題ありません。

いきなり模範解答を見た問題はほとんど頭に残りませんが、悩みに悩み抜いた問題は正解を知ったときのインパクトが段違いに大きくなります。

このようにディクテーションを続けていくと、文法や文脈からも英文の内容が推測できるようになっていきます。

「ここに前置詞が入らないとおかしい」「動詞の後ろだから目的語が続くはず」「聞き取れなかった部分の最後は冠詞のaかtheではないか」といった判断が一瞬でできるようになります。

ディクテーションを行うメリット2

ディクテーションのもう1つのメリットですが、メモリ リテンション(記憶の残りやすさ)も向上します。

ディクテーションをある程度こなすと、英文を聞いたあとで内容が思い出すのが以前より簡単になっていることに気づくはずです。

これは「聞き取る」と「書き取る」の間に必ず「一時的に記憶する」というステップが入るためで、この「一時的に記憶する」を繰り返すことで記憶力が鍛えられるからです。

さらに英文を書き取る際に単語単位ではなく、文単位で書き取るようにするとリテンションをもっと鍛えることができます。

全くの余談ですが、私が愛用しているオンライン英語辞典weblioによるとこのリテンション(retention「保持」)は英検準1級以上、TOEIC860点以上レベルの単語です。この機会に覚えておくときっと役に立ちますよ。

ディクテーションは易しい教材から始めるのが鉄則

ディクテーションでリスニングを鍛えるときの注意点は、いきなり難しい教材から始めてはいけないということです。

「TOEICのリスニングで400点取りたいからTOEIC問題集のCDを聞きまくろう!」とか「○○大学に合格したいから赤本のCDをディクテーションしまくるぞ!」とか思っていませんか?

志は立派です。気持ちはわかります。でも待ってください。

ディクテーションは易しすぎると思える教材から始めてください。

スクリプトを読んだ瞬間に意味が分かるレベルのものが理想的です。

なぜ易しい教材から始めた方がよいかというと、文が完成するまで続けなければ効果が半減してしまうからです。

聞き取れない英文に知らない単語があると「こんな単語知らないんだから聞き取れなくても仕方ないじゃないか」となります。

1箇所や2箇所なら仕方ありませんが、スクリプトを読んでも意味がわからない箇所が2割を超えるような英文はディクテーションには向いていません。1割でも多いくらいです。そのような音源はリピーティングやシャドーイングの教材として使うべきです。

ディクテーションをするときには、全ての単語を書き留めるまで絶対に諦めない覚悟が必要です。

「この文章には知らない単語はない。自分の能力をフル活用すれば絶対に聞き取れる」と思えるような教材を使ってください。

固有名詞のスペルは間違えても仕方がないですが、最低限その単語が固有名詞であること、人を指すのか組織を指すのか場所を指すのか程度は文法や文脈から判断できるはずです。

判断できるまで何度でも聞いてください。

繰り返しますがディクテーションの目的は、初めて見る英語表現を覚えることではありません。

音、文法、文脈を最大限に活用して英文を再現し、既に知っている英語表現を100%再現できるようにすることです。

そしてディクテーションにしかないメリットとして、努力した量が形に残ります。

ディクテーションに使ったノートやメモ用紙は捨てずにとっておいてください。

あとで見返したときに「こんなに頑張った!」という自信がつきますし、「最初はこんな簡単な英文も聞き取れていなかったのか!」と成長を感じられるはずです。

4. ディクテーション用お勧め教材

以上を踏まえて、これからディクテーションを始める人にお勧めしたい教材を3つ紹介します。

英検の過去問

ディクテーション教材として一番お勧めしたいのが、英検の過去問です。

英検は公式ホームページで直近3回分の過去問を公開しています。しかも実際に試験に使用した音声とスクリプトまで無料で公開されているのです。

英検は1級・準1級・2級・準2級・3級・4級・5級の7段階、中学1年生レベルから大学卒業レベルまで揃っています。(ちなみに現在移行中の新学習指導要領では5級は小学生レベルとなります)

つまり、ゆっくり&易しい英文から、速い&高度な英文の音源まで揃っているのです。

おそらく多くの人が自分の実力だと思っている級よりも1つか2つ下の級で課題が見つかると思います。
2級保持者・受験者なら3級か準2級が、準1級保持者・受験者なら準2級か2級が絶好の教材になるはずです。

英語検定の過去問はこちら

NHKラジオ講座

NHKラジオ講座もお勧めの教材です。

・中学1年生~中学3年生レベルの「基礎英語1~3」
・中学~高校初級の語彙・文法の使い方を学べる「ラジオ英会話」
・会話を通してさまざまなフレーズを学べる「遠山顕の英会話楽習」
・高校生レベルのニュース記事を使用した「高校生から始める現代英語」
・ビジネスシーンでの頻出表現を学ぶ「入門ビジネス英語」
・海外でのトレンドを中心に様々なジャンルのビジネス雑談を集めた「実践ビジネス英語」
・簡単な語彙で英語のストーリーを楽しむことができる「エンジョイ・シンプル・イングリッシュ」

があります。(講座設定は2020年度のものです)

スクリプトはテキストを購入しなければなりませんが、音声はアプリで無料で聞くことができます。

特に基礎英語とエンジョイ・シンプル・イングリッシュは語彙が限られている上にストーリーもありますので、ディクテーション初心者にはお勧めです。

「高校生から始める現代英語」あたりのディクテーションができるようになると、ニュース英語の聞き取りがかなり楽になりますし、「入門ビジネス英語」はTOEICの頻出表現がよく使われています。

NHKラジオ講座のHPはこちら

アルク「究極の英語リスニング」シリーズ

私がディクテーションを本格的に始めたときに使用した教材が、「究極の英語リスニング」シリーズです。

このシリーズはVol.1が1,000語レベルまで、Vol.2が2,000語レベルまで、Vol.3が3,000語レベルまでの語彙しか使われていませんので、段階的に課題を解決していくことができます。

しかも日常的な簡単な会話だけでなく、Vol.1の1,000語レベルでも「源氏物語」や「ピカソ」、「北極と南極」などについて解説した文があり、聴き応えがあります。

私は英検準1級や1級を受験する頃にはリスニングで調子が悪くても7割以上得点できるようになっていましたが、リスニングが得意になったと感じるようになったのはこのシリーズのディクテーションをやり通してからです。

同社には「究極の英語ディクテーション」というシリーズもありますが、こちらも良書です。機会があれば書店で見比べて気に入った方を購入してください。

ただし「究極の英語ディクテーション」を使う場合は予め印刷されている穴埋めを使うのではなく、全文を書き取るようにしたほうがよいでしょう。

究極の英語リスニングシリーズ詳細はこちら

最後に

online-class-lesson2-1 オンライン学習 英語4
Stack of books with laptop on table

前回と今回でリスニング力を上げるための方法として、リピーティング、シャドーイング、ディクテーションを紹介しました。

これらの3つの手段を駆使することでリスニングはもちろん、発音、スピーキング、読解の全ての能力が向上することは間違いありません。

是非毎日少しずつでも時間をとって実践してもらえればと思います。

皆さんの英語学習の参考になれば幸いです。

stagbeetle
stagbeetle
40代半ばの英語講師 大学を卒業後、縁があって中学生対象の学習塾に就職。 高校~大学の英語の成績はお世辞にも良いとは言えなかったが、「教える立場であるからには正確な知識を身に着けたい」という想いで本格的な英語学習を開始。 30歳の時点で受験したTOEICは700点だったが、コツコツと学習を継続することによ30代後半で英検準1級を、40代前半で英検1級を取得。 Never too lateをモットーに、現在は海外ドラマを中心に英語を学習中

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