英語のリーディング力を伸ばしていく1つのアプローチ方法は、日常的に英語の文章に触れる時間を一定数確保していくことです。
総じて語学学習は、継続が重要となっています。
最近では参考書を使った学習に限らず、スマホにアプリをインストールし毎日活用していく勉強方法も主流となっています。
アプリであれば分からない単語をスマホですぐ調べ確認ができること、豊富なコンテンツの中から自分の興味やレベルに合った記事を瞬時に探し出せる効率の良さがメリットとなります。
今回はリーディング力強化に役立つアプリの中でも、初心者レベルからおすすめできるような、無料の英語ニュースアプリをいくつかご紹介します。
そして記事の最後に、英語で情報を得るために、本当に自分に合ったニュースサイトやブログの見つけ方もご提案します。是非最後までご覧下さい。
今日では、日本や海外発信の英語のニュースアプリがいくつもあります。アプリでの英語学習は、人によっては継続できれば参考書での学習よりも高い効果が期待できるのです。
初心者には英語のニュース記事を読むのはハードルが高いと思われるかもしれませんが、初心者向けを想定しているアプリもあります。
無料で使用できるものをピックアップしていますので、試しに実際使ってみて自分のレベルと好みに合うものを探すのがおすすめです。
英語のニュースアプリをおすすめする理由
まず総じて、英語のニュースは初心者上級者問わずリーディングの教材として適しています。英語のニュースの特性から、主に以下の点が英語学習として優れていると言えます。
① 飽きずに毎日読むモチベーションになる
ただ英語の分厚い文法書を読んだり問題集をこなすといった勉強方法では、すぐに飽きて続かないといった人も多いと思います。
英語のニュースアプリでは気になるジャンルのニュースを選んで読み、世界や日本の情勢の情報を英語で得ることで、自然と継続しながら飽きずに英語を学習できます。
② 時事英語が学習できる
新聞やニュースで使われる単語は、学校で習う受験英語で使わないようなものが出てきます。
TOEICで出題されるようなビジネス英単語も経済などのニュースの中で目にすることもありますが、例えば政党、締約国=party、軍=armyのような政治や軍事に関する単語や表現は、ニュースに触れなければあまり馴染みがないと思います。
③ 英語の多読、速読の練習ができる
初心者にも適したアプリや、日本の報道機関が手掛けている英語のニュース記事は日本人向けに書かれ、海外の新聞社のニュースよりも読みやすくなっています。
多読で英文から情報を得るのに慣れること、読むスピードを上げていくことかできるでしょう。
TOEICなどのリーディングで制限時間のあるテスト対策としても、速読力でスコアアップの効果が期待できます。
例えばTOEICのリスニングでテンポの早いラジオニュースが出題されることもあり、英検でも新しい発見や情報を読んだり聞いたりする問題も出題されています。
おすすめ!ニュースアプリ7選
1. 英語学習をトータルサポートする「レシピー」
まず英語の学習で人気の高いアプリが、AIを使った学習機能でサポートをしてくれるアプリ「レシピー」です。
ニュースを含んだ、英語学習の多様なコンテンツでリーディング・リスニング・語彙力・文法・スピーキングやライティングまで1つのアプリで鍛えることができます。
試験対策としての単語学習、問題演習も入っていて、TOEICやIELTS、TOEFLなどの英語の資格対策として併用するのもおすすめです。
さらに、会話形式の出題で実際に発声するスピーキング練習、実際にアプリ内で講師による英会話のオンラインレッスンを申し込み受講することができ、多様な選択肢が用意されています。
しかし、オンラインレッスンをはじめとした学習機能は、有料会員でしか活用できない機能も多いです。
そんな中で、「レシピー」のリーディングの教材となるニュースは無料で幅広く読めるものが多く、ビジネスやサイエンスからエンタメ・スポーツ・ファッションなど、毎日幅広いジャンルから選択することができます。
さらにそれぞれの記事に「難易度」が5段階で表示されているので、自分のレベルにあった記事を選びやすくなっています。
ニュース記事は、主要な海外の通信社であるロイターやBBCからピックアップされています。
特徴的なのが、リスニングで記事をただ読むのではなく自動で流して読む力を鍛える「ペースメーカー機能」。読むペースの調整も融通が利くので、初心者でも無理なく解読力を上げる事が出来ます。
さらに特徴的な機能として、ニュースを読む上でこの「レシピー」の中では特に便利な単語学習機能があります。ニュース記事の中のわからない単語をすぐに調べられる「辞書機能」です。
「この単語の意味がちょっと分からないな・・」と思って単語をタップすると、瞬時に下に和訳が表示され、発音もチェックできるので、非常に使い勝手が良いです。
一回で覚えられないと思った単語はブックマーク機能で何回も確認することができます。
2. 面白い話題の記事を学習者向けに提供、「StudyNow」
続いてこちらのアプリ「StudyNow」は、内容の分かりやすさ・入りやすさから英語初心者に特におすすめできるニュースアプリです。
こちらのニュースは、うまい棒の値上げの話、プーさんカフェがオープンする話など、なんといっても惹きつけられる面白い話題が多いのが特徴です。
国際情勢のシリアスなニュースというよりは、ちょっとした話題のコラムのニュースが掲載されているのが目立ちます。しかもこのアプリでは、日本国内の話題を扱った話題も目立ちます。
政治などの国際情勢を英語で読むのは内容が難しそう…と思っても、国内の面白い話題であれば英語であっても初心者にとってそこまで苦ではなく読み進められると思います。
また、記事ごとに使われた単語や熟語、用例を解説してくれているので、ただのニュースアプリではなく学習アプリとしても優秀と言えます。
記事の音読機能も充実、読む速読も速くなく、さらに自分で読むペースの調整も可能です。
英文が表示されている箇所をクリックするとすぐにその段落の日本語訳を表示させることができ、日本語訳と対比させながら読むといった使い方も便利です。
記事の中でわからない単語は即座に単語帳に登録ができ、後でテスト形式で復習できる機能があります。これで自分オリジナルの単語帳を作成できます。
英語に苦手意識を感じている人にとっては特に、「StudyNow」はストレスなく楽しく英語学習を進めるやり方に向いています。
3. NHKのニュースを英語で読める「NHK WORLD TV Japan」
このアプリでは、NHKのラジオ国際放送「NHKワールド ラジオ日本」が発信しているニュースをアプリで視聴ができます。
NHKのニュースなので、日本に関連した話題のニュース記事が豊富です。日本のニュースのみにトピックを絞って記事を閲覧することも可能です。
無料で読める記事のボリュームを考えると、コストパフォーマンスがかなり高いものになっています。
日本のニュースを英語で読むと、内容が概ね分かっているので、馴染みのない海外ニュースより読みやすくなります。
ネイティブの海外発信のニュースと比較し、英文としてはよく学習するような英語構文を丁寧に使っていたり、英語学習者にも読みやすいものとなっています。
とりあえず本格的に、英字新聞のようなニュースのリーディングにトライしてみたい人におすすめです。
ニュース記事の他、オンデマンドのニュースの視聴、Liveニュースも視聴可能です。
さらにリスニングの練習となるような、ニュース記事の読み上げや映像で多数のニュースを見ることができます。
この「NHK WORLD TV Japan」ではラジオのニュースも流すことができ、多くの英語の音声に親しむことができるでしょう。こちらの発音は、日本人のアナウンサーがハキハキと読み上げて発音する傾向で、聴きやすくなっています。
4. 海外発の英語学習者用アプリ「BBC Learning English」
「BBC Learning English」は、イギリスの報道機関であるBBCが提供する、英語学習者用のアプリです。
学習できる英語はイギリス英語が使用されていて、レベル的には英語の基礎を一通り理解している以上のレベルは最低必要だと感じます。
しかし、海外が提供している英語学習の教材だけあり、活きたネイティブの英語を学べる質の高い内容となっています。
教材としてホットな話題で面白いトピックを扱っていて、例えば世界の女性首相を例とした女性リーダーについての議論を英文の原稿で読め、映像つきの音声で視聴ができます。
まず記事を読んだり音声を聴いたりした上で、内容理解度をチェックできる簡単なクイズがあります。
さらに英語学習者向けの教材らしく、文法や発音、語彙を英語で集中的に学べるコンテンツも選べ、学習者にも理解しやすい英語で解説されています。
例えば、to 不定詞や-ing形です。日本の中学校や高校で習う原理が英語で分かりやすく解説されていて、なるほどと思う発見もあるはずです。英語の基礎の苦手分野を学び直したいという人にもおすすめです。
5. 1つの記事を難易度に分けた英文で学習できる「news in levels」
この「news in levels 」のアプリでは、level1〜3に分かれて英語のニュース記事が展開されています。
1つの記事で、同じ内容で表現を変え難易度ごとに記事を確認ができます。各レベルで全く同じ内容のニュースを扱っていますが、英文のレベルが異なり表現や単語で差がでています。
中でもlevel1の英文は日本語の意味をとりやすい平易な英文が多く、基礎的な文法しか使われていないため、一文あたりの文も短いです。
話の流れも理解しやすいものとなっています。レベル3まで行くと中級レベルになっていくという感じです。
各記事に音読機能がついていますが、通常のスピードは速くなく、聴きやすい速読です。慣れてくれば、1.5倍速までスピードの調整も可能です。
まずは英語のニュース記事を読んでみたいけど、少し難しく感じる…と思えば本アプリで一番低いレベルから試してみるのがおすすめです。
6. 日本の英字新聞社のアプリ「JapanTimes」
日本の英字新聞を発行する伝統的な新聞社、JapanTimesが海外向けに発信しているニュースで、日本のニュースも幅広く扱われていて入りやすい内容だと思います。
日本やアジアに関するニュースをはじめとし、日本と関わる海外の政治のニュースも豊富に扱っています。
JapanTimesの記事では、テレビや新聞で見るような、日本語で報道されている日本の政治・経済・企業・スポーツなどに関する主要なニュースは英語でどういった表現がされているか幅広く見ることができます。
日本の文化や社会に根ざした記事もあり、興味を持って読み進められるクオリティの高い記事が多くなっています。
日本を英語で世界に発信するといった内容を含み、例えば広島の原爆ドームと核兵器を話題にした記事など意見を考えさせられる内容も多くあります。
月間10本まで無料で購読ができます。
7. 多数の英文を聴く練習ができる「英語リスニング」
こちらは英語のニュースを読むというよりは、ひたすら英語を聴いてリスニング力を鍛えるのにおすすめのアプリです。
イタリアのコロッセオについて、日本でのエスカレーターの歩行は禁止されているのか?について面白い世界の話題や日本のニュースを気軽に読める教材、用例と一緒に英単語を聴きながら覚える教材、日常英会話を聴ける教材があり、英語耳の基礎を作っていけるでしょう。
TOEICなどの特定の分野に特化した単語の音声を流すこともでき、音声を聴きながら語彙力強化も期待ができます。
さらに初心者に易しいのが、記事のタイトルが日本語で併記されていて探しやすく、日本語・英語の字幕の表示も選択できるようになっています。
一文ごとに英文の音声が流れ、一文ずつ英文と照らし合わせながら聴いたり、シャドーイングにもおすすめできる教材です。
自分に合うニュースやブログを探す3つ方法
英語でおすすめのニュースアプリを紹介しましたが、英語でニュースを読むことによって英語で必要な情報を読み取り、インプットする力を劇的に伸ばすことができるでしょう。
今日では、英語で知りたい情報を手軽にネットで検索できる時代です。
しかし、どうやって自分に合ったニュースなどの記事をどうやって探すのか分からない…そういった方のためにこちらも紹介していきたいと思います。
① 本当に興味がある記事に出会うまで読まない
リーディングをきちんと持続する際に最も重要なのは「自分がそのトピックやライターに対して興味を持てるか」だと思います。
興味さえあれば多少わからない単語や難しい単語が出てきても、調べようという意欲が湧き最後まで読み進めることができます。
しかし、そもそも自分にとって本当に興味のある記事は、日本の記事を読んでもかなり少ないという事実です。
例えば、日経新聞を読むとしましょう。政治、経済、社会、スポーツ、文化などのジャンルの記事が幅広く紙面に載っているでしょう。
自分が興味を持てる記事はいくつぐらいあるでしょうか?
・・・案外、見開きで1記事、2記事ぐらいではないですか?
それと同じことが上記のアプリやブログ記事にも言えると思います。
日本語で読む場合はタイトルをざっと見るスピードが早いので、興味のある記事に出会うまでの時間は早いかもしれません。
しかしながら、英語の場合はタイトルを一つ一つ読むのも大変です。だから自分に合う記事に出会うまでにとっても時間がかかるんですね。
ということは、本当に読みたい記事が出て来るまで、妥協せず、深く読み込まないことがポイントです。
面白く無いのに「英語勉強だから何か読まなきゃ!」といってタイトルをクリックしてしまうと、結局読んでみるとつまらなく、最後まで読みきれないというパターンになりかねません。
毎日ニュース記事を探す習慣は続ける必要がありますが、タイトルみて全部面白くなさそうなら、その日は読まない!ぐらいのスタンスでいきましょう。
これが1つ目の自分に合うニュースを探す方法です。
② 直接英語で検索する
2つ目は今悩んでいることや興味あること、思いついた事を英語で検索してみる方法です。
もちろん、英語の記事を直接ネットで検索して探す場合には、日本語ではなく英語で検索をかける必要があります。
実は同じ情報でも、日本語から検索するよりも英単語のキーワードで探す方が、世界中から得られる情報量が全く違います。
ここでのコツは検索かけるものは、howでもwhatでもwhyでもいいと思いますが、具体的に検索することです。
例えば「How to start up a small.」よりも「How to start up a small business eventhough I don’t have any money.」と検索かける方が、条件が絞られている分、具体的なやり方を教えてくれます。
アバウトな書き方だと大抵、大手ウェブサイトに捕まりアバウトな返事が帰ってきます。なので、より個性の強いブロガーの記事を求めているなら、より具体的に質問するといい感じです。
またビジネスネタで恐縮ですが、「How to get Pageview(アクセス数のこと)」よりも「How to get 1 million pageview」の方が良いでしょう。
検索して出てきたサイトを1ページ目ぐらい全部見てみると、大体この検索方法で自分の欲しい情報が見つかるかなーっというのがわかると思います。
具体的な内容を英語で検索する!これが最大のポイントですのでお忘れなく。
③ ランキングから探す
3つ目は日本で言う「ブログ村やアメブロランキング」みたいなのを探す事です。
これはランキングから入るのでダイレクトに、面白そうなブロガーにリーチ出来ます。(それでも本当に自分が興味を持てる人は少ないと思いますが)。
興味のあるジャンルでニュースサイトよりも、より濃い記事をブロガーから読みたいと思ったら「興味あるジャンル名+ブロガー+ランキング」で検索すると良いと思います。
例えば「ウェブマーケティング」に興味があるので「Webmarketing blogger ranking」とかですね。
セレブの生活に興味があれば「Celebrity blogger ranking」などでもいいのかもしれません。(加えて言えばここに「2016」などの年代や「top 10」などの数字を入れても良いと思います。)
そこに出てきたランキングを片っ端から見ていくと、50ブログあれば1ブログぐらい興味が持てそうなものが出てきたりする・・・かもしれません。
アメブロに置き換えてもらうと納得してもらえると思いますが、ランキング50あっても実際に自分に合いそうなブロガーってそんなにいないですよね!?
それと同じでやはり海外ブロガーといえども、自分が興味を持てる人ってそんなにいませんので、探すのは根気が必要です。
でも、もし見つけることができたら一般的なニュースサイトよりも、専門性が高い分、自分に合うので面白いはずです。
というわけで、リーディングを鍛えるには続けることが大事!アプリにしてもニュースサイト、ブログにしても続けられそうなものをぜひ見つけて貰えたらと思います。
無料で英文記事を読めるメディアのサイト
続いて、ネットで実際に英文の記事を読む情報を得るに当たって、おすすめのサイトも紹介しておきます。
アプリだけではなくサイトで新聞社などが英文記事を公開しており、英語学習にふさわしい質の高い記事を閲覧ができます。
少し初心者からレベルアップした内容になっていますが、フォーマルな英語を身につけることができます。
こういった記事を最終的にスラスラ読めることを目標にしたり、モチベーションとしてトライしてみるのも良いでしょう。
① foreign affairs
こちらは、アメリカの評議会(CFR)が発刊する雑誌で、政治や外交問題を専門に取り扱い、サイト上で記事の閲覧が可能です。
日本語版のサイトもあり、国際問題に興味があればまず日本語版で読んでみるのがおすすめです。政治や社会について、学術的な視点からも深くレビューしています。
② Kyodo News
日本の共同通信社が提供する記事のサイトです。共同通信社は日本の最大手通信社であり、最新で正確な情報を提供しています。日本と海外の有益な情報が多くなっています。
議論される社会問題を扱ったトピックもあり、世論を扇動するような話題が多く、読んでためになります。
③ Japan News Yomiuri
読売新聞社が英語で提供しているサイト。日本の主要なニュースを扱っていますが、皇族についてグルメについてなど話題が豊富となっています。
④ Nikkei Asian Review
日経新聞の英語版のニュースサイトです。日本やアジアの、ビジネス英語を中心として学習ができます。アジアの中でも、特定の国のニュースのみを集中的に拾うこともできます。
企業を話題とした記事や経済全体のニュースも幅広く扱い、経済・ビジネスジャンルの英文に親しむのにおすすめです。
⑤ The Japan Times
こちらはjapantimesが公開している、web版でより多くの記事を閲覧可能です。日本国内の話題、国際情勢全体のニュース記事が多いです。日本視点から国際問題をレビューしている内容も見られます。
まとめ
英語のニュースアプリは無料でできるものが多いので、お金をかけなくても手軽に英語を学ぶことができます。
いくつか自分に合うニュースアプリを試してみたり、余力があれば同じような内容の記事を比較しながら読むと力がつくでしょう。
アプリと合わせて、ネットの情報も必要に応じて併用していくのがおすすめです。