こんにちは。留学ライターの高橋ミモザです。
留学先としては珍しい欧州の国・ドイツへ、日本の片田舎で育った高校生の長男が年間留学に旅立ってから早1年。先日、元気に帰国しました。留学中、息子はたくさんの人々と出会い、異国で大きく成長できたことがとても嬉しいです。
このリアル留学ライフシリーズでは、息子の高校留学の体験を通じて得た情報を皆さんとシェアしていきたいと思います。
初回の準備編vol.1では、ドイツ留学のプログラムに応募するまでのわが家の体験談と、高校生ができる4つの留学方法について詳しくお伝えしました。
前回の記事はこちら:【ドイツ高校留学#1】わが家の留学先の選定から出発するまでの手続きについて
今回の記事では、「どんな方法で留学したの?」という疑問にお答えしながら、交換留学のプログラムについてさらに掘り下げるとともに、高校留学のメリットや魅力についても解説したいと思います。
この記事を読んで、ぜひお子さまにぴったりな高校留学を計画しましょう!
- 交換留学のプログラム内容について
- 交換留学と私費留学の違い
- 高校留学のメリットや魅力 4つの特別な理由
- ドイツ留学の情報サイト
- 高校留学の情報サイト
目次
【体験談】交換留学について ―我が家の場合-
前回の準備編vol.1では、高校生ができる留学方法として4つの方法について説明しました。
- 海外の高校へ1年間の交換留学(→復学して日本の高校を卒業する)
- 海外の高校へ進学(→海外の高校卒業が目標)
- 長期休暇を利用した短期留学(語学学習、異文化交流などが目的)
- 高校卒業後に海外大学進学
今回は、「海外の高校へ1年間の交換留学」について、わが家のケースをご紹介します。
わが家が利用したのは、民間国際教育交流団体の年間交換留学プログラムです。
このプログラムは、留学生やホストファミリー、高校等受け入れ教育機関など、さまざまな関係者がボランティアで協力し合って実現します。
派遣される国によって11カ月前後の異文化生活体験プログラムで、ボランティアの受け入れ家庭(ホストファミリー)に滞在しながら現地の学校に交換留学生として通います。
このプログラムの目的は、「異なる文化的背景を持つ参加者同士が理解を深めること」です。積極的に交流してお互いに理解を深め合うことを大切にしています。
留学生はホストファミリーと共に生活することで、異文化間のコミュニケーションや相互理解を深めていきます。そして、地域の高校に通って同世代の子ども達との交流を通して文化的な学びを得ることができます。
留学生として、受け入れてくれるホストファミリーや学校に対して、日本の文化やカルチャーなどを紹介する機会が留学中に多くあることも特徴です。
海外から日本について改めて学びを深めることで、アイデンティティの確立も期待できます。
交換留学と私費留学の違い
ところで、年間留学には「私費留学」もありますが、交換留学との違いについてご存知でしょうか?
私費留学は、単位認定や卒業などを目的として、留学先や滞在方法、留学期間について受け入れ先の状況が許す限り留学生の希望でカスタマイズすることができます。当然ですが、学費をはじめ寮費またはホームステイにかかる費用などの負担は留学生側です。
この留学目的や滞在方法、そして留学費用の面で息子が参加した交換留学のプログラムと私費留学とは大きな違いがありました。
私費留学と大きく異なる点を詳しくみていきましょう。
具体的には次のようなことが挙げられます。
・留学する学校の種別(公立/私立、日本の普通科/専門校など)を指定したり、選ぶことはできません
・留学期間は1学年間(1年間ではなく約11カ月の期間)
・出発日や帰国日は教育交流団体が指定した日で、留学期間の短縮や延長、そして出発日や帰国日の変更はできません
・学費やホームステイに必要な費用は、ボランティアでの受け入れのため不要
つまり、息子の留学では、希望の派遣国(希望順に複数か国を選べます)と、年に二回の出発時期(夏または冬)を選ぶことだけができました。
そして、滞在方法はホームステイのみで、学生寮の設定はありません。私費留学ではこれらすべてのことがアレンジ可能です。
留学の目的や期間などの希望によっては、私費留学でアレンジすることを検討することもおすすめです。下記にサイトをご紹介しますので、交換留学と私費留学についてぜひチェックしてみてくださいね。
次は、高校留学の魅力とメリットについてご紹介します。
高校留学のメリットと魅力!4つの特別な理由
高校留学は、お子さまが日本とは異なる国で生きることで、自立心や国際的な視野を育む絶好のチャンスになります。
さまざまなメリットがある高校留学ですが、その中でも特に、留学経験者が少ない高校生の年代だからこそおすすめしたい理由があります。
ここでは、高校生にこそ留学をおすすめしたいその理由について解説していきます。
留学経験者が少ない高校生に留学をおすすめしたい理由は、以下の4つです。
- 大学受験や就職活動でアピールできる!
- 感受性の高いこの年代だからこその発見や学びがある!
- 人間的に成長し、自立心が養われる!
- 言語スキルやコミュニケーション能力の向上!
これらのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
メリット1:大学受験や就職活動でアピールできる!
留学経験を活かして、周囲の学生と差をつけてアピールすることができます!
高校生のうちに留学に挑戦したことが周囲から評価されるのには、確固たる理由があります。日本とは異なる環境や文化の中で、日本語以外の言語でコミュニケーションをとって生活することで、人間として大きく成長することが期待できるからです。
コミュニケーション能力が培われる
異文化理解を深めることができる
グローバルな感覚を身につけることができる
など
さらに、留学中に直面するさまざまな困難に自分自身で対処していくことで、問題解決能力や課題を乗り越える経験を重ねることができます。その結果、自己管理能力やどんな問題やトラブルにあっても解決できる能力の向上が期待できます。
留学で得られるこのような経験や能力は、将来社会人として生きていく上でも重要なスキルで、大学や会社で求められる人物像に当てはまります。
そのため、留学経験者は受験や就職活動などの局面でこのような能力が高く評価されて、他の受験者たちよりも大きなアドバンテージとなるのです。
コロナウイルス感染症の影響で近年は特に「留学経験者が少ない」という現状ですので、進学や就職活動で大きなチャンスにつながりやすくなることがメリットです!
メリット2:感受性の高いこの年代だからこその発見や学びがある!
10代という若いうちに留学することで、自分自身と向き合い、将来の目標や進路について真剣に考える機会になります。
留学中は、単に日本以外の国の文化や風習を見聞きするだけではありません。毎日さまざまな学びや発見があります。お子さまは、留学先で新しい人々との出会いを通して、さまざまな価値観を知るでしょう。
同じ年代の友達との交流や、国籍の違う人々との交流の中で、日本とは異なる文化への理解を深めます。異文化の理解や国際的な視野を持つことは、グローバルな社会で活躍するための重要な要素です。
そして、日本の環境とはまったく異なる留学先での生活は、時としてストレスや挑戦の連続となることもあるでしょう。悔しさや悲しさを乗りこえた経験から、自分を信じて自信を持てるようになります。
そして、しっかりと自分で立つことができるようになると、夢や目標に向かって頑張ることができるようになるのです。
このように、留学中に感じる喜びや嬉しさ、そして時には悔しさや悲しみなどのすべてが、お子さまの成長につながります。
異文化での生活や経験がお子さまの視野を広げ、自分を深く知ることができるようになり、日本の高校生として生活していたら気づくことの難しい「アイデンティティ」を確認するきっかけになるでしょう。
感受性の高い高校生という年代で留学することは、人として大きく成長できる素晴らしいチャンスです。留学は、お子さまの将来の成功に向けた貴重な財産となります!
メリット3:人間的に成長し、自立心が養われる!
高校生年代のお子さまは、まだ親元で生活している方が多く、一緒に過ごす毎日が当たり前になっていることでしょう。しかし、数年後にお子さまが高校を卒業すると、進学や就職などで親元を離れるケースも多く見られます。
高校生での留学経験は、いつか親元を離れるお子さまの自己成長や自立、そして、そのために必要となる自信の構築に、大きなメリットがあります。
例えば、留学先での日常生活をイメージしてみましょう。
朝起きてから夜寝るまで、お子さまは食事や登下校、掃除など当たり前の日常がスムーズにできるよう自己管理が求められます。新しい環境での日常生活や学校生活、円満な人間関係を作っていくことは、お子さまにとって大きなチャレンジです。
時には、さまざまな問題に直面することもあるでしょう。
留学中は、語学力によっては言葉の壁や日本とは異なる文化や生活習慣の違いによる誤解が生まれたり、友人関係のトラブルや勉強面など、お子さまが直面したり解決しなければならない出来事の連続かもしれません。
もしかすると、ホームシックになるかもしれません。そのような時でも、親元を離れて自分の気持ちや生活をコントロールしながら生活をすることが、お子さまにとって大きな成長の機会になります。
このような困難を克服する過程で、お子さまは自分を見つめ直したり、自分を信じる気持ちを育てたり、自立心を養うことができます。
また、異文化の中で関わる人々とのコミュニケーションを通じて、異なる価値観や文化に触れることができます。
学校生活では教師やクラスメイト達との交流、ホームステイならステイ先のご家族との交流など、留学先で過ごす毎日がお子さまの世界を広げ、視野を広げてくれるでしょう。
留学中のいくつものトラブルや困難を乗り越えた経験は、お子さまの自尊心や自己肯定感を高めて、将来のさまざまな試練にも立ち向かえる強さを身につけることに繋がります!
メリット4:言語スキルやコミュニケーション能力の向上!
留学中は、毎日が語学スキル向上のチャンスです!
日本語環境ではない場所で生活することで、学校の授業はもちろんのこと、友人との会話や日常生活の中でのやり取りを通じて語学スキルを自然と伸ばすことができます。
語学力の向上は、留学の最大のメリットとも言えるでしょう。
留学中、お子さまは異なる言語を通じて世界を広げていきます。そして、異なる国籍の友人との交流を通じてコミュニケーション能力を磨くことができます。
初めは緊張するかもしれません。ですが、勇気を持って一歩を踏み出すことで、日常生活が発見と学びの毎日になるのです。このような経験を日々積むことで、お子さまは自信がつき、自分の意見をしっかりと伝える力が身につくでしょう。
そのためにも、ぜひ留学前の日本にいるうちから言語の勉強をスタートしておきましょう!
語学留学がご希望なら、語学力を向上させることが目的なので渡航後に現地で磨いていくことになりますが、やはり基礎はつけておくとスムーズに現地での勉強がスタートできますよ。特に希望する言語がない場合は、英語での留学をおすすめします!
英語力を伸ばすための留学でしたら英語圏の留学もよいですし、マンツーマンレッスンが中心のフィリピン留学もおすすめです。
もし英語を自由に操るために必要な英語のトレーニングとしての留学でしたら、滞在国をどの国にするのかよりも、最短で結果を出せる方法がベストだと思いませんか?
最近は、フィリピン留学で集中的に英語力を高めてから、カナダやオーストラリア、アメリカなどの英語圏へ留学する方法が人気です。
どのような留学でも、日本で語学力を準備しておくことが大切です。
言語を習得することで、世界中どこでも活躍できる可能性が広がります。国際的なキャリアを目指すことも、世界を旅することも、留学で培った言語スキルやコミュニケーション能力があれば十分可能です。夢が広がりますね!
まとめ
高校生にとって「留学を希望しない理由」は、思いつくだけでもいくつも考えられます。
休学することへの不安、部活動や受験勉強の中断などを理由に、多くの高校生が留学を選択しないことがほとんどです。
そのような中で、あえて留学にチャレンジしてみることには、大きな意味と価値があります!
高校留学は、お子さまが成長するためにベストな選択肢のひとつです。留学期間の長短に関わらず、将来の選択肢が広がるような大きな影響を与える貴重な体験になります。
多感な年齢で日本を出て海外を経験することによって、お子さまは自己を確立し、自信を持ってより充実した人生を歩むことができるようになるでしょう。
今回は、「どんな方法で留学したの?」という疑問にお答えしながら、交換留学のプログラムについて掘り下げました。そして、交換留学と私費留学の違いや高校留学のメリットについてもご紹介しました。
次回の準備編vol.3では、「どうして留学先をドイツに選んだのか?」という疑問にお答えしながら、高校生の人気の留学先について詳しくご紹介します。
ドイツ留学の話だけでなく、高校生に人気の留学先の情報もたくさん載せますのでどうぞお楽しみに!