ここでは、EFが発表した2018年の英語能力指数(国別の英語力比較ランキング)のデータを見ながら、アジアの英語力、および日本の英語力を見てみましょう。
英語を話す国ランキングとは、いわば英語の発音が魅力的な国ランキングとも言いかえられるかもしれません。
EF EPI(EF英語能力指数)の結果より
EF EPI(EF英語能力指数)とは、EF試験を受験した成人の英語力の国別ランキングを示そうという試みであり、能力指数は代表抽出調査ではなく、自主的に受験した者の調査結果に基づいています。
エコノミスト誌によると、「性質上、調査対象者はインターネットによく接続しており、英語力の試験に興味があり、人口全体と比べると若年層・都市部のものが多い。」そうです。
つまり、この調査は通常の調査よりも各国の英語力を判断するのに適しているということで、信頼性の高い調査であるということです。
このEF EPIの2018年度の調査結果が公表されているのですが、受験者数は130万人で400を超える地域と都市の英語能力スコアが掲載されています。
国別ランキングから見える傾向とは
2018年度のランキングを見ると、今回の調査対象となる88か国中1位にはオランダ、2位にはスウェーデン、3位はシンガポール(アジアで1位)と続きますが、日本はというと49位となっています。
英語公用語の国が上位にいるのは当然ですが、ここ数年の傾向としては地域的にはアフリカ各国の伸びが強烈であること、アジアにおいてはお金を費やしている割には伸びが見えず、中東に関しては相変わらず低いということが見て取れます。
日本の順位が低いのはなぜ?
TOEIC大好きな日本人ですが、残念ながら国際的には英語後進国であり、伸びもほとんど見られない状況です。ヒアリング、受験英語、島国等々いろんな理由は上げられますが、他の国と比べると勉強しようという動機が希薄だからなのかもしれません。
一般的には、日本の場合には鎖国された江戸時代にあまりにも文学が発達したがために、すべて日本語で事足りてしまうという問題が指摘されます。
例えば、他の言語圏では経済、科学、文学などあらゆる学問を勉強するためには、英語で学ばなければなりませんが、日本語の場合にはほとんどのものを正確に訳してしまいますので、英語を学ぶ必要がないといわれています。
論理的には納得のいく話ですが、このために日本人の外国語によるコミュニケーション力が著しく劣っているともいえるのでしょう。
アジア各国の状況
それでは、他のアジアの国々のランキングはどうでしょう。シンガポールが全体でも3位に入っていますが、次に来るのが14位のフィリピンで、その後は22位にマレーシア、28位のインド、30位の香港、31位の韓国と続きます。
シンガポールもフィリピンも英語公用語化されています。シンガポールは人口が少ないという特殊事情もありますが、やはり英語力は高く評価されているようです。驚くべきなのはフィリピンで、あまり知られていませんが、英語公用語の国としては、アメリカ、インドに次いで世界で3番目に英語を話す人が多い国なのです。
インドも多いのですが、何せ人口は10億人を軽く超えていますし、旧イギリス領ですから英語が公用語となっています。
英語を習得するなら語学留学が一番
日本では、国内のみで英語が話せるようになったというのは大変レアケースで、その場合には「留学経験なしで英語をマスターした方法」として本を出版できるくらいです。
逆に言うと、日本で英語に不自由しない人の大半は留学経験者や帰国子女、海外勤務経験者となります。
留学にはコストがかかる
日本人が英語をマスターするには留学が一番ということはわかっているものの、留学となると多額のコストがかかることから、そう簡単に誰でも行けるわけではありません。
しかし、この考え方は少しばかり古いもので、英語の留学先として、アメリカ、オーストラリア、イギリス、または日本人が大好きのハワイなどを考えた場合の話です。
ハワイに至っては、日本にいるのとほぼ変わらないような生活ができてしまいますので、コストは割高であって英語留学には最も適さない地域かもしれません。(もっとも近年はハワイ行きにLCCが出ていますので、航空券は安く抑えられるメリットはありますが)
そこでおすすめなのが、オンライン英会話でも有名になったフィリピンの英語力を活用するフィリピンへの英語留学です。
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フィリピンへの英語留学がおすすめな3つの理由
何かと話題のフィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領ですが、公にはされていないようですが、大の親日家ということです。
さて、EF EPI(EF英語能力指数)のランキングに戻りますが、アジア勢として5位、全体でも31位につけている韓国は受験戦争の厳しさでも有名ですが、実は10年以上も前からフィリピンへの英語留学が人気となっています。
このことが韓国のランキングに影響しているかどうかは別としても、英語留学先としてのインフラ等が備わっているとは考えても良いでしょう。
1,フィリピン英語には訛りが少ない
アジア英語というと、国際的にはアジアンイングリッシュということであまりよろしくない評判があります。言うまでもなくアジア訛りの英語ということですが、これは特に人口的に多いインド系や中国系(マレーシア含む)などが影響しているようです。
中華系が7割以上を占めるシンガポールの英語が、一部で「シングリッシュ」と呼ばれるのは有名な話で、街中でそのアクセントを聞くことができます。
日本人の場合にも訛りを指摘されることはあるでしょう。一方、アジアの中では比較的訛りがないといわれるのがフィリピン人の英語で、訛りがあろうとコミュニケーションが取れれば問題はありませんが、できればきれいな英語をマスターしたいものです。
オンライン英会話にフィリピンの大学生に目がつけられた一つの理由には、きれいな英語を話すというメリットもあったと思われますが、アジアで英語を本格的に学習するには最適な環境といえるでしょう。
今後は、オンライン英会話にとどまらず、英会話学校の先生としてフィリピン人が日本にやってくるケースも増えるのではないでしょうか。
2,喋る速度が緩やかで初心者向き
日本の英会話学校では、ネイティブの先生が日本人にもわかりやすいようにゆっくりと話してくれますが、本場で聞くネイティブの英語は速度が速すぎて何を言っているのか聞き取れないこともあります。
この点、フィリピン人の英語は個人差はあるでしょうが、比較的ゆっくりとした口調で話す人が多く、英語の初心者にとっては有難いといえるような速度です。初心者が英語に慣れるにはちょうど良いといえるでしょう。マンツーマンの授業が受けられるのもフィリピン留学の特徴の一つです。
また、ついでながらに言うと、フィリピン人の英語にはスラングはあまり出てきませんので、余計な気を使うことなくきれいな英語を習得することができます。
*ネイティブ系のスピーディーな英会話の練習がしたい、スラングも覚えたい、という方にはフィリピン留学は向いていません。
3,コストメリット
3番目は、これがもっとも重要かもしれませんが、留学に掛かるコストが他の地域と比較すると圧倒的に安く済むということです。
日本からは飛行機で約4時間、時差1時間と意外と近いのがフィリピンです。シンガポールやハワイだと倍以上の時間がかかりますし、生活費は倍では済まないレベルでしょう。
物価も安く、最近では、リゾート地として日本人にも人気の観光地ともなりつつありますが、コスト面を重視した語学留学を検討するのであれば、最も現実的な選択肢になると思われます。
【保存版】フィリピン留学、費用とメリット・デメリットを徹底解説 >>
まとめ
EF EPI(EF英語能力指数)の調査結果では、アジア各国はコストをかけている割には英語力の上達が見られないという指摘がありますが、はっきり言って、ほぼ日本人のことを言われているような気がします。
日本には日本の事情がありますので、決しての能力の問題でないということも分かっているのですが、大量のコストや時間を掛けながらも英語力が上達しないというのは、やはり何とかしたいものです。
英会話を身につけるのは、想像以上に時間がかかります。
海外留学生は毎日悩みながら、時には泣きながら1日8時間〜12時間の学習をこなして、3ヶ月〜半年で初級から中級レベル、中上級者レベルなら1年以上かけて身につけています。優先順位を最低数ヶ月間は1番か2番に持ってこないと身につかないのが英会話です。
聞くだけで身につくものでもないし、1日1時間の片手間で身につくものではありません。そんな夢物語は早々に切り捨てて英語留学するか、国内で1日3時間ぐらいオンライン英会話をするか、もしくは毎日英語を使う環境で働くことを強くおすすめしたいです。
フィリピンの次に英語が通じるアジアの国は、インドでらなくマレーシアです。表を良く見て下さい。表を見なくても誰しもが知っている一般常識です。
Ongsio様
確かにマレーシアが抜けていました。ご指摘ありがとうございました。
ある一定以上の教育を受けている方はそういう発音はしないかなと思います。2020年版ではフィリピンはアジアで2位のようです。